５．からかってるのか？

“今日一日、そのままの格好でいてください・・・見てますからね”
（見てますって・・・・会社の中まで？・・・・でも、制服も知ってるし・・・）
　ひなたは、ロッカーで、制服のブレザーだけを着た。男に渡された、このタイトスカートは、会社の制服とほぼ同じものだ。
（２人いるんだろうか？・・・お尻を触ってた人は、間違いないとして、横の男は、グル？・・・それともたまたまの痴漢？）
　ひなたは、できれば相手が複数でないことを願った。

「ひなちゃん、昨日の資料持ってきて」
　所長に呼ばれた。
「はい」
　ひなたは、立ち上がって、キャビネットから資料を取り出そうとした。
　キャビネットの引き出しは、下から２番目、ひなは、お尻を突き出すように腰をかがめてしまった。
（いけない）
　慌てて、膝を曲げ、後ろを振り返った。皆、仕事をしていて、ひなのほうを向いている人はいなかった。
（よかった・・・気をつけないと・・・）

「所長、資料です」
　客の男性と商談中の所長にひなは、資料を手渡した。
「ああ、ありがとう」
　資料を渡して下がろうとするひなたを所長が呼び止めた。
「杉村君、こちら立石さんとおっしゃるんだが、ここの３部屋をご覧になりたいそうだ。営業がみんな出てるから、君、案内してもらえるか？」
「は、はい」
「じゃぁ、車を回してきて」
　ひなたも、お客を案内することはよくある。別に問題はないことのはずだった。いつもなら・・・。

　ひなたが、営業所前に車を回してくると、所長と立石が立って待っていた。
「どうぞ」
　所長は、助手席のドアを開けた。営業車は、１３００ｃｃの小型車だ。後部座席では窮屈なので、たいてい助手席に乗ってもらう。
「お願いするよ」
　立石は助手席に座ると、そう言って、座席をいっぱいまで後ろに下げ、シートを少し後ろに倒した。
　立石は、４０歳くらい、がっしりした体格で、サングラスをかけ、髪は短く、かなり背が高かった。
「ちょっと、急いでいるもので、所長さんに無理を言ったんだ。申し訳ないね」
　見かけとは違って、やわらかな口調で、立石はひなたに話しかけた。
「いえ、無理なんて、とんでもないです」
　優しそうな声に、ひなたは少しほっとした。

　かなり短いひなたのスカートは、座ると、太ももの付け根まで露出している。
　立石と話しながらも、ひなたは立石の視線が気になった。座席を後ろに下げているので、ちらっと横を見たくらいでは、ひなたから立石の顔は、見えない。
（見てるだろうなぁ・・・きっと・・・なんて思ってるだろう）
　普段なら、お客を運んでもなんともないのだが、今日は、個室の中に閉じ込められたような圧迫感で胸がつぶれそうだった。

「こちらです」
　このマンションに、４５�uのワンルームマンションが並んで２部屋売りに出ている。立石は２部屋とも購入する予定だと、ひなたは、所長に耳打ちされていた。
　エレベーターホールに向う途中に階段があった。
「２階でしょ、階段にしましょう」
「は・・はい」
　ひなたは、立石の前を歩いている。階段は、極力避けたかったが、そうもいかない。
（立石さんは、背が高いし・・・だいじょうぶ。見えないわ、きっと・・・）
　ひなたは、そう言い聞かせて、なるべく、小さな歩幅で、身体を上下に揺らさないように、階段を上がった。数段後ろから、立石の足音が聞こえた。

　２０７号室と８号室、ひなたは、手前の２０７号室の鍵を開け、立石を中に案内した。
　ドアを開けてすぐ右手がバスルーム、真っ直ぐ進むと、対面式のキッチンになっている。ひなたは、玄関を上がってすぐのバスルームを見せた。
「こちらがバスルーム、洗面台と、奥がトイレです」
「ほう、広いね」
「ええ、そこそこの床面積があるので、バスも広くしてあります。けっこう好評なんですけど・・・」
「そうだね。いい感じだ」
　そう言うと、立石は少し間をおいて、
「ところで・・・ねぇ、君」
「なんでしょう？」
「それって、趣味なの？」
「はぁ？」
「短いスカートから、生のお尻が見え隠れしてるんだが・・・もしかして、それは趣味か？」
　ひなたの心臓の鼓動がいっきに早まった。
（ああ、どうしよう。見えてたんだ・・・・）
「いえ。そういうわけでは・・・・」
「そういうわけでは・・・・って、じゃぁ、どんなわけ？まさか会社の方針？」
「そんな・・・」
　ひなたは、言葉を続けることが出来なかった。
（確かに趣味だけど・・・ああ、どうしよう・・・・なんて言おう・・・）
「ねぇ・・・・誰にも黙っててあげるから、ちょっと見せて・・・」
「えっ？」
　まさか、そんなことを言われるとは、全くの予想外だったひなが驚いた顔をすると、それが意外だったのだろう、立石は不思議な顔をした。
「見せたいんじゃないの？・・・普通、そんなストッキングで、しかもノーパンで・・・・」
（違う・・・でも・・・だからなんだって言えばいいの・・・困ったわ・・・・）
「おいおい、からかって遊んでるのか」
　答えようがなく固まってしまったひなたに立石がちょっと声を荒げた。

６．担当はあんただ

「いえ、そんな・・・からかってなんか・・・」
　ひなたは、どう言っていいのかわからず、語尾を飲んだ。
「俺の知り合いにもね、見られるのが好きだっていう人がいてね・・・」
　立石は、うつむいて黙っているひなたを見ながら、ひとり話を続けた。
「事務所で、かがんだときに、見えたんだよ」
　立石の言葉が、少し乱暴になっていた。
「資料を、引き出しから出したときだよ。お尻が丸見えだった」
（ああ、気づかなかった。あのとき・・・・見られたんだ）
　立石が、近寄ってくるが、ひなたは、どうしようもなくただじっと立っていた。
　とうとう目の前に迫った立石が両手を伸ばしてきた。ひなたは、反射的に肩をすくめたが、立石はその両肩に手を置くと、くるっとひなたの身体を回し、ひなたを対面式キッチンの台の方に向かせた。キッチンの台の方に向かせた。
「そこに手をつきな」
　有無を言わせぬ勢いで立石はひなたに命じた。
　ひなたは、少し前屈みになって、台に手をのせた。
「もっとだ」
　立石に背中を押されて、ひなたは、台に顎が乗るくらいまで前屈みになった。
　立石は、突き出されたひなたのお尻を覗き込んだ。
「きれいなお尻じゃないか。見せたくなるのもわかるよ。もう少し足を開こうか」
　そう言って、立石はひなたの太股の内側に両手をいれ足を広げた。
「や・・・めてください」
　ひなたは、消え入りそうな小さな声で抗議したが、立石はそれを聞く気はなかった。
　お尻に、かすかだが立石の息がかかった。
「もう・・・いいですか？」
「いいわけないだろ。まだ、これからだよ」
　立石は、ひなたのタイトスカートを、捲り上げた。タイトスカートはいったん捲り上げられると、自然に落ちたりはしない。ひなたのお尻は、完全に露出した。
「いや・・・やめて・・・」
　身体を起し、振り返ったひなたの口を立石が押さえた。
「おい、こんな格好で挑発したのはお前のほうだぞ。所長を呼ぼうか？ここに・・・俺は、ここをやめて他の不動産屋に行ってもいいんだぞ」
（それは・・・・・こんな格好、所長に見られたら、その上注文がキャンセルにでもなったら・・・・）
　ひなたには、返す言葉がなかった。立石に押されるまま、もとの体勢に戻るしかない。
「誰にも言わないでおく、心配するな」
　立石は、勝ち誇ったようにそう言うと、ひなたの大きく開いた股間に手を当てた。ひなたは、反射的に足を閉じようとしたが、立石は、ひなたの足の間に自分の足を入れた。
「おい、おい・・・やっぱり、好きなんじゃないか・・・身体はうそをつかないねぇ」
　ひなたの中に指を押し入れた立石が、その指でひなたの内壁を掻きながら、ことさらにいやらしい口調で言った。
　濡れているのは、ひなたも感じていた。だからこそ、よけいに見られたくなかったのだが、もはやどうすることもできなかった。
　ぐちゅ・・・ぐちゅ
　立石は、わざと大きな音を立てながら、指を掻きまわした。
「ううぅ・・・ぁうぅぅ・・・」
　激しく指を動かされ、恐怖も伴って、ひなたは声を漏らした。
　でたらめで、乱暴な指使いだったが、立石は、ひなたの恐怖心をあおるようにわざと乱暴にしただけで、ポイントははずしていなかった。
　立石の指の動きが激しくなるに伴って、あたりにしぶきが飛び始めた。
「ああ･･･ああ・ああああああ・・・・・」
　とうとう、ひなたが、声をあげた。
　ひなたのあえぐ声を聞いて、立石の指はさらに激しく動いた。
「ああ･･･ダメ･･･だめ・・・でる・・・でるぅ・・・」
　ひなたは、もともとたくさん溢れさせる。ひどいときは、おしっこよりも多いかと思うほどに溢れる。今が、そうだった。立っていられず、ひなたは、床に膝をついた。
　溢れた透明な液体は、大半は、太股を伝って、ストッキングを濡らした。ぞくっとする太股の冷たさが溢れた量の多さをひなたに実感させた。
「おぉおぅ・・・こりゃ、またすごいなぁ・・・・」
「す・・・すいません」
　ひなたはあやまった。
「いいや。あやまることはない。なかなかのものだよ、君は・・・・ひさびさに興奮したよ」
　しゃがみこんだひなたの目の前に、立石の大きくなったものがあった。
　立石は、座り込んだひなたの両腕を持ち上げ、万歳の格好で、流しの台に押さえつけると、ひなたの口に自分のものを押し込んだ。
　斜め上から下に向って、ひなたの喉の奥にまで突いてくる。
　ひなたは、顔を左右に振って、何とか逃れようとしたが、立石は容赦ない。
　うぐわぁ・・ぐうわぁ・・・・ぐうぇ・・・・
　むせるひなたに、かまうことなく、立石は、ひなたの口に放出した。

「床を拭いといてもらおうか？」
　ひなたにじゅうぶんに後始末させたものを、ズボンの中に納めながら、立石はひなたに言った。
　ひなたが、立ち上がって、スカートを下ろそうとすると
「そのままで、拭いてもらおうか」
　立石は、そうひなたに命じた。
　ひなたは、腰までまくれあがったタイトスカートをそのままにして、トイレからトイレットペーパーを持ち出し、自分のもので床に出来たいくつかのしみを拭こうとしゃがんだ。
「膝をついて四つんばいで・・・」
　立石が、ひなたの後ろでしゃがんで命じる。
　ひなたは、四つんばいでお尻を突き出し、床を拭いた。

「これから、お宅を使わせてもらうよ。担当はあんただ。杉村くんだったね」
　立石の声が、ひなたの耳に絶望的に響いた。