３．安心

「沙紀は、撮影中か？」
　真垣が仁美に聞いた。
「たぶん・・・」
「行こう」
　仁美は黙って従った。歩きながら真垣が話しかけた。
「沙紀は、かわいいか？」
「ええ」
「子供みたいだろ。最初に彼女が来た時は、どうしようかと思ったよ」
「ずっと、向こうでは彼女だったんですか？」
「そうだったんだけど、１年位前かな、突然、いなくなってね。そしたら、こっちに来てた」
「えっ・・・真垣さんが連れてきたんじゃないんですか？」
「いや。沙紀がそう言ったのか？」
「いいえ。一樹さんが」
「一樹君が・・・・。ああ・・クラブに連れてきたのは私だ。そういうことだろう」
（なんだ、そういうこと？一樹さん・・・・でも、間違ってるわけじゃないし・・・私の早合点か）
仁美は、少し気持ちが楽になっていた。

　仁美が中を覗くと、すでに、撮影は始まっていた。沙紀は、メイド役なのか白いエプロン姿で、御主人夫妻との３Pという設定のようだった。
　奥さんが、どんどん沙紀を脱がしていた。
「ああ、だめ、だめ・・・・奥様・・・やめて下さい、お願いです」
　どういう設定だったのか沙紀はノーパン・ノーブラ、裸にエプロンだけという格好だった。奥さんは、エプロンの胸の部分を握り、沙紀の小ぶりだが形のいい乳房を丸出しにした。

　沙紀のお尻は、ご主人の方に向けられた。
「おやおや、子供のくせに一人前のいやらしいおま○こだな」
　そう言いながら、男はリモコン式のバイブを沙紀の肉壺に差し込んで、受信機とバッテリーを太ももに赤いビニルテープで止めた。沙紀は、乳房がエプロンから左右にこぼれた状態でソファに座らされた。その横に奥さんが座った。ご主人は沙紀の前に座って、ゆっくりコーヒーを飲んだ。

「コーヒー飲みな」
「はい」
　沙紀が、カップを持って、口元に運んだ時に、バイブのスイッチがはいった。
「うう・・・」
　沙紀は、少しコーヒーをこぼしたが、カップをゆっくりテーブルに下ろし、お腹のあたりを押さえて背中を丸めた。
「こぼしちゃだめでしょ。罰だね」
　男はそう言うと、沙紀の横に座った。口に、首に、乳房に、太ももにも、股間にも・・・左右から手が伸びた。
「ああ・・・お願い・・・やめて下さい・・・・」
　男は、バスローブの前をはだけ、大きくなったペニスを誇示するかのようにソファに座った。
「舐めな」
「はい」
　沙紀は、男の前に座り、ペニスを咥えた。
「お尻をこっちに・・・」
　横から奥さんが言った。沙紀は、男のものを咥えたまま、立ち、お尻を奥さんに向けた。沙紀の股間にはバイブが入っており、女の指はアヌス侵入した
「あああー・・・あ、うっ、わーあー」
　思わず、男のものから口をはずし、沙紀は声をあげた。

　いたぶられる沙紀を見て、自分がはらはらしていることに仁美は気がついた。その時、真垣の手が、後ろから仁美のスカートの中に入り、ショーツをずらし、秘部をなで始めた。前の撮影の時の男優達ら何人かが、後ろにいることを仁美は知っていた。
（私は、真垣さんのもの。好きに使ってください。いつでも、どこでも・・・・）
　真垣が指示したのだろう。真垣のものではない手が、仁美のショーツを足元まで引き下げた。

４．覚醒

　手が入れ替わって、真垣のものではない手が仁美の股間に侵入してきた。真垣は、仁美から離れた。仁美の視野の右端に真垣が入っていた。真垣に入れ替わるように仁美の右の後ろに来た男は、仁美のブラウスごしに乳房をぎゅっとつかんだ。右の男に乳房を弄ばれ、こね回された。左の男に前と後ろ両方から、股間に手を入れられた。男の左手は、前から、仁美のクリトリスを指で転がし、右手は、後ろから、肉襞を分けて、仁美の肉壺に差し入れられた。
「むぅ・・・・」
　更に真後ろの男の指が仁美のアヌスに差し込まれ、仁美は思わず声をあげそうになったが、右の男の手が仁美の口を押さえた。

　ベッドに仰向けの女主人の足を広げて、沙紀は、彼女の肉襞と丁寧に舐め、肉壺の中に舌を差し込んだ。
「沙紀ちゃん、お尻を、こっちに」
　女主人言われた通り、沙紀は向きを変えて彼女の顔をまたいだ。下から女主人の舌が沙紀のクリトリスを捕えた。彼女の舌は、よく動いた。沙紀は、それだけで、いきそうになる。
「あああ・・・いい・・・いく・・・・いく・・・」
　沙紀も、女主人に負けまいと必死に舐めるが、彼女は、声をあげることもなく沙紀を舐めつづけている。沙紀は、何度も声を出し、完全に息も上がっている。
「ああ・・・ああああ・・・」
　ひときわ、大きな声をあげ、沙紀が、がっくりと女主人の上に体を投げ出した。その瞬間、沙紀は、真垣を見たと仁美は思った。仁美から離れた真垣は、沙紀を見ていた。

　不意に、横の男が仁美の肩を抱くと、撮影している部屋から外に出した。いっしょに仁美をいたぶっていた２人も続いたが、真垣は一樹の横にいて、動こうとせず、相変わらず、沙紀を見ていた。
　部屋を出ると、そこは、学校の廊下そのものだ。
　仁美を脇から抱えている男は、しばらく仁美を歩かせると、廊下の壁に仁美を押し付けた。
「いやっ」
　男は、仁美のスカートをまくった。
「きれいなお尻だねぇ」
　高校生の格好をした男達が数人集まってきた。
「ほーっこりゃ、いいながめだ」
　仁美のお尻の前にしゃがみこんだ男が言った。
「いやっ、やめて・・・だめよ、やめて」
　仁美は、生徒達にいたぶられる教師になった。
（カメラが回っているわけでもないのに・・・真垣さんが見ているわけでもないのに・・・）
　それでも仁美は、自分が何をさせられているのかわかっていた。

　仁美は、壁に手をつきながら、後ろから男を受け入れた。
「先生、どうだい？気持ちいいか？」
　男達も生徒になっていた。
「だめよ・・・やめて・・・お願い・・・やめて」
　横にいた男達が加わってきた。壁と仁美の間に男が入り、仁美の口に肉棒をねじ込んだ。横の男は、仁美のブラウスをまくりあげ乳房を晒し、乳首を指で挟んだ。
（いい・・・いい・・・来て・・・きて・・・もっと奥まで突いて・・・いい・・・突いて）
　３人の男達は、あらかじめローテーションを決めてあったかのように、前から横へ、横から後ろへと順番に移っていった。前では、仁美の口に根元まで差込み、まるで、それが性器であるかのように突いた。横では、乳首を指で弾き、後ろでは、激しく突いた。何回目かのローテーションで、仁美は立っていられなくなり、廊下に仰向けに寝そべった。男達は容赦無く、仁美の両足を持ち上げ奥まで激しく突き、乳房をまさぐり、乳首を舌で弾き、口を犯した。
　波は、何度押し寄せたかわからない。子宮の奥から、押し上げるように快感が伝わり、のぼりつめるといったん引くが、すぐにまた次のがやってくる。乳首やクリトリスは、硬く尖り、過敏になっていく。
「ああ・・・あああ・・・・いいわ・・・いく・・・いく・・・・あああああ」
　仁美の絶叫の間隔がどんどん短くなっていく。
（ああ・・もうだめ・・・お願い・・・いって・・・みんないって・・・お願い・・・いってーっ）
　３人は、立て続けに仁美の口に放出した。仁美の口は、ザーメンにあふれ、こぼれ落ちた。
（そうよ。大勢に犯されたい。それが好き。・・・だから、与えて、わたしを大勢の人に与えて・・・）
　何度も何度も達して、肉棒を抜き去られた後も、まだ、小さな波が押し寄せつづける仁美は、真垣の指示で、大勢に自分が与えられたことを理解していた。
　この男達は、ただ、仁美をただの性器として扱う。仁美にとってもこの男達はただの肉棒。この男達を愛することも、この男達に愛されることもない。それが、真垣を愛し、真垣に盲従することで、与えられる真垣の愛情なんだと仁美は感じていた。

５．求婚

　撮影中の沙紀を残して、真垣は、仁美を車に乗せた。長い一日だった。朝早く、電車で撮影。その後、保養所で、また撮影。正直なところ、仁美は疲れていた。
　真垣は、車を走らせてすぐ、仁美に言った。
「仁美、寝ていいよ。シートを倒して寝な」
「いいえ。大丈夫です」
　とは言ったものの、このまま、また２時間以上、起きていられる自信はなかった。
「無理しなくていい。着いたら起こすから、寝なさい」
「すいません。じゃぁ・・・ちょっと、横になります」
　そう言って、シートを倒した。

　ガタンと揺れた振動で仁美は目が覚めた。車が止まった。
「着いたよ」
　シートを起こすと、駐車場のようだった。車を降りて、駐車場の脇の扉を、真垣は鍵を開けた。仁美は急いで真垣の後を追って中に入った。すぐに階段があり、２階に上がると、オフィスには不釣合いな木製の扉があった。
「ここは？」
　扉を開けようとしている真垣に仁美がきいた。
「私の家だ」
（真垣さんの家・・・）
　中は、ごく普通の玄関、廊下、そして広い居間だった。

　シャワーを浴びた仁美は、そのまま裸でいた方がいいのか迷ったが、とりあえず、バスタオルをまいて居間に向かった。真垣は、ソファでコーヒーを飲んでいた。
「コーヒー飲む？」
「はい、ああ・・・自分でいれます」
　立とうとした真垣を制して、仁美がそう言うと、
「そう。そこのカウンターの中」
　仁美は、居間の片隅に作られたカウンターに入り、コーヒーを入れようと、用意されていたマグカップを手にとった。
「これ？」
　仁美は、このマグカップに見覚えがあった。
（これ、わたしのカップ・・・・？）
　仁美は、なぜ、自分のカップがここにあるのかわからないまま、カップを持って、真垣の横に座った。
「そこにバスローブ出しといた」
　真垣の言うほうを見ると、薄いピンクのバスローブが置かれている。ピンクのバスローブも仁美の使っているものと同じだった。

「真垣さん・・・これ、わたしの・・・ですよね。このカップも・・・」
「そうだよ」
「何で・・ここに？」
「運んだんだ。今日？」
「今日？朝、私が出かけてから？」
「そう」
「全部？」
「全部」
　真垣は、驚いたままの仁美の表情が可笑しいのか、少し笑った。
「・・・・・・？」
　仁美は、何か言いかけたがやめて、真垣をじっと見た。
「ここで、いっしょに暮らすんだ・・・いやか？」
「えっ・・・・・・・・」
　思いがけない真垣の言葉に、仁美は言葉を失った。
「シャワー浴びてくる」
　真垣は、何事もなかったかのようにバスルームに向かった。
（真垣さんと暮らす・・・ずっと、いっしょにいられる）
　開け放たれている扉から、ベッドが目にはいった。入ると、そこに真新しいドレッサーが置かれてあり、並んでいるのは全て自分のものだった。知らず知らず、仁美の頬を涙が伝った。

　バスルームを出た真垣が、ベッドルームに入ってきた。仁美は、全裸で、首輪と腕枷をしていた。仁美は真垣に服従の証を示したかった。真垣の前に行き、跪いて、真垣のバスタオルを解き、真垣のものを口に含んだ。真垣のものは、疲れているせいか、なかなか大きくはならなかったが、それでも仁美は丹念に舌を動かした。
「今日は、もう無理だよ」
　そう言いながら、真垣は、仁美を立たせ、ベッドに寝かせ、自分も横になった。仁美は真垣の腕の中で丸まった。真垣の胸の上に頭を置き、左手で真垣のものをつかんだ。だめだといいながらも真垣は、仁美のしたいようにさせていた。少しずつ、真垣のものが膨らんできていた。

「籍を入れようか？」
「えっ」
　仁美は、結婚なんて考えたこともなかった。そんな言葉が、真垣から発せられるなんて思ってもいなかった。仁美は、やっと取り戻した落ち着きを、また完全に失った。

「いいんですか？」
　しばらくして、ようやく仁美が口を開いた。
「いやか？」
　仁美は、真垣の胸の上に置いた首を横に振った。
「わたしは、真垣さんのものです」
「そうか」
　仁美は、頭を上げ、かなり膨らんできた真垣のものに唇をかぶせた。先端をゆっくり舐め、そして、根元まで飲み込んだ。ゆっくりもどし、また、深くのどの奥まで飲み込む、それを何度も繰り返した。真垣の手が仁美の乳房に伸びた。乳首はかたく尖っていた。
（抱いてください・・・仁美に入れてください）
　真垣が起き上がり、仁美と体を入れ替えた。足を大きく広げられ持ち上げられた。
（ああ・・・・真垣さん・・・・来て・・・入れて・・・仁美を使って）
　真垣のものが、仁美の奥深く入った。それだけで、すぐに押し寄せてきた。
「仁美は・・・真垣さんのもの・・・・自由に使って・・・好きに使って・・・・」
　真垣は、さすがに長くはもたなかったが、そのわずかな間にも、仁美は何度も何度も達した。真垣の動きが速くなった。
「いい・・・いい・・・いって・・・いって」
　真垣は、仁美を離れると、仁美の顔の上にまたがった。仁美は、口を大きく開けて待った。真垣はその口に出した。仁美は、真垣のものを咥えた。