３．コスプレイベント

「沙希、どう見ても中学生だね」
　一樹は、中学の制服を着た沙希を追い越しながら声をかけた。スカートは極端に短く、沙希は、少し、上下に跳ねるように歩くので、スカートの裾が揺れ、その度に、沙希のまあるいお尻が見え隠れした。会場に入ると、セーラー服、ナース、メイド、レースクィーン、バニーガール、事前にWebページで公開したモデルたちが、それぞれ思い思いのコスチュームで撮影台の上に立っていた。

　一樹は、沙希のブースに既に彼女を待っているファンがいるのを見て驚いた。最近、登録した沙希は、参加も急に決まったのでほとんどPRはできていないのだが、けっこう人気があるようだった。
「すごいねぇ、もうファンがいるじゃない」
「言うな。嬉しくない」
　さすがに、中学生扱いをされると、不愉快らしい。女子高生ファンと中学生ファンとは、ちょっとファン層が違う。中学生になると、ロリ系が多くなる。沙希は、それが嫌いだった。
　一樹は、沙希がブースに立ったのを確認すると、スタッフとしばらく話して、出口に向かった。

「仁美、これを着て」
　コスプレのイベントがあるらしいんだ。真垣が渡したのは白のパーティードレスだった。それを身に着けた仁美は
（これって？）
　かなり短めではあるが、ウエディングドレスに見えなくもない。仁美は、そう思ったが口にはしなかった。
　真垣の車は、いつも仁美が行くフィットネスクラブの横、小さな教会で止まった。結婚式のためのホテルの施設なのだが、なかなか感じのいい教会だった。
（ここで、イベント？・・・・いいの？一応、教会でしょ・・・ここ）
　仁美は、多少不安になったが、やはり口には出さなかった。

「お待ちしてました」
　一樹が、真垣を待っていた。
「工藤さんは？」
「まだですけど、もうすぐです。神父さんはもう来てるので・・・・」
　一樹は、真垣と仁美を教会の中に導いた。中には、神父の他、誰もいなかった。
（えっ・・・私たちだけ？・・・・イベントって？）
「ご無沙汰してます。神父さん」
　親しそうに真垣は、神父に話しかけた。
「たまには、教会に顔を出しなさい。罪深き男よ」
　神父は、満面に笑みをたたえてそう言うと、真垣の肩を抱いた。
「幼馴染らしいよ」
　一樹が、仁美の耳元で囁いた。

　バタンと音がして、入り口の扉が、両側に開いた。
「来ましたよ」
　一樹が、真垣に声をかけた
（誰？・・・美菜子さん？・・・・これがイベント？）
　入ってきたのは、俊哉と美菜子だった。美菜子は、ウエディングドレスに身を包んでいる。二人は神父の前まで進み、俊哉が微笑みながら言った。
「神父さん・・・祝福してくれますか？」
　イベントではない真実の結婚式が行われようとしていた。

（あーあ、やっと終わったよ。頬が引きつってるわ）
　作り笑みを続けたせいで、沙希は頬の筋肉がつりそうだった
「お疲れ様」
　沙希は、スタッフに声をかけて、ホテルから、隣のビルへと中学生の格好のままで移動した。最上階のコスプレカフェでは、オープンを明日に控えて別のイベントが行われていたが、ランチタイムが過ぎてからは、やってくる招待客は、まばらになり、ごく普通の営業となっていた。
　沙希たちの前にこちらのイベントに出ていたモデルの子やクラブの女性らは、店が開く時間になって、お客と連れ立って一緒に出て行き、だんだん少なくなっていた。

「沙希ちゃん」
　真希が、声をかけた。
「真希さん。どこか行っちゃうんですか？」
「うん。あなたも行くのよ」
「私も・・・？いいんですか？ここにいなくても」
「いいのよ。さぁ、行きましょ」
　真希は、沙希を連れて、カフェを出た。

　誓いのキスが終わって、俊哉と美菜子が、壇を降り、立会人の真垣の横に来た。
「早く一緒に暮らせ」
　真垣が、俊哉に声をかけた。俊哉と美菜子は、すでに籍の入った夫婦だったのだが、わけあってずっと、今も別々に暮らしている。真垣はそれを咎めたのだった。
「ああ、そうだな」
　曖昧に返事をする俊哉の横で、美菜子はヴェールをはずしていた。
「仁美さん、こっちへ」
　美菜子は、仁美を呼び、近づいてきた仁美に、今はずしたヴェールを仁美の頭にかぶせた。
（えっ・・・・）
　突然の美菜子の行為に仁美は驚いた。

「美菜子さん・・・」
「今度は、あなたの番よ」
「えっ・・・・」
　仁美は、真垣の顔を見た。真垣は、黙って肯いた。
（わたしが・・・式をあげるの？今？）
　仁美は、突然のことに混乱した。
「おいで」
　真垣は、仁美の手を引いて壇上に上がった。
「今日はいい日だ」
　そう言うと神父は、幼馴染の真垣と目をあわせて、にこやかに肯いた。

４．ウェディング

「きれいな肌ねぇ」
　一樹に、ここで着替えてくださいと通された部屋で、ウエディングドレスを脱いで全裸になった美菜子が、同じく全裸の仁美の肩に手をかけた。仁美は、着替える手を休め、しばらく美菜子に身体をゆだねた。俊哉も真垣もそこにいた。

「仁美さん、あなたももうわたしたちと同じよ」
「はい・・・・」
「真垣さんは、クラブのオーナーの一人。クラブには、たくさん女の子がいるけど、オーナー所有の子はわずかなの。あなたも今日からそのひとりよ。お姉さんもね」
「弥生も・・・」
　美菜子の左手が脇から、乳房に伸び、右手は、仁美の股間を這った。仁美の正面には、俊哉と真垣がいて、その様子を見ていた。
（見られている・・・・俊哉さんにも）
　背中を美菜子のやわらかな乳房が降りていき、生温かい舌の感触が伝わった。美菜子の指は仁美の肉襞をかきわけ、すっと、肉壺の中に挿入された。仁美は、横の壁に手を突いて前かがみになると、美菜子に向かって、お尻を軽く突き出した。美菜子の舌がお尻の割れ目に沿って下に下がり、丹念にアナルを舐めはじめた。気がつくと、仁美の目の前に、真垣の肉棒が差し出されていた。仁美は、それを舐め、飲み込んだ。

　仁美のお尻の穴を舐めていた美菜子は、横にたった俊哉の肉棒を取り出し、それを仁美のお尻の穴と交互に舐め始めた。やがて、美菜子が脇にどくと、俊哉の肉棒が仁美のお尻の穴に突きたてられた。俊哉がゆっくりと奥まで挿入すると、仁美は、真垣のものから離れ、真垣の足にしがみついた。いつのまにか前に回った美菜子は、真垣の横にしゃがみ、仁美が離れた真垣の肉棒を咥えた。真垣は、美菜子の顔を固定し、動きを早めた。
　俊哉が後ろで激しくつくので、仁美はしゃがんでいる美菜子におおいかぶさるようにして耐えなければならなかった。

「仁美・・・出すぞ」
　俊哉の声がした。
「ああああ、出して・・・そのままぁぁ、中にぃ・・・お尻にぃ・・・・」
　仁美が絶叫すると、今度は真垣が
「美菜子、出すよ」
　そう言うと同時に美菜子の口の中に放出した。美菜子は、どくっどくっと脈打つ真垣の肉棒を咥え、丹念に舐め取ると、口に含んだものを、床に倒れ付した仁美の口に運んだ。仁美は、うつぶせの顔を挙げ、美菜子の口の中の真垣の物を飲み込んだ。

「着替えてもらえますか？」
　いつからそこにいたのか、一樹が声をかけた。

　仁美は、扉の前で、緊張していた。突然の結婚式。そして、たぶん、突然の披露宴なのだろう。美菜子たちは先に入場している。防音まではされていないはずだが、中の音はほとんど聞こえてこない。さっきまでの興奮が少しずつおさまる一方で、仁美は、別の緊張に襲われていた。
（仁美は・・・みんなのもの・・・・真垣さんが見ててくれるから大丈夫よ・・・きっと）
　中に入れば、きっと皆に祝福される。その祝福が、さきほどの俊哉や美菜子がしたようなものであることは、自分の衣装を見ればだいたい想像できた。確かにウェディングドレスではあるが、上から下までシースルー、どこも隠されてはいない。とがった乳首が直接生地に触れ、痛かった。
（中に入れば、きっと・・・・・・）
　仁美は、周りを何人もの男に囲まれる自分を想像した。おさまりかけていた興奮が再び、仁美の中で息を吹き返した。

　扉が開いた。低いどよめきが起こった。正面から浴びるスポットライトで、仁美は周りが見えなくなった。真垣の腕をしっかりつかんで、歩いた。ライトの奥に真っ赤な衣装を着た美菜子が見える。そこまで行く途中、
「ひ・・・と・・・・・み」
（弥生・・・・・）
　横で、姉の弥生の声がした。仁美はそっちを見て、弥生を探した。弥生は、仁美のすぐ横に並んで歩いていた。
（弥生、黙っててごめんね。・・・・言えなかったの・・・・でも、あなたも同じだとは思わなかった）
　俊哉と美菜子は、真垣と仁美に場所を譲って、彼らを囲む輪の中に入った。真っ赤な薔薇の花びらの絨毯の上に二人は立った。

「皆さん、もっと近寄って、真垣さんと仁美をお祝いしましょ」
　一樹の声で、みんなが集まってきた。真希が複雑な顔をした沙希の手を引っ張った。
（おい、おい、私は・・・おじゃまでしょ）
　沙希は、美菜子と俊哉の間に立った。真垣の耳元で一樹が何か囁き、真垣は頷くと、仁美を抱き寄せ、耳元で何か囁き、仁美を残して輪の中に入った。

「仁美です」
　仁美は、周りの人達の顔を見まわした。弥生と目があった。
「真垣さんとオーナーの皆さんに仕えます。私を使ってください」
　そう言うと、ウエディングドレスのすそを、上まで持ち上げようとしたが、なかなかうまくいかない。美菜子が弥生に、真希が沙希に命じて、仁美のドレスを持ち上げさせた。仁美は、弥生と沙希から、たばねられたすそを受け取ると、反対を向き、きゅっと上を向いた形のいいお尻をつきだして見せた。「お尻もあそこも、みなさんのものです。いつでも、好きなときに、自由に使ってください。仁美をずっと愛してください」
　そう言うと、前に立っている真垣を見た。真垣は、仁美に近寄り、顔を自分の股間に向けた。
（ここにキス？）
　仁美は、膝まづき、真垣のものを出し、それを咥えた。先ほど一度放出した真垣のものは、簡単には大きくならない。仁美は、丹念にその先端を舐め、少し、膨らみ始めると、ゆっくりと咽の奥深く飲み込んだ。その横で、沙希が仁美に背中を向けながら俊哉のものを咥えると、その二人の間に押し出された弥生の口に真希の唇が重なった。真希は、真垣と同じように弥生を自分のものに導いた。

　しゃがんだ仁美の横に座って真理が、股間に手を伸ばすと、陽介が真理の口に自分のものを押し当てた。俊哉のものを咥えた沙希のお尻を祐二が抱え、お尻を持ち上げると、制服のスカートをまくって、ショーツをずらし、ぐっと奥まで差し込んだ。

　弥生の乳首を美雪が咥えると、一樹は、後ろから弥生の股間に手を伸ばした。

５．捨てて得たもの

「仁美、立って」
　真垣に促された仁美は、立ち上がった。元木陽介が近寄ってきた。お腹の辺りにたるみの目立つ陽介は、仁美のヴェールを取り、ウエディングドレスを脱がした。仁美は、これから何をされるのかということすら、もう気にならなかった。全て真垣の指示、誰が何をしようと真垣が認めたこと。仁美には、それに抗う気は全くなかった。むしろ、従うことに喜びを感じていた。

　陽介は、仁美の手首にレザーの手械をつけると、今度は太い指で仁美の顔をなで、目隠しをした。目隠しをされた仁美は、腕を引かれ少し移動させられた。すぐに手首のまかれた手械にロープが通され、上に吊り上げられた。
「ぃやっ」
　腕を目いっぱい伸ばしても、なお引っ張り上げられて仁美は、小さく声を出した。周りに人の気配はした。
（見られてる・・・・みんなに）
　陽介のものだろう、太い指が、仁美の太ももをつかむと、左足の膝にロープをかけられ、吊り上げられた。仁美は大きくバランスを崩し、手首と膝に体重がかかった。
「うぐっ」
　仁美は、必死で右足を伸ばし、爪先立ちでなんとかこらえた。
（弥生と同じ・・・見られてる・・・みんなが見てる・・・・）
　先日の目隠しをされた弥生の姿が思い出された。仁美の大腿に一筋、透明な液体がしたたった。

　仁美の顔が、苦痛にゆがんだ頃、吊り上げられていた左足のロープが解かれた。と、同時に誰かが横に立った。
「仁美・・・・なんて言ったら・・・」
　弥生の声だった。
「弥生、ごめんね。今まで黙ってて・・・でも、いいの。私が選んだことなの・・・弥生もでしょ」
　仁美は答えた。
「えっ・・・うん」
（弥生、あなたと同じ。結局、わたしも・・・・）
「仁美・・・きれいよ」
（ありがとう。でも、弥生のほうがずっときれい。ずっとそう思ってたわ）
　弥生の美しさにコンプレックスを感じていた仁美だが、今日は素直に弥生の言葉が受け入れられた。

　弥生の顔が近づいてきた。仁美は、弥生の意図を察して、唇を少し開けて待った。弥生の唇が軽く当たり、舌が入ってきた。仁美は、強く弥生の舌を吸った。乳房に感じる弥生の乳房の柔らかさが心地よかった。やがて仁美の舌が首筋から乳首へ、そして秘唇をわけ、クリトリスへと降りていった。
（今日は、あなたが舐めてくれるのね。・・・・いい・・・・弥生、もっと強く、・・・・気持ちいい）

　弥生の舌が離れるとロープが緩められ、仁美は、横たえられた。誰かが上に乗った。
（・・・弥生・・・・）
　仁美には、それが弥生だとわかった。仁美は、弥生の舌を感じ、顔を上げて近くにあるだろう弥生の秘部を舌で探った。誰かに足をもたれぐっと広げられた。太腿に男の腰が当たるが、仁美の中には入ってこない。弥生の口に入れているのだろう。やがて仁美の中に入ってきた。
（真垣さん・・・）
　仁美には、それが真垣のものだとわかった。不意に誰かに顔をペニスを擦りりつけてきた。仁美が舌を出すと、その上を滑らし、弥生の中に差し入れた。真垣の動きは激しかった。
「ああ･･･ああああ・・・・あ・・あああ・・・」
　仁美は、押し寄せてくる波に顔を左右に振った。
（ああああ・・・真垣さん・・・・いかせて・・・・仁美をいかせて・・・・ああああ）
　仁美が達してもなお、激しく突かれ、２度目の波がすぐに来た。２度めの後、肉棒は抜かれた。
　はぁ・・・はぁ・・・
　仁美は、大きく口で息をした。仁美の顔に激しく当たっていた男の太ももが、急に離れると、頭を下から持ち上げられ、頬にペニスを擦りつけられた。
（一樹さん・・・）
　一樹には、頬にこすり付けて出されたことがある。一樹は、擦り付けていたペニスを握ると、仁美の口に放出し、そのままぐっと喉の奥まで差し入れた。
「うぐっ」
　一樹のものを飲み込むと、すぐに誰かに足を持たれた。

　これまで自分で男を選び、自ら離れてきた仁美だった。真垣も自分のほうから声をかけた男だったが、もう自ら離れることはない。
（真垣さん・・・見ててくれますか？みんなが仁美を使うのを見ててくれますか？仁美は真垣さん、あなたのもの）
　真垣のものと実感して初めて、仁美は心のそこからの安堵と開放感を感じていた。

仁美の彷徨　　　　END