第１章　

１．上司

　真垣は、３９歳の若さながら、大手不動産関係の会社の開発事業部・事業本部の本部長を勤めている。その真垣が、ようやく仕事に区切りをつけて会社を出ようとしたのは７時を少し過ぎた頃だった。
　これでも彼にしてみれば早いほうだったが、数日、自分に付き合って夜遅くまで作業してくれた仁美を食事に誘ったのだ。

「本部長、すいません。いいんですか？」
　仁美は、何が食べたいと聞かれて、お酒が好きなんですと答えたのだ。連れてこられたのは、落ち着いた感じの料亭風の居酒屋で、テーブルはゆったりとした個室になっていた。
「いいけど、仁美は日本酒が好きなのか？」
「変ですか？けっこう、そういう人いますよ。」
「へぇ、そうなの」
「本部長は・・・」
「ごめん、仁美。本部長はやめてくれないか。」
「でも、なんて呼べば・・・」
「名前呼んで」
「真垣さん・・・ですか？」
「うん、そうしてくれる」

　仁美は、本当にお酒が好きなようだった。真垣が、あまりのペースに勧めていいのか、少し控えろというべきか迷っていると。
「あのう、真垣さん、去年、わたしを面接した時のこと覚えてますか？」
　酔いが回ってきたのか、少し、ことばが聞き取り難くなっていた。
「面接？覚えてるよ。最終面接だったよね。」
「遅刻したんですけど・・・」
「そうだった？」
「本当言うと、二日酔いだったんです。前の日に飲みすぎて・・・すいません」
「そうだったの？ひどいねぇ、そりゃ。」
「面接、終わって、わたし、たぶんダメだと思って、気持ちも悪かったんでロビーにいたんです。そのとき、真垣さん、私に、具合悪いの？ってポカリ買ってくれたんです。覚えてます？」
「へぇ、そうだったの？ごめん、ぜんぜん覚えてない。」
「わたし、ずーっと忘れません。嬉しかったんです。採用だったし・・・本当にありがとうございました。」

　真垣は、全く覚えていないというわけでもなかった。新卒３０人の採用枠にどうしても足りなくて、５月に追加で一般募集した時のことだ。はっきり言って採用基準は甘くなっていた。仁美は、最後の面接でなかなかかわいい、真垣の好みのタイプだったのは事実だ。本人が言うように評価は低かった。最終的に自分で責任を取って自分の部署に配属したのだ。しかし、それを本人に知らせる気はない
。

「真垣さん、離婚したって本当ですか？」
「ああ、去年ね。」
「今は、一人なんですか？」
「一人暮らしかっていうこと？一人暮らしだよ。仁美は？」
「わたしも、一人暮らしです」
「そう、じゃぁ、遅くても平気なんだろうけど、そろそろ帰ろうか。明日も仕事だし」
「えっ・・・はい」
　仁美は、何か言いたそうだったが、真垣は仁美を促して席を立った。

「タクシー呼ぶから」
「真垣さんは、どうされるんですか？」
「俺は、いつも使うホテルがあるんでそこに泊まる。わざわざ帰っても一人だしね。」
「私もひとりです。・・・いっしょにいちゃだめですか？」
　真垣は、驚いて仁美を見た。
　話の成り行きから、真垣は、彼女が自分のことを慕っているだろうとは推測できたが、今日、１５歳も歳の離れた娘に告白されるとは思ってもいなかった。
（酔っ払っているんだろうな。・・・・まぁ、それでもいいか）
「ちょっと、待ってね」
　真垣は、ホテルに電話して、部屋をツインに変更した。

　チェックインして部屋に入るなり、真垣は仁美を後ろから抱き締め、キスをした。ブラウスのボタンをはずし、前から手を胸元に入れ乳房をなで、乳首を人差し指と中指で挟んで刺激した。かなり、お酒の入っている仁美は、それだけで息が上がって、唇をはずし、はぁはぁと口で息をした。
「シャワー浴びていいですか？」
「ああ、いいよ。」
　真垣は、ゆっくり、ブラウスを脱がし、ブラをはずし、スカートを脱がした。
「自分でしますから・・・」
　仁美はやっと、それだけ言って、ベッドに腰掛けパンティーストッキングを下ろし、ショーツを脱いだ。真垣も服を脱ぎ、全裸で真垣の横を通ってバスルームに行こうとする仁美の腰に真垣の腕が巻かれた。
「あっ」
　真垣は、また、後ろから仁美を抱くと、唇を合わせ今度は舌を絡ませた。右手は左の乳房に左手は前から仁美の股間に伸ばされた。
　ハァ・・ハァ・・・ハァ
　仁美はさらに息を荒げた。すでに、股間は熱く、差し入れられた２本の指にねっとりと愛液がまとわりついた。
「おねがい・・・シャワー浴びさせて・・・」
　真垣が、仁美を解放すると、仁美はよろけるようにバスルームに入っていった。

２．あこがれ

　真垣も仁美の後から、バスルームにはいった。ユニットバスだが、このホテルはいくぶん広く、大人二人でもなんとか入れた。真垣が入ってきても仁美は、なんらあわてるふうもなく、シャワーを浴び続けていた。真垣は、手にボディソープを垂らすと、黙って、仁美の背中から洗い始めた。仁美はシャワーを止めて真垣に身を委ねた。
　真垣は、仁美の脇から前に手を回し、仁美の乳房を外側から円を描くようにもみしだいた。
「きれいな乳房だね」
「そうですか？でも、ちっちゃくて・・・・」
　確かに大きくはないが小さいわけではない。丸く整った形の乳房に尖った乳首がつんと上を向いていた。真垣は、それを指で挟んでこねた。また、仁美の息が荒くなった。真垣の左手が乳房から腰に回され、右手は、後ろから仁美の秘部にそえられた。最初は腕全体を股間に通し、仁美の秘部を擦るように前後させた。それから、指で肉襞を広げ、中指を肉壺の中に、人差し指と薬指でクリトリスを刺激した。
　仁美は股間の刺激に耐えられなくなり、前のめりになって壁に手をついた。
「ああ・・・・ああああ・・・ああ」
　思わず声を上げた。
　しかし、真垣はすぐに指を抜き、シャワーで仁美の身体中の石鹸を流し落とした。
「今度は、わたしが・・・」
　そう言うと、仁美は、手にボディソープをたらし、振り返って、真垣の体を正面から洗い始めた。手は首から脇へとさがり、すぐに真垣の肉棒へと移った。すると、仁美は、真垣の前で膝立ちになって、前から手を回し真垣のお尻を洗い始めた。真垣の肉棒は仁美の目の前にあった。シャワーで石鹸を洗い落とした仁美は、もう一度膝立ちになって、真垣のお尻を抱きかかえ、肉棒を口に含んだ。
（おやおや、これじゃまるで、デリヘルだな）
　仁美は、真垣の肉棒の先端をちゅぱちゅぱ、音を立てながら舐めまわした。その後で、サオの部分を下から上へと丹念に舐め上げ、そしてまた、それを咥え、喉の奥までぐっと飲み込み、頭を前後させた。
（どんな男と付き合ってきたんだ、この子は？）
　仁美は、下から真垣を見上げると
「いいですか？」
　と訊いた。
「ああ、気持ちいよ。」
「よかったぁ」
　本当にうれしそうに仁美は微笑んだ。
　ふと、真垣の中の嗜虐の血がさわいだ。

　バスルームを出た真垣は、バスローブを羽織って椅子に座った。バスタオルを巻いただけの仁美が前をとおると、手をつかみ、自分の前に跪かせた。
「なめて」
　仁美は、言われた通り、真垣の足の間に膝立ちして、真垣の肉棒を咥えた。真垣は、その仁美の頭を持ち、上下させた。
「う・・うぐ・・・・うぐ、ううううぐ・・」
　仁美がうめいた。真垣は、ぐっと喉の奥まで肉棒をつき立てて、そのまま仁美の顔を左右に振って、肉棒を引き抜いた。
「はぁっ・・・ううぅうぅぅぅ・・・・」
　仁美が苦しそうに息をすると、再び、奥まで突きたてて、それを何度か繰り返した。

「立って」
　真垣は仁美を立たせ後ろを向かせると、
「テーブルに手をついて」
　仁美は、言われた通り、腰を曲げて、テーブルに両手をつき、お尻を高々と真垣に向かって突き出した。張りのあるきれいなお尻だった。
「きれいなお尻だね」
　そう言うと、真垣は、ゆっくりと仁美の中に入っていった。
（もっと、奥に入れて・・・・いい・・・ああ、動いて・・・お願い・・・深くいれて・・・）
「ああ・・・」
　小さく喘ぎ声を上げた仁美は、自ら腰を動かし始めた。
「ああ・・・・ああ・・・・ああああ・・・・あああ・・・」
（いく・・・いく・・・いっちゃう・・・・・突いて、突いて・・・奥に・・・・）
　がくっがくっと仁美の膝が震えるのを見た真垣は、ひょいと仁美を抱きかかえ、ベッドにあお向けに寝かせた。まだ、息の整わない仁美の顔をまたいだ真垣は、肉棒を仁美の顔にこすりつけた。仁美はその肉棒を咥えようと、口をあけ、真垣の肉棒を追った。やっとのことで、真垣の肉棒を口でとらえた仁美は、そのまま、先ほどと同じように喉の奥に受け入れた。
　真垣は、肉棒を仁美の口で激しく上下させ、喉の奥に放出した。すべて飲み込んだ仁美に
「いい子だ。仁美は」
「よかったですか？」
「うん、よかった。仁美は？」
「わたしもよかったです。立ってられなくて・・・」

「真垣さん、そっちで一緒に寝ちゃだめですか？」
「いいよ。おいで」
　仁美は、夢のようだった。ほんの数日前まで、こんなこと想像すら出来なかった。あこがれの真垣と同じベッドにいる。真垣は、優しく腕の中で寝かせてくれている。
「真垣さん、また、誘ってくれますか？」
「ああ、もちろん」
「本当ですか？うれしいです」