部屋は古さを隠せなかったがそれなりに小奇麗だった。
　広い室内だった。照明は新調されたばかりなのか眩しい程の照度だった。
　その広く、眩い空間の中にブラウン管のテレビ、ウッド調のテーブル、鏡台、そして白いベットがあった。
　大きなベットだった。円を形作っている。骨董品とも言える代物だった。
　ラブホテルでもないのに何故こんな物が・・順子が訝しんだがそれきりだった。
　初めて見るベットだったので珍しいと思っただけだった。

　そのベットを囲むように沢山のコードが走っている。
　コードは撮影用CCDカメラの物であろうか。目に付くだけでも3台のカメラが確認できる。
　ベットの周りを囲むように眩いレフ版も2枚設置されていた。
　ちょっとしたアダルトビデオの撮影風景だった。静かな室内にカメラの駆動音が響いている。
　少し前からカメラは動いていた。起動した時点から裕之のパソコンに映像を送り続けている。

　ベットの中央に男が座っていた。
　細身であるがそこだけは逞しい男だった。一目でわかった。
　半裸であった。勃起したその部分はこいつも丸出しだった。
　示し合せたように連れ合いの男と色違いだが同じ下着を着けている。

「貴方を満足させる為に来ました」待っていた緑の変態下着が言った。
「今日は二人がかりで責めてやる」いつの間に脱いだのか浮気相手が青の下着で笑っていた。
　どちらの男根も力に溢れ天を突いている。順子の喉が鳴った。
　屹立する物から眼を離せなかった。耐え切れなくなりつつある。
　一人を相手にするだけなら浮気で済んだだろう・・
　一度に二人を相手にするのは浮気と言えるのだろうか・・・
　動物でもしない行為を強要されている。獣以下の行為を・・・
「二人は嫌、」辛うじてそこまで言って順子がその場に尻をついた。
　噴き上げる欲情が断続的に襲って来ている。男が薬を使ったのはこの為だと思った。
　薬の効力が獣の行為を余儀なくしようとしている。
「さあ、奥さん」男が言った。男達かもしれなかった。
　二人が性器を屹立させながら手を差し伸べた。一本は動物的な大きさで、一本は万人並みだった。
　見比べる順子の瞳も潤んでいる。
「嫌よ、絶対に嫌」拒む声も湿っていた。最後の抵抗に近かった。

「奥様はもう浮気をなさっているのです。今更、浮気相手が二人になろうが同時に二人を相手しようが何ら問題無いと思われます。それに複数プレイの体験を生かしたテクニックを旦那様に使った方がお喜びになるのではないでしょうか。
　もし二人掛かりが怖いのであればこの場に旦那様を呼んで奥様と私たちとの行為をご覧になって頂いてもかまわないのですよ。」
　潤んだ瞳で順子は男の説得を聞いた。順子の内面を見透かしたような男の発言だった。
　その上、拒否すれば旦那を呼ぶと脅されている。

「わかったわ」と順子が答えた。薬の効力が承諾を動機付けていた。
　二人に許可が下りた。抑圧されていた欲望が開放される瞬間だった。
「さあ奥さん、こちらへ」と男が言った。男達かもしれなかった。
　むさ苦しい二人の男が性器を限界まで勃起させたままベットで手招きする。
　順子がベットに近づいた。靴を脱ぎ右足からベットに昇り男達の傍ににじり寄った。
　中央部まで移動し二人の男の真中に腰を下ろす。
　直ぐに男達が近寄ってきた。
　股間から間断なく噴き上げる欲情は順子の視線を二本の屹立した物に集中させていた。
　順子と同様、男達も薬を使っているのか、どちらの物も弾けそうな程の勃起ぶりだった。

　一人が近寄る時に順子のバックを持って来た。中から白い携帯を取り出す。
　男が何をしたいのか直ぐに理解した。目の前に携帯が突き出される。
「旦那に電話して、」携帯を手に青のパンツが言った。そいつの名は太一だった。
「会話しながらやろうぜ、俺達と奥さんがどれだけ仲が良いのかを旦那に見せ付けてやる」
　緑のパンツが言った。名は浩介だった。
　どちらも順子の身体を過去に知っている男達だった。
　なぜ元彼の浩介がここに居るのか順子は理解できなかった。
　太一が募集した順子の複数プレイのメンバーが彼だった。
　偶然でない何か作為めいたものが感じられた。出来すぎていると思った。
　薬で触発された欲望が頭の回転を鈍くしていた。やりたいばかりだった。

「早く電話しなよ、薬のお陰でやりたくて仕方ねえ」浩介が急かす。
　順子が携帯を手に取った。もう浮気など旦那にばれようがどうでも良かった。
　ばれても離婚にならない事は順子にもわかっている。
　裕之も自分が淫乱に変貌するのを望んでいた。旦那の望みを叶えてやるのも妻の勤めだと思った。
　それで旦那が喜んでくれるなら・・・と自分を正当化した。
「音はスピーカーから出るようにしておけ」太一が指示した。
　男達に通話中は声を出さない事を確約させ旦那の電話番号を呼び出し、電話をかける。
　携帯は男のリクエスト通りスピーカーモードに設定してある。
　通話が始まれば相手の声はスピーカーから出力される、
　携帯を手に持たずに通話をする事ができる設定だった。
　コール音が部屋に響く、受話音量は最大であった。
　コールが始まったのを確認して順子が携帯をベットの上に置いた。

　それが合図だった、二人の男が同時に左右から順子を組み敷いた。
　緑が左からシャツのリボンの上から乳房を揉みしだき、青が右からスカートの下で息づいている太股の間に手を入れてきた。
　どちらも手馴れた手つきだった。欲望のままに到達点を極め丹念にこねくり始める。
「いいおっぱいだ」後ろから手を回し両の乳房を下から持ち上げた男が左で囁いた。
　揉む度に愛らしいリボンが揺れる。
「ぐしょぐしょだぜ」スカートの中を覗き込みながら太股の間から入れた手で勝負下着の上から秘所に触れている男が右で囁く。
「ああっ」四本の手が与える快楽に順子が声を上げて応えた。
　二人掛かりの愛撫は肉体的な刺激ばかりでなく驚きと興奮も人妻に体感させていた。

「凄いわ、こんなの初めて、」小声でうめきながら順子が左右に手を伸ばした。
　男達の物をつかんで確かめたかった。握りやすいように男達が腰を浮かす。
　両の手に堅く熱い物が入ってきた。
　どちらも青筋を立てて激しく脈打っていた。二本同時は初めてだった。
　直ぐに自分でも強いと思う力でしごき始めた。
　男達がうめいた。左右から加えられる愛撫が激しくなる。終わりの無い交合の始まりだった。
　三人の熱い息遣いと喘ぎの傍らでベットに放置された携帯のコールが続いていた。

　両側から男達の愛撫を受けながら二人への奉仕を始めた順子を画面で確認した裕之の喉が鳴った。
　画面内で妻が二人掛かりの愛撫を受けている。
　三人の内、一番積極的なのが順子だった。
　男達が愛撫し易いように自分から身体をくねらせていた。
　性欲が高進していくのがわかる。
　自分の物を掴む力が強くなった。しごく動きも速くなる。
　さっきから隣の部屋で欲望に水を刺すかのように携帯の着信音が聞こえて来る。
　裕之の携帯が居間の机でコールしていた。
　画面から離れるのは勿体無かったが、仕方なく立ち上がり携帯を手に取った。
　取って直ぐ足早にパソコンまで戻る。
「もしもし・・」画面を見ながら通話ボタンを押し裕之が電話に出た。
　パソコンの画面からも同時に自分の声が聞こえた。奇妙な感じだった。
　通話が始まっても画面の中で三人は絡み合い、行為を継続していた。

「もしもし？」画面を見ながら裕之が再度問い掛けた。無視状態に多少の怒気を含んでいる。
　順子が男達に身体を任せたまま携帯に眼を向けた。桃色に上気した妻がそこに居た。
　それでも旦那の問いかけを無視したまま愛撫は続行されていた。
「もしもし？」そろそろマズいと思ったのか5度目の問いかけで順子が通話に応じようとした。
　あからさまに気だるそうな表情をしている。

「今、何してるの？子供は？」かすれた声で画面内の順子が言った。濡れた声だった。
　問いかけた順子の唇に緑の男の口が吸い付いた。旦那の声を聞いて男が高ぶっている。
　順子も自分から口を開けて男の口を迎える。凄まじい口付けだった。
　二つの口腔内で二枚の舌は力の限りこねくり合っている。
　絡み合うその部分に二人の舌から分泌された唾液が白く混じり合っていた。
　激しい舌使いだった。熱い息遣いと舌のこね合う濡れた音が聞こえて来る。
　その下で順子の両腕が男達の肉棒を激しくしごいているのが見えた。

「何もしてない。テレビを見てる。子供は寝てる。」
　絡み合う三人を見ながら裕之が言った。声が欲情に震えていた。
「少し遅くなるから。先に寝ていて。」言って直ぐ順子が男の口に吸い付いた。

　しばらくして布ずれの音が聞こえた。脱がされる音だった。
　乳房を揉んでいた男がシャツをたくし上げていた。
　シャツの下から赤いブラジャーと共にこぼれそうな乳房が出てきた。
　その下で太股の間に手を入れていた男が順子の両足を限界まで広げた。
　画面の前で人妻の付け根が丸出しになった。
　左右の太股を無遠慮な男達の手が這いまわった。形の良い両足が二人掛かりで撫でられる。

「遅くなるって、何処に居るんだ？妹は？」白を切るつもりの妻に少し怒りを覚えた裕之が聞いた。
　画面内で妻の脱衣が継続されている。
　赤いブラジャーが外された。乳房が二つとも引きずり出される。
　剥き出しになった白く熟れた果実に大きく口を開けた男達が両側からむしゃぶりついた。
　どちらもしゃぶる前にその部分をたっぷりと視姦した後でかぶり付いた。
　順子が上半身を仰け反らせて恍惚と震える。

「スナック。妹は先に帰ったわ。私は男の人に誘われたから三人で飲んでる。男二人に誘われたのなんて初めて、凄いでしょ？」
　両側から乳を吸われながら頬を赤らめて順子が回答した。
　乳房は蕎麦をすするような音を立てて二つとも吸い上げられていた。
　どちらの男もかぶりついた口の内側で舌で乳首をこね回している。
　右は緑が、左は青が担当だった。
　二人とも乳を吸いながら順子の腕を上げさせ、さらけ出された腋の下にも舌を這わす。
　たっぷりと唾液を乗せて上下する舌の感触に順子は嬉しそうに男達の顔を見つめていた。
　愛する妻が半裸にされた状態で二人の男達の愛撫を受けている。

「男？浮気してるんじゃないのか？」
　画面を凝視しながら裕之が聞いた。愛撫は下肢にも移っていた。
　撫でられる太股の間で中央部がびしょ濡れになった赤い下着がさらけ出されている。
　薄い素材を使用している下着であった、中の陰毛も透けて見える。
　その下で赤い下着の股布部に性器の場所を示す縦筋も透けていた。
　たっぷりと太股を撫でまわした後、下着の中に男達の手が入り込んだ、
　一本は性器側から、二本目は尻から。

「浮気？私がそんな事するわけ無いじゃない」順子が嘘をついた。息が荒い。
　男達の潜り込んだ二本の手がそれぞれに動き始めるのを透けた下着の上から確認できた。
　性器側から入った手は濡れた人妻の秘所に指を入れてまさぐっていた。
　白い尻から入った手は人妻の肛門を指で刺し貫こうと挑戦していた。
　二本の手が動くたびに下着の中からぐちゃぐちゃ言う音が激しくなった。

「じゃあ何で遅くなるんだ？」裕之の問いかけに返事は無かった。
　乳と下半身をいじくられながら順子がすすり泣いた。
　男達の手の動きが激しくなった。濡れた音が更に大きくなる。
　順子の太股が激しく弛緩した。達している。
　上体を仰け反らせて迫りくる快楽の波に耐えている。
　息も絶え絶えになった順子の下肢に男達の手が掛かった。
　四本の手が染みの付いたパンティーにかかった。
　ゆっくりと赤いパンティーを脱がしていく。
　女の大事な部分がさらけ出された時に順子が恥ずかしそうなうめきを発した。
　脱がされたパンティーが宙を舞った。
　白い下半身が剥き出しになった。女の部分に生えている陰毛だけが対照的に黒い。

　膝の裏から手を回した男達が両側から太股をたくし上げて固定する。
　画面内で人妻の太股が二人掛かりで限界まで広げられた。
　赤子に小水をさせるような格好になる。
　守るべきパンティーは緑男が股部の匂いを嗅いで高揚する為の道具となっていた。
　男二人の前で熟れた秘所が剥き出しとなっている。
　たっぷりとさらけ出されている。破戒的な光景だった。

「私が信用できないの？」丸出しの格好のまま順子が言った。滑稽だった。
　青男が前に回った。たくし上げられた太股の間に頭を入れる。
　性器に息が当たるぐらい間近に青男の顔が接近した。
　両足は限界まで開かれたままだ。男が見ている。
　性器が見られている。順子のそこが見られている。
　青男が両側から指を使い性器を左右に押し広げた。
　ぐちゅっと広げただけでそこが音を出した。青男が見つめつづけている。
　人妻の性器の上から下までをとっくりと観察している。
　時間をかけて観察した後、青男が鼻を近づけた。
　ぬらぬらと濡れた人妻の性臭を堪能している。

「夫だったら妻の事を信用するのは当然じゃない？」
　男の頭を太股の間に挟んで順子が言った。笑いながら青男が舌を出していた。
　男の舌が熱く湿った人妻の秘所に近づいて行く。
　女にとって恥辱的な格好で男の舌を受け入れようとしている。説得力など全くなかった。
　後ろで足を抱えている男に見られながらもう一人の男に秘所を舐められる。
　青男の舌が近づいてきた。舌はさらけ出された尻の表面を這った。
　順子の顔が恍惚に歪む。

「遅くなるって何時になるんだ？」勃起した自分の物をしごきながら裕之が言った。
　自慰をしながら妻を詰問している。夫も同様に滑稽な格好をしていた。
「12時頃よ、ああっ」順子の回答に喘ぎが混じった。たくし上げられた太股が震える。
　青男の舌が思うさま尻を這った後に目標の性器へ移っていた。
　舌先だけでなく舌全体で大きく左右に押し広げた人妻の性器の下から上まで分泌液を乗せて舐め上げる。
　よく動く舌だった。動く度に接触した部分から濡れた音が漏れる。

「そんな時間まで何処に居るつもりなんだ？」裕之が言った。
　舐めまくる男の頭が下方向に移動した。
　移動する舌を導くように男の指が順子の尻を左右に広げた。
　女の尻の付け根があらわになった。
　付け根を掃除するように青男の舌が走っていく。
　舌の移動先に皺だらけの穴がある。舌は肛門を狙っていた。

「ずっと、ここに居るつもりよ。あんまり変なこと言うと二人について行っちゃうから。」
　言いながら順子が顔を歪めた。男の舌先が尻の穴に突き刺さっている。
　皺だらけの窄まりをほじくり返していた。
　思うさま尻の穴を舐めた後、男の舌が性器に戻った。
　二つの穴を交互に舐めていく。卓越した技巧だった。
　その上でもう一人の男が性器舐めを眺めながら後ろから両の乳房を揉みあげている。

「ついて行けるもんなら行ってみろよ。誰もお前なんか相手にしないさ。」
　裕之が強がった。性格上そう出るしかなかった。
「わかったわ。勝手にするわ。」順子の言葉と共に乳を弄んでいた男も前に回った。
　二人の男の頭が太股の間に上下に入った。緑の男が尻側に青の男が性器側だった。

「ああっ」耐え切れず順子が喘ぎ声を出した。
　二枚の舌は人妻のそれぞれの穴をほじくっていた。
　どちらも舌先を堅くし少しでも奥に入れようと努力していた。
「さっきから何だ、その声は、」裕之が言った。
「あああ、凄い、気持ちいい、」
　性器と肛門を舐められて順子が禁断の声を出した。一度出したら止まらなかった。
　返ってくる返事は人妻の喘ぎと荒い息使いだけとなった。

　画面の中で順子の股間に入った男達の頭が入れ替わった。
　時間を置いて交互に舐める穴を交代していく。
　陰毛も性器も尻の穴も唾液で濡れ光った。
　順子の尻の付け根は男達の垂らす唾液でどろどろになった。
　唾液まみれの部分に男達は代わる代わる舌を這わせている。
　二人とも垂れてくる相手の唾液など気に掛けていないようだった。
　男達の愛撫に順子は喘ぎで応えた。
　絶え間ない快楽を男達の舌が発生させていた。

　暫く続いた舌技の後、二人の男達が男根を手に立ち上がった。
　全裸に近い格好で順子がベットに尻をついている。
　男達が自分達の物をしごきながら順子に近づいていく。
　どちらも愛らしい人妻の口を狙っていた。
　青のブリーフ男がリモコンをこちらに向けるのが見えた。
　突然、動画の受信が途絶えた。パソコンの画面が真っ暗になる。

「順子、おい順子、」夫が妻の名を呼んだ。声が響いた。返事は無い。
「ほうら奥さん、どっちを最初に舐めたい？」「二本揃えて口の中に入れてやるよ」
　沈黙を守っていた男達が言葉を発した。二人とも欲情した嬉しそうな声だった。
　画像は依然として回復しない。携帯からの声だけが聞こえてくる。
　直ぐに何かをしゃぶる濡れた音と男達の満足気なうめきが携帯を通じて聞こえて来た。
　何かを口に入れて呟くような女の声がした後、携帯の通話が突然途切れた。

「順子、順子」妻の名を何度も呼んだが無駄だった。
　パソコンからも携帯からも妻の声は返ってこなかった。
　裕之の自慰は中断を余儀なくされた。
　複数プレイに参加する事だけでなく、視聴することさえ出来なくなった旦那がそこに居た。

　人妻に舐めさせながら太一は通話を切った携帯を投げ捨てた。
　順子が下で巨根全体を喉の奥まで使い喰え込んでいる。うぐうぐと苦しそうにうめきを放つ。
　男の手が後頭部を押さえ自分から男根を吐き出すのを防止していた。
　男の手から力が抜けた、動けの合図だった。
　順子が太一の顔を上目使いで見上げながら頭を夢中で上下させ始める。
　順子は突き出された二本の内、太一の物を選んでいた。
　太一が選ばれた事で浩介は当て馬になった。
　目の前で息を呑む程の口腔性交が開始されるのを浩介は自分の物を勃起させながら見守るしかなかった。
　太一の物は巨大であった。当然ながら見せ付けられるフェラは過剰なまで刺激的となった。
　必死になって我慢していたがたまらず眼前の行為を見ながら自分でしごいた。
　隣で人妻が汚されるのを見ながら行為に参加する事が出来なかった。
　仕方なく自分でしている。裕之同様、生殺しに近い。

「おい、俺のも舐めろ」自分でするのに耐え切れず浩介が順子に言った。
　しごきながら舐める顔にこすり付ける。
　口から突き出ている太一の物の横から順子の顔に擦り付ける。
　肉棒が鼻に触った。嫌な匂いがした。浩介が勃起した自分の物を掴み顔全体を擦った。
　匂いが顔に残る。太一の物とは違う匂いがした。浩介は小便臭かった。

「二本同時に舐めろ」太一が言った。命令だった。
　順子がうなずき太一の物を吐き出した。男根は涎で濡れ光っている。
　吐き出された肉棒と人妻の口とをつな唾の糸はなかなか切れなかった。
　太一の物を吐き出した後に直ぐに浩介の物が迫ってきた。
　大小二本が人妻の眼前に突き出される。生々しい光景だった。
　両手で一本ずつ握り締めしごきながら自分の口へと導く、二本の先端が口に当たった。
　二人の男の顔を見上げる。どちらの男の眼も舐めろと言っていた。

　二本同時に舐めるのは初体験だった。期待が順子を貫いている。
　股間は濡れている。
　男達の顔に挑発的な視線を浴びせながら順子が舌を使った。
　突き出された二本の先端を一度に舐める、激しい舌使いだった。
　二本の男根の間を性に狂った人妻のピンクの舌が踊った。
　二本は味も匂いもそれぞれ異なっていた。浩介の物の方が塩辛く、太一の方が匂いが強かった。
　二人の物を舐めている。獣でもしない行為だった。

「口を開けろ、」男達が言った。
　限界まで開かれた人妻の口に揃えられた二本が入っていった。
　一本の時とは違い圧倒的な物量が口腔内を占める。顎がだるく外れそうだった。
　二人を相手にするとはこういうことか、と順子は思った。
　まだ口を汚されているだけだ、夜は長い、性器も肛門も男達は許さないだろう、
　一回だけで満足するような男達ではあるまい。
「ほうれ」低いうめきと共に男達の二本がずるりと更に入ってきた。
　むせそうになりながら順子が二人の侵入を受け入れていった。

　一方的に通話を切られた携帯を手に裕之がパソコンを必死に操作していた。
　動画配信も途中で遮断されていた。
　今頃、妻は二人の男に代わる代わる犯されているだろう。
　考えただけでも勃起するような内容であったが、一部始終を確認出来ないのは業腹だった。
　順子が男の物を車内で慰めている時に窓に映っていた景色でホテルや待ち合わせ場所は地元でもあり概ね見当が付いていた。
　確証を得る為に録画した動画を確認していた。
　確認後、見当は確証となった。
　浮気の場所は特定できた。車を飛ばせば30分程度で行けるだろう。
　現場を押さえる事も可能と判断した裕之に心の余裕が生まれた。
　一度自分の携帯を使って妻の出方を確認しようと思った。
　真最中の所に電話して通話するのも面白いと思った。
　携帯を手に取る、自分の物が勃起しっぱなしなのに気づき苦笑した。
　コールが開始される。妻の携帯へと。