あの日以来、２週間が過ぎていた。
　花田からも、和也からも就職話はでてこない。
　今日も、和也を送り出した理恵子。
　リビングのソファーに座り込み、あの日のことを回想してしまう。

「こんな事は、今回だけにしてください」
　隆造は、理恵子のそんな言葉には返事もなく、薄笑いを返していた。
　隆造の厳つい指に拭き清められた秘園に、薄絹を着け穴の開いたストッキングの奇妙な感触のまま帰えらされた。

　昼を過ぎた頃、プルルルルルと電話の音。
（来た）
　隆造からの連絡を予感する理恵子。
「もしもし、高科です」
　平静を必死で装い電話に向かう理恵子の声は上ずっていた。
「理恵子か」
「は、はい」
「就職の件、話をつけてきたぞ」
「…ありがとうございます」
「俺からの電話一本で、すぐＧＯが出る、すぐ出られるか」
「はい」
「同じ所でいいだろ・・・・・・」
　ツー・ツー・ツー
　時間の打合せもなく一方的に電話は切れた。
　部屋着から慌てて着替える理恵子。
　それでも、しっかりシャワーを浴びた。

　ホテルのホールには隆造が先に着いて待っていた。
　理恵子に目を合わせると、言葉もなく着いて来いとばかりに先に席を立つ。
　縛られた分けでもないのに、自由のない理恵子。
　隆造の背中を追う。
　部屋に入ると隆造は、電話のそばにある椅子に腰掛けた。
「さあ、全部脱いでくれ」
　理恵子は、それには返事もせず着替えたばかりの服に手を掛ける。
　理恵子の白い素肌が露わになっていく。
　エアコンの効いた部屋の空気が少し肌寒い。
　下着姿で、手を止めている理恵子。
「全部だ」
　冷たい隆造の声。
　鳥肌の立つ思いの理恵子が、背中に手を廻す。
　ホックの外れたブラを片手で覆うように押さえている。
　隆造の目線を感じる理恵子は、ブラを押さえた手を外す。
　膨らみの中央にポツンとある、ピンクの乳首がいじらしい。
　膝がガクガク振るえだすと、立っていられず、しゃがみ込んでしまう理恵子。
(もう、いや)
　立ち上がる力が出ない理恵子、それでも股間には、早くも潤みを感じていた。
「どうした、断りの電話を入れるか。それでもいい、すぐ帰らせてもらう」
　隆造は理恵子の心に楔を打ち込んでくる。
「待って」
　やっとの思いで声にする理恵子は、重い身体を持ち上げる。
　恥じらいに閉じられた内腿が、薄絹の動きを拒んでいる。
　身体のバランスを取りながら、片足づつ外された薄絹。
　上品な繊毛が隆造の目を引いている。
　隆造の前に立ち尽くす理恵子は、考える事ができず呆然と立ち尽くす。
「ベットに上れ、横になってよく見せろ」
　隆造の声に従う夢遊病者のような理恵子。
　奇麗に整えられた夜具をみだし横になる。
「見ててやる、ひとりでやってみろ」
　椅子の上で姿勢を崩す隆造。
「えっ、そんなこと、できませ・・・」
　服を脱ぐだけにも膝を振るわせた理恵子、思っただけで屈辱感が膨らんでくる。
「さあ、足を開かないか、よく見せろといってるだろ」
「いや、たすけて」
「誰も助けに来ないぞ、縄も用意してあるんだ……どうする」
　バックの口を開けはじめる隆造。
「それは、いやっ」
　はっと驚いた表情の理恵子。
「もう、他人の仲じゃないんだ遠慮はいらんぞ」
　２週間前を思い出させる隆造。
　両足をバランスよく左右に押し広げるていく理恵子。
「見えないぞ、膝を立てろ」
　伸びきった足を、ズルズルと引き戻し膝が持ち上がる。
「顔が見えにくいな」
　立ち上がった隆造が、柔らかな枕を二つ重ねて、理恵子の頭を浮かせる。
「これでいい」
　椅子に座り直した隆造。
　顔をそむけた理恵子の華奢な手が、乳房を押しつぶす。
　ヒクッと膝を反応させ、腰をくねらせる理恵子。
「どうして、こんな事させるの」
　思い直したように問う。
　隆造は思いどおりになる女を実感しようとしていた、簡単に犯すより実感が沸く、人前ではしない事までさせることができるのだと。
「繁みのそこが、寂しがってるぞ、ちゃんとやれ」
　遠慮がちに手を伸ばす理恵子の指が、縦筋をなぞる。
「あぁ・・・ん」
　膝が閉じられる。
「だめだめ、足は開いたままだ。手は止めない」
（かってに動くの〜）
　なにも隆造に逆らった訳ではない、肉芽への刺激に反応しただけのこと。
　胸の膨らみは、理恵子の小さな手には、ありあまる大きさである。
　細い指を押し付け、揉みあげられ歪む乳房。
「はぁ・・・」
　胸への刺激が股間の花を疼かせる。
　しおれたように閉じていた花に精気が蘇り始めている。
「うっ」
　肉芽に当てられた指がズルッと滑ると、膝が振るえ閉じられた。
「世話がやけるな〜」
　隆造は開かれた足を固定するために縛り始める。
「そんな必要は・・・」
　言いかけたが、成すがままに潤んだ瞳で隆造を追う理恵子。
（縛られた方が、諦めがつくわ）
　隆造は理恵子の膝上の両腿をベットをくぐった紐で括った。
　開き勝手になった腿には、足先への血行を妨げるほどきつく巻きついている。
「さあ、つづけろ」
　足への血が股間に集中するのか、精気を得た花弁が、明るい日差しを浴びたチューリップのように厚ぼったい花弁を開かせる。
　秘園の口は開かれ、うすいピンクの秘肉は、きらめく液に覆われている。
　手入れされた爪の細い指先が、淫列の頂きにある肉芽をこね回す。
「あぁぁ…」
　引き留められた細い紐がピーンと張り閉じようとする腿の動きを引き留める。
　ブルブルと痙攣する膝。
　小さく覗いた菊の蕾がギュッと窄まり、きらめく液が垂れてくる。
　細い中指が恥らうように秘密の壷に含まれ、消えていく。
「うぅぅ…」
　喘ぎと共に濡れた中指が姿を見せると慌ただしく含まれる。
　いかにも女らしい手の動きで中指が出入りし、手の平は肉芽をこね廻す。
　隆造の厳つい手ではまねの出来ない器用な動きが嫌らしい。
「あっ」
　ヌチャ、ヌチャと猫がミルクを舐めるような音が嫌らしく鳴り響く。
　指と手の動く周期は無意識のうちに早くなっている。
「あぁぁっ」
（……もう、いやっ）
　何かを思い出したように手を止める理恵子。
　潤んだ瞳で誘うような眼差しの理恵子が紅潮した隆造の顔を見つめる。
　手を止めたことを咎めるように厳しい表情に変わるのを認めた理恵子。
　言葉もなく目を閉じ、細い指を埋めていく。
「ハッ、あぁ〜」
　宙に浮かせ、中指を折り曲げた手が蜜壷めがけて押し進む。
　手の平は、固く張り出した肉芽を押し付けては、離れていく。
　ペチャ、ペチャと花園からの嫌らしい音が響きだす。
　早い周期で繰返えされる、指の往復。
　腿に括られた紐は意味がなく緩んでくる。
　理恵子の股間は、中指を迎えるために、恥じらいもなく大きく開かれていた。
「ぁっ、ぁっ」
　顔をそむけ、せつない吐息に重ねるように止めどなく喘ぎを漏らす理恵子。
　手の往復に合わせて腰が浮く。
　隆造の無言の威圧は理恵子の心を蝕み、淫魔の壺に落とし込む。
　中指を咥えさせたままの手が、宙に浮かせて回転する。
　ピンクに輝く花園からはヌチャ・ヌチャとした卑猥な音が響きわたる。
　隆造の目には、細指の回転で蜜壷の奥の暗闇すらも垣間見えている。
　卑猥さの極致に強張りを疼かせる隆造。
　激しい手の動きは、往復と回転運動を交互に繰り返され、秘園が可愛そうな程かき回されている。
　ペチャ、ペチャ・・・ヌチャ、ヌチャ・・・
　中指に追加して薬指が折り曲げられ、人差し指と小指で出来た大きな逆Ｖの字が動きだす。
　ぬめりを滴り続ける蜜壷は、苦も無く薬指も受け入れる。
「あっ、だめっ」
　身体を身悶えさせる理恵子。
　指と手の動きを止めることも無く苦痛の表情で限界を告知し、腿の紐がピ〜ンと切れそうな程に張られた。
「まだだ、勝手にイくな」
　隆造の声が飛ぶ。
「はあぁ〜〜」
　必死になって押し留まる理恵子の膝が打ち震える。
（いやぁ〜〜）
　ペースを落としているが、手の動きは止まらない。
　２本の指に吸い付くように、短い周期で秘肉は収縮を続けている。
　押し留まってはみたものの、頂上への欲求は押さえ切れない理恵子。
　激しい手の動きを取り戻す。
「あっ、おねがい………、だめっ、イかせてっ」
　ヌチャ・ヌチャと一層大きな音を響かせ指の動きに応える腰。
「うっ…、だめ、だめ、あっ…、あっ…、も、もうだめぇ〜」
　頭を大きく持ち上げ、括られた腿の紐を引き千切らんばかりに張りきらせ、大きく痙攣して頂上を越えていく。
　指が花園から抜き取られると、収縮した蜜壷からは白い色の付いた液が後を追うように滲み出した。
　弛緩した理恵子を見つめる隆造。
「勝手にイくなと言っただろう」
　満足そうな表情で理恵子に近づいていく。
「だめってお伝えしましたわ」
　弾む息を抑えて、かよわく答える理恵子の瞳は潤んでいる。
「許可をとってないだろ、許可を」
　楽しそうな隆造は、紐の結び目を解いている。
「……いじわるねぇ」
　やっと言葉を見つけたように答える理恵子。
　隆造は理恵子との距離の縮まりを実感し、バックルに手を掛けた。