| 38．彰ー８（知香ー１） 祥子は身体の前面は乱れを見せず、ブラウスを着、スカートを穿いていた。 彰はその意図を理解し、なるべく外からは気づかれないように、祥子のスカートを後ろだけ少し捲り上げ、剥き出しのお尻を掴み、少しだけ引き寄せ、彰は腰を密着させた。 無論、彰も肉棒だけを外に出していた。 少し脚を開かせた彰は肉棒を祥子の背後から挿入した。 「うっなしに画面を見遣った。 『○○○○株式会社、東京株式１部上場、新社屋完成・・・・』 祥子の会社の記事が表示されていた。 （写真が載ってる！） 12年経った37歳の現在の全身写真と顔写真が掲載されていた。 （これも例のPOSTの効力の続き・・・・？） そんなことをフッと思いながら、画面に見入った。 （変わらないなぁ・・・・顔もプロポーションも髪型も・・・・ん？記者会見の動画があるのか！） 彰は祥子の記者会見の時の動画を開いた。 『社長さん、左の薬指に結婚指輪をしていますが、独身というのは本当ですか？』 『戸籍上は確かに独身です。これは12年前・・・・ある男性に愛を誓った証しなんです』 『エッ！そうなんですか？でも、じゃあ、その幸せな男性は一体何処に？』 『さぁ、何処に居るのでしょう・・・・？本当にわたしににも分からないのです。12年前、ある日、突然にわたしの前から姿を消してしまった・・・・。でも今日こうしてわたしが在るのは、その男性のお蔭なんです！』 その後も、会見の様子は動画配信されていたが、彰は強いショックを受け呆然としていた。 ＴＶのニュースでも祥子の話題が中心となっていた。 （どうする・・・・このままでいいのか？家族はどうするんだ？自分の我侭だけで行動するのか？） 祥子が大成するのは彰とは関係のない既成事実だが、そこに自分が関与していることは、歴史を一部変えていると思った。 （確かに僕が過去に戻ることで、現代を変えることは無かったが、表面的にはそうでも、見えない部分での影響は多分にある・・・・） 生々しく祥子との淫交が蘇る。 翌日、彰は妻子に別れを告げることにした・・・・。 知香は郊外の住宅街に住んでいた。 結婚して３年、28歳の知香は、何の変化も無い日々を過ごしていた。 夫の健治は５歳年上の33歳で、一流電器メーカーに勤務していた。 知香の住む住宅街は数十軒の世帯があり、そこだけでひとつの自治会が形成されていた。 「ねぇ、今週末の自治会の旅行・・・・どうしても行けないの？」 今週の金曜日からの３連休に、自治会の年中行事のひとつ、２泊３日の温泉旅行が実施される。 「あぁ、どうしても木曜日の便でアメリカの支社に行かないと・・・・川上さんの奥さんも行くんだろう？」 「えぇ」 「じゃあ、いいじゃないか！川上さんもご主人は行けないから、仲のいい女同士でのんびり骨休めして来いよ！」 「うん・・・・そうね」 知香はひとりで行く気はしなかったが、健治の海外出張のこともあり、参加することにした。 （週末、ずっとひとりというのもねぇ・・・・） 知香はまだ子供がいないためか、健治とのふたりだけの生活を楽しんでいた。 だが結婚して３年、少し物足りなさを感じ始めていた・・・・。 |
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| 2008.1.7掲載 |
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