| 39．知香ー２ 木曜日に夫の健治が予定通りアメリカに発った。 （明日は温泉か・・・・） 明日の旅行の支度をしながら、知香は何となく溜息をついていた。 （そう言えば・・・・独身の時に行った社員旅行以来なのね・・・・） 知香は独身最後の社員旅行で行った温泉を思い出していた。 （あの時・・・・赤石さんの誘いに応じていたら・・・・今、どうなっているのかな・・・・？） 健治と婚約していたことで赤石の誘いを拒絶した日を思い出し、それが妙に心に引っかかっていた。 翌日、自治会の集会場に集まった人数は、男女合わせて30名という大人数だった。 「結構、集まったわね！」 「ここからバス？」 「そうね、旅行代理店の送迎バスで駅まで行き、そこから新幹線、そしてホテルの送迎用バスでホテルに・・・・」 「ふ〜ん、何時頃に着くの？」 「えぇ〜と、３時頃に着いて、しばらく自由時間だわ」 知香は川上さんの奥さんで30代半ばの真代と話しをしていた。 知香は仲の良い真代と終始行動を共にした。 ホテルに着いての自由時間は、周辺を散策し、宴会の始まる前に温泉でゆっくりと心身を癒した。 「やっぱり温泉はいいわね！」 「そうね、たまにはのんびりするのもいいですね」 浴衣姿で７時からの宴会に出た。 アルコールに弱い知香は、早々と部屋に戻り休んでいた。 真代はお酒好きで、皆と一緒になって飲み騒いでいた。 （ふぅ〜〜お酒に弱いって損だわ・・・・） 知香は少し気分が落ち着いたので、再び温泉に入ることにした。 （今の時間は皆、宴会だから・・・・うん！露天風呂に行こう！） 知香は大浴場ではなく、いくつかある露天風呂に向かった。 脱衣場にある鏡で自分の裸体を映してみた。 （う〜ん、まだまだ若いわ！） 身長は160cm前後、スリーサイズは87・60・85と、充分に自信を持っていた知香だった。 （適度に運動してるから無駄な贅肉は無いし、脚もすらりと長いから、このまま維持していきたいわ） そんなことを思いながら知香は誰も居ない露天風呂に入った。 露天風呂には木製の屋根と囲いがあり、周囲の目をあまり気にしないで寛ぐことができた。 （誰かに見られたとしても、体形が崩れてないから平気・・・・） だが湯に浸かっているうちに、また気分が悪くなった。 （まだアルコールが残っていたのかしら・・・・） 知香はフラフラとした足取りで脱衣場に戻った。 （あっ、ダメ・・・・） 知香は意識が薄れ、その場に倒れてしまった。 「うぅぅ・・・・」 「気づきましたか？」 意識を取り戻した知香は、診察台のようなものに寝ていた。 「ここは？」 「ここはホテルのマッサージ室です」 額には冷たいタオルがあてがわれていた。 「わたし・・・・お風呂で・・・・」 「そうです。丁度、僕が奥さんの倒れる音を聞いて・・・・」 「あ、すみません・・・・じゃあ、あなたが介抱して・・・・あっ！」 知香は起き上がろうとしたが、再びふらついてしまった。 「あ、まだ起きない方がいいですよ！多分、アルコールが回っていたんだと思います。もう少し、休まれた方が・・・・ここはもう誰も来ませんから」 「あぁ、でも・・・・ご迷惑を・・・・」 知香は何とかして部屋に戻ろうと思った。 （・・・・わたし、浴衣は・・・・？確か、あの時・・・・裸のまま・・・・エッ！と言うことは・・・・この人に裸のまま運ばれて・・・・） 知香は手を動かして自分の身体を確認した。 （は、裸だわ！・・・・あっ、下着と浴衣・・・・） 知香が視線を横に向けると、近くの台の上にキチンとたたまれた浴衣と下着があった。 「あぁ、浴衣と下着は、そこに・・・・」 「す、すみません・・・・じゃあ、わたし、あなたに運ばれて？」 「えぇ、先ずは運んで額を冷やして・・・・そうしておいてから、もう一度戻って取って来たんです」 知香はその男の顔を初めてジッと見た。 男は中肉中背のキリッとした30代くらいに見えた。 （うわぁ〜こんなに若い男性に裸のまま運ばれたんだ・・・・） 知香は結構いい男だったので、尚更、恥ずかしくなってきた。 「僕はこのホテルの専属マッサージ師で、有坂と言います。今日はもう終えましたから、ゆっくりなさってください」 「すみません・・・・わたしは篠原 知香と言います。自治会の旅行で皆と一緒に・・・・あ、連絡を！」 「まだ大丈夫ですよ。それに皆さん、宴会中でしょ？」 知香は自分の為に宴会が白けては申し訳ないと思った。 「日頃の主婦業の疲れが出たんでしょう。家族から解放された時ぐらい、心身共に癒してあげないと・・・・」 「そうですね・・・・」 「じゃあ、これも何かの縁です。僕が奥さんの疲れた心身をマッサージで癒してあげましょう」 「エッ！い、いえ、いいですよ！これ以上のご迷惑は・・・・」 知香は慌てて薄い毛布を顎の下まで掴み上げた。 「フッ・・・・今さら隠さなくても・・・・奥さんの素晴らしいプロポーションの裸は目の前でしっかり・・・・」 「あっ、そぅ・・・・そうですね」 知香は気を失っていた間に、有坂に全て見られたんだと再認識した。 （そうだった・・・ですね！」 「エッ！いえ、そんな・・・・」 「僕は長年マッサージをしているので違いが良く分かるんです」 有坂は知香の背面に掛けていた白い布を取り、直に指を知香のお尻に這わせるようにした。 「あはっ・・・・な、何？」 「やはり素敵なお尻ですよ！形も感度も素晴らしい！ジッとしていてください・・・・もっと感度を良くしてあげます」 そう言うと、有坂は指でお尻の各所を圧し、擦った。 知香は有坂のマッサージで全身の硬さと疲れが取れ、お尻の柔肉も気持ちが良くなっていた。 （見られているのに、それ以上にマッサージが気持ち良くて・・・・） 知香は初めて経験するマッサージに、心身共に解放されていった。 知香は有坂のマッサージにうっとりとしていた。 「どうですか？もし良ければ仰向けになってください」 知香は有坂の言うとおりに仰向けになった。 白い布はなくなっていたが、知香は不思議と気にならなかった。 全裸の前面を有坂に晒しているのに、まるで催眠状態のように恥かしさを感じず、ゆったりとしていた。 「奥さんの胸はお尻もそうでしたが、キレイで形もいいですね」 「ホントに・・・・」 知香はもう無理に否定することもなく、有坂の言葉を素直に受け入れていた。 細部まで既に見られてしまっているという事実のせいなのか、それだけで心地良く感じていた。 有坂は知香の両腕から鎖骨の辺りを擦り、豊かな乳房の上部を押し込むように圧していた。 「これでもっと乳房の形が良くなりますよ」 有坂の言葉に知香は喜びだけを感じていた。 太股、脛のツボを軽く指圧されると、脚が軽くなった気がした。 （あぁぁ、本当に良く効くわ・・・・） 続いて恥骨の上から臍の間を擦るように圧されると、次第に身体の芯が熱くなってきたように感じた。 恥骨の上、サイド、臍とのラインとそのサイドと、有坂の指は優しく愛撫するように動いていた。 （気持ちがいぃ・・・・あぁぁ、アソコまで愛撫されてるみたい・・・・） 知香は性的な心地良い疼きを感じていた・・・・。 |
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| 2008.1.19掲載 |
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