| 67．あしながおじさんー１ 麻生 太陽と香田 美月は同じ大学で出会った。 太陽が４年、美月が１年の時だった。 「太陽と美しい月か・・・・」 「組み合わせは面白いけど、太陽と月は重なりあわないかも」 お互いに惹かれあいながらも、あと一歩進めず、気持ちを確かめ合うこともなく太陽は卒業していった。 美月は大学卒業後ＯＬとなり、４年後に結婚した。 美月は女児を出産し、幸せな日々を送っていた。 美月39歳、夫43歳、娘の陽子12歳の時、幸せな日々に大きな変化が生じた。 陽子を残し、美月と夫が急死してしまったのだ。 原因はガス漏れ事故だった。 陽子は辛うじて助かったが、身寄りのない孤児になってしまった。 施設に入った陽子は、すぐに子供の居ない家に引き取られた。 ごく普通の家に引き取られた陽子は、両親が生きていた時と同じような日々を送り始めた。 まもなく中学校に入った陽子に異変が起きた。 それはよくある話しだった。 養父の高梨 巌の陽子への性的な行為だった。 「陽子ちゃん、中学生になったら急にオンナっぽくなったね」 夏休みのある日、部屋で勉強していた陽子に巌が声をかけた。 「エッ！」 「あ、いいから・・・・そのまま勉強してて」 養母は勤めに行っていて不在で、巌は休みの日だった。 巌は座っている陽子の肩越しに両手を回し、膨らみを増した乳房をＴシャツの上から揉み始めた。 「ヤ、ヤメテ・・・・」 「陽子ちゃんは勉強してればいいと言ったよね！ここを出たら行くところなんて無いんだ。頭のいい陽子ちゃんなら、僕の言ってること、分かるよね？」 陽子は苦渋に満ちた顔で、そのまま机に向かい続けた。 巌は陽子のＴシャツを捲り、露わになった乳房を軽く擦り、乳首を手のひらの中心にあてがい、乳房全体を擦り揉んだ。 陽子は無意識にピクピクと身体を震わせ巌を喜ばせた。 「気持ちがいいんだね！声を上げてもいいよ」 この日から巌の陽子への性的行為が始まった。 ３日後、養母が仕事に出かけると、この日も休みだった巌が陽子の部屋に入ってきた。 まだパジャマ姿でベッドにいた陽子は慌てて身を堅くした。 「いいよ！昨日は遅くまで勉強してたみたいだね。もう少し寝ていればいいよ。それから勉強すれば充分だよ」 巌は身を堅くして丸まっていた陽子のパジャマのズボンを脱がした。 「お尻も大人のオンナみたいに大きくなってきたんだね」 巌は丸まっていた陽子の突き出されたお尻を擦りながら言った。 お尻から太股を擦り、大事な秘部を守っていたパンティも脱がし、両手で背筋から太股まで、何度も何度も擦り、指を這わせた。 陽子はくすぐったい感じとは違うものを感じ、時々、身体を反射的に動かしていた。 「陽子ちゃんは感度がいいね！じゃあ、ココも舐めてあげよう」 巌は丸く突き出したお尻の谷間に見える陽子の淫部に顔を寄せ、先ずは小さく萎んだアヌスを舐め、続いて淫壷の周囲を舐め、さらにクリトリスの辺りも舐めた。 陽子の両脚を少し開き、念入りに淫唇の中を舐め弄り始めた。 陽子は歯を食いしばり、涙を流して耐えていた。 それが性行為だということは分かっていた。 抵抗できない自分が情けなく、巌の為すがままになっていた。 「陽子ちゃんのオマ○コ、キレイだね・・・・いっぱいエッチな液が溢れて、オトコを欲しがってるよ」 巌のイヤらしい言葉に耳を塞ぎ耐えるしかなかった。 いつ肉棒を入れられるかビクビクしながら、陽子は巌の淫らな欲望の的となっているしかなかったのだ。 だが、巌はすぐに挿入はしてこなかった。 陽子が困り、嫌がり、それでも抵抗できずに涙している様子を楽しみ、その欲望の処理は、養母とのセックスで処理していた。 養母の淫声が聞こえてくる夜は、陽子が日中に弄られていた。 そんな日々が続くと、陽子の身体にも自然と変化が起きていた。 感じないようにしていた身体は、いつの間にか性的快感を感じ、時々、堪えようもなく声を洩らすようになっていた。 「陽子ちゃん、最近、いい声を出すね！そんなに気持ちがいいのかい？まだまだ、こんなものじゃないんだよ。もっと良くなるよ」 巌の陽子への性的行為はさらに進んでいった。 中学２年になった頃、陽子の淫壷は巌の愛撫に快感を感じ、昇りつめるようになっていた。 （もうこうなったら、次はもう・・・・） 巌の肉棒の挿入を覚悟していた陽子の意に反し、巌の次のターゲットは、陽子のお尻だった。 小さく萎んだ陽子のアヌスを指と舌で根気良く開発し始めたのだ。 アヌスの周囲への愛撫から少しずつ、お尻の淫穴開発が始まった。 陽子はまさかお尻に巌の淫欲が向けられるとは思ってもみなかった。 （お尻も感じるようにして、前後で楽しむつもり・・・・） 陽子は半ば捨て鉢な気持ちになっていた。 巌が弄っていても、もう涙することもなく、感情は枯れていた。 人形のように黙って巌の淫猥な行為を受けていた。 お尻の淫らな穴の開発には意外と時間がかかり、陽子が中学３年になって、ようやく感じるようになった。 「やっと感じるようになったね・・・・でも後ろで感じ始めると、深くて凄い快感が得られるんだよ」 巌の言うとおりだった。 陽子は淫壷よりも菊壷の快感の方が大きく深く感じていた。 （わたし、普通じゃなくなった・・・・もう元には戻れない） 陽子は自分の将来が見えなくなっていた・・・・。 あしながおじさんー２ 巌の次の性的行為はフェラだった。 「陽子ちゃん、いっぱい気持ち良くしてあげたから、僕のも気持ち良くしてくれるかな？」 陽子は言うことを聞くしかなかった。 実際、巌の言うように、巌によって快感を感じていることは確かで、いつの間にか、身体は大人と同じように成熟してきていた。 フェラは２〜３ヶ月で、巌が悦ぶほど上手くなっていた。 肉棒、玉袋、アヌスと、巌の悦ぶように舐め、弄り、愛撫した。 そして陽子、中学３年の秋、ついに肉棒挿入の日が来た。 お互いの淫部を舐めて愛撫しあった後、巌は先ず、陽子を仰向けにして両脚を抱えた。 「いよいよ本当の悦びを教えてあげるよ。嬉しいだろ？」 陽子は答えずに目をジッと閉じていた。 巌の肉棒の先が陽子の淫壷の入口を圧し広げていった。 「うぅっ、あぁああああっ・・・・」 さすがに、陽子も口を閉じてはいられなかった。 太い肉棒の挿入は、決して気持ち良くは無く、陽子は呼吸を止めて堪えていた。 「痛いのか？ふふっ、それも今だけだよ。すぐに気持ち良くなって、毎晩のように欲しくなる」 巌は陽子を感じさせようと必死になって腰を繰り出した。 確かに巌の言うとおりだった。 完全に性的快感に目覚めていた陽子の身体は、巌の行為に快感で応えていた。 激しく淫壷を収縮させて昇りつめ、巌の射精を促進した。 「おっ！凄くいいぞ・・・・」 巌は陽子の淫壷の反応に満足した。 次の時はアナルセックスだった。 前回に続いて淫壷で昇りつめた後、四つん這いになり、バックから再び淫壷を責められ、陽子は淫声をあげて昇りつめた。 さらに巌は、肉棒を淫壷から菊壷に移し、お尻の淫穴を責め始めた。 最初はそうでもなかったが、陽子は次第にアナルでも感じ始め、指の時と同様、淫壷よりさらに大きく深い快感を感じていた。 季節は冬になっていた。 （卒業したら・・・・わたし、もう耐えられない！） 陽子は中学校の卒業証書を手に巌の家から失踪した。 養父の巌による性的虐待を履歴的に克明に記した記録と、この先、何かあれば福祉事務所に届け出て、警察沙汰にすることも、女としての苦しみと、養母への労わりも記された手紙を、養母宛てに書き残して失踪した。 陽子は巌の住む街から遠く離れた街で住み込みで働き始めた。 （高校にも大学にも行くんだ！このまま終わったら、何のために生まれてきたか分からない！） 新聞配達所で住み込みで働きながら夜間高校に行き、周囲の同年齢の子たちが遊んでいるのを横目で見て我慢し、陽子は懸命に生きた。 その間にも、陽子の身は男に陵辱されることはあった。 最初に住み込んだ新聞配達所では、保証人が居ないこと、15歳であることなどを理由に、夜学から帰ると、待っていた店の主人に玩具のように扱われた。 それでも辛抱していたが、堪えきれず、別の街に移り住み、再度、住み込みで働いた。 夜の街の方が楽に生きれるのに・・・・という周囲の声に耳を塞ぎ、陽子はひたすら働き勉強をした。 （夜の街で生きないのは、わたしの最後のプライド！） 別に夜の街の女を軽蔑しているわけでは無かったが、陽子は普通の幸せを掴みたかったのだ。 だが２件目の新聞配達店でも、同様に身体を求められた。 「いい身体してるな！１回５千円でどうだ？お金が欲しいんだろ？ほら、こっちに来てしゃぶれよ」 陽子はその店主の股間を思い切り蹴飛ばした。 （どうして？男って皆、女と見れば身体、セックスなの！） 腹立たしく店を飛び出した陽子は、途方に暮れた。 「ねぇ、あなた、わたしのお店で働かない？」 途方に暮れていた陽子に見知らぬ女性が声をかけてきた。 「エッ！？」 「驚くのは当たり前ね！わたしはこの先でブティックを開いているの。あなた新聞配達していた娘でしょ？いつも一生懸命に働いていたの知ってるわ！しかも夜学まで行って・・・・」 陽子は少しホッとして話しを聞き始めた。 そのブティック経営者、早上 亜希子は陽子に好条件を提示した。 「来年から昼間の高校に行かない？でないと大学進学は難しいわよ！仕事は夕方から夜にかけてやってもらうわ。給与はあまり多くは出せないけど、わたしの所に住めばいい。仕事は裁縫が多いけど、デザインも教えてあげる。どぉ？」 陽子には願ってもない話しだった。 「是非、是非、お願いします！」 陽子は亜希子に抱きついて泣きじゃくった。 亜希子と出会って陽子の日々は一変した。 今までの３年余りの日々がウソのように思えるほど、陽子の毎日は充実していた。 翌年、高校受験をし、１年遅れで普通の高校生になった。 勉強と仕事の両立は大変だったが、陽子はとにかく嬉しかった。 亜希子は親切で、陽子にいろんなことを教えてくれた。 亜希子の年齢は30代半ばだったが、陽子には母親同然だった。 『えぇ、分かっています。陽子ちゃんには気づかれていません・・・・』 ある日、陽子は亜希子の電話を立ち聞きした。 （わたしに気づかれてないって・・・・何、どういうこと？） 陽子は亜希子に聞いてみることにした・・・・。 あしながおじさんー３ 陽子は何気なく亜希子に聞いてみた。 「あのぉ・・・・わたしに内緒にしていること、聞かせてください」 「エッ！何のこと？」 「すみません。この間、電話で話しをしていたのを聞いて・・・・」 「そぅ・・・・ふぅ〜ん、話してもいいけど・・・・」 「聞かせて！」 亜希子は陽子を援助している人がいることを話してきかせた。 「誰なんですか？」 「それは話せないわ！それを言ったら、意味が無いもの」 「そうですよね・・・・恵まれてると思った。でも、亜希子さんには、それとは関係なく感謝しています。援助があっても、それ以上のことをしてもらってる」 「フッ、あなたはいい娘だわ・・・・あなたのような苦労をしてきた娘は幸せになってもらいたい。わたしにできることは、これからもさせてもらうわ」 「えぇ、遠慮しないで、悪いところは叱ってください」 陽子は改めて亜希子に深く頭を下げた。 （まるで、あしながおじさん・・・・わたしにそんな存在の人がいるなんて・・・・） 陽子は姿の見えない『あしながおじさん』に応えるためにも、その後、懸命に日々を過ごしていった。 陽子は大学を無事に卒業し、アパレルメーカーに就職した。 亜希子の店を土日は手伝い、デザイン部で働いた。 「もういいのに」 「ダメダメ、これは、あしながおじさんとは関係ないの！わたしの亜希子さんに対する感謝の気持ちなんだから・・・・と言っても、こんなことで感謝が表せるとは思えないけど」 「陽子ちゃん、大人になったわね！わたしも嬉しいわ」 「これからも母親のように接してくださいね！」 社会生活にも慣れた陽子には気掛かりがあった。 無論、例のあしながおじさんだった。 （もう援助は終わったんだから、正体が知りたいわ！あのままだとどうなったか分からなかったわたしの人生・・・・それを救ってくれたお礼を言わないと気持ちが・・・・） そう思って亜希子に尋ねるが、約束だと言って教えてはもらえなかった。 （このままじゃ、どうしても気持ちが済まないわ！どうして援助してくれたのか知りたいし・・・・） そんな陽子の前に突然、ＰＯＳＴが現れた。 異次元ＰＯＳＴだった。 陽子は『あしながおじさん』に会って事情を知りたいと記し、願いを叶えるという異次元ＰＯＳＴに投函した。 次の日曜日、陽子は亜希子の店を手伝っていた。 「チョッと隣の喫茶店に行って来るから、お願いね！」 亜希子は陽子と他の従業員に言って出掛けていった。 （ん？何か感じるなぁ〜） 陽子はそっと隣の喫茶店を外から覗いてみた。 亜希子の前には、50歳ぐらいの男性と20代の男性が座っていた。 （誰だろう？立派な紳士に見えるけど・・・・） 亜希子はふたりには見覚えが無かった。 （まさか・・・・？） 亜希子の脳裏に『あしながおじさん』の文字が浮かんだ。 亜希子は思い切って喫茶店の中に入っていった。 「あっ、陽子ちゃん！」 亜希子が驚いて席を立った。 「どうしたの？この方々は、どなたなのですか？」 陽子はふたりに頭を下げて聞いた。 「麻生さん・・・・？」 「丁度いい頃かも・・・・」 「陽子ちゃんも座って」 亜希子に言われ陽子はふたりに正対して座った。 亜希子は陽子にふたりを紹介した。 「こちらは麻生さんと息子さんの陽一さん」 「初めまして、香田 陽子と申します」 「エッ！お母さんの姓を名乗っているのですか？」 「エッ、えぇ、どうしてそれを？」 「陽子ちゃん、こちらがあなたの会いたがっていた方よ」 「エッ！じゃあ、わたしの・・・・あしながおじさん？」 「イヤ、そう言われると何とも・・・・実は、君のお母さんとは大学時代の知り合いで・・・・・・・・」 麻生は陽子に母親の美月との関係を話した。 「美月さんには一度会いたいと思いながら会えずじまいで・・・・亡くなった後に知って・・・・それでせめて娘さんの援助をと」 「じゃあ、わたしの中学時代も？」 「君の存在を確認できたのは、君が夜学に通っていた時で・・・・」 陽子は少し安心して麻生の息子、陽一を見た。 （陽一・・・・陽子・・・・太陽・・・・美月・・・・お母さんもどこかで麻生さんを慕っていたのかも？） 麻生はＩＴ事業で成功していた。 「陽一は一営業マンとして働かせています。創業者の息子であることは知らせていません。陽一が今後どうなるかは陽一次第です」 この日はそんな話しで終えた。 それから暫くして麻生の息子、陽一が陽子を訪ねてきた。 「すみません。お忙しいところを」 「いえ、構いませんが、今日は何か？」 「実はお願いがあって来ました」 「あ、はい」 「父とは関係なく、陽子さん、僕とお付き合い願いませんか？」 「エッ！」 「突然で申し訳ありませんが、先日、お会いして・・・・そのぉ〜俗に言う一目惚れということで・・・・興味が無ければ断っていただいて結構です。あなたに興味を持っていただけるよう頑張って出直します！」 「ウフッ！面白い人・・・・何度も出直されては、周囲が迷惑しますわ！」 「じゃあ？」 「えぇ、わたしでよろしければ・・・・」 「陽一と陽子、何か縁を感じませんか？」 「ホント！多分、ずっと昔、今日のことを想定した人たちがいたのかも・・・・？」 「エッ？」 「いえ、いいんです！これからも宜しくお願いします」 陽子は亡くなった美月に生き写しだった・・・・。 |
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| 2008.4.19掲載 |
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