３.参之扉

　女神の微笑を胸に、祐介は精力的に参之扉を探していた。
　しかし、通路と壁の色には閉口した。
「今度は真っ赤か・・・闘争心は沸くけど、疲れる色だな〜」
　祐介は早くクリアして脱出したかった。
　理由は明白で、１分でも早く女神と心置きなく交わりたかったからだ。
　だが、１時間歩いても、どこにも扉は見つからなかった。
「これじゃあ、また、体力を消耗しちゃうよ〜参ったなぁ〜」
　さらにしばらく進むと、前の方で人が倒れていた。
「おい！しっかりしろ！」
　祐介は、倒れていた女性を抱き起こし、声をかけた。
「うっ・・・ぅう〜ん・・・あなたは、誰？」
「僕は〜名前なんかどうでもいい。それより、女性の君がどうしてここに？」
「三番目の扉を探している最中に倒れたみたい・・・」
「えっ？じゃあ、ここは、女も迷い込むのか・・・大丈夫か？」
「えぇ〜少し、気を失ってたせいで、フラフラするけど・・・どうにか・・・」
「じゃぁ、僕の肩に掴まって・・・僕と君とでは探している扉が違うようだ・・・これから、どうする？・・・まだ、まともに歩けそうにないな〜」
　祐介も全裸だったが、倒れていた女性も全裸だった。
　だが、ふたりとも、そんなことに構ってる余裕など無かった。
　女性の肩を支えながら祐介は先を急いだ。
「すみません・・・あなたも疲れているでしょうに・・・」
「仕方ありませんよ〜そのままだと死ぬしかない人を放っておけますか？」
　良く見ると、瞳は大きく口元の色っぽい女性だった。
（今は、そんなこと思ってる余裕は無いな〜でも、いい身体してるなぁ〜）
「あなたの身体って、逞しいわね〜鍛えてるのね、アレも立派だけど・・・」
「そういうあなただって、素晴らしい身体をしてるじゃないですか〜でも、僕らの相手は、参之扉ですよ〜」
「ごめんなさい・・・変なこと言って〜でも、ひとつだけ聞いてもいい？」
「何ですか？」
「あなた、好きな女性・・・いらっしゃるの？」
「えぇ〜変なこと言うようだけど、この前の扉で逢った女神に夢中ですよ」
「じゃあ、わたしが誘っても、ダメですね？」
「えっ！・・・えぇ、あなたは美人でスタイルも抜群ですが・・・すみません」
「あなたって、優しいのね・・・」
（あれっ？どこかで、聞いたセリフだなぁ〜）
「あっ！あなたの扉、ここでしょう〜」
　そう言うと、女性は祐介から離れ、手を振って去っていった。
（不思議な人だなぁ〜あぁ、今はそれどころじゃない！早くするんだ！）

　扉を開けると、真っ赤なドレスを着た美人が立っていた。
「あれっ？君は・・・今さっきの〜？」
「えっ？なぁ〜に・・・？」
「いえ、あなた、今さっき、通路にいませんでしたか？」
「何言ってるんですか？わたしは、参之扉の番人、テストに入りますよ〜」
「そうですよね〜あり得ない・・・すみません！それで、どうするんですか？」
「ここは、あなたの大好きなセックスをするところよ〜」
「あなたとですか？」
「そう〜わたしと・・・勝負は簡単！先にイッた方が負けよ〜時間は無制限」
（要するに、相手をイカす迄・・・ってことか〜堪んないな・・・）
　女は赤いドレスを肩から足元にスルリと落とした。
　全裸の見事な肢体が祐介の目に映った。
（女神・・・許してくれよ〜これは、好きでヤルんじゃない！クリアの為だ）
　祐介は心の中で呟きながら、ナイスボディの待つベッドに向かった。
「あなたの身体って逞しいのね〜鍛えてるの？アレも立派だわ〜」
（あれっ？これも聞いたような気がするな〜？）
「あなたの方こそ、美人の上に、そのスタイル・・・イカせてみせますよ！」
「そう上手くイクかしら？あなたの精を全ていただくわ〜」
　軽くキスを交わすつもりで口唇を寄せた祐介に、女は濃厚に舌を入れてきた。
（ウグッゥ・・・何を考えてんだ、この女は〜でも、いい感触だな・・・）
　どちらが主導権を取るのか？お互いの身体を撫でながら、牽制しあっていた。
「きれいなオ××コですね〜」
　翔はお互いの局部に先に触れた。
　ツルッとした淫裂の感触に驚きながらも、３本の指で擦り中指に蜜を感じた。
　巨乳ではないが、手のひら以上に膨らんだ乳房は、揉み応えがあった。
　乳首を口に含み舌先で転がし歯で軽く噛んだ。
「あぅっ・・・あぁ〜ぁ・・・」
「こんなにいい身体、こんなところで消耗させて・・・どうするんだ？」
「あぁ〜そんなこと言ってると、大事な女性に逢えなくなるわよ〜」
「うん〜？やっぱり、君は・・・なんで？・・・作戦なのか、騙したな〜！」
　祐介は倒れていた女と分かると、憤慨して責めることに専念した。
　女が肉棒を咥えようと手を伸ばすが、その手を振り払い両脚を持ち上げた。
「さぁ、どっちでもいい！勝負だ！」
　祐介はきれいな淫裂を押し開けて肉棒を深く挿入した。
「うぅ、っ・・・あっ、ぅぅううっ・・・これは・・・すごい締め付けだ・・・」
　根元から亀頭まで搾り出すように締め付けてくる。
「アハハハハ〜〜残った精を吸い取ってあげるわ〜」
　片脚を抱え斜めから挿入するような体位を取った祐介は、蜜壷の中を肉棒で探るように腰を繰り出しながら反転させてバックになった。
（入り口近くの天井目掛けて強く押し込んでやる！）
　滑らかな肌感触のお尻を掴み、腰に引き寄せて一気に腰を繰り出し始めた。
「うぅぅ、っあぅっ・・・あぅ、あぅ、ぁぁああああ・・・っ、うっわぁああああ」
　名器の締め付けに負けず、動かせばそれだけ自分も刺激されるのを承知で、祐介は短期決戦を挑む形で一気に責め立てた。
（女神〜〜〜僕に、僕に堪える力を与えてくれぇ〜〜〜）
頭の中を女神の微笑みで満たし、自分の意に反して感じる肉棒を駆使した。
　祐介は自分の肉棒が蜜壷の中で大きく膨張しているように感じた。
「うぅっわぁああああぁぁ〜〜〜すぅっごぉ〜〜ぃ・・・裂けちゃぁう〜〜〜」
　亀頭で壷の壁を押したまま、グルグルと回転を加えた。
「うぁぁあああああ〜〜〜〜あぅ、っ・・・ぅぅうううっ、っ、っあああ〜〜」
　淫らな快感が高波のように迫ってくるのを懸命に堪えようと女は頭を振った。
「あっ！・・・あっ、うっ・・・あぁぐぅぅうううっ、っあぁ〜〜ぁ・・・」
　女の昂ぶりに呼応するように、祐介も昇りつめようとする快感を必死に堪えた。
　頭に全身の血液が充満するかのような眩暈を感じながら、腰を動かし続けた。
「ぁあっ・・っわぁうっ、ぁああ〜〜ぅっ、ぅううぅ・・イッくぅううう〜〜っ」
　限界を超えた快感の波が、大きな電磁波のように女の全身を駆け抜けていった。
　ほとんど同時に、充血した頭の血管が破裂したかのような大きな声をあげて、祐介は堪えきれない濁流に堰が崩壊し、放出されるのを遠く感じていた。
「っ、っ、っぅぅうっわぁああああああ〜〜〜〜っ、あっ・・・あっ・・・あぁ・・・」
　快感を感じることのない虚しい放出だった・・・。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・おめでとう〜あなたの勝ちよ！」
「はぁ〜・・・えっ？いや、僕の負けでしょう・・・我慢できずに、すみません・・・あなたの中に・・・勢い良く、出てしまいました・・・」
「いいのよ〜わたし、あなたの精液・・・欲しかったから・・・優しいあなたの・・・それに、イッたのは・・ホンの何秒かだけど、確かにわたしの方が早かったわ」
「どうして・・・僕のが、欲しかったの？」
「安心して〜妊娠したいからじゃなく・・あなたの優しさを感じたかったからよ」
「もしかして・・・君は〜僕が、限界なのを察して・・・」
「そんなことないわ〜あなたの女神への想いが、堪えられた最大の力よ〜」
「・・・女神・・・・・・」
「さぁ、これを飲んで！頑張ってね〜応援してるわ〜」
　少し落ち着いて頭の中もスッキリしてきた祐介は、女から渡されたものを飲んだ。
「はっ、ふぅ〜〜ぅ・・・美味しいなぁ〜、ところで、コレはなぁに？」
「フフッ・・・本当にいい人ね〜あなたって・・・飲んだ後に聞いてどうするの？」
「あっ、そうか、そうだよね・・・アハハハハ〜〜まぁ、いいや！さぁ、行くぞ〜」
　女は再び赤いドレスを身に纏い、祐介の後姿を見送った。