| （後編） ラブホの一室に入ったとたん、突然、忠司くんが背後から抱きついてきた。 「え、やンッ……ちょっと」 完全な不意打ち。しかも、扉だってまだ閉めてない。 「だめよ、ねえ、忠司くん……だ、だめだってばァ」 けれども、野獣と化した美少年くんは聞く耳も持たず。 わたしの腰にしがみついて、身体の前面に手をまわしてくる。 「ああッ、これが先生の胸……すごいよ、すごい柔らかいよォ」 「あンだめ、そんなとこ揉んじゃだめェン」 乳房を強く掴まれたまま、わたしは、腕を伸ばして扉を閉めた。 無理な姿勢でそんなことをしたから、自然と扉に両手をつく形になってしまう。 すぐに忠司くんがワンピの裾を捲りあげた。 「先生、可愛い下着を履いてるんだね」 ピンクのパンティも膝まで引きおろされる。 わたし、もうすっかりパニック状態。 ついさっきまで……部屋の扉を開けるまでは、あんなにドキドキしてたのに。 女としての期待や不安、教師としての罪悪感。いろんなことが頭のなかでグルグルしてたのに。 今は別の意味でドキドキしてる。何かを考える暇もない。 考えるよりも先に、忠司くんが手早くズボンとブリーフを脱いで、わたしのお尻に身体を密着させてきた。 すごい……忠司くんのアレ、もうカチンコチンになってる。 「ねえ、お願い。こんな場所じゃなく」 どうせ抱かれるならベッドの上がいい。 「だめだよ。俺、もうだめなんだ。入れたくって仕方ないんだ」 「た、忠司くん……」 「ずっと先生に憧れてたんだ、中学のときからこうしたかったんだ」 え、中学からって。 もしかして……今の、さりげない愛の告白？ 振りかえろうとした瞬間、忠司くんがわたしのなかに入ってきた。 「ッは、はうーン」 「うァ……す、すごいよ。麻衣ちゃん先生のここ」 膝がガクガク揺れる。突然の挿入だから、待ち焦がれていた太いものだから、普段よりも感じる。 「熱くてギュウギュウで、それに……すっごく濡れてる」 「ああン、嘘……そんなの」 「嘘じゃないよ。ほら、こんなにグチュグチュ音がしてる」 反動をつけてさらに腰を進めてくる。若いオチン×ンが身体に深く突き刺さる。 「もしかして、公園のときから濡れてたの？」 「ンン……ゥ」 「ねえ、先生。ちゃんと答えてよ」 「言えないッ、そんなの言えないッ」 そう、言えるわけがない。 正直に答えたら、もっと恥ずかしい思いをすることになるから。 わたしのお尻を両手で掴んで、忠司くん、腰を前後に振りはじめた。 「ああッ、最高だよ、夢みたいだ。俺、麻衣ちゃん先生とセックスしてる」 「はあァゥ、ン、ンゥ」 「やばいよ俺、もう死んでもいいかも……」 パンパンッてお尻を打ち抜かれる。ラブホの部屋で、立ったまま扉に手をついて、わたし……元生徒の子供とセックスしてる。 「先生、ワンピース脱がせてもいい？」 「ハアハア……だ、だめえ」 「脱がせるよ、ね、いいでしょ」 「だめだめ、恥ずかしいッ！」 けれども自分からバンザイの姿勢になって、ワンピースを首から抜き取られる。 パンティと揃いのブラもすぐに身体から外された。 裸になって、両手で胸を掴まれて、後ろからズンズン突かれる。 快美の渦が波紋になって身体を襲う。 「あ、あン、だめ……ッ」 なんか、わたし……いつもより感じちゃってるかも。 立ったままのエッチって、裸にブーツだけって……すっごくヤラシイ。 まるでレイプみたい。 公園のときもそうだったけど、やっぱり、わたしってＭなのかも。 「あッ、あッ、あッ……た、忠司く……ゥ、ううン」 声が裏がえる。性感と男の子の匂いで、頭がクラクラする。 ラブホのドアが目の前で揺れている。 ううん、揺れているのはわたしのほう。 年下の男の子に犯されて、レイプみたいな恰好で挿入されて、揺れてる。 それが恥ずかしくてわたしは目を閉ざした。でも、そうしたところで恥ずかしさが消えるわけもない。むしろ、意識が股に挟まっているものに集中してしまうだけだった。オチン×ンの太さがわかる。形状と熱さがわかる。わたしのなかで動いているのがわかる。 忠司くんの息づかいが、粘膜と愛液の擦れる音が耳に心地いい。 身体のなかでバチバチと火花を散らして、快感が膨らむ。どんどん膨らんで、大きくなって、破裂しそうになる。 ああッ、もうだめ。 くる、きちゃう……イ、イッちゃう……。 その言葉が口からこぼれそうになった寸前、先に忠司くんが吠えた。 ビュクビュク、ってわたしのなかで射精する。 「ああーンッ！」 わたしも、つい遠慮なしの喘ぎを飛ばしてしまう。 アソコのなかでビクンビクンッて震えるオチン×ン。 もう少しでイケそうだったのに、っていうもどかしさと焦燥感。 あらゆる感覚と感情が混ざりあって、たまらなくって、糸を引くみたいな喘ぎ声が出た。 ヌチャッ、て音をたててオチン×ンが外れた。 「はあ……ン」 すぐにわたしは背中を沈めて……というか、ほとんど崩れ落ちる感じで床に膝をついた。 自分から彼のペニスを口に含む。 絶頂直前でお預けを食わされたから、すっかり欲情しちゃってる。 「ああ、先生……ッ」 口で前後にしごきながら、上目づかいに彼のことを見あげた。 忠司くん、すっごく気持ちよさそうな顔。 男の人のそういう顔って、女にとって勲章よね。だって、自分に溺れてくれてるって証拠だもの。女なら誰でもいいのかもしれないけど、それでも、やっぱり悪い気はしない。 年下の男の子だから、よけいに感慨も強いのかも。 何かをしてあげたい、って気持ちになっちゃう。 ……なんてことを考えるのは、やっぱり教師という職業柄のせい？ 「ねえ、次はベッドで……」 「う、うん」 狭い廊下に衣服を脱ぎ散らかして、ふたりで裸になって、寝室に入る。 射精をして冷静さが戻ったのか、忠司くん、すっかり緊張した様子。 もしかして、こういうホテルはじめてなのかな？ なんて、わたしも数回しか利用したことないんだけど。 「先生、俺……ごめんなさい」 と、唐突に申しわけなさそうな顔の忠司くん。 「本当にごめん。俺、あんなふうにするつもりなかったんだ」 あんなふうって……あ、さっきのエッチのことね。 「つい夢中になっちゃって、わけわかんなくなって……それで」 「いいのよ、別に」 「でも」 「男の子なんだもの、仕方のないことだわ」 最初に誘ったのはこっちなんだし。それに……わたしも興奮しちゃったしね。 なんとなく大人ぶってみせたくなって、リードしてあげたくなって、わたし、自分から彼に身をすり寄せた。 忠司くん、思っていた以上に胸板が厚い。 太腿を中心に、足腰もがっちりと引き締まってる。 まだ陸上をつづけてるのかなァ。 まずいぞ。顔だけじゃなく、身体つきもタイプかも。 「俺、前から好きだったんだ」 またまた不意打ちの告白をされて、わたし、ついドキッとしてしまう。 「先生の唇。綺麗でエッチぽくて、好きだったんだ。授業中もずっと見てたんだぜ」 あ……そっちのことなのね。 「まだ信じらんないよ。先生が俺のをフェラしてくれたなんて……麻衣ちゃん先生と裸でこんなふうにしてるなんてさ」 「わたしだってそうだわ」 「せ、先生も緊張してるの？」 「当たり前じゃない」 忠司くんの腰に両手をまわして、密着を強くする。乳房が彼のわき腹に当たる。 「ほら、こんなに心臓がドキドキしてるの」 「ああッ、先生のオッパイが当たってるゥ……」 「ウフフ。こんなのでも気持ちいいの？」 だって忠司くん、ピクピク震えてるんだもの。 胸を押しつけてるだけなのに。 「もっと気持ちよくしてあげよっか？」 「え、せ、先生」 困惑する忠司くんの身体をベッドに甘く押し倒した。 彼の上にまたがる形で。 そのまま彼のおなかに乳房を寄せて、牝猫の姿勢のまま上半身を滑らせる。 乳房全体で、ときに乳首だけを触れさせる軽いタッチで、肩から胸、腰にかけてを丸くなぞる。オチン×ンにもそっと擦りつける。 時折、こぼれる髪を指でかきあげたり、上目づかいで顔を見あげるのが隠し味。 仕上げは、ネットリとしたキス。 触れあうだけの軽い接吻でもなければ、ディープキスでもない。からかうように、じゃれあうように舌と舌だけを絡めさせる、一番いやらしい粘膜の接触。 「あああ……ッ」 あは。忠司くん、期待通りの反応。 目がすっかり蕩けきってる。 これ、前の彼氏に仕込まれたテクニックなのよね。 大学時代の級友で、今は私立の女子高で国語を教えている彼。 半月前に別れたばかりの男。 こうして忠司くんとホテルに入ったのも、彼を誘惑したのも、もしかしたら、あいつに対するあてつけの気持ちがあったのかもしれない。 それとも……まだ未練があるのかなァ。 だめだめ。忘れなくちゃ……だめよ、麻衣。忘れなさい。 もう一度だけ軽くキスをしてから、わたし、今度は忠司くんの胸に顔を寄せた。 尖らせた舌先を乳首に押しつける。 「え、先生……ゥああ」 コロコロと舌を動かして舐めながら、右手をオチン×ンに添えて、上下に擦る。 忠司くんいわく「エッチぽい唇」で乳首を吸う。 どう？ 先生だって女なのよ、こんなことだってできるのよ……。 忠司くんに。そして……わたしを振ったあいつに誇示するかのように、指と舌だけで男性を翻弄する。いやらしいことで苛める。 「どう、気持ちいい？」 「最高だよ。先生ってすごいや、こんなことまでできるなんてさ」 「ウフフ……」 「なんか、風俗で遊んでるみたいだよ」 「あン。だめよォ……女性にそんなこと言っちゃあ」 「ご、ごめんなさい」 そういえば、あいつも同じようなこと言ってたっけ。 風俗でも働けるんじゃないか、みたいなこと。 なんか、本当に働けるかも……って気になっちゃう。 「忠司くん、そんなお店にいったことあるの？」 「え」 「風俗店とかのこと」 「ううん、ないよ」 そうだよね、まだ高校生だもんね。当たり前か。 「ねえ、先生……胸、さわってもいい？」 「さわりたいの？」 「うん」 彼の手首を取って、乳房へと引き寄せた。 指が乳首に触れたとたん、ふたり同時にピクンッ、て身体が震えた。 「ああッ、本物だ……本物の麻衣ちゃん先生のオッパイだ」 「恥ずかしいわ。わたし……胸、自信ないから」 「そんなことないよ」 性熱にまみれた乳房を遠慮がちの手で揺さぶられる。 「すっごく大きくて柔らかいよ、ＥかＦはあるんでしょう？」 「え、Ｃカップよ」 「本当に？ もっと大きく見えるけど」 それも、前の彼氏の口癖だった。 「先生って着痩せするタイプなんだね。たまんないよ、これ」 「ああ……ン」 忠司くん、今度は両手で左右の乳房を揉みはじめる。 甘い鼻息を何度ももらして、わたしは、腰をモゾモゾ揺さぶった。 そんなに熱心に揉まれたら、いやでも変な気分になっちゃう。 「ンンゥ、た、忠司くん……指だけじゃなく」 わたし、自分から彼の顔に乳房を寄せた。 「吸って。ねえ、吸って？」 拗ねた声でねだると、すぐに忠司くんは首を突き伸ばしてきた。 そして、彼が乳首を口に含んだとたん、 「ァあーン！」 自分でも驚くくらいの大声がついこぼれてしまった。 やだ、これ……すごくいい。 吸われるたびに、舌でほじくられるたびに……乳首が、ビリビリッて痺れる。 感電の衝撃が手足の先まで響いてくる。 「先生、すごくエッチな顔になってる」 「あンだめ、そんなの説明しないで……言わないで」 「感じやすいんだね、先生って。俺、嬉しいよ」 右の乳首を涎でドロドロにすると、忠司くん、今度は左にも吸いついてきた。 「ッうう、ッあ、やン……いい……き、気持ちいいッ！」 ずっと我慢していたその言葉まで自然ともれ出る。 やっぱり変だ、わたし。胸だけでこんなに乱れるなんて、これまで一度もなかったもの。 「いいの、ねえ、吸って。もっと強く吸ってェ」 忠司くんの頭に両手をまわして、自分から乳房を強く押しつける。彼の舌が、頬が顎が、尖った乳首に当たる。どんなふうに舐められても、どんな場所に触れても、ひどく感じる。さまざまな音色の声が出てしまう。 怖い。気持ちよすぎて怖い。乳首が、身体が、おかしいくらいに敏感になってる。 ううん、そうじゃない……わたし、淫乱になってる。 「先生……俺、もう我慢できないよォ」 「ああン、入れたいのね？ 入れたくって我慢できないのね？」 違う。本当に我慢できなくなってるのは、わたしのほう。 「はめたいのね？」 「うん、先生のアソコにはめたい」 「なら、それじゃあ」 わたしは、お尻を揺らして彼の腰にまたがった。 「今度はわたしが上になる……はめてあげる」 自分が教師だなんてことはすっかりと忘れて、先走りの液でヌルヌルになったオチン×ンに指を添えた。 亀頭をアソコにあてがって、少しの躊躇もせずに腰を沈める。 ヌプッ、て入った。 ふたりの吐息が重なって、ケダモノの匂いになって、ラブホの部屋に溶ける。 「あーン、ふ、太ォい……」 喘ぎながら、わたしはお尻を前後に動かした。 「うわッ……すごいよ、先生。それ、すっごくいやらしいよ」 「え……な、何？」 「それだよ、その腰づかい。たまんないよォ」 「あン、これ？ これがいいの？」 そう言って、今度は腰を丸く揺さぶってみせる。 「うん、すごいよ。上半身と下半身が別の生きものみたいでさ。なんか……まるで蛇みたいだ」 忠司くん、ことごとく前の男と同じことを言ってくれちゃう。 つまり、本当にそうだってことだよね？ 風俗で通用するテクニックがあって、衣服の下にいやらしい乳房を隠し持っていて、セックスのときは牝蛇みたいな腰づかいになって。それで、普段は中学校で英語を教えている女教師。 なんか……かなり複雑な心境かも。 でも、今はそれ以上のことを考える余裕なんてない。 「あンあン……いいッ、これいい……ッ、き、気持ちいいッ！」 何を考えても、何を言おうとしても、その単語だけが口からこぼれてしまう。 気持ちいい。 アソコに突き刺さっているオチン×ンがいい。たまらない。 もうほかに何もいらない。何も考えたくない。考えられない。 自分からしきりにお尻を揺さぶって、または忠司くんに下から突きあげられて。喘ぎ、のけぞり、舌を絡ませあい、ときに乳房を掴まれながら、わたしは、許されざる情交にいつまでも心酔した。元教え子の前で一匹の牝になって、さんざんの絶頂のはてに彼の精液を膣内で受け止めた。 「先生……」 重なりあったまましばらく虚脱したあと、乱れきった声で忠司くんはつぶやいた。 「俺、まだ夢を見てるみたいだよ」 どさくさにまぎれて乳房を揉んでくる。 わたしも、彼のたくましい胸板を指でなぞり、短髪や頬をそっと撫でて、オチン×ンを甘く弄んだ。 「本当に夢みたいだ」 「うん、わたしも」 「俺……先生とお風呂に入りたい」 「え」 「だめかな」 「……いいわよ、いっしょに入りましょう」 キスをしてからベッドをおりて、ふたりで手を繋ぎながらバスルームに入る。 バスタブの蛇口を捻り、お湯が溜まるのを待つあいだ、わたしたちは、ボディーソープを泡立てて互いの身体を洗いっこした。バスルーム内は壁の一面が鏡張りになっていて、ちょっと恥ずかしい。 「麻衣ちゃん先生、やっぱりスタイルいいよね」 わたしの乳房に泡を塗りつけながら、忠司くんはポツリと言った。 「こんなに細いのに、胸やお尻は大きいしさ」 「えー、そんなことないわよォ」 「本当だって。腰のラインなんて特に生唾もんだよ」 あ。今のは冗談抜きで嬉しいかも。 ウエストからヒップにかけての曲線って、実は、自分でもひそかな自慢なのよね。 忠司くんって褒め上手かも。エッチは特別うまいってわけじゃないけど、もしかして、経験あったのかな？ 「色白だし、髪も綺麗だし……本当、理想的な女って感じだもん」 「もう……照れるじゃない」 そんなふうに言われたら……また濡れてきちゃう。 シャワーで身体を流してから、ふたりで湯船に浸かった。 忠司くんに背中を預けて、膝の上にチョコンって座る恰好で。 少し恥ずかしいけど、狭いバスタブだから仕方がない。 それに、これ……実は前から一度やってみたかったのよね。 ちょっとだけラブラブ気分に浸っていた矢先、不意に、忠司くんの手がアソコに潜りこんできた。 「先生、濡れてる」 「え？ それは……お湯よ、お湯に入ってるから」 「お湯がこんなにヌルヌルするわけないよ」 「た、忠司くんだって」 お尻の下のオチン×ン、また大きくなってる。 「先生、俺……ヤリたいよ」 「あン、また入れるのォ？」 「ううん、そうじゃなくてさ」 忠司くんは身体を起こして、バスタブの縁に腰かけた。 「口でヤッてほしいんだ、先生のエロい口でさ」 「わたし、エロい女なんかじゃないわ」 「ご、ごめんなさい」 「ウフフ、冗談よ」 教え子とセックスしちゃうくらいだもの、じゅうぶんエロい女よね。 「先生のエッチなお口でイカせてあげる……」 わたしは、彼のオチン×ンをそっと口に含んだ。 犬のポーズになって、お湯のなかからお尻だけを突きだした恰好で。 きっと、水面にプカプカ浮かぶ桃みたいなんだろうな、ってなんとなく思った。 |
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| 2009.4.4掲載 |
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