体育館地下の器材庫は、どんよりと空気が淀んでる。
　その一番奥の暗がりに積み上げられた古い体育マットの上で、三人の高校生が一人の女教師を犯している。
　アダルトビデオによくある話のようだが、何故か香菜子には、自分がこんなふうに輪姦されているということが、現実のものとは感じられなかった。

「ああ　先生のオ××コ、なんて暖かいんだ、なんて気持ちいいんだ」
　吉村は香菜子の奥深い所で、肉棒を暴れさせながら言った。
　金山はまだ香菜子の左足を押さえながら、
「早くしろよ、吉村。はやく出して俺と代われよ」と言って、うらやましそうに香菜子と吉村の結合部分をのぞき込んでいる。
「まだまだ。もっと楽しまなくちゃ。くぅっ、先生のオ××コ、本当にたまりませんよ」
　吉村が呻くようにいい、肉棒を突き入れる角度を変えて、今度は何度か素早く抜き差しした。
「……ぅぅぅっ、うっ、うっ……」
　その瞬間、それまで無言で犯されていた香菜子が、かすかに反応した。
　すかさず金山が、
「おっ、吉村。先生、声を出して悦びはじめたな。かわいい声だな」と言った。
　それを聞いた和彦は、
「馬鹿言え。先生が本気になったの時の声は、こんなもんじゃないぜ。本物の雌猫の声だぜ。『ああっ、いく！　いく！』って、そりゃもう、凄いんだから」と、笑いながら言った。
「ほらほら、吉村。お前、がんばって、先生が思わずもっと大きな声を出してしまうくらいまで、感じさせてあげなくちゃ」
　和彦は吉村を煽った。
「よし、本気出すぞ！」
　吉村はそう言って、膝を立て気味にして腰を動きやすくし、歯を食いしばるようにして、必死で肉棒を突き入れていたが、しばらくすると、
「はっ、ああっ！」と大きく息を吐き、
「あぁっ、だめだ。もう、もう出ちゃうぜ！」と言って腰の動きを止めた。
　そして、余韻を楽しむように、香菜子の膣の中で何度か肉棒を扱き、精を全て放った上で、
「あぁっ、本当に先生、凄いオ××コだよな。俺、もっと入れていたかったのに、途中で出すの我慢できなくなっちゃった」と言って、体を離した。

　香菜子はしばらくは、膣に精液を注入されたままの仰向け姿勢で茫然としていたが、「はっ」と我に返って、体を反転させて逃げようとした。
「おっと！　先生、これで終わりじゃないです。今度は俺の番ですよ」
　金山が香菜子の足首を握って、ぐっと引き寄せた。
「ひっ！　ぁぁうっ！」
　香菜子は小さな悲鳴を上げて、マットの上を少し引きずられた。また体がマットの布地で擦られ、乳首が少し痛んだ。
「立花先生、吉村だけにさせるなんて、不公平です。俺にもそのおいしいと評判のオ××コ、味見させて下さい」
　金山はそう言うと、吉村と位置を替わり、マットの中央に進んだ。そして、香菜子の体を素早く仰向けにして、自分の両足で香菜子の腰を挟み、ぐっと上に乗って、香菜子の肩をマットに押し付けた。
　そして、金山は香菜子からすっかりＴシャツを取り去り、肩にかかっていたブラジャーのストラップも外して、香菜子をすっかり全裸にし、乳房を完全に露出させた。
「へへへっ、吉村はもったいないことしたよな。立花先生とエッチするなら、まずこのおっぱいをたっぷりといただかなくちゃ。先生は細身のわりに張りのある胸してるもんな。ほらっ、寝かせた状態でも豊かさが伝わってくるじゃないか」
　金山はそう言うと、香菜子の乳房にしゃぶりついた。
「スゲーでけーな。ううっ、弾力があって、暖かくて……。おっぱいだけで２発はいけそうだな」
　金山は乳首を舌で転がしながら、
「立花先生。俺、いつも授業中、先生のブラウスから透けて見える白いブラジャーを見て、もうそれだけで興奮して、チ×ポ立たせてたんですよ。それが今日は直にしゃぶれるんだから、たまんないすよ」と言った。
　吉村がそれに答えて、
「そうだよな。先生はたいてい白かベージュのブラジャーだろ。それが夏休み前なんかには薄いブラウスから透けて見えて、妙にそそるんだよな。俺もブラジャーの下のでっかいおっぱい想像しては勃起させていたぜ。でも、そんなところを先生に見つかったら、きっと大変だったよな」と言って立ち上がり、香菜子のしゃべり方を真似て、
「『何、それ、金山君に吉村君も。授業中にチ×ポなんか立たせちゃって。チ×ポと一緒に廊下で立ってなさい！』ってか」と言って大笑いをした。

　金山はしばらく乳房を舐っていたが、
「ああっ、もうたまらん。やっぱ、早く入れてみたくなったぜ！」と言って、体を起こし、肉棒を押し付けてきた。
「あっ、よ、よして」
　香菜子はまた体を反転させるようにして逃れようとした。
　金山は力を緩めて、わざと一度香菜子を少し逃がしておいてから、
「おら、おら！」と言って腰を掴んで引き戻した。
　香菜子は必死で逃げようとして、一度は四つん這いの体勢になったが、それが急に引き戻されたので上半身が起きあがり、膣からさっき吉村が放った精がこぼれ出た。
「ううっ」
　香菜子は金山の手を振りほどいて、なおも逃げようとした。
「へっへっへっ、先生、オ××コからザーメン垂らして逃げてるぜ。えっ、先生、本当に逃げられると思ってるの？」
　金山は、さも面白そうに言い、また香菜子を掴む手を緩めた。香菜子はコンクリートの壁まで逃げた。

　金山は後ろから香菜子に迫った。
「へへへぇ、逃がすわけないじゃん。俺たち、もうこれ以上は出来ません、ってくらい先生にぶち込むまで逃がさないもんな。でも、少し抵抗してもらった方が燃えるぜ。何しろ、自分の学校の先生を強姦してるんだからな。嫌がっている美人の先生のオ××コに、無理矢理自分のチ×ポをぶち込むって、男子生徒のあこがれだもんな」
　そう言いながら、金山は香菜子を壁際に追いつめた。
「へっへっへっ、俺なんかこの夏休みに、ほら、今度結婚するって噂の英語の木下悦子先生、あの先生を、校舎の一番端の３Ａの教室に呼び出して、強姦する計画を立てたんだけど、いざとなるとなかなか実行できなかったんだ。でも、今日、やっと女教師を強姦するっていう夢が叶ったぜ」
　金山は次第に、少し狂気を帯びたような目つきになって香菜子のことを見た。そして、香菜子の体をコンクリートの壁に押し付け、少し上下させた。
「ひいっ！」
　全裸の香菜子の皮膚が、荒いコンクリートの壁面にじかに接し、それにざらざらと擦りつけられた。
「おら、おら、立花先生よぉ。あんまり暴れると、そのきれいな肌に傷が付きますよ」
　金山はそう言いながら香菜子の背後に体を寄せた。
　そして、香菜子を後ろ向きのまま、膝の上に抱き上げるようにして、膣に肉棒を突き立てようとした。
「ぅううっ」
　香菜子は腰を浮かせてそれを逃れようとしたが、金山はまた香菜子の体をコンクリートの壁に擦りつけた。
「おら、おら、先生よぉ、俺の言うこと聞かないと本当に怪我するよ。なあ、まず、ちょっと後ろから入れさせてくれよ」
　金山はそのまま腰を浮かし、下から突き上げるように肉棒を押し出した。
「ひぃっ、ううぅぅぅっ！」
　香菜子は上半身を引っ張られて仰け反った。
　その瞬間、金山の肉棒が香菜子の膣に打ち込まれた。
「ああっ、よ、よして……」
　香菜子はマットの上についた膝に力を入れて、身もだえしするように体をひねった。その体の動きで、膣が少し締まった。
「おっ、おおっ、本当だ！」
　金山が呻き声を出した。
「今、先生のオ××コが俺のを締め付けたぜ。す、凄いな」

　金山はさらに腰を浮かし、肉襞の奥へと肉棒を進め、香菜子の器の一番奥を突いた。
「ぅうううっ！」
　香菜子は、自分の体がその性感に反応しようとするのを必死で押さえながら、なおも体を浮かせて、金山の肉棒の攻撃をかわそうとした。そして、コンクリートの壁に手を突いて体を起こし、金山との結合を振りほどいて、壁を背にして横に逃げた。
「おっ、何で抜くんだよ！」
　金山は怒声を上げて、香菜子の上半身を後ろから抱え、バックドロップをかけるような姿勢で香菜子をマットに投げつけた。
「うううっ、うっ！」
　一瞬、香菜子の肩から腰に痛みが広がり、香菜子は膝を抱えるように体を縮めて、そのまま動けなくなった。
「おい、金山。先生を大切に扱えよ。まだまだやらせてもらうんだからな」
　吉村が少し驚いたような声で言った。
　金山は目が据わっているように見えたが、声はまったくいつもと変わらない調子で、吉村に向かって、
「いやぁ、俺は立花先生に本物の輪姦ってどういうものか、たっぷりと味わってもらおうと思ってな」と言ってから、今度は香菜子に顔を近づけて、
「先生、わかりますか？　少しくらいなら抵抗したっていいけど、最後は俺を気持ちよくさせてくれなくちゃ、俺、怒っちゃいますよ。そうすると、思わず乱暴しちゃいますよ。わかってくれますか？　でも、こんなふうに荒っぽく犯されるのっていいでしょ？」と言い、香菜子の膝を手荒に掴んで、両側に思い切り広げさせた。
　香菜子の局部が露わになった。
「おおっ、先生のオ××コ、まる見えですよ」
　金山はからかうように言った。
「い、いや」
　香菜子は全力で膝を閉じようとした。しかし、金山は香菜子の両足の間に体を入れて、それを許さなかった。
「先生、すぐに気持ちよくしてあげますからね」
　金山は香菜子の両膝を掴んだまま、膝立ちになって体を進めた。
「おら、おら、先生ったら、そんなに体を曲げてちゃ、俺のが入れられませんよ」
　金山は香菜子の膝を持ち上げることで香菜子の尻を浮かし、膝をその下に送り込むようにすると、狙い澄ましたように肉棒を香菜子の陰部に押し当てた。

　ぶすっ、という感じで、金山の肉棒が香菜子の膣に差し込まれた。
「……！」
　香菜子は声を上げることも出来なかった。
「おおっ、先生のオ××コ、すげー入口が狭いじゃないか。でも、中はぐちゃぐちゃで、先生のひだひだが俺のにまとわりついてくるぜ。こんなんで締め付けられたら、本当にたまらんな」
　金山は肉棒を入れたものの、膝立ちのようになったその体位ではあまり腰を動かせないので、手に掴んだ香菜子の膝を離し、今度は体を沈めて完全な正常位に移行し、腰を使い出した。
「おっ、おおっ、いいぞ！」
　金山は激しく腰を動かした。
「ぅ……、ぅぅぅうっ……」
　香菜子の口から呻きに似た声が漏れた。
「おい、金山、がんばれ、がんばれ。さっき、香菜子先生を痛がらせた分、今度は気持ちよくさせてやれ」
　また和彦が煽った。
　金山は、しばらく無言でピストン運動をしていたが、じきに、
「あっ、ううっ」と言って腰を止めた。

「何だ、金山。いろいろ偉そうに言ったわりには、もう終わりか？」
　和彦が馬鹿にしたように言うと、金山は、
「馬鹿言え。終わりなもんか」と答えて、肉棒を香菜子から引き抜いた。
　その言葉に反して、肉棒からは精の滴りが見えた。
「そら見ろ。もう出しちゃったんじゃないか」
　和彦が言うと、金山は、
「これはさっきの吉村のが中に残ってたやつさ」と言い、次に香菜子に向かって、
「ほら、先生、続きをやろうぜ」と言った。
「何言ってるんだよ、金山。もう一発出したんだろ？　二回目は後にして、滝原に替わってやれよ」
と吉村が言うと、金山は凄い目つきになって、
「まだだよ。だって、俺、まだチ×ポ立ってるだろ？」と言った。
　確かに金山の肉棒は、少し衰えは見えるものの、まだ勃起した状態ではあった。
　金山はそれを香菜子の顔の前に突きだした。
「ほら、先生。これ少し舐めてくれなきゃ、俺、本気になれませんよ」と言った。
　香菜子は両手で顔を覆って、横を向いた。

　その瞬間、
「シカトするんじゃねえよ！」
　金山が香菜子の尻のあたりに、膝蹴りを入れた。それはかなり力のこもったものだった。
「うっ！」
　香菜子はあまりの痛さに体を半回転させた。
「先生よぉ、甘やかしてりゃつけ上がりやがって。知らんぷりすれば、それで済むってもんじゃねえぜ」
　金山は大きな声でそう言い、今度は香菜子の両肩を掴んで、がくがくと揺すった。
「金山、止めとけよ。先生怪我させたらまずいぜ」
　吉村が少しおびえるように言った。
　金山は、
「何言ってるんだ。俺たち、もう先生を強姦しちまったんだぜ。今さらまずいもなにもないじゃないか」と言い、今度は香菜子の髪を掴んで頭を起きあがらせた。そして、
「ほらほら、俺の言うとおりにしろや。さあ、俺のチ×ポを銜えるんだ」と言って、肉棒をまた香菜子の顔の前に近づけた。
「い、いやっ！」
　初めて香菜子は大声を上げた。

　びしっ！
　大きな音を立てて、金山が香菜子の頬を平手打ちにした。
「あっ！」
　香菜子は、またマットに倒れ込んだ。

「キャプテン。金山の奴、ちょっとやばいんじゃないか」
　吉村が心配そうに言った。しかし、和彦は、　
「あいつ、ムキになると性格変わるからな。でも、殴ったって蹴ったって、別に先生のオ××コの味が変わるわけでもないし、かまいはしないよ。やらせておけ」と言うだけで、まったく慌てる気配はなかった。

「ほら、銜えるんだ」
　金山はまた、香菜子の髪を掴んで頭を上げさせた。
　香菜子はなおも目を瞑ったまま、肉棒を口に含もうとしなかった。
　金山は片手で香奈子の鼻を、もう一方の手で香菜子の顎を掴んで口を開こうとした。息苦しさと痛さで、香菜子は口をわずかな開いた。その隙間に金山は肉棒を押し付けた。
「ほらほら、ちゃんと俺のを舐めないと、もっと痛い目にあいますよ」
　金山の肉棒は男の精の匂いに満ちていた。その匂いにむせるように、香菜子は思わず口を広げた。
　金山の肉棒が口に送り込まれた。
「うぐぅっ！」
　香菜子は顔を引いて、口の中からそれを押し出そうとした。
　づどっ！！
　金山は今度は香菜子の腹を殴った。
「うううっ！！」
　香菜子はうめきながら、またしてもマットに俯せになった。
「ふざけるなよ！　先生！　俺のを本気で舐めるんだ！」
　金山は香菜子の上半身を起こし、自分はその前に立ち上がって、香菜子の髪を掴み、香菜子の口を自分の肉棒のところに持ってきた。
「ほら、早く舐めろ！」
　金山は大声を出した。そして、香菜子がそのままの姿勢を取っていると、今度は腹や腰のあたりを何度か蹴りつけてきた。
「うっ、ううっっ……」
　香菜子が倒れそうになるのを、金山はまた髪を掴んで起きあがらせ、
「舐めろ！　先生、今時舐めないと本気で蹴るぜ！」と言った。

　その時、香菜子の心のどこかの回路がショートしたような感じがした。香菜子は恐怖心と言うよりも、何か別の衝動に駆られ、ほとんど無意識に金山の肉棒を手に取った。
　それは、若さ故の凶暴な猛々しさで存在感を誇示していた。
　香菜子はその付け根を右手で支え、左手を袋にあてがって、先端から口に含んだ。そして、それを丁寧に口の中で転がした。
　金山の肉棒は、達夫のものほどではないが、大きさと太さはかなりのものだった。ただ、一度放出したからなのか、硬度が少し足りないように感じた。それだけに口に含みやすかった。
　香菜子は、男の奉仕するロボットに変身したかのように、夢中で金山の肉棒をしゃぶり続けた。

「おおっ、先生、凄いぜ、凄いぜ。最初からそれやってくれればよかったんだ」
　金山は突然の香菜子の変貌に対してよりも、そのフェラチオのテクニックに驚いたようだった。
「うううっ、いいよ、先生。うまいよ。えっ？　いつもそうやって、男のチ×ポ、舐めてんのか？　えっ？　凄い慣れてるじゃないすか」
　金山はしばらくそのまま香菜子の口の奉仕を受けていたが、突然、
「うううっ、このままじゃ、また出ちまいそうだぜ」と小さい声で言った。
「金山君、さっきも今度も、ちょっと早すぎじゃないのか？」
　和彦がからかうように言った。
「違うよ。何言ってるんだ、キャプテン。よし、見てろよ」
　金山はすぐに香菜子の口から肉棒を引き抜き、香菜子を横たえ、覆い被さった。
「へっへっへっ、先生、それじゃあ行きますよ」
　金山はそのまま香菜子の膣に肉棒を突き入れた。
「ぅぅぅううっ！　ああっ！」
　香菜子は初めて、自分の意志で声を立てた。
「おっ、先生感じはじめましたね」
　吉村がそう言ったが、金山の方は真剣で、
「もっともっと、本気にさせてやるぜ」と言って、抽送の体勢になった。そして、体をがくがくさせるようにして、激しく肉棒を抜き差しした。
「ああっ、あうっ！」
　香菜子の声が少し高くなった。
「おっ、凄い凄い。キャプテンの言うとおりだ。先生、やればやるほどよくなるって女なんだ。本当にそんなのがいるんだな」
　吉村は驚きの声を出した。
　金山は必死で肉棒をピストン運動させていたが、それほど持続できずに、
「あっあっあっあっ！」と言って動きを止めた。
　どうやら二度目の射精に至ったようだった。

「なんだよ。やっぱりだらしねえな」
　和彦が小馬鹿にしたような口調で言ったが、射精をしてしまった金山は、妙に素直になって、
「ああっ、やっぱりあとはキャプテンにがんばってもらわなくちゃ」と言って、香菜子から体を離した。
「おっ、いよいよキャプテンの出番か」
　吉村がそう言うと、和彦は、
「よし、そんじゃあ、俺が立花先生を悦ばす丸秘テクを教えてやるよ」と言って、マットの上に上がってきた。

　そんな和彦の言葉が、香菜子のぼんやりとした頭の中で響いた。すると、香菜子の体には、かつて和彦と交わった何度かのセックスの感覚が戻ってきていた。
　最初に和彦に、強姦されるように抱かれようとした時の気持ちの高ぶり……、和彦の肉棒に貫かれるまでのわななき……。
　あの時、香菜子はまだ達夫とは交わっていなかった。だから、まだ本当の女の悦びを知っていたとは言えなかったのだろうが、それを知るきっかけになったのが和彦との何度かの交わりだった。
　そして、和彦と交わることを後押ししたのは、その少し前の、あの強姦事件だった。
『そうだ、あの夜の出来事が自分を変えたのだ』と香菜子は思った。
　処女ではなかったものの、それまで淫靡な性への興味などまるでなかった香菜子が、自分の学校の生徒と淫行したり、恋人のすぐ横で別の男に抱かれたりすることに悦びを感じるような女へと変化したのは、すべてあの事件がきっかけだったといってもよかった。
『私の体は、あの夜に強姦されたことで変わったんだわ』と香菜子は思った。
　そして、
『私は、強姦されることに悦びを感じる女なのかしら』という疑問も頭のどこかをよぎった。
　そんなことを思い浮かべているうちに、和彦は香菜子の体に跨ってきた。
「先生、長いこと待たしたけど、安心してくれよ。前よりパワーアップした俺のチ×ポが、たっぷりと先生を慰めてやるから」
　和彦はそう言いながら、香菜子の目の前に肉棒を突きだした。
　香菜子は大きな目を見開いて、それを見つめた。

　一つだけともされた遠くの電灯の光が、和彦の肉棒をぼんやりと浮かび上がらせている。
　体の奥底に疼きのようなものが走るのを香菜子は自覚した。
　

（以下、最終回に続く）