一人部屋に残った恭平はそそくさと床に脱ぎ捨てたトランクスと短パンを身につけた。
　自分ひとりだけ下半身を晒したままというのが滑稽に思えたからだ。
「はぁっ」
　それにしても、凄まじい快感だった。
　手だけで、全身に痺れが走り、膝が震え、腰が砕けそうになったのに、口でされたら、おま○こにはいったら、どうなってしまうのだろう？
　未知の快楽を想像するだけで、背筋に悪寒のようなものが駆け上り、大量の精液を放ったばかりの肉竿が疼きだした。
　あと少しで季子が戻ってくる。
　もう少しでずっと妄想の世界で浮かべていた季子の裸を拝むことができる。
　本物の乳房はどうなっているんだろう？　乳首は？　乳輪は？　
　実物のお○んこはどんな色で、どんな形で、どんな匂いがするのだろう？
　真っ黒、ピンク、紫、つるつる、毛むくじゃら、乾いたもの、濡れ光ったもの。皺皺、ヒダの長いもの、厚いもの、薄いもの。
　匂い……匂いだけはイメージできない。
　友達は『チーズ』とか『石鹸』や『おしっこ』の匂いがすると言っていたが実際はどうなんだろう。
　季子のお○んこに匂いは？
（うわぁ、たまんねぇよぉっ）
　そんなことを想像していたら、肉の塊は完全に勃起した。自慰で一発、先生の手で二発、共に豪快に精液をぶちまけたのにも関わらずにズキズキッと痙攣さえ起きている。さすが、十八歳の精の回復力は凄まじい。

　開けっ放しのドアの向こうから階段の軋む音が聞こえた。
　いよいよ、オンナの身体を知ることができる、妄想が現実のものになると思うと、心臓が力強く脈打ちだし、全身が火照りだした。緊張で手の平に汗が滲んできた。
「ふぅっっっ」
　恭平は大きく呼吸をした。
（大丈夫、ちゃんとできるから、落ち着け、落ち着け）

　季子が部屋に戻ってきた。
　ずっと季子の肉体を想像していたせいか、目の前に現れた季子が妙に色っぽく見えた。
「どうしたの？　恭平くん」
「えっ？」
「もぉ、何でこれ穿いているの？　どうせまた脱ぐことになるんだから」
　季子が隣に座って短パンの裾を引っ張った。
「射精して満足したから、もぉ、お仕舞いにする？」
「違うよ！　そんな意味じゃなくて……」
「じゃあ、どうして？」
「だって恥ずかしいでしょ？　俺一人だけ裸でいるのも。しかも、下だけスッポンポンだし……」
「あはっ、そうなの？　さっきはもの凄くエッチな顔をしてシコシコしていたのに、変なの」
　季子がクスクスと笑った。
「いや、あの時は興奮していたから」
「ふふぅん、そういもんなんだぁ。興奮していると、平気で、冷めちゃうと恥ずかしいんだ」
「普通、そうじゃないの？」
「そうね……一度、裸になって、終わってないのに服を身に着ける男は初めてだわね」
「じゃあ、脱ごうか？　また興奮してきたし」
「くすっ、馬鹿ねぇ……もう、いいわ。今回は許してあげる……ねぇ、キスして」
　季子がそっと瞼を閉じて顎をあげた。
　ついに始まる。心臓が漠々と高鳴った。
　光沢のあるピンクのルージュに彩られた薄い唇に意識が集中する。ゴクリと唾液を飲み込み、顔を傾け唇を重ねた。
　自然と開いた唇の隙間に季子の舌が入ってきた。
　舌を舐められ肉竿に震えが走る。
　唇を重ねたまま、季子の肩に手をそえ、ベッドへ押し倒した。
　季子が瞼を薄く開いた。
　濡れた瞳に背筋が震えた。
　恭平はたまらずに強く唇を押し付けた。
　歯と歯がカツッ、カツッとぶつかりあった。
　構わずに唇を押し付けながら、舌を突き出したが、季子が顔を背けた。
　唇が離れ、鼻でしていた呼吸が大きな口へ変わり、どっと息が漏れる。
「はぁ、はぁ、恭平くん、激しすぎだよ」
「はぁ、はぁ、はぁ。ごっ、ごめん……」
　口ではそう言ったものの、情欲の炎は盛んに燃え上がっている。
　もう、一度、唇を重ねた。
「うっ、ううぅん」
　季子が呻いた。
　歯がぶつからないように唇を突き出し柔らかい唇の間に舌を入れると、すかさず季子の舌が絡んできた。ぎこちない恭平の舌捌きを季子の舌が滑らかに蠢きリードする。
（これが、大人のキスか……）
　キスがこんなにも気持ちいいものだとは思いもよらなかった。口内を這う舌に脳ミソが蕩けそうだ。
　呼吸が荒くなり鼻の小さな穴だけで息をするのが苦しい。そっと唇を離すと、混ざり合った透明の唾液が糸をひき、プツンと切れ、季子の顎を汚した。
　季子が顎についた唾液を人差指ですくい、舌でペロリと舐めた。
（あっ、ああっ、いやらしい）
　その妖艶な姿に陰茎がピクピクと震えた。
　たまらずに、女の白い首筋に顔を埋めた。女の甘い香りがした。
（確か、首筋も感じるって書いてあったよな）
　雑誌やホームページで得た知識を思い出しながら、甘い匂いを鼻腔で吸い込み、舌を突き出した。
　鎖骨から顎に向かって首筋を舐めた。甘い香りを放つ女の首筋が忽ち唾液で濡れていく。濡れたところを唇で挟みながら舌で舐めつづけると、季子の吐息が強くなった。
（感じてるんだ……）
　自分の愛撫で季子が感じていることが嬉しい。もっと、感じさせたい。恭平は皮膚を浮き上がらせるほど力強く吸った。
「あっ、だっ、だめぇっっ……」
　季子が掠れた声を上げ身体をくねらせた。
（すげぇっ、いやらしい声……）
　もっと感じさせてやると更に力強く吸い付くと、「やっ、だめだってっ！」と季子が抵抗した。
　恭平は戸惑いながら、季子を見つめた。

「そんな強く吸ったら痕になっちゃうから……」
　季子が赤く腫れたところに指をあてた。
「あっ、ほんとだ。赤くなってる……」
「えっ、ほんとに！　あぁ〜、まずいなぁ」
「どうして？」
「もぉ、全然知らないんだねぇ。キスマーク」
「えっ！　これがキスマークっていうの？」
「もぉ、全然知らないんだねぇ。これが付いているってことは、最近、セックスしたよって、世間に言いふらしているようなものなんだよ。それに、これ、なかなか消えないんだぞぉ〜」
「あっ、ごっ、ごめん。俺、知らなくて……、季子さんが感じてくれればと思って、つい！」
「はあ〜ぁっ。もぉ、いいよ。今回は特別に許してあげる。けど、覚えておいてね」
「うん、わかった」
「ふふっ、じゃぁ、つづきしよっか」
「あっ、うん」
　と、返事はしたものの、何をしたらよいのか迷ってしまう。
（とりあえず、先に進むには……）
　ブラウス越しに膨らむ乳房に目が止まった。
「脱がしていい？」
「いいよ、恭平くんの好きにしてみて」
「うん、わっ、わかった」
　早速、季子のブラウスの釦に手をかけた。上から順に両手を使って外していく。が、他人の服を脱がすのも初めてのこと、簡単には外せない。
　焦って額に汗が滲んできた。
「慌てないで……そのうち慣れるから」
「うん……」
　そう応えたものの、意識は釦を外すことに集中している。

「ふぅっ……」
　なんとか、見えるところの釦を全て外した。あとはスカートに隠されたところだけだ。
（どうしよう？）
　恭平はブラウスをスカートから引っこ抜けばよいのか？　スカートを取ってから最後の釦を外したらよいのか？　こんなことまで、マニュアルには書いていない。
　恭平は迷った。
「ふふっ、どうしたの？」　
「うっ、うん……あのさぁ……いやっ、なんでもないよ」
　季子にこの先をどうしたらよいか？　と訊ねようと思ったが止めた。
（どっちだっでいいさ）
　恭平は意を決し、ブラウスの裾をスカートから引っ張りあげ、最後の釦を外し、前を開いた。
　白いブラジャーに包み込まれた乳房が露になった。
　ブラジャーで寄せられた深い谷間がいやらしい。
（すっ、すげぇ、迫力……）
　その膨らみに吸い寄せられるように手が伸びる。
　ブラの上の乳房に手を被せた。
「だっ、だめだよっ。まだ、だめっ。ちゃんとシャツを脱がしてから」
　乳房に触れた手を季子は優しく払いのけ、起き上がった。
　恭平は直にでも乳房に触ってみたいとの気持ちを必死に堪えながら、ブラウスを脱がし床に落とした。
「そっ、そうよ……次はスカートをとって」
　そう言って季子はマットに背をつけた。
「う、うん」
　スカートの腰にある釦を外した。つづいて、フックを外し、ファスナーを下げ、ウェスト部に両手をかけると、季子が腰を浮かした。
　そのお陰で思ったより楽にスカートを脱がすことができた。

（あっ、ああっ、すげぇ！）
　ブラジャーと同色の白いパンティから薄っすらと黒々とした淫毛が透けている。
　乳房より、ずっと、淫らなところが薄布一枚の向こう側にあるのだ。
　肉竿が激しく揺れた。

「うふっ、恭平くん凄い顔している……」
「えっ、ほんと？」
「うふふっ、ほんとよ。とっても、エッチな顔してる」
「だって、仕方がないでしょ。エッチなことしているんだし」
「ははっ、そうね。その通り……、だけど、そんなふうに見つめられると、やっぱり、恥ずかしいものね……」
　そう言って頬をピンク色に染めた季子に恭平はドキッとした。
　さっきまで大人の顔をしていたと思ったら、今度は少女のようなもの変わった。その変化にドギマギしながら、「せんせい……ブラジャー外すよ」と言った。
「いいよ……」

　季子の背中に右手を回しブラジャーのホックを探り当てた。
　目に見えないところ、指の感覚に頼るしかない。指を動かしたが、簡単に外れてくれない。
（難しいなぁ）
　と、思ったとき、
「親指と人差し指で紐を摘んでずらすのよ……」
　季子が助言をした。
　その通りに指をずらすとパツッと紐が緩み、深い乳房の谷間が広がり滑らかな曲線へ形を変えた。
　季子の息遣いで浮いたブラジャーからはみ出た乳房の周囲が揺れている。
「そう、上手……ブラとって」
「うっ、うん」
　華奢な肩からストラップをずらし腕からブラジャーを抜いた。
（ああっ、すごい……）
　目に飛び込んできた乳房は想像してたより、ずっと豊かに膨らんでいる。なだらかな丘の頂点に聳え立つ焦げ茶色の乳首がツンッと尖っている。
　唾液が溜まってくる。
　パンツの中の肉竿がピクッと跳ね上がる。
　触りたい、舐めたいとの思いは強いが、緊張によるものなのか、極度の興奮状態に陥っているからなのか、手が震えて動かない。
　目の前の桃のような乳房が揺れている。

「恭平くん、触ってもいいのよ……」
　季子が震える手を取って乳房へ導いた。
（ああっっ）
　乳房に触れると尖った乳首が揺れた。
「揉んで……」
　恭平は頷いて五本の指を乳房に押し込んだ。
　膨らみが歪み、乳首が押し上げられる。
　そっと、力を抜くと、乳首が元の位置に戻る。
　ゴム鞠より柔らかくマシュマロより硬い不思議な感触がする。
（すげえや、これがオッパイか……）
　手のひらを乳首にあてがうと、「あっ……」と季子が短く呻いた。
（やっぱり、乳首って感じるんだ……）
　妄想の世界で喘いでいた季子が、今、この手によって感じている。喜びと共に自信が漲ってくる。手の震えもいつの間にか止まっている。
　左の乳首を摘み、右の乳首を手のひらで擦った。
「ああっ、上手、はぁ、ああぁっ、いいっ……」
　女体をくねらせ、甘い声をあげる季子に、恭平の股間に痺れが走る。
（うわぁ、すげぇっ！）
　まさか、ここまで反応するとは思いもしない。乳首だけでこんなに喘ぐことが信じられない、信じていなかった。
　以前、試しに自分の乳首をいじったことがあるが、ただ擽ったいだけで、快感など微塵の欠片もなかった。
　だから、アダルトビデオの女優たちは皆、演技しているのだろうと思っていた。
　だが、先生、季子の反応は演技ではないようだ。
　その証拠に乳首を捏ねるたびに、喉を露にし、髪の毛を振り乱す。体をくねらせ、乳房を揺らす。
（舐めてみたい）
　恭平は乳首に顔を寄せた。
　甘い匂いが鼻腔に入り込む。頭が痺れそうだ。
　舌を伸ばし、乳首を舐めた。甘い味がする。
　右の手で左の乳首を摘み、左右に動かしながら、舌で右の乳首を転がした。
「ああっ、気持ちいいっ……そう、もっと、舐めてぇ……」
　せつなそうな女の声が頭上に響く。
　乳首から乳輪まで唾液で汚していく。濡れて光った乳首がいやらしい。
　乳首をねぶりながら、乳房を揉みしだく。
「ああっ、上手、上手よぉっ……ほっ、ほんとに、初めてなのぉ……」
　部屋の中に鳴り響く喘ぎ声が油となり情欲の炎を大きくさせる。
　愛撫を加える口と手の力に激しさが増してくる。
（ここは、強くしてもいいのかな）
　乳首から唇を離し、季子を見つめた。
「あん、やめちゃ、だめぇぇっ、もっと、もっと、激しくしてっ！」
　高ぶった声を出した季子の乳房に激しくしゃぶりついた。
　乳房をぐにゃぐにゃに変形させ、乳首をもぎとらんばかりに強烈に吸引する。
「ああっ、すごいっ！　すごいわぁっ！」
　季子が眉をひそめ歓喜の声をあげた。
（うわぁ、すげぇ。おっぱいだけで、こんなに反応するなんて！　じゃあ、お○んこはもっと感じるのか）
　そんなことを思ったとき、季子の手が右腕を掴んだ。
　そして、「こっちも、触って……」と掠れた声をだし、腕を下半身に導いていく。
　指先がパンティに触れた。
　布越しに盛り上がった恥毛を感じた。
　もっと下に導かれた。
（あっ！）
　パンティがビッショリ濡れている。
（すげぇ、お○んこ、グショグショだ）
「弄って……」
　濡れたところに親指と小指を除いた三本の指をグイッと押し込んだ。
「あっ……」
　季子が短い喘ぎを漏らし、腰を震わせた。乳房のときと違う反応だ。
（お○んこ、見たい……）
　堪らずに恭平は身体を起こした。
　濡れたパンティの中心には女の割れ目が薄っすらと浮かんでいる。
　唾液を飲み込み、パンティの縁に手をかけた。
　スカートの時と同じく季子が腰を浮かした。
　そのままパンティを一気に下ろし、足首から抜いた。
　モワァーンと熱気が立ち昇り、肌に張り付いた黒々とした恥毛が目に飛び込びんだ。
　だが、その下に伸びる膣肉がよく見えない。軽く開かれた太ももを大きく左右に開いた。
　黒ずんだ皺くちゃの二枚のヒダに挟まれたお○んこが見えた！
　
「ああっ、すごいっ……」
　はじめて見る生の女の性器の迫力に圧倒されそうだ。
「やっぱり、恥ずかしいなぁ……」
　季子が頬を赤らめ股を閉じた。
「せんせい、よく見せてよ……」
　季子の閉じられた膝を持ち上げ脚がＭの形になるまで左右に押し開いた。再び、おんなの性器が露になった。
　膣は透明な粘液で濡れ輝いていた。
　グロテスクと思ったが、嫌な気持ちは全くない。
　気味が悪いというよりも、興奮の方が数百倍勝っているからなのか？
　男の本能といえばよいのだろうか？　
　こんな不思議な気分は初めてだ。
（すげぇゃ、なんてイヤラシイんだ）

「せんせん……すげぇ、濡れているね……女のひとってこんなに濡れるものなの？」
「そっ、そうよ……女は感じると濡れるの」
　と、季子が言ったとき、膣の谷間から一筋の粘液が肛門に向かってトロリと流れおちた。
「すっ、すげぇっ……すげえよっ！　これが、お○んこなんだね。これか先生のお○んこなんだ」
「ばかっ、そんなこと言わないの……」
　季子は頬を朱に染め、腿を閉じようした。
　しかし、恭平はそれを許さない。
「だめだよっ、よく見せてよ。教えてくれるっていったじゃん」
「そ、そうね……恥ずかしいけど、約束したから……」
　すっと季子が脚の力を抜いた。
「うわぁ、やっぱり、すげぇやっ！　ねえ、触ってもいい？」
「いいよ、優しくしてね……」
　恭平は頷き、粘液で照り輝くところに手を伸ばした。
　人差し指と中指が膣に触れるとピクッと季子の腰が動いた。
　割れ目下から上へなぞった。
「あんっ！」と季子が短く呻く。
　指を伸ばし柔らかい肉の間にゆっくりと滑りこませた。第二関節が隠れたが、まだ奥深い。更に指を進め、根元まで完全にもぐしたが、まだ奥には届かない。
　この穴はどこまで深いんだろう？　と思いながら、指を動かすと、壁にあたった。そのまま指の腹でなぞってみると季子が喘いだ。
　季子を見つめた。
　虚ろな瞳をしている。
「先生のお○んこ、すごく、温かくて、気持ちいいね……」
「ばっ、ばかっ、そんなことぉ、あぁぁっ」
　指を動かすと季子が言葉を止め高く喘いだ。
「せんせい……気持ちいいの？」
「いいっ……いいよっ、感じる……あっ、ああっっっっ」
「クリトリスとどっちが感じるの？」
「あっ、うっ……そっ、あっ、うんっ……そ、んなこと、き……あっ……ううっ……」
「どうしたの？」
　喋ることができないほど感じているのか？
　初めて拝む女の感じる姿、美貌を歪める季子に腹の底から震えが走った。
　もっと、乱れさせたいと、中指を加えた二本の指で膣の中をかきました。
　クチュ、クチュといやらしい音がする。
　膣から白く濁った粘液が溢れ泡のようになる。
　季子が眉間に皺を寄せ、唇をかみ締めている。
「せっ、せんせい、教えてよ！　お○んことクリトリスのどっちがいいの！」
「やっ、やっ……だめっ、そっ、そんな……あぁぁっ！　あっ、あっ、いっ、いっ」
　凄い乱れようだ。
　憧れの季子が自分の指で髪を振り乱し喘いでいる。
　白濁した粘液が溢れ、蕾にまで流れている。
　肉竿に痙攣が走った。
　たまらなかった。　
　どっちが感じるのか？
　興味はあるが、目の前の痴態にその答えなど、どうでもよくなった。
　焦らし相手の反応を伺い楽しむ。
　そんなプレイをできるほどの余裕はない。未だ童貞だ。
　女体をくねらす季子に目眩すら覚えるほど興奮は高まっている。

（舐めてみたい！）
　ヌッと指を抜き、腿を持ち上げ顔を近づけた。チーズのような匂いがする。生々しい女の香りか？
　二本の指がすっぽり入った膣がパックリと口を開いている。
　ビラビラに親指をあてがい左右に開くと、内側が見えた。
　綺麗なピンク色に染まっている。
　割れ目の上には膨らんだ突起があった。
　これがクリトリスなのか？　それとも、尿を放つところなのか？
「クリトリスってここ？」
　と、訊きながら人差し指で触れた。
「あっ、そう、そこっ」
　季子がビクッと腰を振るわせた。
（ここがクリトリスなんだ……）
「そうよ……そこがクリトリス……女のペニスにみたいなものよ……」
「女のペニス？」
「そう、まだお腹に誕生したばかりの頃、glansが発達すると男の子になって、成長しないと女の子になるの……。成長できなかったペニスといったところ……」
「へぇっ……」
「恭平くん、ベニスで一番敏感なところは？」
「うーん、さきっぽ、亀頭かなぁ」
「そう、亀頭よね……。その敏感なところが、ここに凝縮されているの。男の人のペニスが発達しているといつも皮が向けて、亀頭がむき出しになっているでしょ。あっ、恭平くんはどう？」
「どうって？」
「勃起していないときも剥けている？」
「うん、一年のときは被っていたけど、被ったままだと、垢がたまって不潔だっていうし、亀頭ね大きくならないというから。それから意識して剥くようにしていたら、普段でも剥けているようになった……。けど、最初は違和感があったよ……。なんか、こそばゆいような感じがして。あっ、プールで泳いだ後なんかは、縮こまって被るときもあるけどね」
「ふふっ、詳しい説明ありがとう」
　季子が笑みを浮かべ、言葉を続けた。
「それでね。亀頭を常に露出していると、そのうち慣れて違和感もなくなってくるでしょ」
　恭平は頷いた。
「けれど、女の亀頭は男と違って普段、刺激を受けないから、とても敏感なの……。そうね……ペニスの亀頭がこの小さなものに、うっ……」
　季子が自分の指をクリトリスにあて、軽く喘いだ。
「あっ、ごめん。その亀頭がね……こんな小さいところ凝縮されているの……。感度も凝縮していて……強くされると痛くって……。だから、優しく、丁寧に扱ってね」
「うん、わかった……こんな感じかな？」
　粘液で濡れた指の腹で優しく撫でた。
「うっ……うん、そんな感じ……」
　季子の腰がピクッと震えた。
「舐めてもいい？」
「いいよ……」
　恭平は生唾を飲み込み顔を近づけた。荒い鼻息で艶のある淫毛が揺らいだ。
　舌を差し出しクリトリスに触れた。
「あっ」
　季子が小さく呻いた。
　その突起をペロペロと舐めた。
　かなり敏感であるのが、季子の反応から見てとれる。
　舐めあげるたび腰を震わせ、悩ましい声をあげる。
　太ももが赤く染まってきた。　
　肌の表面にプツプツと粒が浮かんできた。
　女の匂いが強くなった。
　情欲を膨らます香りだ。
　舐めながら季子を見上げると二つの乳房が大きく揺れている。
　クリトリスの周囲に円を描くように舌を這わせた。
　艶のある毛が抜け舌に張り付いた。
　顔をあげ、張り付いた淫毛を指で摘み、ベットカバーに擦り付け、白濁した粘液で満たされた淫らな割れ目に沿って舌を這わせた。
　ヨーグルトのような酸味がある味だと聞いていたが、もっとまろやかな味がする。
　割れ目の下から上に向かって舌を滑らせると、白い粘液で汚れたところが透明な唾液にとって変わる。
　しかし、それも束の間、新たな白濁液が滲み出てアヌスに向かってとろりと流れ落ちる。
　垂れ流れた粘液を追うように舌を這わせ、アヌスの手前で止めた。白濁した粘液で穴が隠れている。
（どうしよう？）
　肛門を舐めることに戸惑いが生じたが、情欲の高波が行動を大胆にさせた。
　季子の腰を更に持ち上げ思い切って、白濁液を舐めとった。
「あっ、そっ、そこはダメッ！」
　家の外に声が漏れてしまうのではと思うくらいに、大きな声を季子があげた。
　だが、否定の言葉とは逆に、季子の割れ目から新たな粘液がドクドクと溢れている。
（キリがないなっ……だったら、こうしちゃぇ）
　親指で陰裂を左右に押し開き、強く唇を押し付け、チューチューと卑猥な音をたて溢れる粘液を吸引した。
　しかし、そんな行為を嘲笑うかのように白濁した粘液は大量に流れてくる。
　頭上では季子が女体をくねらせ強く喘いでいる。
「あぁぁっ、いいっ、いぃ、じょうずっっ！　そう、そこっ、感じる！　そう、もっと、激しく！　もっと、もっとおっっ！」
　季子の両手で髪の毛を掻き毟った。
　太ももをがっしりつかみ、お尻を持ち上げ、濡れた陰裂に無我夢中でむしゃぶりつく。
「あっ、あっ、いいっ、あっ、そこっ、そこっ、そこ、感じるっ！」
（すっ、すげぇ、ずげぇよっ！）
　痺れるような興奮が舌の動きを加速させる。
　粘液が弾け跳び頬が濡れる。
　狭間から熱気が立ち昇る。
　舌に軽い痺れが走った。
「くりっ、くりっも弄ってっ……」
　舌が攣りそうになるほど必死に動かしながら親指をクリトリスに当てた。
　触れるようなタッチではない。
　激しい舌の動きに反して優しく指を動かすほど器用ではない。
　強い舌の動きにつられて強く擦った。
「ああっ、そっ、そこっ！　それっ！　それぇぇっ、いいっっっ！　くっ、いっ、いくっ、いくっ、いっちゃうっっっ！」
　季子が一際高い声をあげて腰を跳ね上げた。
　そして、ドサッと腰が沈み、両手をマットに投げ出した。
（すっ、すげぇょ……オンナ、オンナって！　すげぇ！）
　恭平はピクピクと女体を震わす季子を見ながら口の周りについた愛液を手の甲で拭った。

つづく