東の坊へ足を運ぶ尊師。
　重い引き戸を開けると、新弟子の山上と千賀子という女が正座し「南無蜜多連解経」を唱えている。
「では、始めよう」
　尊厳のある声で二人の題目に割って入る。

　千賀子は、婢姻寺に居着いて１年を過ぎている、千賀子の場合も山下と同じように恋人と寺の敷居を跨いだが、俗世間に戻っていた男を捨てて淑子とは逆に婢姻寺に居座っている。
　今では、悟りをひらき尼僧として認められている。
　こだわりのない心を得て、極楽を追い求める牝として認められるのである。

「山上、男はどこでイく」
　尊師が問い掛ける。
「それは……、亀頭のことですか」
　自信なさげに答える。
（宗教的な話かと思っていたがそうではないらしい）
「ふむ、他にあるか」
「ありません」
　山上は２０才を過ぎた屈強な身体をした男である。
　同僚に話を聞き、そんな上手い話はないと、ＡＶ男優にでもなるつもりで駆け込んできた山上を、尊師が特別な思いで弟子になることを認めた、特異な経緯の男である。
　許可した理由は山上の股間に持つ巨大な一物に尊師は期待してのことであった。
「では、女はどこだ」
「…クリ○○○に穴でしょう」
　簡単に答える山上に、不満げな尊師。
「そう単純ではない、胸はどうだ」
「胸？…そんな所でイきますか」
　不信顔の山上。
「状況によっては、あるだろう。後ろの蕾は？」
　さらに問い掛ける尊師。
「そうゆう女もいるでしょう」
「ふむ、前の穴は何箇所でイくか」
　にたりと嫌味な笑いを浮かべる尊師。
「穴は穴でしょう」
　尊師の問いに、さらに不信な顔で答える。
「ふむ…ならば教えよう。今日の教えのポイントじゃ」
　尊師の慇懃な指導が仙人のような口ぶりでつづく。
「女の穴は複雑なものだ、状況、相乗効果と一筋縄では捕らえきれないものがある・・・・・・聞いておるか、山上」
　千賀子にチラチラ目をやる山上に、痺れをきらせた尊師がカツをいれるように大声をだす。
「穴には少なくみても、３箇所はイくポイントがある、それはどこだ」
　熱が入り、身体を乗り出す尊師。
「一つは、Ｇスポットでしょう」
　必死な表情の山上が答える。
「ふむ、よかろう。一つはそこだ、捕らえ所のない昂ぶって生み出されてくるようなポイントじゃ。それを知っておったとは上出来だ。次は？」
「まだありますか」
「ある、そこが表とすれば、裏にある。裏は解りやすい、穴を真横に走る健のような所だ、後で千賀子を使って試すが良い。まだあるぞ」
「解りません」
「ふむ、そこは指では届かぬ場所じゃ、穴の長さは知っておるか」
「知りません」
「指の長さを考えてみろ」
「５，６センチ、その奥にあるのですね」
　手を広げて指を見つめながら答える。
「人それぞれであろうがのう、７，８センチはあるじゃろう。そこに何がある？」
「…子宮ですね」
「ふむ、子宮とその奥、子宮頸部じゃ、巷ではＫスポットと呼ばれる場所じゃ」
　自信ありげに講釈をつづける尊師。
「そこは肉棒でしか届かぬ、ポルチオとかボルチオ性感と言われる快感じゃ、女をこの性感に目覚めさせるのが御主の最初の役割じゃ」
「ポルチオ？」
「そうじゃ、ここでの快感は偉大じゃ、女がこれに目覚めれば肉棒が無くてはならない物になる、なんといっても指では届かぬからのう」
　尊師の講釈も熱がこもってくる。
「しかし、問題がなくもない。うまく目覚めさせてやらねばならぬ、女がこれに目覚める時、なぜこんなに快いのかと考える。その行為をした男についてくるのか、縛った縄なのか、熱蝋なのかなどと・・・・・・ここで妙な性癖をつけてはならんのじゃ、もともとあった花の蕾みが開いただけのこと、そこで阿蜜多楽経の高徳を理解させねばならん……聴いておるか山上」
「はい」
　あっけにとられた山上。
「まだあるぞ」
　慇懃な尊師の声はつづく。
「四つめですか」
「いや、そうではない。膣奥の性感は場所を知っただけでは花を開かせられんのじゃ」
「では、どうすれば？」
　訝しげな顔で問い掛ける。
「ふむ、興味が沸いてきたようじゃな。…それには女の身体を理解することじゃ、男と違う。男は女の花芽しか持っておらぬのじゃからな。ＧもＫも花芽のように神経が集中した場所ではない、時間を掛けて準備させることを念頭におくことじゃ」
「挿入までに時間を掛けろと？」
「そうではない、入れたければさっさと入れてやればよい。淫猥な環境に浸してやればよい１時間以上じゃ、どんな環境でもかまわぬ決まったものなどないのじゃ。ただ、ここでは阿蜜多楽経を使うのじゃ、その後に本領発揮してもらわねばならん、よいな」
「はい」
　まがまがしく返事する山上。
「千賀子と今のこと、復習するがよい」
　尊師は立ち上がると、くるりと向きを変えて部屋をでると、西の坊へ足を向けた。
　西の坊は、婢姻寺に住む弟子たちの住居となっている。
　尊師は二人の弟子に声を掛け、奥の院に向かわせた。
・
　尊師の居なくなった奥の院では、山下が乱れた香代子の股間に尊師に負けぬ大きな肉棒を強張らせ押し込んでいた。
「あっ」
「どうです、阿蜜多楽経の教祖の教えは？…極楽が見えましたか」
　喘ぐ香代子に問い掛ける。
「どうして、こんなことを」
　問いには答えず、朦朧とした意識で問う香代子。
「阿蜜多楽経の教えを流布しているのです。ここでは、外のことは忘れなさい、全てを委ねて教えに従うのです」
　ズコズコ、ズコズコと送輸する。
「あぁ〜」
　卑猥な叫びを連呼する香代子。
　意を介さぬ山下の答えに納得することもなく大きな肉棒に見を委ね、現実も時間も忘れ、身もだえ快感に溺れる香代子。
「あっ、いい、・・・・・・こんなにいいものだったなんて」
　何度もイき果て、疲労感さえ漂いはじめた香代子は、硬く頼もしい肉棒の身体をとろかせ、何度も気をやっている。
　花芽を萎えることなく尖らせ、湧き水のように花壺は絶えることなく蜜を溢れさせ、蜜壷の収縮を山下の股間に止むことなく伝えている。
「不思議な花芽をお持ちだ、汁まで噴いている」
　香代子の大きく先割れした花芽を摘み上げる山下。
「あっ、人と・違うの・・ですか」
　喘ぎながら問い掛ける。
「心配御無用、自慢できるほどの一品ですよ」
　汁を拭うようにすくい上げていく。
「はっ、あぁ〜〜」
　喘ぎつづける香代子に気付かれることなく、河下、川上の二人の仲間が顔を見せると、山下は抑制を解いて牡の本能のままに激しい動きを繰り出した。
「あっ、いいあぁ〜、イく〜〜」
　山下の激しい送輸にも二度ほど法悦した香代子。

　弛緩してまどろむ香代子から山下が離れると河下が間を空けずにいどみよる。
「…！」
　ハッとして、とろんとした瞳に精気を蘇らせ驚きを隠せないでいる香代子。
「修業は、まだまだ続きます」
　なだめる様に山下が声を掛ける。
　川上が香代子の顔から首筋・胸と身体に、玉のように噴出した汗を拭い取る。
　粒揃いの肉棒を持った弟子たちの送輸が始まる。
　河下の止めどなく繰り出される突きに身悶える香代子が、「あっ」と一声あげて身体をビクッと引き攣らせた。
　その時、河下は分身の突端がクリッと、しこったものを突き上げていた。
　香代子の喘ぎが堰を切ったように、突然、激しさを増す。
　あられもなく身悶え身体をくねらせる。
「あぁ〜、気持ちいい、・・・・・・もっとぉ〜」
　河下の股間に擦りつけるようにクイッ、クイッと腰を蠢かせる。
「あっ、凄い、凄い、…またイくぅ〜〜」
　河下の一物を咥え込んだまま、数秒絶息しする。
　休まず繰り出される河下の突きに再び喘ぎ、身悶え始める香代子。
「凄い、あぁ〜、すぐイくの〜〜」
　凄いと連呼し、再び絶息する。
　その間に、河下と川上は入れ変わっていたが、香代子はそれにも気付かない。
　ハァ…ハァ…と荒い息で喘ぐ香代子の濡れて濃い紅色に充血した花園に新たな肉棒が侵略する。
　川上が香代子の両手を取り、引き絞り、己の股間に乗せ上げ香代子の腰を自由にする。
　相手が変わっていることに気付いた香代子、何のこだわりも無く次の絶頂を求めて卑猥に腰が前後する。
「あっ、あっ・・・」
　蜜壷の奥のしこりが川上の突端の弾力のある膨らみに擦り付けられている。
　後ろにまわった河下の手が胸の膨らみをすくい上げるように絡みつくと、振り向いた香代子の唇を奪った。
　くぐもった呻き声をあげる香代子と河下の舌先が絡み合う。
　もの足りなさを訴えるように、突き出されてきた舌を絡めとる河下の舌。
「もっと、続けてくれ…さっきの腰づかい」
　川上が香代子の腰に手当て揺さぶりながらいう。
「できないわ……勝手に動いちゃうの」
　クイッ、クイッと卑猥な腰振りが無意識に動いていること訴える。
　香代子は足を起して膝を立て、和式トイレにしゃがむ時のスタイルで恥ずかしげもなく充血した花園を露わに上下に身体を揺さぶった。
「あぁっ、あっ・・・・」
　動きに合わせて喘ぐ香代子。
　川上がグッと腰を突き上げると、それに答えるように押し返す。
「あぁ〜ん」
　自らの動きの、じれったさに身悶える香代子。
「あっ、あぁ〜ん、もっと…もっと突いてぇ〜〜」
　河下の胸の手を振り払うように、川上に覆い被さってしまう。
　河下が何処からか寝具を用意すると、川上はその上に香代子を仰向けにする。
　太い肉棒に絡みつく蜜壷、離れようとする棒を追うように伸びる秘肉、侵入を深める棒に合わせて浮き上がる腰、卑猥な蠢きを見つめる河下の眼差し。
　川上の送輸に蜜壷からジュボ、ジュボと粘液の絡まる音がする。
「あっ、いい、あっ、あっ、イく〜っ……ゥグッ」
　川上の少し激しい動きに、上品さを失い絶息する。
　香代子が絶息するたびに二人は交代し、放出感を押さえながら、永く攻めつづけた。
　河下は蜜壷の潤いが悪くなったのを察知して潤滑剤を息子に塗りつけ次を待っている。
　交互に繰返されるれ、終わりのない女中心の交接がつづいた。

　遅い夕食にやっと間に合うほどの頃二人は放出し、汗みずくの三人はやっと動き止めたのである。