第１７話　カンタータ

　妻の腰を抱えていた圭司君も、射精したばかりのペニスを妻の美肉に、何度も搾り取られると、たまったものではありません。　
　うっとうめくと、圭司君もヘナヘナと崩れ落ちるように座り込んでしまいました。
　妻のそこから飛び出したモノは、力を失ったとはいえ、まだ、上を向いたまま。妻の秘液にびっしょりと白い膜に包まれたように濡れそぼっています。
　私は妻に休む時間を与えませんでした。妻の中がどうなっているのか、私自身の体で確かめたかったのです。
　ほら、今度は僕の番だよ。僕の方に、お尻を向けて。
　妻が無言で、のろのろと、身体を起こして、身体の向きを変えます。それは、すなわち、圭司君の方に顔を向けることでもありました。
　白い膜が張ったようになった、どろどろの若いオス。放出した残滓をまとわりつかせて力を失いながらも、まだ、上を向くだけの元気があります。
　ほら、圭司君の始末をしてあげなきゃ。キミのせいでびしょ濡れだよ。
「ああ、言わないでぇ」
　そういいながらも、目でティッシュを探す妻を、さらに、試したくなりました。
　だめだめ、ちゃんと。ほら、舐めてきれいにしてあげるんだよ。
　挑発的な私の言葉に、妻が肩胛骨を浮き上がらせるようにして肩をすくめました。
　嫌悪ではなく、淫靡なものに背中を貫かれたとしか思えない反応です。
　あぁ、そんなあ、と口では言って見せても、それが私への配慮だとしか思えません。一瞬もためらう素振りも見せぬまま、お尻を高く掲げた姿勢で、ゆっくりと圭司君の股間に顔を埋めていきます。
　若いペニスが妻の口に飲み込まれていく瞬間に合わせて、先ほどから、はち切れそうになっている怒張を、美肉にズブリと入れました。
「はぐう」
　妻のくぐもった、ひときわ大きな淫声が響きます。
　うわっ、ドロドロじゃないか。
「はぐっ」
　思わずの、私の声に、妻のくぐもった声は、抗議なのか、それとも、若いオスとの交合の後をあからさまにされた羞恥と、それゆえの、快楽だったのでしょうか。
　先ほど口に出したばかりと思えぬほど大量の白い毒液が、突き入れる側からあふれ出てきます。
　奥までの、ゆっくりとした、大きなストローク。先端が子宮口のぷにゅりとした感触に突き当たるたびに、カリまでも露出するほど、大きく引き出す動き。
　その大きなストロークを繰り返すたびに、カリに掻き出されて、トロリ、トロリとこぼれてくる感触。
　紛れもなく、これこそ、妻が夫の目の前で、若いオスを受け入れた証でした。
　オトコの精液には、子宮を収縮させる働きがあると言います。
　注ぎ込まれたままの、若い精液を私がかき回しているのです。
　一部はこぼれましたが、こうやって尻を上げ、上半身を斜めに下げるポーズでは、精液は、奥へ奥へと向かうはずでした。
　そこを、私の怒張が、さらに奥へ奥へと、つまり、子宮めがけて押し込んでいるのと同じです。
　子宮が何度も収縮しながら、なおかつ、大きな怒張に貫かれている。
　妻にとっては、いえ、オンナにとっては、たまらない刺激だったに違いありません。
　圭司君を口から離してしまい、淫声を吹きこぼします。
「あう、ううう、あん、だめ、だめ、ヘンになっちゃう、から、あう、っくう〜」
　早くも、何度か達してしまったという姿を見せつつ、妻の反応は全く衰えません。女は続けて何度でもイケると聞きますが、まさに、今の妻がそうでした。
　ほら、口がお留守だよ。
　そういわれる度に、また、くわえ直すのですが、私が少し動くと、また、それどころではなくなってしまいます。
　それでも、その度に、舌を伸ばし、唇ですするように、くわえ込んでいくフェラを繰り返せば、いつしか、圭司君のペニスはきれいに舐め取られていきます。
　もはや、舐め取るモノはなくなっても、若いオスは、フェラの心地よさに、力を取り戻し始めたペニスを突き出していました。
　一方で、私を包み込んでいる美肉は、激しくうねくり、収縮し、ケイレンするかのように、ヒクンヒクンとうごめきながら、トドメを欲していました。
　そろそろだな……
　一気に、怒張を引き抜いて、妻の身体をひっくり返します。
　両手で妻の膝をすくい上げ、大きく広げ、そのまま、やや上を向いた妻の中に、ズブズブと埋め込んだのです。
　妻は、両足を大きく空中に広げた姿勢のまま、上を向いています。形のよい胸も、柔らかさと重みで、さすがに、少し外側に流れています。乳首だけが、先端で硬くしこったようにピンと突き出していました。
　圭司君、おっぱいを吸ってみないか？
　オッパイが嫌いな男はいません。硬直を取り戻し始めたペニスを揺らしながら、圭司君はベッドを降りて、妻の胸に吸い付きます。
「あん、あうう、あ、あ、あ、ダメ、圭ちゃん、あなた、やめて、私、壊れちゃうぅ、からあ、あううぅ、だめぇえ、あん、いい、ああ！いいのぉ」
　二人がかりの攻撃に、妻は、まさに、わけがわからなくなったようでした。　
　圭司君は、先ほどの私の動きを見ていたのでしょうか。両方の乳首を刺激しようと、左に乳首を吸いながら、左手を上に伸ばし、妻の右の乳房をもみ始めました。
　あるいは、オトコの本能が、乳房の柔らかさを全部、自分のモノにしようとさせたのかもしれません。
　ほら、もっと、気持ち良くなっていいんだよ。ほら、僕も出すからね。
「ああ、あなた、あなた、きて、もう、ダメなの、ダメになっちゃうから早くぅ」
　叫ぶような声がした時には、妻のナカの動きが変わっていました。美肉全体が、まるで生き物のように、私のモノをさらに奥へと引き込むような動きをみせるのです。
　おまけに、ヒダというヒダが、別々の方向にうごめくように、収縮をみせます。こんな動きをしたのは初めてでした。
　先ほどからの刺激の上に、こんなすごい締め付けをされては、さすがに、もう限界です。
　それでも、背中を上ってくる津波のような感触になんとか耐えながら、一段と大きく、早いストロークを、２度、３度と見舞います。
「あ、あう、い、いくぅ！」
　短い叫びが聞こえた瞬間、一番奥に突き入れながら、とうとう、私は爆発したのです。
　それは、何か、固まりをはき出すような、それでいて、長い、身体の奥からすべてを吐き出すような強烈な射精感でした。
　妻の一番奥まで突き入れて、先端がプニプニした感触に包み込まれています。
　直接子宮に注ぎ込んでいるのかもしれません。いえ、私の先端を包む、感触こそが子宮口に違いありません。
　ドクドクと、子宮口に精液を流し込むような射精でした。
「はううぅう、くぅ、い、くぅ、くううぅ」
　私の爆発を、子宮で受けとめたのですから、妻も、激しく身体をのけぞらせながらも、私の背中に回された腕だけは、しっかりとしがみつきながら、オーガズムのケイレンに震えるのも当然です。
　激しいオーガズムに、もはや、声も出ないようでした。
　息もせずに、身体を硬直させ、圭司君の頭を胸に乗せたまま、ブリッジを作り続けています。
　つかの間、時間が凍りました。
　そして、詰めていた息が、ふう〜っと、抜けるとともに妻の身体から力が抜けていきます。
「はふ〜」
　空気が漏れるような、音をさせて妻が一気に脱力します。　
　私が、ナカに入ったまま、動かずにいましたが、妻は、そのまま、ぐったりとベッドに沈み込んでしまいます。
　その反動で、妻の中から怒張が抜け落ちると、出て行った私のモノを追いかけるようにして、トロリと白い固まりが妻の中からこぼれてきました。
　美肉が中で痙攣して、私のエキスを絞り出してしまったのでしょう。
　妻は、意識ここにあらずという感じで、浅い呼吸だけを繰り返していました。
　私が抜け落ちる瞬間こそ、ヒクンと身体を震わせましたが、それは、反射的なモノだったに違いありません。
　わずかな間に、何度の絶頂を迎えたのでしょうか。妻は、幸せそうな、それでいて、疲れ果てた顔で、目を閉じたまま、失神してしまったのです。

　意識の戻らない妻の両足を、そっと降ろしました。
　私がいた場所を圭司君とそっと変わります。圭司君はすでに回復していました。いえ、回復するだけなら、さっきからですが、今や、さっき放出する前の姿に回復したというどころか、さっきよりカチンと、いきり立っているように見えます。
　逞しささえ見せる若い「角」。
　どうやら、若いオスは、メスの犯し方を、その肉体で次々と、覚え込んでしまっているようです。
　尽きせぬ性欲と、せっかく手に入れた「メス」の美肉を、再び我がモノにしたいという欲望が、細く、ひ弱そうな身体のどこに隠されていたのか。
　それでも、私への遠慮が、すぐさま、美肉に突き立てたいという本能を押さえ込んでいます。
　妻の美肉に、わずか３０センチの場所で、若いオスがためらっていました。
　ほら、また、したいんだろ。いいんだよ。このまま、先生の上に乗ってごらん。
　そうなれば、私の誘いを断るような理性は、セックスしたい一心の若いオスに、もはや、カケラもありません。左手で身体を支えながら、妻の身体に、その若く、無駄な肉の付いていない身体を重ねていきます。
　重みに、抗議するかのように、妻がたてるわずかな声。しかし、意識はまだ、はっきりとは戻らないようです。
　妻に再び侵入しようとしている、若いオスの先端をのぞき込みました。
　やはり、女性の協力のないまま、ぐったりした身体に入るのは、経験が浅く、おまけに右手の不自由な若いオスには難しいようです。
　妻の入り口を、かすめるものの、中に入ることができません。
　まだ、圭司君の肉体に、中性的な感じが残っているせいでしょうか。それとも、同じ穴を共有した「仲間」だったからでしょうか。
　とっさに、しかし躊躇なく、圭司君のモノをつかむことができました。
　大きさこそ、私のモノより二回りも小さくても、弾力性と言うより、棒のようになった、その硬さばかりは、私をしのいでいるかもしれません。
　この、棒みたいなのが、妻の肉を……
　とっくに、後悔は、吹き飛ばしています。しかし、自分よりも硬いモノを妻の肉に入れることには、嫉妬なしではいられません。
　しかし、その嫉妬こそが、私を霧のように貫いて、歓喜と興奮を呼び起こしていたのも真実なのです。一瞬のためらいもなく、つかんだモノを、そのまま、まだ意識のない妻の入り口に押し当てます。
　あとは、オスの本能で圭司君自身が、奥に突き挿れる番でした。
　するっと言う感じで侵入した、まさに、無機質でできているような硬さを持ったペニス。
　もはや、「怒張」と呼んで良いほどの猛々しさを見せるモノが、私の目の前で、動き始めます。
　じれたような性急な動きでした。
　スピードをつけて、何かを奪い取るがごとくに、大きく動いています。
　その動きに、今度は、私の精液が、掻き出されてしまう番でした。
　他のオスの精子を排除して、自らの精子を女の子宮に埋め込もうというのは、本能が命じている行為かもしれません。
　まだ未発達なカリでも、妻の入り口の所まで引き抜く動作をする度に、少しずつ、中から私の精子を掻き出してくるのです。
　愛する妻の中から、私の精子が若いオスによって掻き出されていく姿をしっかり見ていました。それは、いっそ、マゾヒスティックな喜びかもしれません。
　私のものなのか、さっきの圭司君のものなのか、それとも、妻自身が分泌したものなのかもわからない、秘唇から流れる、ねっとりした白い液体。
　あるいは、そのすべてが混ざり合ったものでしょうか。
　白くトロリとしたものがあふれ出て、次々と妻の尻の方に流れ、シーツのシミとなっていきました。
　早くも、自然な反応なのか、意識の戻っていないはずの妻の腰がうねりだしています。
　おそらくは、快感の中で少しずつ、意識が戻り始めたのでしょう。もだえにも似た、かすかで、淫らなうめき声が聞こえ始めます。
　私は、身体を起こして、妻の頭の方に移動しました。
　そこでは、まだ、妻より低い身長を生かして、圭司君がオッパイに吸い付きながら、懸命に腰を動かしている姿がありました。
　妻も、ようやく意識が戻ったのか、だめ、を連発しながら、そのくせちっともダメじゃない様子で快感を訴えています。
　耐えきれないかのように、目を閉じたまま、顔を左右に振り、時に、若いオスを愛情のこもった手付きで抱きしめて、心から肉の交わりに浸りきっている妻でした。
　私は、そっと、妻の上半身を、乗っかっている圭司君ごと、ベッドの端に引き寄せます。
　ベッドに寄りかかるように立って、妻の目の前に、汚れきったままのモノを差し出すと、妻は、ひとつもためらうことなく、飲み込んでいきます。
　その姿は、むしろ、飢えた人間が、ようやくパンにありついた、喜悦満面のそれでした。
　ねっとりとからみつく舌が私のモノに、からみついてきます。ジュブジュブと、すすり上げる音をさせながら、吸い付いてきます。
　私を飲み込んでいる妻の顔を見下ろしながら、ふと、目を向けると、妻が膝を立てるようにして広げきった脚の間に、圭司君の小さなお尻が動いていました。
　上に乗る圭司君の身体を乗せたまま、妻自身が腰を大きく動かしているのです
　夫を口にくわえたまま、若いオスのペニスから、美肉の快楽を味わっているのです。
　ふと、圭司君が吸い付いていない方の乳首が、つんと寂しそうにつきだしているのが見えました。
　何気なく、つまんで、こりこりと指先で痛がるほどの強さでこね上げました。
　もちろん、妻が感じるのは痛みではありません。それどころか、新鮮な快感を与えたようで、膝を広げきった腰をケイレンするように突き上げる動きを見せます。
　きっと、妻の中も、絶頂寸前のナカ特有の、何カ所も、別々にうごめくような動きをし始めたに違いありません。
　圭司君の腰も、さらに早く動き始めます。
　妻自身の快感もこれ以上ないほど高まっているはずです。妻は、その快感に負けまいとするかのように、舌の動きを強めたのです。
　その動きに誘われるように、さらに妻の喉の方まで、深く突き入れます。私の先端は、妻の喉の感触を直接味わっていました。
　妻は苦しいのでしょう。
　涙を流し、くわえている口元からよだれを流しながらも、けっして口から出そうとはしません。さらに奥へと入れたがっているようにも見えます。
　その、妻の顔は、苦しさと淫らな快楽をたたえた、壮絶な美しささえ浮かび上がっていました。
　二匹のオスに、上と下の口を、欲望のままに蹂躙されながら、それでも、一番の快楽を味わっていたのは、やはり妻だったのかもしれません。
　そして、オンナが感じるということは、それだけ、男の喜ぶ反応、すなわち、オトコの意のままに快楽の神経をすべて差し出す姿を見せると言うことでもありました。
　快楽にのたうつメスの姿と、美肉のわななきに、圭司君が、そう長く耐えられるものではありません。
「せんせい…、い、く、でちゃうよ、あぁ」
　腰がカクカクと動いたあと、圭司君の足がピーンと伸びて、妻の身体の上で背中がのけぞってしまいます。
　妻の中に、ドクドクと精液が注ぎ込まれるのが、妻の淫らな喜びの姿とともに、直に伝わってきます。
　その快楽が伝染したのか、いきなり、私の留め金も外れてしまったのです。
　私をくわえた妻は、オンナの頂点に達しながらも、したたかに放った精を吸い尽くす動きを見せます。
　ドクドクと、すべてを吸い出される怖さまで感じてしまいそうな、腰まで蕩ける射精をしていました。
　圭司君が、妻に全体重を預けて、ぐったりと力を抜く姿を見ながら、私は、引き金を引き続けたのです。
　背中の何かが溶け出して、怒張の先から引きずり出されるような、激しく、いつまでも続く射精感の中で、妻への愛しさが、激しく胸の中で渦巻いていました。

　ようやくの思いで、身支度を終えた私が茜ちゃんを迎えに出かけるとき、驚くべき光景を目にしました。
　ベッドにぐったりと横たわった妻の身体に、三度、乗ろうとする圭司君の姿が目に映ったのです。
　いくら若く、禁欲生活がしばし続いたとはいえ、汲めどもつきぬ、その、あふれかえるほどの性欲に、心から驚いてしまいます。
　もちろん、その後、二人がどのような行為に及んだのかはわかりません。
　しかし、私が帰ってきたとき、迎えに出たのは、圭司君だけで、妻はベッドの中でした。
　せっかくのお祝いも「妻の具合が悪い」から、三人でのささやかな夕食ですが、もちろん、圭司君自身も疲れ切っています。
　まだ疲れているから、と早々と休む圭司君。
　そして、そのまま、その夜、とうとう、起きてくることがなかった妻。
　一方で、私も、興奮と張り切りすぎた射精に疲れ切っていたのも事実です。
　茜ちゃんに触れることなく早くに休みました。
　昼間のことを知らなくても、茜ちゃんは、何事かを悟ったのかもしれません。まあ、セックスを知っている以上、帰ったときに感じた、淫臭を茜ちゃんもちゃんと気がついていたのでしょう。
　少しだけむくれ加減だったのは、自分だけがのけ者だった、ということなのか、はたまた、せっかく、二人っきりのチャンスになるのに、私とできなかったという不満なのか。
　しかし、茜ちゃんも、私のもくろみを聞いて、たちどころに機嫌を直してくれます。
　もちろん、最初こそ、少しだけためらいの色がありましたが、それは、計画自体への不満ではなく、うまくいくかどうかに不安を感じただけのようでした。
　とにかく、我が家は、夜もまだ早い時間から、寝静まっていたのです。