龍 晃一 作
| 第3章 景子と結婚する 私は景子を海岸に連れて行き、波打ち際で座った。 「あなたのお母さんからあなたを貰ってくれと頼まれました。あなたの夢を知りたくなったことと景子さんのことをもっと知りたくなりました」 「厳しい母が認めた黒田さんは素敵な考えの方だと思います。私はあなたが思っているほど純真な女ではなくなりました。会社の汚いて醜いことも知りました」 「私は、あなたの澄んだ瞳が好きです」 「ありがとう。あなたの真摯な態度に嘘は付けません。私は専務秘書をしていました。あの会社の役員秘書は、肉体の奉仕も強要されました。汚れた身体です。大学を卒業したときのような純真で清らかな身体で結婚できれば、こんなに嬉しいことはありませんがこんなに汚れた私です。あなたに申し訳ないと思っています」 「本当のことを良く話してくれてありがとう。隠したいことを話してくれ嬉しいです」 「そんな--------」 「景子さん、結婚を前提で付き合って下さい」 「本当に宜しいのですか----嬉しいです」 キスを迫ると瞳を閉じて受け入れてくれた。 「景子さん、過去のことは忘れましょう。過去と他人は変えられないと言われます。変えれるのは、自分と未来だけです」 「ありがとう、嬉しいです。隆さん私もそう思います」 その半年後に結婚した。景子25歳で私が30歳になった秋の日であった。 結婚して一年後に景子は、長女を出産した。 出産してセックスすると気持ちが良く、これまで以上に感じるようになったと告白した。 その二年後に、次女を出産した。私達は幸せだった。景子が専務からどれだけ蹂躙されたのかは一切知らなかっし、知ろうとも思っていなかった。 私は、35歳で脱サラした。仕事も順風万風のように思えたが、落とし穴があった。3年で10億までに成長した。年商高を50億にしたいと意気込んでいたときに策略に嵌められた。 携帯電話を販売する会社を立ち上げ、店舗数も50店舗を越えるところまでになった。レストランで食事をしているとき、雑誌で緊縛師として有名になり、各地で人妻の調教や好みの女を調教していると噂されている喜多村光に話しかけられた。 「美しい奥さんですね。私は喜多村と申します」 と名刺を貰った。あなたの名刺を頂きたてと言われたので名刺を交換した。 「ありがとう、どこかでお会いしたいです」 と言って立ち去った。喜多村氏を数人の柄の悪そうな男が護衛していた。 「あの人、怖い。戦慄が走るわ」 その日は、子供も待っているのでカラオケも行かずに帰宅した。 すっかり忘れていた。1ケ後くらいして携帯が鳴った。 「喜多村と申します。黒田さんですね」 「ハイ、黒田です」 「1ケ月程前、レストランで名刺交換した喜多村です。覚えてくれていますかね」 「すみません-----忘れてしまっていました。何か----」 「一度、社長とお会いしたいのですが-----」 明日の午後に先日のレストランで会うことにした。 「失礼なことを申し上げますが奥さんは誰かの愛人になっていたのでは-----」 「そんなことは、知りません」 「このＤＶＤに奥様が撮影されています。この種のＤＶＤを100枚ほど持っています」 「奥様を貸して下さらないですか」 「言うことが理解できません」 「あなたの奥さんを私に提供して欲しいとお願いにきました」 「失礼ですよ。２児の母親なのですよ」 「承知しています」 「奥様を更にグレード アップさせたいのです。１週間だけ調教させて貰えないだろうか」 「いきなり、失礼ですよ----そんな話をするなんて-----」 「私には、雑誌記者が付いています。いつでもこのＤＶＤを提供できるのですよ」 「これを観て考え直してください」 衝撃のことだった。景子の過去のことは忘れてしまっていた。専務とどんなことをしていたのかも聞いていなかった。 自宅に戻ってＤＶＤを観た。頭を殴られたようなショックを受けた。 ラスベガスの砂漠にテントを張って、アメリカ人の男２人のペニスを膣と口に咥えている。 最後にはザーメンを口と膣に放出させられ失神していく姿が衝撃的であった。しばらくして膣に入っていたペニスを舐めて、最後のザーメンを吸い出している景子の姿にペニスが立った。画面が変わると全裸でハワイと思われる海岸で撮影されていた。 周りの人達に観られながら全裸で撮影されている。それも股間を拡げ、茂みをかき分けて花弁を拡げて撮影されることに衝撃を受けた。そこまででスイッチを切った。それ以上観る勇気がなかった。妻、景子の淫らな姿に衝撃を受けながら興奮する隆がいた。 翌日に喜多村から携帯に連絡があった。 「もう少し考える時間が欲しい」 とだけ告げた。 愛している妻に昔どんなことがあったのか知らないが景子を１週間貸し出すことは許せなかった。耐えられなかった。２児の母になってもくびれた腰と張りのあるバスト、形の良い尻に満足していた。どんなことがあっても知らない男に貸し出すことは考えられなかった。 １日於きに携帯が鳴った。 「私には、妻を調教する必要性も、貸し出す義務もありません」 と言って拒否した。 その翌日から店舗に異変が起こった。お客が溢れているときを狙ってヤクザに襲撃された。 ある店は、宣伝カーで営業できなくされた。 １ケ月後には、売り上げが1/3に減少した。家賃と人件費が支払えなくなった。嫌がらせしていることが明白であるが何もできなかった。私は、頭を抱えた。 「あなた、何があったの、私のことが原因しているの-----」 「何でもないと----」 言い続けていたが、真実を話してしまった。 翌朝、 「１週間だけならば私、行きます。私だけが犠牲になれば、あなたの会社が立ち直れるのであれば行かせてください」 と激白された。 その日の携帯に、 「妻を１週間だけ貸し出すことを約束した。妨害は止めてくれと懇願した」 「１週間だけモデルになってくれれば、２度と妨害しないと約束した」 その夜、喜多村と会った。 「覚書 私、黒田隆は、妻、景子を１週間(10月10日午前10時より10月16日10時まで)貸し出すことに同意します。この１週間の調教期間内の景子の健康状態、食事のこと、セックスのことも全権を喜多村氏に委譲します。刺青はしないがビアスをすることも一任します。１週間の調教はＤＶＤに撮影して、黒田氏にお渡しすることも約束します。 今後は、如何なることがあっても黒田氏のお店を邪魔しないことを約束するし、損害賠償金として1000万円を支払います。 10月8日 喜多村 光 印 黒田 隆 印 」 帰宅して景子に見せた。その夜は、二人は何度も交わった。景子の口の中にも膣にも精液を放出した。翌日、景子は内緒で子宮にリングを入れてきた。妊娠を恐れてのことであった。 ９日の夜も求めあった。喜多村のところに行くことは、汚されることを意味している。覚悟したと言っても行くことに恐怖を感じていた。景子が行かなければ、夫の会社が倒産することを阻止したい責任感だけが景子を震い立たせていた。 |
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| 2013.1.19掲載 |
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