10.絶叫

　半ば意識を失っていたのかもしれない、快感の波から意識が戻ってくるとすぐ近くから亮介の声がする。

　目を開けるとすぐ近くに顔があった。
　いつのまにかガラステーブルがどかされ、床に寝かされていていた。
　右側には添い寝するように裸の上半身を起こして寝ている亮介がこちらを向いていた。

「ずるいなー」

「？」

「奥さん自分だけ気持ちよくなっちゃって。」

「、、、」祥子は顔をそらす。

　あごをつかまれ亮介の方に向かされる。
　顔が近づいてきて、唇がふさがれた。

　久しぶりのキスだった。夫とは何年もしていない。唇で唇を確かめ合うようなやさしいキスだった。あごを支えていた手が離れ、乳房に触れる。

「あっ」

　小さな声をあげ唇が少し開いた。くちびるの隙間からなまめかしい亮介の舌が滑り込んでくる。
　一転して舌同士を絡めあう激しいキスになった。乳房への愛撫も激しくなる。

　徐々に体を下にずらしながら唇から首筋、胸ほうへ舌がおりてゆく。
　まわりから乳首にむかって舐めあげていく。そして頂点を口に含むといろんな方向から転がした。

「あぁ、、、だめぇ、、、」言葉だけで、一応抵抗する。

　亮介の右手は祥子の乳房から下腹部にすべっていき、恥毛でおおわれたふっくらとした丘をそうっと包んだ。

「あっ、そこは、、、」

　中指が茂みを分けすうっと割れ目を撫で上げた。一度達して敏感になっている体は鋭く反応し中から大量の蜜が流れ出す。
　人差し指と薬指で左右に広げると中指を何度も往復させる。
　すこしづつ指は深さを増していったが、中途半端な位置で止まり、その深さでゆるゆる動いていた。

「すごい、、、熱いですよ、奥さんの中、、、」

「いやっ、、、」

「こんなに濡れて、、、」

「うっ、、、ぁ、、、んっ、、、」

　祥子はいっそ腰を持ち上げ迎えにいきたかった。

（もっと奥まで、、、）

　何度も声に出しそうになるが耐えた。
　だが、体はその言葉を表現するようによじれ、足が閉じ手を締め付けた。

　それを合図にするように、亮介の中指は一気に奥へ膣壁をかきわけ進入した。

「はうっ、、、」頭が後ろにはじける。

　やわらかな肉の壁が指を飲み込もうとしてうごめき、密が溢れる。
　その中を亮介の指は洞窟の中を探るように動き出した。
　その動きの副産物として指の付け根が、敏感な蕾みを刺激する。

「あんっ、、、うっ、、、はあん、、、」
　刺激に耐えられなくなった祥子は腰を浮かし、蕾みを亮介の手にこすりつけはじめた。

　その動きを感じた亮介は動きを止めゆっくり指を引き抜き始める。
　抜けようとする中指を追ってお尻をよじりながら祥子がずり下がる。

　同じことを何回か繰り返すと、祥子の膝が曲がっていった。

　指の動きをとめずにゆっくり上半身を起こした亮介は、指を引き抜くと同時に祥子の両方の膝を掴んだ。
　自分は膝立ちになり下のほうにまわりこみ、そのままみ足を大きく開かせると足の間に体を入れてゆく。
　それから祥子の体を９０度ずらして頭がソファーの方に押し付けられる位置にもっていった。

　祥子は首を曲げさせられ、ソファーに押し付けられるような窮屈な体勢を強いられた。
　窮屈さから逃れるため頭を持ち上げ亮介の方をみた時、その体勢の理由がわかった。

　大きく広げられた足の間に亮介の体があり、その中心には血管を浮き立たせたものがそそり立っていた。

「いや、、、や、やめて、、、お願い、、、」

「だめですよ、奥さん、嘘をついては、、、お願いすることがちがうんじゃないですか？」

　確かに入れて欲しくてたまらなかったが、あの大きなものがはたして入るのだろうかと言う恐怖心とかろうじて残った理性が混ざり抵抗する。

「だめ、、、それだけはだめ、、、そんなの、、、」

　しかし、その熱いこわばりが粘膜に触れると、小さな抵抗は無駄になった。
　すこしでも中にのみこもうと体が準備をはじめる。

「だめって、、、奥さん見てください、奥さんのこの恥ずかしい割れ目を、、、僕に入ってきて欲しくてよだれをたらして、ひくついていますよ、、、」

「ちがう、、、うそ、、、あぁ、、、」

　先端に十分に溢れる粘液を塗りつけるため、自分のものを掴んで割れ目をなぞる。
　今からくるものをわかっているように、次から次へと熱い蜜があふれて来る。
　手で持ったものをあてがい、すこし腰を押し出す。
　亀頭の３分の１ぐらいが、濡れた裂け目に押し入っていく。

「あうっ、、、」
　久しぶりに押し拡げて入ってくるものに、圧迫感と快感を感じながら、祥子のひだがからみつこうと動き出す。

　亮介は温かさをかんじながら、ゆっくりと押し入って、すぐに引き出す。
　いくらか進むと少し下がり、またさらに奥に進んでいくことをくりかえし、ゆっくりとやさしく入っていく。
　徐々に愛液にまみれた亀頭が肉の壁を押しのけ沈んでゆく。

「はぅ、、、んーっ、はぁ、、、んー、はぁ」

　祥子は入っていく亮介を感じながら、進んでいく時に下唇を噛んで息を止め、それが少し引くと息をはいた。

「いっ」
　頭の最後の部分が入り口を通る時に少し痛みを感じたが、なんとか入ったようだ。

　その声に動きが止まったので、祥子は亮介のほうを見た。

「大丈夫？」亮介が言葉をかける。

「ええ、大丈夫よ、、、」やさしい気遣いの言葉につい答えてしまう。

「そう、奥さんのすごく気持ちいいよ、あつくて、、、やわらかくて、、、みてごらん、、、」

　いわれるままにソファーを背中で少しずり上がり、下のほうを見た。
　こんな明るいところで繋がっているところを見たことはなかった。
　いつも暗い寝室の布団の中の行為だった。
　はじめてみる結合部は自分のものとは思えない光景だった。
　亮介のものが自分に刺さっている、、、その大きなものをのみ込んでいる秘唇は大きく拡げられながらもあやしくうごめいて粘液にまみれ、自分のものではないようだった。

「あぁ、、、いやぁ、、、」

　そのグロテスクでいやらしい光景をみつめていると、大量の温かい液体が奥から湧き出してきた。

　それに応じて亮介は、奥へに押し入っていく、

「あぁおおあぁ、、、」

　言葉にならない声を祥子が叫ぶ。
　周りの粘膜を引きずり込むような感覚とともに、いままで感じたことのない快感が祥子を襲う。
　いままで誰もそこまで入ってきたものはいない場所に入ってきている。

「あぁぁぁーっいやあーだめ、凄い、、、あぁぁ、、くっ、、うっ、、、」

　先端が奥に当たると亮介はそこで静止した。
　そこからまたゆっくり、ゆっくり引いてゆく。肉が絡みつき、なかみが全て掻きだされるような感じにおそわれる。

「ひぃぃ、、、すごい、、、こんな、、、なに、、、なんで、、、あぁ、、、もう、もう、、、」

　祥子をはやくも大きな快感の波が襲う。

「いやあ、、あぁ、、、もうだめ、、、もう、、、あぁぁぁ、、、いく、いっちゃう、、、」

　亮介がもう一度ゆっくり奥に進んでいき、先が一番奥の部分にあたると、祥子の体がはじけるように仰け反り、小刻みに痙攣した。

　亮介は動きを止め、入れたままで祥子の回復を待った。
　戻ってきたのをみて、上半身を折ると祥子の耳元で、ささやく。

「奥さんまた一人でイクなんて、、、僕もイキたいのに、ずるいですよ。」

「でも、、、」

「動きますよ、、、」

　そういうと、ゆっくりと亮介が動き始める。

「あぁぁー、、まだだめ、、、動かさないで、、、まだ、、、」

　敏感になっている体が過敏に反応する。
　かまわずに亮介は動いた。

「うううーあぁん、、、あっあっあっ、、いい、、いい、、あっ、、ううん」

　時に浅く時に深く丁寧にゆっくりと、肉壁をかき回していく。
　その動きを逃さないように、内側のひだが亮介に絡みつく。

「ひぃう、、、あっ、、、おぉ、、、あー、、、」

　だんだん大きくスライドしはじめた動きに、またすぐに快感の波が襲ってくる。

「ねえ、、また、、また、イク、、イク、、イクー、、、あぁぁぁ、、、」

　ビクンとした体と、なかがぎゅっと締まったのを感じながらも、亮介は今度は動きを止めない。
　激しく動き続ける亮介に、祥子はまたすぐに頂点にのぼりつめそうになる。

「壊れちゃう、、、壊れちゃうよー、、、あー、、、だめー、、、、、、」

　そのうち角度を変え、こすりあげるような動きも加わる。

「こうゆうのも好きなんじゃないですか？」

「あっーーー、、、もうだめ、、、死んじゃう、、、だめ、、、いやぁー！！！」

　そうかと思うと、奥まで入っておいて、なかでグリグリうごきはじめる。

「うぁーあん、あん、ひゃう、ひゃう、、、気持ちいい、、、おあぁう、、、また、、、」

　幾度か達したが、亮介は止まらない。
　祥子のありとあらゆる肉の壁をこすりあげると、祥子の肩に手をかけ、奥に入ったまま小さく早いペースで突き上げだす。

「そんな、、、凄い、、、どこに、、、どこまで、、、」
　あらたな快感にまたも高みに連れて行かれる。

「奥さん、、、僕も、、、」

　そう言うと、亮介はさらにピッチを早め突き上げはじめる。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あぁ、うぅー」

　なかのものが一番奥にぐうっと入ってきてとまり、一瞬さらに大きくなったかと思うと、熱いものが祥子の壁になんどとなくあたった。

　それをうけ祥子はのぼりつめながら意識をなくしていった、、、。