（17）

　乳汁を分泌してしまう程に発情させられてしまった麻美のバスト同様、田所は下半身も極限まで発情させるべくローターを操り始める。

　大きく広げられた股間の間で深い「Ｖ」字を形作るドレスの布地ギリギリにまで両側からローターを寄せると、その布地のラインに沿わせるようにして上下に這いずり回らせる。

　ドレスの布地のすぐ脇――即ち、完全に発情し肉唇を綻ばせるように捲れさせている淫裂のすぐ脇である。

　淫裂を挟むようにして両側から与えられるローターの振動は、股間の肉と言う肉をブルブルと震えさせ、濡れて綻んだ肉唇を波打つように戦慄かせる。

「イッ！…ヒィイッ！…ハァッ！…ッッンンッ…いッ、やぁっッ！…アァッ！…やッ、やめ…てぇッ…ッンクゥゥッ…」
　
　強烈な快楽と強烈な焦燥が渦を巻くような、何とも形容しがたい極淫的な刺激に、麻美は身体をビクビクとのた打たせながら熱く火照った喘ぎを零してしまう。

　濡れ塗れた肉奥の粘膜からは新たな愛液がジョワジョワと滲み出し、綻んだ淫裂から堰を切ったようにトロトロと溢れ出したそれは、ピッタリと股間に張り付いた黒いショーツをグショグショに濡れ塗れさせていくのだ。

（アッ！…アアアアッ！…そ、そんなッ！…ハアアッ！…あ、溢れちゃうッ！…アアンッ！…い、厭らしい…体液がッ…ハアンッ！…溢れちゃうぅッ！…アッアアアアッ！…だ、駄目ッ！…駄目ぇッ！）

　ショーツの内側でヌチャヌチャと弾けるような愛液の感触に、麻美は益々欲情の昂ぶりを覚えながらも、それを懸命に抑え込もうとブルブルと髪を振り乱しながら刺激に耐える。

　田所はそんな麻美の様子をニヤニヤと覗いながら、ドレスの脇の柔肉を尚も嬲り続ける。

　止め処なく溢れ出した愛液は、吸い込みきれないまでにショーツをグチョグチョに濡れ塗れさせ、遂にはクロッチの脇からジワジワと滲み出させてしまうのだ。

　滲み出た愛液は、股間で「Ｖ」字を作るドレスの両端を徐々に湿らせ始め、布地の縁に沿うようにして濡れ染みを作っていく。

　その有り様に田所は「クックックックッ…」と嘲るような笑い声を上げ、麻美の表情を覗き込む。

「奥さんよぉ…下の方も…かなり発情してきたみてえだな？…こんなになっちまってよぉ…」

　言いながら田所は、濡れて染み始めた布地の縁に触れるか触れないかぐらいの処へと２つのローターを両側から宛がい、押し付けるようにして上下にスライドさせる。

「ヒウウゥッ！…ヒッ！…ヒイィィッ！…ッァアアッ！…アッ…ハアァッ！」

　更に核心へと近付くローターの刺激に、麻美は大きく広げられた股間をビクンビクンと弾ませるように突き上げながら、蕩けるような喘ぎを零してしまう。

　その瞬間――既に綻びきった淫裂からは、まるで「ドプッ…」と言う音が聞こえる程に愛液が噴き出し、ショーツの生地を濡れ滴らせてしまうのだ。

　田所は、ショーツの内側で溢れ返った愛液が、柔肌と布地の僅かな隙間からジワリ…と滲み出す様をニヤニヤと確認すると、ローターの先端でそれを塗り込むように引き伸ばす。

「ハゥンンッ！…ハァッ！…ヤッ…ヤアァンッ！…イッ…ッアァァッ…だ、駄目ぇッ…」

　愛液で滑りのよくなったローターが敏感な柔肌をヌルヌルと動き回る感触に、麻美の身悶えも一層激しさを増していく。

「クククッ…益々厭らしい有り様になってきたぜ？…ほら、見てみな…」

　田所は麻美の視線を股間へと促すように言いながら、溢れ出した愛液をローターの先端でヌチャヌチャと捏ね回したかと思えば、ゆっくりとローターを股間から遠ざける。

「……！？…アアッ！？」

　股間へと視線を促されるままに向けたその光景に、身悶える麻美の瞳が羞恥に見開かれる。

　ゆっくりと遠ざけられる２つのローターの先端から、大きく広げられた麻身の股間へと、キラキラと光り輝く愛液の吊り橋が、はっきりと形作られているのだ。

　その淫糸は途中でプツリと途切れ、ローターの先端からツツッ…と滴り落ちる。

「…ハアァァッ…アッ…アアッ…」

　その卑猥な光景に麻美は僅かながらの困惑の表情を浮かべるも、視覚から入り込む淫らな有り様に刺激されるように次第に表情は蕩け、熱の篭った熱く甘い吐息を漏らしてしまう。

（アアアッ…ま、まさかッ…そんな…ハアッ…わ、わたしの…あ…愛…液？…ハウンッ…こ、こんなに…溢れてしまっているの？…ハアアァッ…こんな事って…アッ…アアアッ…な、なんて…厭らしいのッ…）

　麻美は蕩けて朦朧となった眼差しで、愛液が糸を引くローターの先端を見つめ続けていた。

　田所は、完全に発情しきったような表情を晒す麻美へとニヤリとした笑みを返し

「奥さんよぉ…こりゃ一体何なんだ？…あ？…まさか汗じゃねえよなぁ？…汗がこんなに粘っこい訳ねえもんなぁ？…おらッ、何なんだよ…このネチャネチャした卑猥な液体はよぉ…」

　言いながら濡れ塗れたローターを麻美の眼前へと突き付けて見せる。

「ハアッ…ハアァッ…ッァアアッ…そ、そんなッ…」

　眼前に翳されたローターを、麻美は蕩けきった眼差しで見詰めながら、熱く甘い吐息を漏らし続ける。

　だらしなく開かれた唇はワナワナと震え、ふいごのように肉体を戦慄かせる姿は、視覚から入り込む羞恥的な情景でさえもが、麻美の官能を昂ぶらせていることを如実に物語っていた。

　そんな麻美の様子に田所は蔑むような笑みを返しながら、再び２つのローターを股間の布地の両サイドへと押し付け、上下にスライドさせる。

「ヒィアッ！…アッ…アッ…ハアアンッ！…イッ…ィィヒッ！…イッ…ヒッ…イァァッ！」

ヌチャヌチャとした淫音と共に、濡れ塗れて綻んだ肉襞を震わせるローターの振動。その振動は胎内の熟肉までもを戦慄かせ、これでもかと欲情を煽り立てる。

――ドプッ…ジュワジュワッ…

　決壊したダムのように溢れ出す愛液――もはやショーツの下は濁流に飲み込まれる洪水のような状態になっていた。

　垂れ流しの愛液はショーツの隙間から滲み出し、すぐ脇の柔肉をヌラヌラとした淫靡な輝きに塗れさせる。

（クククッ…無様にマ○汁垂れ流しやがって…口じゃいくら否定しようとも、もうオマ○コはドロドロのグチョグチョじゃねえか…）

　田所がローターで布地の縁をなぞり回しながら卑猥な笑みを浮かべると、大男もニヤニヤとした笑みを浮かべ乳輪ギリギリの柔肉をローターでまあるく捏ね回す。

「クフゥンッ！…ッハッ…ハアァッ！…アッ…アアンッ！…ハアアアァッ！！」

　剥き出しにされた快楽の神経がバチバチとショートするような感覚に、拘束された麻美の肉体はビクンビクンと戦慄き弾む。

　次々に上積みされていく欲情と快楽、そしてそれを遥に凌ぐ途方もないほどの焦燥感――麻美にとって、それは終わりのない肉欲の色地獄であった。

（ハアッ…アッ…アアアッ…だ、駄目ッ…アアンッ…た、たまらないッ…も、もう…どうにか…してッ…）

　男達の執拗な色責めに、僅かに持ち堪える最後の精神の糸がプツリ…プツリ…と綻び始める。

「アッ…アウゥッ…ハッ…アアァンッ！…ッッウッ…ア…アア…」

　麻美は震える唇をワナワナと開閉させ、何かを訴えるような眼差しを田所へと向ける。

「クククッ…どうした奥さん？…何か言いてえ事があるんだったら…ちゃ〜んと口に出して言ってみな…」

　麻美の精神も肉体も、もうどうしようもないところまで追い詰められている事を知りながら、それでも田所は意地悪く囁く。

「アアァッ…そ、そん…なッ…」

　麻美が口を開けば、田所と大男はローターを柔肉にめり込ませるようにして捏ね回す。

「ヒアッ！…アッ！…ハアアンッ！…アッ！…アアッ！…も、もうッ！…ハアアァッ！…ど、どう…に…」

　余りの快楽と焦燥に「どうにかして…」と訴えてしまいそうになる麻美であるが、最後の最後に残った精神力が未だにそれを許さない。

（ハッ…ハアァッ！…だ、駄目ッ！…駄目よッ！…アアッ…こ、こんな男達に…屈しちゃ…駄目ッ！…ハアッ…アッ…アアアッ！…で、でもッ…ハアアンッ！…も、もうッ！…アッ…アアアンッ！…ど、どうにか…なっ…ちゃ…うぅッ…）

　ここまで追い詰められても未だに屈服の言葉を吐かない麻美の様子を、田所はある意味尊敬の念の篭った眼差しで見詰めながらも、次の瞬間には鬼神のような笑みを浮かべ、手にしたローターを移動させる。

「おらおら…何だって？…はっきりと言ってみな？…じゃなきゃなぁ…もっと堪らなくしてやるぜ…」

　ニヤリと表情を歪ませながらそう告げると、滲み出た愛液に濡れ塗れたドレスの脇の敏感な柔肉を捏ね回しながら、ローターの刺激をジリジリと上方へと押し上げる。

　２つのローターは、まるでドレスのラップを掛けられたような常態の股間の膨らみの裾野を捏ね回しながら、モッコリと盛り上がる恥丘へと這いずり上がっていく。

　田所は、ドレス越しにショーツの色や刺繍の柄までがはっきりと浮き出た神秘的な肉丘の頂点へと２つのローターを移動させると、不意にその先端を柔肉へとめり込ませる。

「ヒッ！…アッ！…ア、ア、アッ！…ヒィッ！…ヤアァッ！」

　濡れ塗れた肉裂の上部へと押し当てられたローターの先端が、グリグリと恥骨を刺激し、振動が下腹部の最奥を抉るように震わせる。子宮がビリビリと揺さ振られ、周囲の濡れ塗れた粘膜がビクビクと戦慄く。

――ヴィヴィヴィヴィヴィヴィイイィィンッ……

　強烈な振動に恥丘が震え、その振動は波紋の広がりのように淫裂の肉襞を震わせる。そして、肉裂の上部――肉襞が重なり合うように交わる割れ目の頂点で、僅かに顔を覗かせる程度に膨らんだ秘芯を、根こそぎ震え上がらせるのだ。

「アッ…アッ…アァッ！…ッヒッ！…イッ…ヒイィッ！」

　秘芯…クリトリス――女性の性感帯の中でも最も快楽を感じるであろう部分の一つである。

　しかし性経験に未熟な麻美のそれは、殆んど手付かずのままの原石と言ってよかった。夫との営みの最中、無意識のうちに触れられる事はあったにせよ、確信的に狙いを定められて刺激を受けた事などなかったのだ。

　それ故、直接秘芯に触れられることなど皆無と言ってよかったし、ましてや包皮から秘芯を露出させたことなど一度もなかった。

　催淫剤の効果と男達の執拗な色責めに全身の性感は剥き出しにされ、触られてもいない乳頭や淫裂はこの上ない程の淫らな様相を呈している。しかし、その中にありながら唯一秘芯だけは若干の硬度を増しながらも、未だその殆んどを包皮に覆われたままになっている。

　恥丘にローターを押し付ける田所の表情が一瞬疑問の色を浮かべる。

　今までの経験上ここまで肉体を発情させられた女であれば、ショーツや衣服の上からでも、プックリと膨らんだ秘芯を確認できる筈なのであるが、目の前の麻美の股間にはそれを確認できない。

　しかし次の瞬間、田所の表情がニヤリと綻ぶ。

（クククッ…そう言うことか…経験の少ない「新庄麻美」さんのクリトリスは…まだまだ未開発って訳だ…ククククッ…こりゃ〜開発のしがいがあるってもんだ…）

　田所はワクワクと胸を躍らせるような気分で、手にしたローターを更に強く肉丘へとめり込ませながら秘芯へと近づける。

――ヴィイイン…ヴィン…ヴィヴィヴィヴィイイィン…

　未開発の秘芯に近付くローターの振動に、包皮に覆われたままの麻美の秘芯がビリビリと震える。

「ヒッ！…アアァァッ！…ッンンッ…クウゥゥンッ！…ッグウゥッ！」

　剥き出しにされた快楽の神経が最も集中する肉の突起に、蓄積された欲情と官能の渦がゾクゾクと流れ込んでくる。肉の芽の裏側から圧迫するように、そして突き上げるように…それは麻美にとって初めて経験する未知の感覚であった。

　小さな肉の突起が内側から嬲り回されるような、そして何かに吸引されるような…そんな感覚に、麻美の股間がビクンビクンと戦慄き突き出される。

（アッ…アッ…アアアァンッ！…そ、そんなッ！…ッハアアンッ！…そ、そこはッ…そこはッ…アアアッ！…だ、駄目ぇッ！…アッ！…アアアンッ！…イッ…嫌あッ！）

　初めて味合わされる秘芯への強烈な感覚に腰を引こうと試みる麻美であるが、発情しきった肉体は己のコントロールを受け入れず、全身をのた打たせながら股間をグイグイと突き上げてしまう。

　そんな麻美の様子を田所はニヤニヤとした表情で眺めながら、更にローターを秘芯へと近付ける。

「ウッグウゥゥンッ！…ッヒアァッ！…イッ…ヤアァッ！…ヒイィッ！…だ、駄目ぇぇッ！…アッ！…ハアアンッ！…イッ…イヒィィッ！…ヤッ…だ、だ…めぇぇッ…」

　更に近付くローターの振動に肉芽はビクビクと戦慄き、裏側から突き上げるような欲情の圧迫は益々強烈になっていく。

　キュ〜ッ…と吸い上げられるような感覚と、肉芽の根元を何かで締め付けられるような感覚に、肉の突起はムクムクと膨らみ始め、コリコリに硬度を増していく。

（アッ！…ハアアッ！…な、何ッ！？…ッアハアァンッ！…アッ…アアッ！…い、嫌あぁッ！…す、吸い上げ…られ…ちゃうぅッ…）

　未開発の敏感な突起がムクムクと膨らみゆく感覚に、麻美の身悶えが一層激しさを増す。

　田所はそんな麻美の様子を愉しみながら、肉芽のすぐ上にまで近づけた２つのローターを、柔肉にグリグリとめり込ませながら振動を与え続ける。

――ムクッ…ムクッ…コリッ…コリッ…

　官能の宝庫とも言える肉の突起に潜む快楽の神経が、田所の執拗かつ巧みな淫技により急激に目覚め始め、押し寄せる欲情の疼きに圧迫されるようにしてコチコチに膨張する。

　硬度を増しながら膨らむ肉の芽に押し広げられ、それを覆っていた包皮が次第に捲れ始め、まるでルビーのように真っ赤に充血して輝く秘芯が次第に顔を覗かせる。

「イッ！…ア…ア…アッ…ッハアァンッ！…だ、駄目ぇッ…ヒアァッ！…ッッウゥッ…め、捲れ…ちゃ…うッ…」

　コリコリに勃起する秘芯により包皮はメリメリと引き延ばされながら徐々に捲れ上がり、今まで一切の刺激も受けた事がない敏感な肉芽が遂にその姿を現そうとしていた。

「クククッ…さ〜て、それじゃあ…今から奥さんのクリトリスを…完全に剥き出しにしてやるよ…」

　田所は、ショーツとドレスの布地越しにプックリと膨らみを見せ始めた肉芽の様子を確認すると、そのすぐ上部にめり込ませていた２つのローターをグイイッ…と上へと押し上げる。

　メリメリッ…と音まで聞こえそうな感覚で、引き伸ばされた包皮が捲れあがる。

「ヒイィッ！…イッ…嫌ぁッ！…ッハアァンッ！」

　メリッ、メリッ――コチコチに勃起した秘芯が包皮を押し広げながら、ゆっくりと剥き出されていく。

「アッ…ア、ア、アッ…ッンンッ…」

　まだ硬さの残る包皮が、コチコチに勃起して膨らんだ肉芽の直径一杯一杯にまで広げられると、麻美の秘芯はキュ〜ッと搾り上げられるような感覚を覚えてしまう。

「ヒッ！…イッ…ヒイィッ！…ハッ…アッ、アァッ！」

　秘芯で感じる初めての強烈な感覚に、麻美は全身をビクビクと戦慄かせ、突き出した股間をブルブルと痙攣させる。

　田所は麻美の様子を覗いながら、ここぞとばかりに押し当てたローターを更に捻じ込むようにして上へと突き上げる。

　その瞬間――包皮がメリメリと引き伸ばされるような感覚と共にクリッ…と捲れ上がり、29年の間一度も顔を覗かせる事がなかった麻美の肉芽が遂に剥き出しにされてしまったのだ。

「ヒャウッ！…ッンンッ…ッアァッ！…ハッ…アハァッ…そ、そんなッ…ッァアンッ！」

　肉芽の峠を越えた包皮は、未だ硬さを残したまま根元でキュッ…と窄まる。すると、まるで根元をゴムで縛られたかのように、秘芯はプックリと搾り出されてしまう。

「クククッ…どうだい奥さん？…クリトリスの皮が、根元まで剥き上げられちまったんじゃねえのか？」

　田所は、股間に張り付くドレスの布地からプックリと浮かび上がった秘芯の膨らみをニヤニヤと見遣りながら、その上の肉土手の盛り上がりをローターで捏ね回す。

「そッ…ンンッ…ッハアァッ！…アッ…ハアッ！…い、いや…あッ…ハアァンッ！」

　初めて包皮の外に剥き出された敏感過ぎる秘芯が、ローターの振動に震わされ、ショーツの生地に擦られる。

――ドクッ…ドクッ…ドクッ…ドクッ…

　まるで心臓の鼓動のように、真っ赤に充血した剥き出しの肉芽が脈を打ち、それに合わせるようにしてジンジンと痺れるような疼きが肉の突起の内側から突き上げる。

（クフウゥッ！…こ、こんなのッ…ハッ…ッハアァアンッ！…ハアァッ！…たッ…たまらないッ！…ヒウッ！…ッウンンッ！…だ、駄目ぇッ！…ヒアァッ！…も、もうッ…駄目えぇッ！）

　未開発の肉芽が初めて味合わされる強烈な感覚――それは痛みまでも伴うような痺れと、突起を内側から破裂させるような疼き…そしてそれを上回る、途方もないほどの悦楽であった。

　今や麻美は震える腰をガクガクと震わせながら、ローターに嬲られる股間をビクンビクンと突き上げている。目元は完全に蕩けきり、半開きに潤んだ視線は何処を見るでもなく宙を彷徨っている。

　その姿は、もはや快楽に抵抗する事を諦め、強烈な悦楽に身を委ねるだけの牝の物でしかなかった。

　快楽に翻弄される様子の麻美の姿を、田所は卑猥に歪んだ笑みで見遣る。

（クリトリスへの刺激はかなり効いたみてぇだな…だがな、本当にたまんなくなるのは…まだまだこれからだぜ…覚悟しなよ奥さん…）

　内心で呟きながら「クックックックッ…」と笑い声を漏らすと、肉丘に押し付けたローターの振動を再び秘芯へと近付ける。

「クハァッ！…アッ！…ハアッ！…アッ…アッ！…アアッ！…イッ…ヒィイッ！…ッハゥンンッ！」

　肉体に横溢しきった欲情の全てが、剥き出しの秘芯一点に逆流してくるような感覚に、麻美は髪を振り乱しながら全身を戦慄かせる。

　秘芯は更に硬度を増しながら膨れ上がり、剥き上げられた包皮がキュッ…キュ〜ッ…と根元を締め付け、秘芯のすぐ脇にまで迫った２つのローターが、未開発の肉芽を容赦なく震え上がらせる。

――ヴィヴィヴィヴィヴィイイィッ……

　強烈なローターの振動は、コリコリに勃起した秘芯だけに止まらず、ヌラヌラに濡れ塗れ綻んだ肉唇をブルブルと震わせ、恥骨を伝わり肉奥の粘膜や子宮を抉り、捏ね回す。

　膣内の粘膜からは次々と愛液が滲み出し、膣道の痙攣に押し出されるようにして肉襞の割れ目からドプッ…ドプッ…と溢れ出す。

「ヒアァッ！…イッ！…ヒイッ！…ヤッ！…ハアァッ！…こ、こんな…のッ！…ハッ！…ッウゥンッ！…だッ…駄目ッ！…ハァッ！…アッ…アハアアァンッ！」

　溢れ出した愛液がショーツの隙間から流れ出し、股間の付け根の柔肌をドロドロとぬかるませる。

　それどころか、ショーツに吸い込みきれない愛液はシルクの生地の表面からもジクジクと滲み出し、股間を覆ったドレスの布地までもをジットリと濡らし始める。

　もはや麻美の股間は何処も彼処もをドロドロに濡れ塗れさせ、ホクホクと蒸れ返り、まるで湯気までも立ち昇らせるほどに淫らな有様を晒していた。

　そして麻美はその淫ら極まりない様相の股間を、ローターの刺激に合わせるようにしてビクン…ビクン…と突き出しているのだ。

　ロープで拘束された不自由な肉体であるが、それでもキュッ…と引き締まったウエストから下の成熟した熟腰をクイッ…クイッ…と円を描かせるようにしながら、濡れ塗れた股間を田所の眼前に晒し、ローターに押し付けているのだ。

「アッ！…アッ！…アアァンッ！…だ、駄目ぇッ！…ヒアァッ！…こ、こんなのってぇッ！…ハアアッ！…も、もうッ！…ッッンフゥゥッ！…たッ、たまらないぃッ！」

　股間を襲う強烈な悦楽に麻美の背骨はギュンッ…と反り返り、肉体はビクビクと痙攣を見せる。それでも熟腰だけはローターの刺激を貪るようにグルッ…グルッ…とローリングを繰り返し、濡れ塗れた股間を田所へと見せ付けるようにして突き出してしまう。

「クククッ…どうした奥さん？…随分と淫らな有り様じゃねえか？」

　更なる刺激を求めるようにのたうつ麻美の痴態を眺めながら、それでも田所は決してそれ以上の刺激を与えようとはしない。それどころか、秘芯のすぐ脇にまで這いずり回らせていたローターの刺激を再び遠ざけ、一刻の猶予も無いほどに濡れ塗れた股間の中心部から遠巻きにするように、内腿や臍の辺りの腹部をゆっくりと捏ね回す。

　それを見ていた大男も田所に追従するように、乳輪ギリギリを刺激していたローターをゆっくりと遠ざける。頂点から徐々に円周を広げていき、まあるく乳房を捏ね回しながら、膨らみの裾野へと。

「アアッ…そ、そん…な…ど、どうしてぇ…」

　焦燥の疼きに苛まれる核心から再び遠ざけられる刺激に、麻美の口から息も絶え絶えな言葉が漏れる。

　剥き出しにされた性感をこれでもかと昂ぶらされ、その全てを上下の核心へと詰め込むような愛撫。そして、あと一歩、あと数ミリ内側へ刺激を移されれば、蓄積された欲情の塊を爆ぜさせる事ができるはずなのである。

（アッ…アアアッ…も、もうッ…イヤッ…ハアアッ…だ、だめェ…おねがいッ…もう…もうどうにか…してぇッ！）

　拘束された麻美の肉体が、キリキリと捻られるようにのた打つ。疼き続ける核心から遠ざかった刺激を追い求めるように、そして全身に横溢しきった焦燥感を少しでも紛らわせるように。

　そんな麻美の姿を二人の男は嘲笑うように見詰めながら、肉体に横溢しきっているであろう欲情をとことん生殺しにするような、卓越した愛撫を続ける。

　バストから遠ざかったローターは脇腹や肋骨を震わせながら腋の窪みをほじり、二の腕、肘へと這い上がる。そして再び腋を通り首筋や鎖骨を刺激すると、ゆっくりとバストの膨らみへととぐろを巻くように這いずり上がり、乳汁に塗れた乳頭の周囲だけをグルグルと刺激する。そうして再び遠ざかっていくのだ。

　下半身でも同じように、股間から遠ざかったローターは内腿をじっくりと震わせながら膝頭、膝の裏側、脹脛、くるぶしへと這い下りる。そして再び向きを変え、ドレスのスリットから露になった太腿や臀部の熟れ肉を震わせながら腹部、下腹部へと、そして恥骨や肉丘、内部の子宮辺りまでを振動させつつ、股間に「V」字に張り付いたドレスの布地のすぐ腋を捏ね回し、再び足先へと。

（ア…アッ…アアアッ…も…もう…だめッ…ハアアンッ…こんなのッ…が、我慢…できないッ…）

　焦らしに焦らされた挙句に、またしても全身の性感帯を掘り起こし剥き出しにするような愛撫に、麻美の肉体も精神もドロドロに蕩けさせられていく。

　ローターの刺激が身体の隅々へと遠ざかり、徐々に再び核心へと近付いてくれば、乳頭の疼きは更に激しさを増し、ドレス越しにも判るように尖りきった乳首をビクビクと蠢かせ、内部からの分泌液をジュワリ…と滲み出してしまう。

　淫裂から溢れる愛液はもはや留めようがなく、綻んだ肉襞をクチュクチュと戦慄かせながら、ショーツの裏側や張り付いたドレスの生地をグショグショに濡れ塗れさせていく。そして今日はじめて剥き出しにされた秘芯は否応なしに膨れ上がり、刺激を求めてズキズキと疼き続けているのだ。

　それでも二人の男は決して決定的な刺激を与えようとはしない。

「ア…ア…ア…ッ…お…おね…が…い…ッ…も…もう…ッ…ッハアァァッ…アッ…ハアァンッ…アアッ…も…もうッ…もう…だ…だめ…な…のッ…ウッ…フゥゥンッ…」

　催淫剤により数倍…いや数十倍に昂ぶらされた性感を、その細胞一つ一つに至るまで発情させられ、剥き出しにされた麻美の肉体である。男達の操るローターの振動は、その発情しきった性感を確実に揺さぶり、煽り立て、蕩けさせる。そしてその全てを、乳頭の先端と股間の中心へと詰め込んでくるのだ。

　遥に限界を超えた焦燥の疼きに、麻美の肉体は電気でも流されたかのようにビクンビクンと打ち震え、どうにでもしてと言わんばかりにバストの膨らみを突き出し、広げられた股間を突上げる。

「ハアッ…アッ…ハアアァンッ…ね…ねえッ…お、おねがいッ…ッフウゥンッ…もッ…もうッ…お…おね…が…い…し…ッ…し…ま…す…」

　蕩けきった表情で完全屈服に近い言葉を搾り出す麻美の様子を、田所と大男はニヤニヤとほくそ笑みながら見詰め、それでも麻美の焦燥感を焦らしぬくような愛撫を続ける。

「クククッ…奥さんよぉ…そんなんじゃ、どうしてもらいてえのか全然判らねえなぁ？
」

「そうだぜ…知的なニュースキャスターだったんだろ？…もっと良く判るように…ちゃ〜んと詳しく説明してくれなきゃなぁ…」

　夫の目の前で屈辱の言葉を吐かせようとする男達の声に、麻美は「クッ…」と唇を噛み締め頭を振る。しかし次の瞬間には、何かを決意したような…いや、決意と言うよりも諦めにも似た表情を浮かべ、田所へと視線を向ける。

「………おね…がい…し…します……も、もう…どうに…か…し…」

　欲情に潤んだ視線を田所へと向けたまま、息も絶え絶えの小さな声で麻美が告げる。しかし、田所はその言葉の途中で麻美の髪の毛をグイッと掴み上げると、表情を覗き込みながらニヤニヤと聞き返す。

「あ？…なんだって？…もっと大きな声で言わねえと…全然聞こえねえじゃねえか…」

　髪の毛を掴み上げたままそう言うと、再び麻美の顔を三島へと向けさせる。

「おら…何をお願いするのか、旦那にもちゃ〜んと判るように言ってやれ…」

　夫へと向けられた麻美の表情がにわかに強張る。それでも、ワナワナと震える唇は閉じ合わせることはできず、ビクビクと戦慄く肉体の震えもどうする事もできない。

「アアアッ…あ、あなた…ッ…」

　もはや麻薬中毒患者の禁断症状にも似た、麻美の有り様であった。夫へと向けられた視線は焦点を合わせる事ができないように霞み、まるで幻でも見詰めるような眼差しを宙に漂わせている。

「アッ…アアアッ…も、もうッ…」

　麻美が何かを言い掛けた時、背後にいた大男が愛撫を取り止め三島へと近付く。

「クククッ…旦那によ〜く聞こえるように、近くまで連れて行ってやるよ…」

　大男はニヤニヤとほくそ笑みながらそう告げると、雁字搦めに縛り上げられたままソファーに横たわる三島の腕をグイッと掴み上げ、引きずるようにして麻美の正面へと連れて来る。

「グウウッ！…ウグググゥゥッ！」

　絨毯の上を引きずられながら、猿轡を噛まされた三島の口から呻き声が漏れる。血走った視線を男達に向け懸命に睨みを利かせるのであるが、二人の男は何食わぬ顔でニヤニヤと笑みを浮かべている。

「アアアアッ…そ、そんなッ…も、もうやめてぇッ！」

　引きずられる夫の姿を目にした途端、麻美はハッと我に返ったような表情を浮かべ、悲痛な声を上げる。

「お、お願いですッ！…私は…私は何をされても構いませんからッ…主人だけには…酷い事をしないでッ！」

　夫への想いが、殆ど崩れかけた麻美の精神を揺さぶり、叩き起こす。自分でもどこにこれほどの気力が残っていたのかと驚くほどに、麻美の口調は凛々しく力強い。

　しかし、男達にはそれも全て計算上の事であった。

（クククッ…いい反応だ…さすがはあの「新庄麻美」だぜ、ゾクゾクするほど愉しませてくれるじゃねえか…）

　男達はニヤリと笑みを浮かべたまま、想像どおりの麻美の反応に胸を踊らせる。

　肉体をとことん発情させたまま、理性だけは極限まで研ぎ澄ましていく。そして最後に、その理性もろとも快楽に染め上げ、はっきりとした正気の状態のままで完全に屈服させる――そんな男達の歪んだ欲望は、女にとってこの上ないほどの屈辱と羞恥を味あわせることでしか満たされないのだ。
　
　麻美を完膚なきまでに堕落させようとする男達の陵辱は、まだまだ序盤に過ぎない。執着的な色責めに長けた男達にとっては、ほんの前菜代わりの責めでしかないのだ…

（つづく）