背後でドアが閉じた。 抑え気味の照明に浮かび上がったのは、大きなダブルベッドと小さなライティングデスクが置いてあるだけのシンプルな部屋だった。 ベッドを目にして乃梨子は顔を赤らめた。 （隣も…同じような部屋なのかしら……） 七恵と隣の部屋へ消えていった雅史のことが気になる。 「さて…と、しばらくお話でもしますか？」 壮一郎が軽い調子で話しかけてくる。 「あの……困ります。こういうの……」 乃梨子が眉を顰めて言うと 「うん、まぁ…困るよね。普通は」 答えながら、壮一郎は笑っている。 「せっかくだから、この状況を愉しめばいいんじゃないかな？」 柔らかく抱き寄せられる。 「この間みたいに……」 耳元で囁かれると、腰から下の力が抜けそうになる。 「ぁ……いや…………お話だけって……」 乃梨子が押し返そうとすると、抱きしめる壮一郎の手に力が籠められた。 「七恵も、貴女のご主人を気に入ったようだし」 「……っ…」 雅史のことを考えると、胸の奥が痛む。 「七恵はこうと決めたらぜったい実行するから……悪いね」 （え………？） 乃梨子は目を丸くして壮一郎を見上げた。 今の状況は、壮一郎が企てたものだと思い込んでいた。 「……奥様が…？」 「あぁ…うん。今日のはね、俺じゃなくて七恵の発案だよ」 （……どうして？…………雅史さんのことを……？？） なぜ七恵が知っているのだろう。 「ああいう、ちょっと可愛いタイプは七恵の好みなんだよ。まあいい……こっちはこっちで愉しもう」 壮一郎の手が、セーターとその下のキャミを捲り上げ、背中をまさぐり始める。 「ぁ……いや……っ…いやです……」 ブラのホックが外される。 「立ったままがいいかな？電車の中みたいに」 囁かれると、身体の奥が蕩けていく。 「だめ……止めて下さい……工藤さん……」 壮一郎にこうされることを想像していた。 はしたなく、何度も自分を慰めていた。 （でも……いや……雅史さんが…すぐ隣の部屋に……） 七恵に招待されてから、ずっと乃梨子の頭の中は混乱している。 夫婦交換の話が出た時は、自分の妄想が現実になってしまったような気さえしていた。 そして、夫は七恵とともに隣の部屋へ消えてしまった。 （どうして……あなた……） 自分より七恵の方がいいのか。 七恵と雅史は、以前から知り合いだったのか。 混乱した頭で乃梨子は考える。 夫が巨乳物のＡＶを隠し持っていることは知っていた。 七恵の胸が腕に押し付けられ、一瞬にやけた雅史の顔が目に焼きついて離れない。 「きっとご主人もこんな風に愉しんでいるよ」 壮一郎の手が乳房を掴み、ゆっくりと揉み始める。 「ぁぅ……いや……いやです……お願い……」 夫以外の男に抱かれる。 夫が他の女を抱いている隣の部屋で。 乳首を指先で刺激される。 「んっ……くっ……いやぁ……」 「電車の中の方が興奮した？」 すっと壮一郎の手が下腹部に這う。スカートがじわじわと捲られる。 「乃梨子は本当に濡れ易いよね」 「いやっ…いや……」 （お願い……触らないで……） 自分の秘所が濡れていることは自覚していた。 イヤイヤと力なく首を振る。 壮一郎の手がスカートの中へ入り込む。 下着の上から、ぎゅっと股間を掴まれる。 「ぁぅぅ……」 「漏らしたみたいにびしょ濡れだね……」 股布をずらして壮一郎の指が入って来る。 クリトリスを刺激しながら、別の指が秘裂へ挿し込まれる。 「んぁ……ぁ……だめぇ………」 クチュクチュと音がする。 （だめ……溶けちゃう……） 乃梨子は壮一郎へ身体を預けて目を閉じる。 「スワッピングと電車はどっちが興奮する？」 ゆっくりと膣襞を掻き分けて指が奥まで挿入される。 「ぁ……はぁ……ぁぅ……」 乃梨子の声が甘い響きに変わっていく。 腰が揺れる。 「それとも、車の中が良かった？」 壮一郎の指先がクリトリスを震わせる。 「ひっ…ぁぁ………っはぁ……っ…」 その指を想像して自分で弄るより、何十倍も甘美な快感だった。 乃梨子は壮一郎にしがみつき、身体を強張らせる。 「あぁ……きつい……いい締め付けだ……」 壮一郎が挿入する指を二本に増やす。 二本の指を挿入したまま、じっと動かさない。 「んぁ……いや……ぁ……」 （あなた……助けて…助けに来て……） どうにもならない欲情の高まりを感じながら、心の奥で雅史に助けを求める。 膣壁がひくひくと指に絡みついていく。 壮一郎の動きは止まったままだ。 乃梨子は、もどかしさに耐え切れず、自分から腰を前後に動かし始める。 「厭らしい女だな……だんなが隣にいるっていうのに、そんなに腰を振って…」 壮一郎の言葉に、愛液が迸るように溢れた。 「もっと腰を使え。自分で腰を振って、俺の指で逝ってみろ」 「…っふぁ…ぁぅ……いや……いや……っ…」 嫌がりながら、腰の動きは速まってしまう。 （あなた……どうして…止めに来てくれないの……） 雅史を思うと、快感は余計に高まっていく。 激しく前後に揺らし、膣を窄めて指を締め付ける。 「すごいな……ご褒美にもう一本だ」 指を三本に増やし、壮一郎が激しく膣奥を突き上げた。 グチュグチュと愛液が音をたてる。 「んぁっ…ぁぁぁ……いくぅ………っ…」 きりきりと指を締め付け、壮一郎にしがみついたまま、乃梨子は絶頂を迎える。 ぐったりとした身体を抱き上げられてベッドに運ばれた。 服を脱がされていく。 「いや……だめ……」 言葉では拒否したものの、抵抗する気持ちは薄れていた。 一度達した身体は、なおも甘く疼き続けている。 いつかは壮一郎とこうなる気はしていた。 それがまさか、夫婦交換になるとは予想外だったが。 （今頃……隣の部屋でも……） 七恵の身体に圧し掛かる雅史の姿を思い浮かべる。 自らも服を脱いだ壮一郎が身体を重ねてくる。 夫とは違う男の肌。 乳首を軽く噛まれる。 「んっ……んぅ……」 びくんと背中を反らす。 「あの後、自分でしただろ？」 「ぇ………」 問われて、乃梨子は家での痴態を思い浮かべて赤面した。 「正直に、言え」 乳首を強く吸われ、片手でクリトリスを弾かれる。 「っ…ぁ……っふぁ……ぁぅ……」 甘く喘いで、乃梨子の腰がくねる。 「ほら、自分で何回した？」 「……っ…わかんないです……っ…」 「わからないほど……したんだ？」 言い当てられて、乃梨子は頬を染めながらも頷く。 （だめ……こんなの……だめ……） 瞳が欲情に潤む。 「清楚な奥さんが、他所の男を思い出してオナニーか……」 壮一郎は、くっくっと喉の奥で笑う。 「いや……言わないで……」 「どんな風にしたのか、説明しなさい」 クリトリスを摘まれ、抓られる。 「ひっ…ぁっ……痛い…っ……あの……」 「ん……？」 先を促し、壮一郎は愛液の溢れる秘所をぴちゃぴちゃと指先で叩く。 「指……を……中に入れたり……」 「どこの中に？」 膣口をゆっくりと壮一郎の指が這う。 「ぁ……ぁぅ………おま○この……中……です……」 （……もっと……もっと…………） 焦らされて、苛められて、厭らしい言葉を言わされたい。 隣の部屋の夫のことなど忘れてしまうほど、狂ってしまいたい。 指を追って、乃梨子は腰を浮かす。 「痴漢にされたのを思い出して、おま○この中に指を突っ込んで、掻き回したんだ？」 ちゅぷ……指先が挿入される。 「違う……」 「違わないだろ？ん？」 指先だけで浅く掻き回される。 「痴漢……じゃなくて………工藤さんのこと……考えて……」 「あぁ……俺にこうされること思って、オナってたんだ？」 と満足気に壮一郎が笑う。 「んぁっ……ぁ……ぁ……はぃ………」 「じゃあ…嬉しいだろ？だんな公認でこういうことが出来て」 第二関節まで指が挿入される。 夫のことを言われると、奇妙な疼きが身体を走り抜ける。 「今頃、七恵のおま○こに、だんなの指もこんな風に……」 ひくっと膣壁が収縮する。 「………いや……雅史さんのこと……言わないで……」 「想像すると、感じるだろ？」 ゆっくりと指が動き出す。 「もうだんなは違うモノを入れてるかもしれないな」 「んぁ……ぁぅ……いやぁ……」 壮一郎の言葉に触発されて、大きく開いた七恵の脚の間で激しく腰を使う雅史が思い浮かぶ。 （いや……あなた……止めて……） 「自分は他の男をおかずにオナってたのに、だんなが他の女を抱くのは嫌か？」 指を抜き、壮一郎は肉棒を秘裂に擦り付ける。 亀頭が陰唇の上を行ったり来たりする。 「……いや……やっぱり……いや………」 乃梨子の気持ちは、壮一郎の言葉に翻弄されていた。 逃げるように腰を動かす。 「そのうち、同じ部屋で交換できるようになる……今よりもっと興奮するぞ…」 先端が秘裂を捉え、壮一郎が腰を進める。 ゆっくりと花びらを押し開かれ、太く熱いモノが乃梨子の中を蹂躙していく。 「ぁ……はぁぁ……や……助けて……あなた……っ……」 （……雅史さんが見てる前で……） 同じ部屋で、雅史と七恵が絡み合い、その傍で乃梨子は壮一郎に犯されている。 想像しては、乃梨子はますます興奮していく。 肉棒を咥えた膣は悦びにひくつき、収縮を繰り返す。 新たな愛液が溢れ、シーツを濡らす。 「オナニーしながら、どんな風に、俺に犯された？」 ゆっくりと肉棒を出し入れしながら、壮一郎が聞く。 「ぁ……ぁん……ぁぁぁ………」 甘く喘ぎながら、乃梨子は潤みきった瞳で壮一郎を見上げ、小さく横に首を振る。 「ちゃんと答えろ」 答えを催促して、壮一郎の動きが止まる。 乃梨子は膣壁を窄めて肉棒を締め付けながら、腰をくねらせる。 「んっ……ぁぅ……後ろから……とか……」 「……四つん這いで、オナってたわけか……」 ずんっ……と一度大きく突き上げられる。 「ぁはぁぁっ………っ…」 乃梨子はたまらず、喜悦の声をを上げる。 「それから……？他にも想像しただろ？」 壮一郎は浅い位置で腰を回すように動かす。 もっと深く迎え入れようと、乃梨子は腰を浮かせてしまう。 「や……ぁぁぁ……立って……電車の中で……とか……想像したの……」 乃梨子の瞳からポロポロと涙が零れた。 犯されて、焦らされて、淫らな告白をしながら腰を振っている自分が情けない。 情けないと思いながらも、もっと焦らされ、犯され、淫らな言葉を言わされたかった。 「痴漢プレイは、よっぽど気に入ったらしいな」 壮一郎の腰のリズムは一定で、早くも遅くもならずに、膣壁を擦って出入りを繰り返している。 「また今度触ってやるよ。そのまま駅のトイレで犯してやってもいい…」 「……いや……ぁぅ……そんなの……ぁ……ぁぁぁ……」 想像しては、乃梨子の秘所は愛液を垂れ流し、膣がきゅんっと蠢く。 「四つん這いになれよ。後ろから犯されたいんだろ？」 肉棒を挿入したまま、壮一郎は乃梨子の膝裏を掴み、体勢を変えていく。 素直に協力して、乃梨子はベッドの上に四つん這いになり、尻を高く上げた。 ピシャっと尻を叩かれる。 「ひっ……んっ……」 びくっと背を反らし、愛液が迸る。 「いいケツだ。後ろの穴は使ったことあるのか？」 両手で尻肉を揉み解される。 乃梨子は高く上げた尻を左右に振る。 「ない……ですっ……はぁ……ぁぅ……」 「後ろはそのうち…だな…」 少しずつ、突き上げる肉棒のリズムが速まる。 「んぁ……ぁぁ……ひぃ……」 乃梨子は淫らに腰をくねらせ、背中を仰け反らせる。 「いいか？……だんなの隣の部屋で犯されるのは、気持ちいいだろう？」 突き上げに合わせて、蔑むような声がかけられる。 「……んぁ……ぅ……いやぁ……」 首を横に振る。 途端に、壮一郎の動きが止まる。 膣壁がひくひくと蠢いた。 「ぁ……ぁ……ぁぅ……」 乃梨子は肩越しに振り返り、涙目で壮一郎を見上げる。 「ん？」 軽く腰を動かし、壮一郎が哂う。 「……気持ち……いぃです…………」 掠れた声で訴える。 「どこが、いいんだ？」 乃梨子が堕ちたのを確認するように、ゆっくりと腰を動かしながら壮一郎が問いかける。 「おま○こです……乃梨子の……おま○こが……いぃです……」 淫らな言葉を口にして、乃梨子はねだるように腰を揺らした。 （あなた……もうだめ………） 壮一郎が与えてくれる快感、そしてスワッピングのもたらす刺激は、今まで経験の浅かった乃梨子には圧倒的だった。 「犯して……乃梨子の…おま○こを……いっぱぃ……」 妄想の中で口にしていた言葉が、乃梨子の唇から零れ出る。 「乃梨子は犯されて感じる、淫乱奥さんだな」 「はぃ……ぁぁぁ……いぃ……っ……いぃです……っ……」 狂ったように乃梨子は腰を振りたくり、挿入された肉棒を締め付ける。 「そんなに、他の男のチンポが好きか？」 質問するたびに、壮一郎の動きが止まる。 「好きですぅ……ぁぅぅ……チンポ……好き……もっと……お願い……」 「乃梨子は、奴隷に仕込んでやる、素質がありそうだ」 気が遠くなりそうになっている乃梨子の耳に、奴隷という言葉は甘く響いた。 「んぁ…っ…ぁぁぅ……」 「嬉しいか？乃梨子……毎日毎日いろんな男のチンポをぶち込まれる奴隷になれるんだぞ？」 「んっ……んんっ……はぃぃ……ぁはぁ…っ…」 腰を振りたくりながら、乃梨子はガクガクと頷く。 満足気にそれを眺めながら、壮一郎は腰を激しく動かした。 「イク……イク………ぁ……ぁぁぁぁ……っ…」 「どこが逝くのか報告しながら逝けよ、乃梨子」 「んぁっ……おま○こ…が……イきますぅぅぅ……ぁぁっ……イクっ…イクぅぅぅぅっ……」 肉棒をきつく締め付け、愛液がとぷとぷと流れ出た。 達してひくつく膣を、さらに壮一郎が突き上げる。 「ひぁぁ……っ……だめぇっ……また……イク……ぁぁぁ………イクぅっ！！」 膣壁を痙攣させ、身体を大きく撓らせながら、乃梨子は再び高みへ押し上げられる。 「中で逝くからな……ちゃんと受け止めろ…」 「い…やぁっ……出さないでっ……お願いっ……お願いぃっ……っ」 前へ這って逃げようとする乃梨子の腰をぐっと掴み、壮一郎の抽送がラストスパートに入る。乃梨子の意思に反して、膣壁はきりきりと肉棒を咥えて離さない。 「ぁ……ぁぁ………ぁぁぁぁ………」 乃梨子のいちばん奥へ、壮一郎の精が注ぎ込まれる。 深い絶望を味わいながらも、乃梨子の身体は今まで経験したことのない絶頂を迎えていつまでもひくついていた。 |
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| 2009.3.21掲載 |
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