第１５章　ゆらめき　

「どうだった？」
　なんにも答えられない。
　身体の奥にあたるの。すっごっくヘンな感じ。。
　歩く度に、身体の奥がトロン、トロンってゆったりかき回されちゃうんだもの。
　油断したら声が出ちゃいそう。
「あれ、何にも答えないって事は、ちゃんと入れてこなかったのかな？スカートめくって確かめる？」
　と、とんでもない！
　だって、お義兄さんたら、ショーツを返してくれなかったのよ。だから、ミニの下は、何にもつけてないのに。
　その上、あんなへんなオモチャを入れてしまっているの。
　言われるまま、入れちゃった私も、そうとうエッチなのかなあ。
　でも、しかたないんだもの。
　だって、言うことを聞かないとあのエッチな声を、夫に聞かせるって言うんだもの。
　そんなの絶対ダメ。　
　でも、このおもちゃ、絶対ヘン。だって、手も触れていないのに、ちょっと身体を動かすと、奥へ奥へと動いてくるんだもの。
「ふふふ。意外と、抜けないでしょ。それ」
　そんなこと答えられるわけないけど、
　
「さてと、酒が入っちゃったし。ここに車を少し置かせてもらおうか」
「え？あの…」
「弁護士が酒気帯びで捕まっちゃうと、洒落にならないからね」
　それはそうだけど。
「ちょっと歩こうか。この先で休めるからね」
「あの、ほ、ほんとに休むだけ？」
　腕を引かれて、仕方なく歩き始めた。まるで、恋人のように
「え？美紀は何を期待してるの？」
　
「何にも期待なんてしてません。あん」
だめぇ。う、うごくのぉ。
　さっき入れたオモチャが、歩く度に、うにゅ、うにゅって、ナカを刺激するんだもの。
「ふふ、けっこう、いいでしょ。」
　お兄さんがエッチな笑い声を含んだ声で意地悪に聞いてくるの。楽しそうな笑顔。にっこり笑ってるケド、これって、ずいぶん、ヒドイと思う。
　そのくせ怒れないのって、やっぱり、今朝から、身体をくっつけちゃってるせいかしら。
「あ、あっ、こ、これぇ、あうぅ、お義兄さん、これ、ひどい、うぅ」
「さ、ちゃんと歩こうね、うん、うん。なかなかいいね」
　お義兄さんは、楽しそうに見てるけど、私はそれどころじゃない。
　車が、時折、横をびゅんって抜けていくけど、その度に、乗っている人が私のエッチな所を見てる気がしちゃって、ダメぇ。
　あぁ、わたしってば、こんなになっちゃうなんて。どうしよ。
「佳子なんかだとさ、もう、入れただけで、逝っちゃたりするんだけど。さすが、美樹は、まだ、開発されてないだけあるよ。なんだかんだ言って、ちゃんと歩いてるんだものなあ」
　ひとっつも「ちゃんと」なんて歩けない。だって、何歩か歩いただけで、強烈な波が、お腹の下の方から上がってきそうになるのが、わかるんだもの。
　こんなお外で、絶対に、来てはいけない、あのエッチな白い波。絶対にガマンするんだからあ。
「あぁ、あう、あぁ」
　ああん、でも、くじけそう。
　歩く度に、強烈なシゲキ。フラフラしてるから、お義兄さんに捉まって歩くのがやっと。
「ほら、見えた、あそこだよ。もうちょっとだろ？」
「あう、はうぅ」
　腰に回して支えてくれてる手は、時々イタズラするし、おまけに、しゃがみこもうとする度に、お義兄さんの左手が、胸を触ってくるんだもの。
「でも、いつまで、ガマンできるかなあ」
「え？な、何を？」
　ですか、なんて付けてられなかった。それでも、一生懸命、気を反らせないと、そのまま、白い津波が、一気に上がって来ちゃいそうだったの。
「うん、このオモチャをいれてさ、しかも、さっきみたいに、大勢に、オ○○コを見せびらかして」
「見せてなんて」
「うん？あれ、自分で股を広げて、大公開してただろ」
「そんなこと、だって、あれ、お義兄さんが、しろって…」
　あうう、もう泣いちゃいそう。だって、このまま、何もかも忘れて、逝ってしまいたいのに。そのくせ、時折、車が通るから、その度に、もうちょっと、我慢しなくちゃって。
　だけど、あぅう、もう、限界よぉ。でも、だめなの、こんな人前で、お外で逝っちゃうなんて。そんなこと、しちゃ、だめなの。
「うん、うん、そうやって、耐えてる姿もかわいいよ」
「あう、だめぇ、やめて、あん、お願い」
　ニット越しに、お義兄さんの手が、胸を揉むんだもの。
　裾野から、グッとつかむような強い力。
　そんな風に触られたら、痛いはずなのに。
　不思議なの。痛くない。ううん、腰から下に、ずーんと重低音が響くみたいに響いてきて、白い津波が、あうぅ、抑えられなくなりそう。
　もうダメ。
　お義兄さんの腕にすがりつくようにしながら、限界を超えてた。
『もう、このまま、逝ってしまう』
　目を開けていられなかった。
　全てを忘れて、そのまま白い津波に飲まれようとしてたのに。
「あれ、へぇ〜、こんなところにもハイカーがいるんだね」
「え？え？え？」
　慌てて開いた目には、突然現れた一団が映ってた。おじいちゃん、おばあちゃんの集団。いったい、何なの？
「こんにちは。良いお天気で、良かったですね」
「おお、こんにちは。いやいや、絶好のハイキング日和だわぃ」
　大げさな仕草で、挨拶を返してきたのは先頭のお年寄り。
「あらら、ずいぶんべっぴんさんつれて」
「若い人が、こんなところをハイキングかね」
「いえ、ちょっと酔いを覚まそうと、散歩してるんですよ」
「ああ、そうかい、そうかい。うらやましいよ。こっちは、朝から、ばあさん達を連れて重労働だぃ」
「まあ、あんただってじじいだろうさぁ」
「ははは」
　お年寄り達の一団は、何が楽しいのか、一言ごとに大笑いが起きて、ひとしきり、挨拶をすませると、道路を横断して、脇道を上っていってしまったの。
　どうやら、下の方から、ハイキング用の脇道を上がってきて、この道路を横断するところだったのね。
　まさか、お年寄り達に囲まれたまま、あの恥ずかしい瞬間になってしまうわけにはいかないもの。
　第一、あまりにもびっくりして、あふれかけたコップの水が、気がついたら、いくらか治まってた。
　でも、あの、強烈な強さで逝きかけた「ムズムズ感」が、お腹のナカでグルグルしてる。
『あぁ、どうにかしてぇ』
　絶対に、どうにかなんてされちゃイケナイのに、もう、そればっかりしか頭に浮かばないのだもの。
「美樹はよく我慢したね。でも、さっき、逝っちゃいそうだっただろ？」
「しりません」
「さ、あそこまで、行かないようにして、歩けるかなあ」
　今は、その場所がどういう場所でも良いから、なんとかして、たどり着くことしか思いつかなかった。
　
　ちょっと古ぼけたその建物には、通りに面した駐車場を渡らないと、入れない。
　砂利を敷き詰めた小さな駐車場。
　でも、その砂利に足を取られる度に、ナカのアレが、暴れちゃって、思わずお義兄さんにしがみついてた。
　もう限界。
「あ、あ、あ、だめ、だめ」
『逝っちゃう』
　思わず、そう口にして、白い津波に身を任せようとしたときだった。
「え？ええ！あう、痛い！」
　痛かった。涙が出てた。
「いた〜い、あうぅ、何でぇ」
　何でこんな乱暴なことをするの？だって、お義兄さんの指先が、ニットの上から思いっきり乳首をひねったのだもの。それも思いっきり。
　頭の芯まで一気に突き抜ける痛み。
　突き抜けた後も、ジンジンした痛みが残って、思わず胸を押さえてしまう。
　乳首がズキズキしてる。
『ひどぉい、こんなこと。痛くって……』
「ダメだよ。まだ、こんな人前で。ほら、車だって通るし。第一、外で、オモチャを入れたまま歩いて、人目もはばからずに逝っちゃう、スケベな女だなんて、仮にも、義理の妹を、そんな淫らな淫乱女だなんて思いたくないだろ？」
　ヒドいことをしたお義兄さんの、涼しい目。
　あうぅ。だって、お義兄さんが悪いのよ、こんなことさせてぇ。
　せっかく逝きそうなのを無理矢理引き留められた。キブンの悪さで、お腹のナカも、頭の中もぐちゃぐちゃだったの。
　それに、なんだかヘンなのよ。
　ジンジンしてる乳首が、痛いはずなのに、なんだか、ヘンな感じを送り込んできてる。
　あう、恥ずかしいけど、もっと、して欲しいって。あんなにギュッとじゃなくて。
　ずきずきしてる私の乳首が、もう一度、触ってほしがってる。
　足がガクガクして動けない。
「どうしたの、美樹？それとも、こんな、道路の真ん中で、しかも僕の目の前で、オーガズムが欲しかった？」
　そんなこと言えるわけ無いでしょ！
　ううん、って顔を横に振るしかできないのはトーゼンよ。だけど、ホントは、ホントは、ああ、ワタシって、ホントは、エッチなのかもしれない。
「さ、美樹、中で休もうか」
　気がつけば、やっと、たどり着いてた。
　ちょっと古い、ラブホテル。いかにも、これからエッチしますって感じの毒々しい看板を、取り囲むように付いてるランプが二つ割れてて、そのまま。
　ああ、ワタシって。お義兄さんと、ラブホテルに入ろうとしてるのに、何でこんなのが見えちゃうんだろ。
　でも、ああ、このまま、もし入ったら、きっと…　
『どうしよ』
「ほら、美樹、このままじゃ、運転できないからね。ちょっと休まないと。それに、美樹の中のオモチャも取ってあげないとね。そのままにしとく？」
　ぶんぶんって思いっきり首を振る。
　こんなの、このままにしておいたら、ワタシどうなっちゃうかわからないもの。一刻も早く取ってもらわなきゃ。
「じゃあ、入ろうね。さ、こっちだよ」
　あれ？取ってもらうって、これ、自分で、あれ、でも、お義兄さんは「取ってあげる」って…
「おっと、その前に」
「え？な、な、むぐう」
　いきなり抱き寄せられての、強烈なキスだった。
　ああ、舌が入ってくるう。
　淫らなワタシ。拒めない。
　それどころか、お義兄さんの強烈なキスに、いつのまにか、積極的に応えてた。
「むぐ、むぐぅ」
　トロトロと流し込まれるお義兄さんの唾液。ああ、きっと、わざと流し込んでるのね。
　でも、淫らになってるワタシってば、おいしいって思えちゃう。夫に似てるのに、全然違うヒトとの激しいキス。
　舌がからみつく度に、なんだか、甘い感覚が舌から頭の奥に届くの。
　おまけに……
『あうぅ、そんなイタズラ、ダメ。だって、そんな風にお尻を撫でられたら。ガマンができなくなっちゃう」
　コテージ型のラブホテル。
　一台も止まってない駐車場を抜けて、お部屋の扉を前にしての強烈で、いつまでも続く、濃厚なキス。
『だめぇ、あうぅ、こんなところ、人に見られちゃったら。もうやめてぇ。誰か来ちゃう。あぁ、でも、自分からはやめられないの、ヘンになっちゃってるの』
　やめて欲しいのに、なぜかやめられない。
「あぅ、もう、やめて、誰か、あう、来たら」
　つかの間、キスが離れたときに、お義兄さんの胸につっかえ棒をするみたいに手を当てて、やっとそれだけ言えた。
「じゃあ、中で、もっと濃厚なの、していいの？」
　意地悪。そんなこと、答えられるわけ無いのに。
「ダメ、休むって」
「じゃあ、ここで、もう少し、じっくりとキスさせてもらおうかな」
「あう」
　ヒドい。
　お義兄さんの手が、ミニをまくり上げて、直接、お尻を撫でてくる。
『恥ずかしい、あう、でも、感じてしまって…』
　サラサラと撫で回されるだけでも、今まで、お尻がこんなに感じるなんて知らなかった。ああ、風が、お尻に直接当たっちゃう。
　お外で、スカートをまくられたまま、私、逃げ出しもしないで、されるままだったの。ううん、イヤ、イヤって言いながら、お義兄さんの胸の中に顔を埋めてしまう。
「あう、お願い、ここでは。誰か来ちゃう」
　そうよ、こんなところを見られたら。ホテルの人だって、ヘンに思うに決まってる。
「じゃあ、中に入ろうか」
「で、でも」
「う〜ん、美樹、わがままを言うから、一つ、罰を与えるよ」
「えぇ、ば、ばつ？って」
「ほら、このまま」
「ダメ！」
　お兄さんの指先が、スカートのホックをパチンと外したの。なんて器用な指なんだろ、いやあ、チャックまでなんて。
　思わず抑えようとした左手を。お義兄さんに簡単に掴まれて、背中にねじられちゃう。
「あぁ」
　痛くはなかったんだけど、背中に手をねじ上げられちゃうと、テーコーできないって感じなの。いかにも。
「美樹。右手も貸してごらん」
　え？って思う間もなく、そのまま、右手も後ろに回してって言われて、なぜか素直に従ってしまうワタシ。
　もちろん、お義兄さんは、そのまま片手でワタシの両手を押さえ込んでしまう。　両手を背中にねじられたまま、身動きできない。
　スカートのチャックもホックも開いたまま。
「お義兄さん、これ、あの、やめ…」
「さて、美樹、このまま、この手をぬいたらどうなるでしょう？」
　左手は、スカートをまくり上げて、お尻を這い回ってる。電車の痴漢みたいな動き。でも、この手があるから、スカートが、落ちないのに。
「やめて、いやあ」
「中に入ろうか？」
　ああ、いじわるぅ。あう、で、でも、お義兄さんの手が、お尻を撫でると、そこからそこから、どうしようもないほど甘い感触が昇ってきちゃうの。
　おまけに、あのオモチャも、お腹の底の方から、白い津波を呼び起こそうとしてるし。
　ああ、どうしたら。
「じゃ、美樹が決断できるようにしてあげるね」
　え？
「あ！い、いやあ！」
　お尻の手がスッと抜かれてしまったの。
　ホンの一瞬だけスカートが身体にくっついていて、次の瞬間、腰の周りが、ふわっと外の空気を直に感じてた。
「さぁ、中に入る？それとも、このまま？」
　中にって答えようとしたのよ。だって、お外で、スカートを、それも下着なしで脱がされちゃうなんて、ダメだもの。
　ああ、なのに、あう、だめえ、お義兄さん、ってば。
　情熱的なキス。
　ワタシは、恥ずかしい下半身を丸出しにしてるのに。でも、両手を背中にねじられているから、テーコーできないの。
　恥ずかしさを忘れるには、お義兄さんとのキスにのめり込むしかないのよ。　
　ピチャピチャって、恥ずかしい音をさせながら、気がついたら、私の方がお義兄さんの舌をむさぼってた。
　なんだか、頭の奥の方が、燃えるように熱い。ううん、身体全体が、燃えそう。
　身体の中のモヤモヤが、出口を探して体中を駆け回ってるカンジ。
　ああ、どうしたら。
　樹間を抜けたひんやりした空気が、お尻をかすめる。
　あぁ、それだけで、逝っちゃいそう。
　さっき、思いっきり強くつままれた乳首がビンビンしてる。もっと触ってほしがってる。
　そんなこと言えるはずがないけれど、無意識にお義兄さんにカラダをこすりつけるみたいにモジモジしちゃうの。
　ジーンときちゃう。
　ああ、それに身体の奥のオモチャ。
　ああぅう、これ、もう、ダメ。ダメになりそう。あう、もっと、もっとかき回してぇ。
　思わず腰をうねるように動かしてた。その度に、身体の奥をずーんと強く揺さぶるような快感。
　お義兄さんの手から生まれるのは、まるで、錐で身体をつつかれるような
　ああ、もう、このまま、いっそ、このまま…
　どうしようもなく淫らになっちゃった私が「逝かせて」って
「さて、美樹、中に入る？それとも、このまま？」
　もう、何もしゃべれない。そのまま、お義兄さん胸の中に倒れ込んでた。

　ふわっと、浮かぶ、ワタシ。
「あう！だめぇ、う、ああ！あう」
　お義兄さんに抱き上げられた瞬間、オモチャが、強烈に自己主張したのだもの。
　耐えられない一撃。
　白い波が、私ん中を駆け抜けぬけていった。
　キュウって、お義兄さんにつかまりながら、強烈な波が駆け抜けていった衝撃に耐えているワタシ。
「おやおや、逝っちゃったみたいだね」
「いやあぁあ！恥ずかしい」
　お兄さんのの首に顔を埋めるけど、恥ずかしいのは変わらない。
『あぁ、逝っちゃった。あれ？でも、でも、ヘンよ、ヘンだわ』　
「さ、美樹。中に入るよ」
　もうじっとしてるしかないけど。だって、だって、ヘンなのよ。逝っちゃったのに。逝っちゃったはずなのに、落ち着くはずなのに、ワタシ、もっと、欲しくなってる。
「さんざんじらしたしね、このオモチャで逝くと、もっとオトコが欲しくなるんだよ」
　お義兄さんは、私の心を正確に見抜いてる。
　え？うそ！でも、うそじゃない。お義兄さんの言っているコト。だって今のワタシがそうだもの。逝っちゃったはずなのに、ナカにオモチャがあるのに、さっきより、ずっと、ずっと欲しくなっちゃってる。
「ああぁ、もう、もう…」
　お義兄さんの首にかじりつくようにして、私は、何が何だかわからなくなってた。ただ、もう、なんとかしてほしかったの。身体の中がオカシクなってたんだもの。
　気がつけば、円形のベッドで、ぜーんぶ脱がされちゃった自分を、天井の鏡で見つめてた。
『こんなラブホって、イマドキあったんだ』
　天井に大きな鏡があったんだよ、なんて、私、夫から聞いたことはあったけど、夫と行ったことのあるホテルには、こんなの無かった。
　ああ、もうしちゃうのね。お義兄さんと。
　今さら、ここまで来たら、拒めるわけ無いもの。
「美樹」
　お義兄さんが、ベッドに乗ってくる気配。
　どんな顔をして良いのか分からない。きっとエッチな顔になっちゃってる。
「欲しいだろ？」
「あぁ、そんなこと」
　だって、そんなこといえるわけないじゃない。でも、もう、限界だったの。一生懸命我慢して、うんって肯くのを我慢して、でも、ダメって言えないの。
　返事の代わりに、お義兄さんに抱きついちゃう。
「ああ、だって」
「だめだよ、美樹。ちゃんと欲しいって言わないと」
「でも、だってぇ、あぁ、言えないぃ」
　イケナイって分かってるんだけど、オンナってこんな時、ダメよね。お義兄さんのキスを、受け入れ、ううん、自分から、唇を出しちゃった。
　ネットリと絡んでくる、夫とは違うキス。
「むぅ、ああう、うう、あ！」
　左の胸をギュッと絞り出すようにして、先端にお義兄さんのキス。ああ、もうだめ、そんなことされたら。
　ワタシは、思わず、お義兄さんを受け入れる体勢を自分から取ってしまう。今は、夫の顔が浮かばないの。
「ああ、うぅう、あう！」
　ゆっくりと満たされるワタシ。
　身体の奥の方まで届いてる。
　頭の奥の方からいくつも、いくつも、泡みたいなもがしゅわーって湧いてきて、その一つ一つがパチン、パチン、パチンって弾ける度に、その中か、快感が飛び出てくるの。
　いくつも、いくつも。
　お義兄さんが、グッと奥にくる。子宮が蕩けるように、もっと奥に欲しくなる。、
　お義兄さんが、グッと引いてしまう。包み込んでるワタシの中のヒダヒダから、背中の奥を通って、白い電気が走ってくる。
「あ！そ、そこぉ」
　お義兄さんの唇が、ワタシの先端をついばむの。子宮と直につながってて、腰から下がそのまま、溶け出して行くみたい。
「気持ちいいかい？」
　そんなこと言えるわけ無い、でも、お義兄さんのモノが、ワタシを貫いているから、ワタシは、ウソをつけなくなってる。なんでなのぉ。ワタシの口が、勝手に動く。
「あう、あう、恥ずかしい、けどぉ、あう、あう、気持ち、良くって、あうぅ、あ、も、もっとぉ、あうぅ、ああ、い、逝く、逝っちゃう、あう、いくぅ！」
　今日何度目かも思い出せないオーガズムに、ワタシは飲み込まれてしまった。