第１６話　こわれる

　静かな、静かな、眠り。
　くら〜い、海の底にいるみたいな、眠り、
　甘い電気のようなショックが、私を貫いて、くら〜くて静かな、眠りの淵から呼び起こされてしまう。
「気がついたみたいだね」
「あう、あう、そんなぁ、あうぅ、お義兄さぁん、ってば、あうぅ」
　甘い衝撃に驚いてしまう。
　だって、まだ、硬くて大きいモノが私のナカをかき回してるんだもの。
「お義兄さん、あの、ああう、入っちゃってるぅ」
「そうだよ。美樹さんのナカに、入ってる。」
「ね、でも、あの、これって」
　ナカをかき回されて、目覚めたときから、快感の渦のナカ。でも、目覚めているはずなのに前が見えないの。腕も足も動かない。
「うごけ、な、い……」
　両腕が、動かないの。
　どうなっているのか、良くわからないけど、膝の所にぐるぐるって、くくりつけられているみたい。腕と足がひっついちゃってるの。
　その足だって、カエルさんのカイボーみたいに、思いっきり広がってる。
　まるで、自分の手で足を広げているみたいな、あられもないカッコ。何とかして降ろそうとしても、何かが引っかかってダメ。
　首の後ろに紐の感触があるから、きっと、そこでつながってるのね。
　どうやっても、足が元に戻せないんだもの。
　ほんの少しだけ閉じようとしても、お義兄さんの身体を挟みつけてしまうだけ。
　どうしようもないほど、はしたないカッコウ。
　ナカをかき回されて、感じてしまうけど、こんな格好、恥ずかし過ぎるぅ。
　もがく私を、押さえつける手。
「大丈夫。美樹が、最高に感じるようにしてあげるからね。だから、余計なことを考えないように、縛っただけだ。たっぷり感じて良いんだよ」
「そんな、いや、いやあ、お義兄さん、怖いぃ！いやあ！」
「でも、ほら」
「いや、あう、あううあう、だめ、あう、きゃん、あう、あん」
　私のナカの硬いモノが、あっちこっち、つついては、こすり、かき回しては、子宮を押し上げて、したい放題に暴れ回ってる。
　だって、この恥ずかしい格好は、男の人が好き放題にできる格好だもの。どうしようもないの。
　抵抗できない私の体。
　お義兄さんに、身体の奥までかき回されている私は、悲鳴を上げるしかないの。だけど、それは、甘い悲鳴。確かに苦しい姿勢だけれど、甘くて、恥ずかしい、快楽の悲鳴なの。
　だって、あっちこっちを、ほじくり返されて、かき回されたびに、頭のてっぺんまで突き抜けちゃう快感が、白い火花を散らすんだもの。
「ああ、だめぇ、はううう、あう、は激しすぎるぅ」
「ほら、もっと感じなくっちゃ。ほら、ほら、ほら」
「きゃう、あう、はうう、あん、あん」
　甘い悲鳴。
　止めようとしても、お腹の底から勝手に出てきて、止められない。
　ああ、私ったら、お義兄さんが、スイッチを入れてる自動人形。
　動けない身体をかき回されるたびに、スイッチが入っちゃって、悲鳴を上げる、お人形さん。
「あん、あん、あん、ああぁ、あうう」
「よしよし、また、だいぶ感じてきたな」
「ああ、激しいぃ、す、ぎ、るぅ、あうう、あう」
「さてと、朝から、何回も出してるからね、薄くなっちゃってるけど。今度は、美樹のナカに出して上げよう」
「あぁ、あうう、そ、それはぁ」
　それはダメ。ナカに出したらダメなの。
　それはダメ。
　とうとう、お義兄さんと、ホントにセックスしちゃったけれど、でも、せめて、そのくらいは、守らなきゃ。
　私は、懸命に顔を振る。
　だけど、お義兄さんが、その気なら、もちろん、拒否できない。だって動けないんですもの。
　だけど、一生懸命、ダメって顔を振っているのに、お義兄さんが動くたびに、体を電気が駆け抜けて、止めようとしても、勝手にお尻が動いちゃう。まるで、迎え入れるみたいに。
　だって、止められないんだもの。
　これじゃ、まるで、出してちょうだい、っておねだりしてるみたいじゃない、ダメ、このままじゃ。
「あうう、ああ、はうう」
　でも止まらないの。
　一生懸命我慢しようとしているのに、奥までずぅ〜んって突かれる度に、甘い声が出ちゃうし、ぐっと、引きずるみたいにして、抜かれていくと、思わずお尻を動かして追いかけちゃうの。
　私の体が、私のモノじゃないみたいに、言うことを聞いてくれない。
　ただひたすら、ナカで動いているモノのことばっかり、考えちゃうんだもの。
　だけど、ナカだけダメよ。
「さ、出して上げるよ。美樹の中にね」
「あぁ、だめぇ、それだけは、あう、ナカは、あうう」
「欲しいだろ？これ。途中で抜いたらオカシクなっちゃうから。ちゃんと、男のエキスで逝っちゃうと、気持ちいいよぉ」
「ああ、そんなあ、だめぇ」
　ダメって言いながら、身体の奥に、お義兄さんの精子を受け入れてしまう瞬間のエクスタシーを思い浮かべてしまうワタシ。
　とっても、気持ちが良いはずの、その瞬間の、甘美な記憶。思いがけないほど、鮮やかに思い出してしまう。
　だって、人妻なんですもの。
　夫とのセックスで、いつも知っていること。
　ああ、それなのに、これ、今抜かれたら耐えられない。
「さ、美樹、欲しいっていうんだよ。ナカに出してって。美樹のナカにたっぷりと出してってね。さ、一緒に逝こうね」
「だ、め、あう、きゃうう！あうう、あう、そ、そんな、あう！」
　乳首、弱いのにぃ。
　突然の攻撃。
　腰の動きをちっとも弱めないまんま、乳首をいじめてくるなんて。
　きっと指で挟まれているのね。くりくりと転がされるように動かすんだもの。
　おまけに、お兄さんたら、器用なの。
　おもいっきり、腰を大きく、速く使いながら、両方の乳首を同時にいじめてくるなんて。
　それも、まるで、夫がしてくるみたいな、私が一番弱い責め。
　全体をグッと握られて、先端を転がしながら、甘噛みされちゃう。
　こんな風にされると、これだけで腰が抜けちゃうのに。
　お義兄さんは、そんな風に、おっぱいを責めながらでも、激しく動き続けるんだもの。
　ああ、すっごい。
　だけど、とっても気持ちいいのに、最後の最後で、弾けられない感じが、もどかしい。
　最後の一撃。
　ずるいわ。
　だって、逝きそうになるたびに、お義兄さんの動きが、止まってしまう。きっと、わざと。
　逝きそうなのに、逝かせてくれない。
　また、焦らされるのね。
　このまま、私がおねだりしちゃうまで、お義兄さんたら、ずるい。
　私だって人妻だもの。男の人が、ふくらんで、思いっきりナカに弾けるときの気持ちよさを知っちゃってるから。余計に、辛いの。
　ああ、早く逝かせて。ああ、もう逝きそう。ああ、あとちょっと、あと、すこし、あう、もっと、もうちょっと。
　ああ、ずるい、また……
　ホンのちょっとの所で、お義兄の動きがピタリと止まる。
　オッパイばかり弄られても、逝きたい気持ちだけつよくなっちゃって、ちっとも満足できない。
　ああ、欲しいぃ。
　お義兄さんが、呪文んみたいに「一緒に逝くと、最高に気持ちよくなるんだよ」って、囁いてくる。
　ああ、逝かせてぇ。
　だけど、絶対に逝かせてくれない。きっと、私が、降参するまで。
　ああ、また囁いてくる。一緒に逝こうって。だって、それって私のナカに出すってコト。それはダメなのにぃ。
　ああ、でも、お義兄さんの言う通り、オンナって、男の人のしわぶきがないとダメなのかも。
　もう限界。
　子宮が悲鳴を上げているの。
　そうよ、ここまで来たんだもの。きっとお義兄さんが、一番ふくらんで、私の中で弾けないとダメなのかもしれないわ。
　いつの間にか、お義兄さんが、弾ける瞬間ばかりを考えてしまって、そうなって来ちゃうと、もう、我慢なんてできなかったの。
　だって、もう少しで、もう少しだけで、また最高にキモチヨクなりそうなんだもの。
　中途半端は、もう、我慢できない。
　知らないうちに、私の口は、動いてた。
　ホントは、けして、言ってはいけないセリフ。だけど、もうダメなんだモン。
「あぁ、もう、もう、ああ、お願い、ああ、お願いい！出して、出してぇ、もう、もう、いっちゃうから、イク、ああ、逝きそうなの、ああ、お願いよぉ」
　いつの間にか、本気でお願いしてた。
　欲しいの。
　あの、熱いモノを浴びたいの。
「出すよ。いいね」
「あう！あう！だ、だしてぇ、あうう！もう、もう、もうすぐぅ」
　カクカクと頷きながら、私はお義兄さんのモノを、思いっきり締め付けてた。
　無意識だけど、本気の締めつけ。
　突然、お義兄さんの動きが激しくなって、ああ、き、来ちゃうわ。白い津波。
「あああ、お義兄さん、ああ、いけないのに、あう、でもぉ、あう、もうダメぇ、出して、出して！お義兄さん、私の中で、あうう、あう、く、ください！あう！い、いくう！」
　身体の奥に熱い感触。
　ドクリと、夫以外の精子がナカに広がった瞬間、頭の中が、白い津波に呑み込まれてた。
　お義兄さんに抱かれたまま、せっかく戻ったばかりの意識が、そのまま、黒くって、静かな幕に包まれていったの。
　
　大事なモノが抜けていく感触で、ぼうっと意識が戻ってきた。
　お義兄さんが、私から降りる気配。
　これで、やっと、終わる。
『ああ、でもどうしよう、夫に、夫になんて。どうしたら……』
　まだ身体全体が、ジンジンしているのに、考えるのは夫のことばかり。そのくせ、腰を持ち上げた形のまま、縛られているから、お義兄さんの出したモノが、身体の奥にたゆたっているのが、よくわかる。
『でも、これで、終わり。あとは、もう、こんなこと二度と思い出しちゃイケナイの』
　そうよ、私は貞淑な妻。
　人生で、間違いは一度だけにしなくっちゃ。こんなこと、二度としちゃったりしないモン。
　そう思っている私のナカに、また、グッと大きなモノが入ってくる。
「え？ウソ、さっき、終わりって、ああう、うそ、うそ、ああ、あうう、あう、いい！」
　すごいんだモン。
　お義兄さん。
　だって、さっき出したばかりなのに、こんなにすごい。さっきより激しいくらい。
「ああ、どうしたの、あう、もう、だって、あん！ああ！激しすぎてぇ、あうう、あう、ああ、どうしてぇ」
　すっごいの。
　さっきまもすごかったけれど。
　まるで、削岩機でかき回されてる、ううん、硬くて熱い鉄の柱を打ち込まれているみたいよ。
　ズンズンズンって、連続して、衝撃が来て、お腹の下から、どんどん崩れていく感じ。
　硬さが、さっきよりもすごいってどういうコト？　
　ものすごい勢いで硬いのが動くから、ナカの、あっちこっちをかき回されちゃって、もう、崩されちゃったお腹の下が、一気に、とろとろ、蕩けだしていく。
　ああ、もう、私の身体じゃないみたい。
「きゃん！あん、いやあん！」
　思わず悲鳴を上げちゃった。
　だって、乳首にキスされて。
　腰の動きもすごいのに、乳首を軽くかじりながら、舌先で転がしてくる。
　さっきとちょっと違うけど、こんなのも、すっごくいいのね。
　ああ、私って、つくづく淫らな身体なんだって。
　ああ、こんな動き、弱いのにぃ。　
　とっくに、さっきのオーガズムを超えている気がした。
　頭の中を白い電気が、何度も貫いてきて、そのくせ、ナカをかき回されている限り、ちっとも「上」から降りられない。
　体中が、オ○○コを中心にとろけだしていくみたい。
　ああ、すごい。そのテクニック。
　乳首をそんな風にかじりながら、なんで、そんなに腰を遣えるのぉ、ああ、すっごいい……
　まるで、何本も手があるみたい。
　お義兄さんたら、すっごい。
　こういうのを、テクニシャンっていうのかしら。
　おっぱいも、ナカも、おまけに、私の弱い耳まで、ちゃんと。
　同時に何カ所も責められて、どこがどうなっているのちっともわからなくなってる。
「ああ、またあ、あう、あう、また、いく、いっちゃうから、ああう、また、い、逝っても、逝ってもいい？」
　思わず、すがるような声を出しちゃった。なんだかそうしないではいられなかったのだもの。
「よ〜し、美樹はまた逝くんだね、ほら、また、ボクの前で逝ってごらん。ほら、もっと腰を使って」
　耳元で、囁かれた瞬間、思わず腰を、ヒクンって、突き上げちゃた。
　その瞬間、硬いモノが私の子宮に突き刺さるみたい。
「あうう！いくぅ！」
　またも、オーガズムの津波が駆け抜けてきた。
　でも、私のナカで暴れるモノは、まったく、止まる気配がない。私の足を押さえつけて、さらに奥まで突き入れてくる。
　え？足を押さえつけて……
　だって、私の乳首をひねりあげている両手。
　私の太ももを押さえながら動いているのも両手。
「え？う、うそ、まって、ちょっと、待って、ね、だれ？誰かいるの？ね、誰なの？」
「ははは、やっと気がついた？美樹。君は、あんまりにもＨだからね、ボク一人じゃあ、物足りないだろうから、みんなで、気持ちよくしてあげるからね」
　お義兄さんの声が、耳元で囁いた。
　気配はベッドの横にある。
　じゃあ、私の中に入っているのは、いったい誰なの！
「ええ！いやあ、だめだめぇ！誰？だめえ！抜いて、誰なのぉ？いやあ、抜いてぇ！」
　絶叫したわ。
　だって、お義兄さんとすることだって、いけないこと。それなのに、知らない人が、私のナカに入っている。
「もう遅いよ。さっき、美樹は逝っちゃっただろ？」
「ああ、そんな、ひどいぃ、やめてったらあ」
　マスクの下で私は本気で泣いてた。
　だけど、私のナカで動いている硬いモノは、お構いなしに動いてる。
　おまけに、乳首も、ころころ転がされて、時々甘くかまれる疼きに、身体が勝手に、私の気持ちを裏切ってしまう。
　いくら嫌だって思っても、容赦なく、さっき以上に、甘い感覚を感じてしまうんだもの。
　いくら心が拒否っても、オンナってダメ。
　きっと、初めから、そうってわかっていたら、きっと拒めたわ。
　だけど、これだけ逝かされちゃってる。
　今だって、いっぱい感じて、逝かされちゃった。
　いくら、誰だかわかんない男の人相手だって、一度逝かされちゃった相手を、いつまでも拒み続けられるわけない。
　気がつけば、お義兄さんの時と同じように、エッチな声を我慢できない私がいたの。
「ああ、あう、あふう、あう」
「ふふふ、美樹。やっぱり感じてきた」
「ああ、いやあ、いやなのにぃ」
「美樹は、やっぱりいやらしいなあ」
「いや、いやあ、そんなこと言わないでぇ」
「ふふふ、さ、美樹、逝っていいよ、逝くところを、またみんなに見せてごらん」
「え？え？え？みんなって……うそっ」
「大丈夫。５人だけだよ。みんな美樹のエッチな姿をみてるからね」
「いや、いや、いや、だめえ、みちゃだめえ、いやあ！」
　首を振るくらいしかできない。だって、縛られているんだもの。
　それに、もう、限界。
　また、オーガズムが子宮から広がっちゃう。
　我慢できない。
　だけど、知らない人に囲まれているのよ。そんな恥ずかしいところを見せられるわけない。
『我慢しなくちゃ』
「そうだよ、美樹、我慢しないと、みんなに、美樹の恥ずかしい所みられちゃうよぉ」
「ああ、あうう、あう、お願い、いなくなって、みんな、もう、見ないでぇ」
「だめだめ。みんな見たいってさ。美樹が人前で逝っちゃう、恥ずかしいところ。エッチな美樹を、みんなが見てるよ」
「ああ、あう、あ、あ、ま、またあ、だめぇ」
『もうだめ。逝っちゃう、ダメ、逝っちゃうわ、恥ずかしいけど、もう、逝く……　だめぇ、いっちゃい……』
「え？えぇ！いやあ！」
　だって、急に抜かれちゃったんだもの。あと、ほんのちょっとで逝きそうだったのよ。
「ひどいぃ」
「ひどい？あれ？美樹は、みんなの前で逝きたくないんだろ？」
「ああ、ひどいい……」
　そりゃ、そうだけれど、あそこまでいったら、苦しいんだもん。
　あそこが、ヒクヒクって、震えちゃうのが自分でもわかるくらい。子宮がきゅーんと降りてきて、あの硬いモノでつついてほしがってるわ。
　強烈なひりつく感じ。
　降りてきた子宮が、このまま破裂しそうなくらい苦しいの。
「ああ、どうしてえ」
「美樹、続けて欲しいだろ？」
　もう、我慢するコトなんてできない。私は、コクンって頷いてしまう。一刻も早く、さっきの大きくて硬いモノに入って欲しかったんだもの。
　我慢するなんて、考えもできなかったわ。
「じゃね、美樹、美樹は、ドレイだよ、奴隷。奴隷ってわかる？」
「ど、れ、い？」
　どれい、ドレイ、奴隷……　
　その瞬間、いつか、見たビデオのシーンが頭の中を駆け巡ってた。
　真っ裸で首輪をつけられて、大勢の前に立たされたオンナ奴隷。
　オークションにかけられるの、裸で。
　いきなり、頭の中を貫いた「奴隷」って言葉。
　それだけで、あのシーンが、頭の中を駆け巡ってた。それも、裸で立たされている主人公はアタシ……
「ああうう、あう、そ、そんなあ」
「あれ、美樹、なんか、感じてない？ひょっとして、奴隷にされてみたい？」
「ああ、う、あう、そ、そんなことぉ、あうう」
　違うモン、違うモン、ちょっと恥ずかしくなっただけだモン。
　懸命に頭を振ったけど、大っきく広げて縛られているあそこは隠せない。
　かすかにかかる息。
　お兄さんの声が、足の間から聞こえてくる。
『ああ、覗かないでぇ』
　すぐ側まで、顔が近づいているらしい。
「おやあ、トクンって、蜜がわいてきたぞぉ、こりゃ、すごい。なあ、みんな」
「いやあ！ごらんにならないで！いや、いや、いやあ！」
「おやおや、ほら、また、湧いてきた、すごいなあ」
「いやあ、あう、そこぉ、あう、いやあ、やめてぇ〜」
　喉の奥を涙の味がかすかに流れてくる。
「といいつつ、ここ、ほら、これ、どうだ」
「ああう、あう、いやあ、な、あん、あん、あん、あうう」
　恥ずかしさのあまり忘れてた。
　逝きそうになってた私の身体。
　さっと人の気配が入れ替わって、次の瞬間。
　さっきの硬いオ○ン○ンが、一瞬だけ入れられて、すぐにまた抜かれてしまう。
　悲鳴を上げるワタシ。
　満たされた瞬間、恥ずかしいけど、どうしようもなく感じちゃって、子宮の奥まで、ずぅーんという甘い衝撃。
　思わず快感にのめり込もうとした瞬間、さっと、抜かれてしまったんだもの。そんなのない。
　さっきの苦しさが、一気に倍になって襲ってくる。
「あぁ、あ〜　く、くるしくて　ああ、お、に、い、さん、あああ、ゆるしてぇ」
「大丈夫、美樹が奴隷になるってヤクソクしたら、また入れてあげる。たっぷりと逝かしてあげるよ」
　耳元で囁く声。
　硬いモノが、ぬるぬるって太ももを滑ってる。
　ああ、こんなにぬるぬるだなんて。
　自分がどれだけ濡れていたのか、身体に教えられてるって感じ。おまけに、身体にこすりつけられる感触が、知らず知らずに、私の期待を大きくさせる。
　早く欲しいの、これ。
「そんなあ、そんなことぉ、あう！あうう！」
　だけど絶対に言えない。そんなこと。
　懸命に頭を振ったけど、その瞬間に、自分でもわかるくらい、びしょびしょになったあそこに、またまた、ほんのすこーしだけ、当てられたんだもの。
　甘い叫び声が続けて出てしまう。ああ、もうだめえ。
　硬くて、大きいモノ。
　ああ、ほしい……
「さ、美樹ぃ、欲しいなら、あげるよ」
「ああ、もう、我慢が、でき……　ああ、でもお」
「ほら、我慢しても、だめだよ。いくら我慢しても、また、我慢できないくらい感じさせて、そして、また、オアズケだからね。永遠に……」
「ああ、そんなあ」
「良い子にしたら、いっぱい逝かせてあげる」
「ああ、良い子にって、あう、そ、それって」
「ほら、奴隷になっちゃいな、ならないと逝かせてもらえないんだよ、ほら、仕方ないだろ？我慢できないよ、ね？」
「ああ、我慢できないぃ」
「ほら、言ってごらん。逝かせてって」
　その瞬間、また、入り口を、さっと、硬いモノが滑るの。もう、それだけで、また子宮がグッとときめいちゃって。
　そのくせ、また、さっと太ももにこすりつける動き。
　オアズケに、耐えられない。
　ナカが、勝手に収縮しちゃってるよぉ。ああ、もう、お義兄さんの、イジワルぅ。耐えられない。
　身体の奥がメチャメチャよぉ、ああ、もう、我慢が、できないぃ。
　もう、限界。
「逝かせてって、ほら、言うんだ、はやく、そしたら、ご褒美だよ、言えるだろ、そのくらい」
　そうよ、恥ずかしいけど「逝かせて」って言うくらいなら、できるもの。
　恥ずかしさを我慢して、思い切って口にする。
「ああ、お願い、し、ま、す、ああ、い、い、か、せ、てぇ、あああ、いやあ」
「ちゃんと言って」
「言ったモン、ちゃんと、逝かせてって、言ったモン、ああん、もう、あぁ、逝かせてぇ〜」
「ちがうだろ、ほら、ちゃんと。奴隷になるから逝かせてください、だろ」
「ああ、そんなあ、あう、ど……」
　思っても見なかった。
　だって、恥ずかしさを我慢して、一度、言葉にしちゃったら、もう、身体が、我慢なんてさせてくれないの。
　でも「奴隷にして」だなんて言えるわけない。言っちゃダメ。どんなに欲しくても、そんなはしたないことを言っちゃダメなの。
　一生懸命、我慢したはずなのに。
「ああ、奴隷にして、奴隷にしてください、ああ、もう、もう、逝かせてください、ああ、おねがいぃ！」
　勝手に口が動いてた。
　それも、一度言葉に出してしまったら、頭の中まで、本当になっちゃう。
　奴隷にして、って叫びながら、本当に奴隷にされちゃっても良いから、逝かせてってことだけ。
　ううん、あの硬いモノのことだけよ。
『アレをあそこに……　ああ、違うわ』
　そんな上品な言葉じゃない。
『ああ、私の、奴隷のオ○○コに硬いオ○ン○ンを、ください　そうよ、オ○○コにほしいのぉ』
「ほら、美樹いくぞ、入れるぞ、ほれ、おねだりをしてみろ」
　硬いモノが入り口にくっつけられているんだもの。もう、頭の中の言葉は、自然に出てたの。
「ああ、ください、美樹の、ど、奴隷のオ○○コにご主人様のをください」
　いつかビデオで見たセリフだったかな。ひょっとしたら、私の本心なのかも。
　自然に、言葉が「奴隷」になってたの。
　奴隷のオ○○コに、グッと、硬いモノが入ってくる。
　硬くて熱い、圧倒的な存在。
　子宮まで、ずーんと貫いてくる衝撃、快感。
　体中の震えが止まらない。
「ああ、いい！いいいのぉ！ご主人さまぁ、あう、ど、ど、れ、い、の、オ○○コ、いい！いいの、あうあう、い、いく、いく、いく、いくぅ！」
　自分でも何を叫んじゃったのかわからない。
　でも、叫んでいる途中から、頭の中が真っ白だった。
　体中がスパークしてる感じ。
　子宮からぜ〜んぶ、溶けていく。ううん、あそこ、そう、オ○○コだけが、グッと、男の人のオ○ン○ンに巻き付いて、そこだけが残ってる。
　もう、何が何だかわからない。　
　頭の中が溶けるぅ……