第11章 さんにん
　
　気がついたら、夫がのぞき込んでた。
　まぶしい光の中。優しい夫の顔が近づいてくる。
「美樹、愛してるよ」
　夫の優しいキス。あれ、私、どうしてたんだろ。
　でも、夫のキスはいつもより、ずっと優しくて甘い。
　私も夫の首に両手を絡めてキスを返して。ゆっくりと入ってくる夫の舌。
　夫の舌が絡みつくの。それだけで身体がしびれる感じ。
　いいの。夫の唾液が流れ込んでくるけど、なんだか、甘く感じて。
　夫のキスが「おいしい」って感じるって、奥さんとしてうれしいわよね。
　これよ、ああ、やっぱり、夫とのキスが…
　あれ？私、何、言ってるんだろ。えっと、今、温泉に来てて、ここはお部屋で。
　明るいわ、こんなに明るいのに、私って裸よね。あれ、あれれ…
「！」
　とっさに思い出した。二人がかりでいじられちゃったエッチな体験。
　それにしても、すごすぎたカイカン。いや〜ん、私って、そんなにエッチじゃなかったのにぃ。
　だから、身体が、満足したような、物足りないような、ヘンな感じだったのね。そんなあ。
　私は、動けない。
「ひょっとして、まだいるの？」
　目だけで、マッサージさんを探す。
　キスだけでも、私ってば、いっぱい感じちゃって。ねっとりと舌を絡めてくるのに応えるだけでも、すっごく感じちゃう。
　どうしちゃったんだろ、私。
『いた』
　タオルで顔を拭いてた。そんなに、ビショビショにしちゃったのかしら。
　私は、さっき、あそこから何かが出ちゃったような感覚を思い出す。
　お漏らしじゃないって、お義兄さんは言ってたような。でも、いったい何なのかしら。こんなこと、今まで無かったのに。
　でも、若いのね。
　マッサージさんは、淡々としているのに、やっぱり、アソコは大きいまま。
　レイセーにそんなことが見られるなんて、私ってやっぱりエッチになったのかしら。
「美樹、何を見てるの」
　急にキスをやめて、私のことを見る。何を言うのよ。
　私はとっさに、目を閉じたのに、しっかり見られてたみたい。
「ほら、大きいままでしょ、ほら、こっちに伸ばして」
　右の手首をそっと掴まれて、誘導される。
　いつのまにか、マッサージさんも横に来てたのね。

　何にも言われなかったけど、どうすればいいのか、分かってる。だって、このままじゃ申し訳ないもの。
　指先にあたる、温かくて、表面が柔らかいもの。もちろん、芯が入ってる見たいに硬くなってる男性。
　私は言われなくても、そっと、手のひらに包むように、握って、そのままゆっくり動かしてあげる。
　そんな私のことをじっと見てる夫。
　恥ずかしいから、左手を目の上に置いて隠すんだけど。よく考えたら、身体を隠した方が良かったのかしら。でも、今さらって感じがするし。
「あう！」
　だって、急に、胸をつつくんだもの。
「そうだよ。もっと動かしてあげないと。ほら、ちゃんとフェラしてあげて」
　そっと、私のことを抱き起こして、そのまま、マッサージさんの方に向けるの。
『恥ずかしい。そんなことできないわ』
　だって、さっきは夢中だったから。
　いくらなんでも、夫の前で、他の人のオ○ン○ンを口にするなんて、できない。
「ほら、さっき、美樹は逝かせてもらったろ。こちらは、途中だったんだから」
　あれ、あなたも大きくなってる。
　夫はいつの間にか裸。で、足の間から、ピョコンって飛び出すみたいな感じ。
　あなたったら、いつもより元気みたい。こんなに大きかったかしら。
　あ、やだ、私ってば、お義兄さんと比べちゃってる。なんで、お義兄さんのこと思い出しちゃったんだろ。
「美樹、さあ、してあげなさい」
　背中を押されたの。
　でも、押されたって言うより、背中に手が当てられただけ。
　だって、自分からなんて動けないもの。
　恥ずかしいから、夫に、押された形にしたいだけだったのかも。
　女って弱いのよね。だって、一度身体をくっつけちゃうと、抵抗がなくなっちゃうんだもん。あんなに、気持ち良くなったのも初めてだったし。
　だから、目の前に近づいて、お口を開けるのは、全然、平気だったけど。
　あなたごめんなさい。
　夫が、横から見てるのが恥ずかしくて、左手で、オ○ン○ンを隠しながら、ゆっくりと飲み込む。
　夫とは違う匂い。

　一度飲み込んでから。舌と唇で挟んで、ゆっくりと上までしごいて、今度は、段差のところ。ここを、ちろちろって、するといいのよね。
　あら、やだ、私ったら、お義兄さんに教わったとおりにしてる。
「美樹、なんだか、今日のフェラ、すっごくいやらしいね。誰に教わったの」
　ドキドキしちゃう。
　でも、夫はそれ以上、追及してこなくてホッとしたんだけど。
　だから、油断してた。
　私の腰が、グッと、持ち上げられて『何？』って、思う前に、入ってきたの。
「むぐっ」
　ひどい。私が一生懸命、マッサージさんのを口でしてたら、夫はいきなり後ろから、本当に入れちゃうんだもの。それも、一気に奥まで。
「美樹、すごいね、中。熱くなってる。ほしかったみたいだね」
　そんなあ、そりゃ、確かにほしかったけど、マッサージさんが帰ってから、ゆっくりしてほしかったのに。
　夫婦のセックスを人の前でするなんて。
『あなた、私、セックスしてる顔見られちゃうのよ。あう、でも、だめぇ、感じちゃって』
　いきなり入ってきたのに、私の身体は、準備万端って感じで受け入れちゃってる。それに、すっごく感じちゃってるの。
　なんだか、いつもより大きいみたいな気がする。
『何で、こんな風になってるの？私が他の人とエッチなコトして、何でなの？』
　夫の気持ちが分からない。でも、そんなこととは無関係に私の身体は、いつもより夫のオ○ン○ンに、ピッタリと絡みついてる。
　出入りする度に、ピチャピチャ音がして、その上、後ろからしてるせいなの。ブブゥって、空気が漏れちゃう音が時々して。
『いやあん、こんな音しちゃうなんて。いやあ』
「美樹、オナラしてるみたいだね」
　私がいやいやをして、顔を上げようとしたらマッサージさんに押さえられちゃう。
「ほら、奥さんはこっちでしょ。良いんですよ。しまりが良いと、後ろからするとこんな音がするんです。気持ちいい証拠ですから」
　あんなに、しつこく舐めて逝っちゃったせいかな、ううん、さっきから、何回も逝っちゃってるのに、ホンモノが入ってきたの、初めてだもの。
　お風呂では途中だったし。
　あう、だから、あん、仕方、ないのよ。
　あっという間に、また、逝っちゃいそうになって。今度こそ、本当にホント。
　これで、きっと落ち着けるわ。
　でも、やっぱりだめ。だって、他の人の前だもの。
　他の人の前で、夫婦のセックスをするのは嫌なの。お願い。後でちゃんとして。
　でも、今抜かれたらオカシクなっちゃう。あなたぁ、どうしたらいいの？
「あう、あなた、あ、やめ、て、そんなことしたら、あうう」
　精一杯、お口もがんばってるけど、もう、限界。だから、つい、マッサージさんのものを抜いてしまったの。
「いや、あなた、そんなあ、ひどいわ」
　だって夫が、中に入れたまま動かない。
　そんなヒドい。本当にやめるなんて。恥ずかしかっただけなのに。もう、身体が止まらないんだから。
　私はつい、夫を見る。
　けっこう恨みがましい目だったかも。
　だって、ひどいんだモン。
「美樹、ほら、お口がお留守だよ。マッサージさんをちゃんとしたら、こうしてあげる」
「あうう」
　夫が軽く１回ストロークしただけで、信じられないくらい、感じちゃって。
「ほら、早く。待ってるよ」
　そうよね。だって、途中だと悪いもの。私は、お尻を上げて、夫のモノに貫かれながら、マッサージさんのものを、もう一度、口にする。
　うまく両手が動かせないけど、右手で根本とか袋を触りながら、思い切って奥まで飲み込んで。
　マッサージさんは、両足を広げる格好で、ぺったりと座ってる。後ろに手をつっかえるようにしながら、そびえ立つものを私に向けてるの。
　私は、そのまえで、四つんばいになって、お口に入れてる。夫がその後ろから、私に入ったまま、それを見てる。
『ああ、そんなあ、何でこんなことしちゃってるんだろ。恥ずかしい、こんなの嫌なのにぃ』
　恥ずかしくて、でも、一度夫が入っちゃうと、無くなちゃうのは怖い。狂っちゃいそうになるもの。
『早く動いてぇ』
　私は、それだけを考えてた。
　案外、お口の方は苦しくない。なんだか、慣れてきたのかな。
　ジュボ、ジュボって、お口を動かす度に音が出ちゃうんだけど、仕方ないの。
　なんだかエッチな音。
　ときどき、マッサージさんが、「あぁ」って、ため息が出るのが、けっこう、うれしかったりするの。
　ああ、ここが感じるのね。じゃあ、ここは？って感じで、あれ？私って楽しんじゃってるのかな。ううん、そんなことないもの。これは、申し訳ないからしてるんだもの。
　それに、夫は、マッサージさんが、うめく度に、グッと動いてくれたりして。
　だから、私も、一生懸命してるの。
「美樹、交代しようか」
　え？何を言っているの。一瞬、夫がマッサージさんのを舐めたいって言ってるかと思ってビックリ。そんなわけないわよね。
　夫はホモじゃないもの。たぶん。
「マッサージさんと交代して、僕のを舐めてよ。代わりに入れてもらうから」
　何よ、マッサージさんのを入れちゃうって。そんなことできるわけないでしょ。お義兄さんのだって、断ったのに。
　でも、そんなことは言えるわけないけど。
「ね、いいだろ」
「だめ、そんなの。それに、あなたは良いの？私が他の人とセックスしちゃうの」
「ここまで、しちゃったら、同じだよ」
「同じじゃないわよ」
「美樹が、どんな顔してセックスするのか見たいなあ」
「いやよ、そんなの！」
　ホントに、夫はしそうな感じだった。
　一番怖いのは、ホントにされちゃっても、きっと、私、受け入れちゃいそうなこと。
　夫の前で、他の人のオ○ン○ンを入れちゃうなんて。それで感じちゃったら。
　そんなことしたら、ホントに私ってヘンタイよ。
　絶対、そんなことしたくないもの。
　だって、正直言うと、今、マッサージさんのものを入れられちゃったら、感じるのを我慢するなんてきっとできない。
　夫の前で、他の人のオ○ン○ンで、逝かされちゃう。そんなの奥さんとして、絶対にできないコトよ。
『こうなったら、先にマッサージさんを逝かせちゃわないと』
　もう、問答無用って感じで、もう一度、マッサージさんのものを掴むと、思いっきりこすっちゃう。根本をもって、えいって感じ。で、先端をお口に入れながら、唇でしごくの。
　もちろん、舌は、できるだけ段差のところにあたるようにして。
「うわぁ、奥さん、すっごいフェラだね」
　もう、音がしたってかまわない。だから、今度は、もっと、奥まで入れて、舌を押しつけるようにして顔を動かすの。
　よだれが、出たったかまわない。だから、さっきより、ジュボ、ジュボって音が響くけど。早く出してしまわないと、夫が「交代する」って、また、言い出しかねないもの。
　夫が、あぜんっと言う感じで見てるみたい。だから、私の中に中途半端に入ったまま、動くのも忘れてる。
　ホントは、それだと、欲求不満だけど、その分、お口に専念できた。
　だから、意外に早く、マッサージさんが限界になっちゃったみたい。
　あら、私って実は、お口、得意だったのかしら。
　夫以外のオ○ン○ンを、全然抵抗無くしゃぶってるもの。ううん、それに、マッサージさんが、感じてる声を出してくれるのがうれしい。
　私って、ミダラだったのね。
「うぅ、奥さん、出しますよ。そのまま」
　えっと、最後は、少し早くしてあげるのよね。で、出してる間も止めないって。
　あ〜ん、お義兄に習ったことを、ちゃんと覚えちゃってる。どうしよ。
　あれ、でも、どうしよ。きっと、もうすぐマッサージさんは出しちゃう。
　お義兄さんのものは、飲んでしまったけど。
　夫の前で他の人のセーシを飲んで良いのかしら。
　あれ、私、飲むのヘーキ？自分で自分が分からない。
　だって、他の人の出したもの。それも、精液。セックス以外でも、女がそれを受け入れて良いのかしら。
　でも、悩んでいるヒマなんてなかった。
　お口の中で、急にグッて力強くなって。
『あ、でる？』
「う、出る」
　マッサージさんは、グッて、私の頭を掴むから、お口から出してるヒマがなかった。
　ドクンって、勢いよく、出てきた。
　いきなりじゃなかったけど、こんなに出るなんて。
　夫とも、お義兄さんとも違う匂い。
　でも、飲み込んであげない。だって、恥ずかしいもの。飲むのは嫌じゃないのが、ホント、自分でも不思議なんだけど。
　夫に後ろから貫かれながら、お口の中に、他の人のセーシをため込んでいる不思議な瞬間。
　ホンの一瞬ためらった後で、私はゴクッて飲み込んでしまった。
　柔らかくなっていく、他の人のオ○ン○ンを咥えたままの私。
　夫が、急に猛り狂ったように後ろから突き始める。
『あなたぁ、大きいわ』
　いつもより大きい夫を感じながら、私は、思わず、他の人のオ○ン○ンをそのまま舐めてしまう。
「美樹ぃ、そんなことまで…」
　夫の驚いたような声。
『ごめんなさい。でも、してあげたいの』
　出した後のオ○ン○ンをきれいにする。お義兄さんに教わったこと。
　いつもより、すっごく大きくなった夫に絡みついてるアソコから、私は、早くも、白い津波が上がってくるのを感じてる。
　頭の中が、熱い溶岩のように溶け出して、体中が爆発するような白い専攻に包まれる。
　快楽の津波に翻弄されながら、私は、とっても不安だった。
　私、貞淑な妻に戻れるのかしら…