第２章　たかぶり

「洗ってあげようか」
　夫の優しい言葉。どうせ、洗う、なあんて言いながら、ヘンなことをするに決まってるけど、ユルシテあげる。
「やっぱりすべすべだよなあ」
「もう！だれと比べてるのよ」
「そんな、比べてなんて、何、疑ってるんだよ」
「ああ、怪しいなあ。ムキになって否定してる」
　私は、後ろの夫をチラって見る。
　なんだか、どきどきしてるような表情。こういう時って必ず夫は何かを企んでる。割とわかりやすいのがカワイイ。
　私は知らん顔して、露天から見える夕日に目をやる。
　最近、流行っている、貸し切りの小さな露天風呂。
　でも、夕日が落ちていく海が直接見える素敵なお風呂。
　夫にしては手回しよく、ちゃんと予約してた。
　ちょっと見直した、って言ったら怒るかしら？
　入り口には「中澤様ご予約」って看板があって、時間まで、誰も入ってこない。
　だから、つい大胆になっても良いかなって思えちゃう。
　旅先だもの、少しくらい良いよね。
　遠くに島が黒く浮かんでる。そして、もっとちっちゃい島影も夕日に照らされてる。
　伊豆大島かしら。よく知らないけど。
「きゃう！」
　私の胸をいきなり触ってきた。もう、ムードないんだから。
「ちょっと待ってよ、そんな、あん、いきなりなんて、あうん」
　最近、胸も感じやすくなっているのが自分でもわかる。
　それなのに、石けんまみれの手でヌルヌルさせて、その上、乳首まで、あん、ダメ、乳首は弱いのに。
「ほら、ほら、いきなりじゃなければいいのかなぁ」
「もう、ちょっ、ちょっとやめ…あん、むぐぅ」
　夫がキスしてくる。やっぱり弱いのよね。
「な、やめ、あん、むう」
　夫の舌が絡みついてくる。なんだか、口に中を犯されているみたいな気がして、キスだけで身体の奥がジーンとしちゃう。
　あ、夫の指が…
　私のアソコに忍び込んできた指が、ヌルって動く。　
「むぐぅ、だめ、ぇ、うう」
　私は夫の手を、何とかどかせようとするけど、手が滑っちゃう。
　それに、あん、力が入らない。ほんの入り口なんだけど、なんだか、身体の奥にビンビン響いてくる感じ。
「ほら、みきぃ、もう、こんなにヌルヌルじゃないか」
「せっけんだもん」
「ほら、見てごらん」
　夫が目の前で人差し指と、私のアソコに触れていた中指を何度もくっつけたり、話したりする。つーと透明な糸を引いている。
「へぇー、最近の石けんは糸を引くんだ」
　私の身体の嫌らしい反応を見せられたみたいで、恥ずかしくてたまらないのに、身体の奥がしびれたみたいになって目が離せない。
「あれ、目が潤んでるよ。いっぱい感じてるんだ」
　そうなの、最近は感じてくると、目元が潤むって、夫からよく言われる。
　あの痴漢された時みたいに、いやらしい顔をしてるのかな。
　自分の身体がだんだんミダラになってきたみたいで、ちょっと嫌なのに。
「もう、だめぇ」
　私は、やっと、夫の手を右手で目の前からどかせた。
「あううん、あう」
　どかしたはずの右手が、また、私のアソコに忍び込んできたの。
「ほら、みき、感じてごらん」
　気がついたら、後ろの夫に身体を預けてた。
　イスに座ったままの私の膝はいつの間にか開いちゃってる。夫の腕がその中に。
　恥ずかしいのに、力が入らなくて。
「あん、あなたぁ、もう、もう、やめてぇ」
　もちろん、夫はやめてくれない。私も、なんだかスイッチが入っちゃったみたいで、抵抗できなくなってる。
　こんなに明るいところで。だって、ここは、外なのよ。
　夕日が目の前の海にさしかかってる。
　お外のお風呂で、こんなエッチなコトしちゃってるなんて。
　でも、なんだか、頭がぼーっとしちゃって、何も考えられなくなっちゃったみたい。
「ほら、みき、僕のも」
　夫がそっと、私の右手をとって後ろに持って行く。
　もちろん、夫が何をしてほしいかなんてすぐわかる。私は逆らう気持ちもない。
　ううん、早くしてあげたかった。
「あ」
　夫のものが、カチンカチンになってる。
「気持ちいいよ、みき」
　そっとささやかれると、ますます、身体の奥がジーンとしちゃう。
　私は、そっと、夫の硬いものを握って確かめるみたいに動かしてしまう。
　そう言えば、電車の中で、痴漢さんのを握ってしまった。こんな風に動かして上げちゃったの。でも、あれは、夫のだと思ったから。
　今握っている夫のより、一回り大きかった気がする。
　でも、夫の方が硬いカナ。
　あれ、私ったら、痴漢さんと夫のアレを比べちゃってる。なんだか、ふしだらなキブン。
　でも、って思っちゃう。
　あの時、私の中に入っちゃったアレ。夫のものより大きかったけど、ほんの入り口にしか入らなかった。
　もし、あれで、奥までかき回されちゃってたら…
　そんなことを考えたら、キュウーンて感じて来ちゃって。
　ううん。きっと、夫の指のせいよ。エッチなこと考えてたせいじゃないモン。
「あ、あなたあ、お願いぃ」
　もうやめてって、いうつもりで言ったのだけど、ホントにそうだったのか、自分でもちょっと怪しい気がする。
　そして、もちろん、夫は、やめてって感じには思わなかったみたい。
「珍しいね、自分からおねだりなんて、外ですると感じるなんて、エッチだね」
「ばかぁ」
　私は下を向いちゃうしかなかった。
　だって、おねだりしてたのかもしれないもの。
　自分の身体が信じられない。
「ほら、そこにつかまって、立ってごらん」
　夫が私を後ろから抱き上げるように立たせようとする。
　私の目の前には、海に向かった手すりがある。太い木を模したコンクリート製の手すり。
　その太い手すりにつかまって立ち上がっる。ヒンヤリした感触がほてった体にキモチイイ。
　海に向かって、胸を見せているみたい。誰かがこっちを見てたらって思う。
　もちろん、誰もこっちを見ているはずもないけど
「もっと、お尻をつき出して」
　恥ずかしい。
　でも、頭がぼうっとなっちゃってて、身体は、夫の言うがまま。
　もちろん、お風呂に入ってるんだから、何にも身につけてない。
　それなのに、むき出しの胸を手すりの向こうに差し出しながら、お尻だけを後ろに突き出す、恥ずかしいカッコ。
　夫の手が私の足を広げてしまう。あん、そんな格好をしたら、全部見えちゃうのに。
　ちらっと見ると、夫が、後ろから、私の恥ずかしいところをのぞき込んでる。
「いやあ、あなた、恥ずかしい」
　それなのに、私は恥ずかしいところを隠せない。
　だって、なんでだか足を閉じられないの。
　いや〜ん。
　手で隠すのもなんだか変なカッコウになっちゃうし。
「もう！見ないで。お願い」
「すっごく、きれいだよ、イヤらしく、うねうね動いてるし」
「そ、そんなことないもん」
　ああ、夫に、そんなふうにのぞかれて、エッチなことをささやかれると、イヤなのに、ホントにイヤなのに、なぜだか、身体の奥が熱くなる。
　あうう、私ってなんて大胆なコトしてるんだろ。
　遠くにお船が見えるけど、まさか、こっち、見えないよね。
　でも、なんだか、視線を感じちゃう気がして、お腹の下の方がトクンとちゃう。
「みきぃ、奥からまた、どくってヌルヌルが出てきたよ」
「もういやあ」
　もう身体を手で支えられない。胸を手すりにもたせかけてしまう。こんなカッコウをしたら、ますます、お尻が丸見えになっちゃうけど、力が入らないんだもん。
「ほら、これ、どう」
「あうう！」
　アソコに、とっても熱くて硬いものがくっついてくる。もちろん、夫のモノ。
「ほら、ほら、これ、どう」
「あん、あん、あん」
　夫が、私の入り口をアレで上下にこすりたててくる。ほんの先っちょだけが、私の身体の奥にビンビンと刺激を送ってくるの。
　ほしい…　　
「ほら、みき、もう、ほしいでしょ、ほら、ほら」
　アソコをこすりながら、夫が聞いてくる。
　イジワル。
　そんなこと言えるはずない。だけど、身体の奥が、ジンジンして、たまらないの。
　その硬くて熱いモノを、奥に受け止めたい。あなたが欲しいのに。
「あれ、みき、お尻が動いているよ。ほら、ほしいなら、言わなくっちゃ」
　ああ、そんなこと言えないぃ。だけど、でも、お尻が動いちゃうのが止められない。止めようとしてるのに、お尻が勝手に動くんだもん。
「どう、もう、我慢できないでしょ」
　夫は次々に声をかけてくる。もちろん、アソコにこすりつけながら。
「ほら、みき、入れてって言ってごらん」
「言えない、そんな、恥ずかしいの」
「素直にならなきゃ。奥さんだろ。だんな様には正直にならないとね」
「そんなあ、だめぇ」
「じゃあ、素直に言うことを聞かない罰だよ。あなたの大きいオ○ン○ンを、いやらしいオ○ン○に入れて、って言うんだよ」
「ああ、そんなあ」
　夫に恥ずかしいセリフを言われて、身体の奥がキュウンとしちゃう。
　そんな、恥ずかしいセリフ、言えない。だって、私、そんなにエッチじゃないもの。
「言えない、もう、許して」
　私は、いやいやをして、頭を振るけど、夫は相変わらず、私のアソコの入り口をゆっくりとこすってる。
　あん、こんなにじらされるなんて。でも、もう身体の奥が、奥がヘンになっちゃうから、いやあ、そんな。
「ほら、こうしたら、もう、オカシクなっちゃうだろ」
　手すりのすぐ下にある、私のオッパイの先端を、キュウって、つまんでくるんだもの。
　もうダメ。アソコがヒクヒクしてしまって。
「あなた、言わないと、あう、入れて、く、くれないの」
　私はため息混じりにしかしゃべれない。
　ううん、ため息じゃない。エッチなあえぎ。ベッドでしか出さないはずなのに。
「ほら、早く言わないと、もっとエッチなことを言わせるよ」
「ああ、お願いぃ、いれてぇ」
「だ〜め、ちゃんと言わないと」
「ああ、もう、ひどいぃ。」
　でも、もう限界。一度、入れてって言っちゃうと、もう心が完全に降参しちゃってるのね。逆らえない。
　私の身体ってとってもエッチだったんだ…
「あなた、…あなたの、お、お、き、い、のを、入れてください」
　私は、思い切って、恥ずかしい言葉を口にしちゃう。言ったとたんに、身体までオカシクなっちゃったみたい。奥からトクンって、恥ずかしい液体が出てくる感じがする。
　ああ、それなのに。
「ほら、みき、ちゃんと、セリフを言わなきゃ。忘れちゃったの？」
　忘れてはいないけど。そんな、恥ずかしすぎる。
「こう言うんだよ」
　夫が、また、私が言わなきゃいけないセリフをささやいてくるの。
　え!?　そんな、さっきよりエッチになってる。
「ほら、ちゃんと言えたら、奥まで入れてあげるよ」
「あうう」
　夫が、ほんのちょっと中に入ってきたの。それだけで、腰の奥がとろけそうな甘い感覚があるのに。
　夫は、スッと出てしまう。
「ほら、言ってごらん」
　あん、もう、だめ。私ってエッチなのね。エッチな言葉を言ってしまうのね。
　身体が一刻も早く満たされたくって、もう、我慢ができないもの。
「あなたぁ、ああ、大きいオ○ン○ンを、みきのイヤらしいオ○ン○に入れてください。もう、イヤらしくなって…」
「ほら、続きは？」
　ああ、やっぱり言わなきゃいけないのね。
「あなたが入れてくれないと、いやらしいオ○ン○に…」
「ほら、続けて」
　夫が抜いてしまう。ダメぇ、ヘンになっちゃうんだから。
　だって、そんなひどいコトする方が悪いのよ。もう頭が真っ白になっちゃって、体の中を満たしてもらうことしか考えられない。
「ああ、もう、あう、もう欲しくて、他の人の、他の人のおちんちんを、入れたくなっちゃうからあ、早く入れてください！あうう！」
　私が言い終わるのと同時に、身体が夫で満たされた。
　もうヌルヌルで、夫のモノが体の中でヌルヌルになりながら、奥までこすってくる。
　私は、カラダの奥からとろけそうになちゃう。
「みき、感じるだろ」
　私は、カクカクってうなずいた。でも、夫は許してくれない。
「ほら、言ってごらん」
　私は恥ずかしくて、黙ってようとしたの。
　だけど、夫のアレが私に命令するみたいに大きく動くと、なぜだか、逆らえない気がして。
　私は、口を開いてしまう。
「ああ、あなた、あうう、あなた、感じるのぉ、ダメぇ、あん」
　私の中を夫が大きく動いてる。そのたびに、私のアソコがとろけそうな感じがしちゃう。
「感じるだろ。言うことを聞かないと、抜いちゃうよ」
「そんなあ、いやあ」
「今抜いたら、ほんとに誰にでもオ○ン○を広げちゃいそうだね」
「そんなこと、あん、な、い」
　本当に抜かれたら、って思っちゃう。我慢できるのか、ホントは自信、ない。
　あの時のおじさんのオ○ン○ンの感触を思い出しちゃう。きゃう！恥ずかしいのに、嫌なはずなのに、カラダの奥に甘い衝撃が来ちゃう。
「本当かな、じゃあ、ちょっと抜いてみようか」
「嫌、ダメ！抜かないでぇ、お願いだから」
「我慢できるんだろ。俺以外のオ○ン○ンを入れるくらいなら、我慢できるんだろ」
「そんな」
「どうなの？」
　あ〜ん、そんなこと言われたら、我慢するって言うしかないじゃないの。ヒドイ。
「我慢するモン」
　あう、ヒドイ、本当に夫は抜いてしまったの。
「ヒドイ、あなた、そんな、ひどい」
「ほら、知らないオ○ン○ンを後ろからくっつけちゃうよぉ」
　あん、口調まで変えて。
「そんな、あなたのだモン」
「ほら、知らないおじさんのオ○ン○ンが、美樹の後ろからくっついているんだよ」
　私は、まだ、あの時のことを思い出す。
　痴漢さんのオ○ン○ンが、私に入ってきた感触。ヌルって入り口に入って来ちゃった、あの感触。
「やん！」
　キュウンと私の中が収縮して、衝撃が走る。甘い感覚。
「なんだ、簡単に感じちゃうんだね」
「知らないぃ」
「今、誰か入ってきたら、みきはオ○ン○を広げちゃんだろ」
「そんなことしないモン」
「ほら、みき、知らないおじさんのが入ってくるよう、我慢できるかなあ」
「あうう！」
　ダメ。全然我慢なんてできなかった。電車の中で、逝っちゃった時のことを思い出しちゃう。
　私の中がメリメリと押し広げられて、カラダの奥の方から、白い波が上がってくる。
「い、いくう、ああん！」
　私は手すりにしがみついてしまう。カラダが言うことを聞かない。
「あれ、もう逝っちゃたのかい」
　私は、何度も頷いちゃう。でも、なんだか、いつもと違う。まだまだ、感じてしまうの。
　夫はたくましいまま、私の中を大きく動いてる。
「あうう、あなたあ」
「あれ、いつもよりエッチだね」
　私は何も答えられない。
「もっと欲しいんだろ？」
　そうだけど、言えない。恥ずかしいもの。
「抜いちゃおうかなあ」
　夫のモノが、ゆっくりと抜かれていく。
「あん、ダメぇ、抜かないで」
　私はたまらなくなって、恥ずかしい、おねだりをしてしまう。
「あれ？みき、これが欲しいの」
　夫が、私の中にまた入ってきてくれる。
　そして、ゆっくりと動く。
「あん、あなたあ、もっと…、ああ、恥ずかしい！」
「いいんだよ。もっとエッチになって」
　夫の動きが急に速くなる。また、お腹の奥から、ゆっくりとした波が動き始めて、私はたまらなくなっちゃう。
「あなたあ、ください、もっと、お願い、ああ、恥ずかしいのに、あん、もう、来ちゃうから、あなた、ああ」
　その時、急に夫が抜いてしまう。
「あうう、何でぇ！意地悪ぅう」
　夫が私の入り口に、ピタピタとくっつけてくる。それだけで私に甘い衝撃が来る。
「何でも言うことを聞くかい」
「ヘンなぁ、ことぉ、させないでぇ」
　ああ、どうせ、エッチなことをされるのね。でも、このままだと、きっとオカシクなっちゃう。
　それに、エッチなことを口にすると、さっきから、もっと感じちゃう自分がいる。
　私ってば、こんなにミダラだったなんて。
「はうう」
　夫が急に中に入ってくる。一度、じらされた私の中の感覚にまた火がついてしまう。
　もう止まらないみたい。
「ほら、どうする」
　夫が、また、催促するみたいに、大きく私の中で動く。身体の中がかき回されてる。なんだか、夫のモノから、熱い電気が流れるみたいに、腰がとろけそうになってきちゃう。
　もう、これが抜かれちゃうなんて考えたくなかった。
「あう、あなたぁ、言うことを、あう、聞くから、抜いちゃ、抜いちゃいやあ」
　あ〜ん、もう、私の負けぇ。ホントに何でも言うこと聞いちゃうって思った。
　だって、身体の中に、なんだかシャボン玉が浮かんではじけていくみたいなんだもの。プチン、プチンって。
　そのたびに、私の身体に快感がはじけちゃうの。
「この温泉にいる間は、下着禁止だよ。浴衣一枚でいること」
「そんな、恥ずかしくて、できない」
「あれ、そう？」
　夫は、あっさりそう言う。
　ああ！夫のモノが、スルスルと私の中から抜けていってしまう。
「あなた、意地悪はやめて！」
「意地悪は君だよ。何でも言うことを聞くんだろ」
「だって、恥ずかしくて、ああ、あなた、早くう。苦しいの」
　私の身体は、一刻も早く、夫の大きいモノがほしくて、奥からヒクヒクしてしまう。アソコの奥が、苦しい。なんだか、つかまりたいのに、つかまる相手がいないみたいなの。
「ほら、ほしいんでしょ。大丈夫、浴衣の下は裸だって昔から決まってるもの」
「だって、恥ずかしくて、ああ、お願い」
「ほら、いいね」
　夫が私の入り口にちょんちょんって触れてくる。もう、それだけで、私は、逆らえなくなっちゃう。
　大丈夫よ。お部屋に帰るまでだけだもの。誰も見ないわ。うん。
　私は自分自身を説得してしまう。だって、恥ずかしいけど、これ以上、我慢できないんだモン。
「お願い、あなた、約束するから、約束するから、もう、お願い」
「何を約束するのかなあ」
「下着を着けません！浴衣一枚でいます。だから、だから、早くぅ」
　夫がやっと私の中に入ってくる。あれ？でも、奥まで来てくれない。
　やっと入ってきてくれて、私は、すっごく気持ちいいのに、でも、満たされてないの。
　夫が、少ししか入れてくれない。何で？
「奥までほしいかい？みき」
「お願いよ、あなた、奥までぇ」
「もう一つ、約束してほしいんだ」
「なんなの、お願い、早くして！」
　なまじ、少しだけ入れてもらったら、身体の要求が自分でも抑えきれなくなっちゃった。
　今なら、たぶん、どんなことを言われても逆らえない。
「言うことを聞くかい？」
「あうう、早く、お願い、もう、何でも言うことを聞くからあ」
　私は、無意識のうちにお尻を突き出したみたい。夫がズブって感じで急におくまで入ってくるんだもの。
「あうう！あん、あん」
　今までじらされたから、一気に、身体の奥で泡がはじけちゃう。
　目を閉じてるのに、目の前が白くなってくる。
「みき、あとで、マッサージを受けるんだよ、いいね」
「ええ、う、は、はい」
　私は、もう、どうでもよくなっていた。だって夫の言うことですもの。信じるのが妻のつとめだわ。ううん、快感で何も考えられなかっただけカモ。
「目隠ししてね」
「え？」
「目隠しして、裸でマッサージを受けるんだよ」
「何でぇ？」
　私は、身体の中の快感でよくわからないけど、なんなの。目隠しして？は、はだか？
「いいね、それとも、抜いちゃおうか」
「ああ、ダメ！抜いちゃダメ！何でもするから、お願い、抜かないで」
　ああ、目隠し、何で？でも、今抜かれたら、どうにかなっちゃいそうで、コワイの。
　あれ、もう一つなんか言ってたけど…
　夫がすっごくおおきい。それに、なんだかいつもより、大きくて硬い気がするの。
　ああ、もう、体の中の夫のモノしか考えられない。
「ほら、夕食の後で、もう頼んであるからね、いいね」
　私は何度もカクカク頷いてしまう。
　だって、もう逝っちゃいそうなんだもの。
　そして、私の体の中から、背中を貫いて、白い波が押し寄せてくる。
　頭の中が、弾けるうぅ。
「あなた、もう、逝く、逝っちゃう」
「オレも、出すよ。みきぃ」
「あううう！」
　夫の熱いモノが身体の中ではじける気がする。奥に熱いしぶきがかかるもの。

　夫にお尻を抱えられたまま、私の身体が、ピーンと反り返って、息が、息ができない。
　目の前が真っ白になって、身体が、溶けちゃうぅ。