第6章　こうそく

　恥ずかしくって、顔を上げられない。
　でも、視線を感じちゃって。
　なんでだろ、視線が熱くカラダを這い回ってるカンジ。
　ふと、おじいちゃんと目が合う。
　え？何？
　おじいちゃんが目で何か言おうとしてる。チラチラって。
　下を？見ろ？
　私は自分の足を見る。むき出しになってしまった私の恥ずかしい足。
　きわどいミニはめったにはかないけど、ミニどころじゃない。
　目を上げる。
　おじいちゃんは目元をゆるめて、ゆっくり頷く。
　え、まさか、足？足を開けっていってるの？
　じょーだん。
　私が何で、こんなところで、知らない人に見せなきゃいけないのよ。
　知ってる人に見せるのも問題だけどさ。
　その時、おじいちゃんは、自分の、あの大きなアレの位置を片手で真ん中にしたの。その時「ホース」を振るようにしたから、一瞬、先端のふくらんでる部分、えと、亀頭とか言うんだっけ、アレが丸見えになって。
　何を見せるのよ。そんなの見せられても何ともないも〜ん。
　でも、その時、つい、お義兄さんのアレが浮かんじゃったのもホント。
　だって、夫以外の男の人のものを見たのは初めてだったから。もし、お義兄さんが、あんなだったら…
　さっき、お義兄さんに、さんざんいたずらされたこと思い出しちゃう。
　お口に入れた、初めての夫以外のヒト。
　口の中の感触が、急に蘇っちゃって、それが、目の前の、あの大きさにふくらんじゃんって…
　あ、だめ、ドキドキしてきちゃう。
　それに…
　そうなのよ。「あれ、ビデオで見たのと同じ」って思っちゃたら、ついついビデオのことが頭に浮かんじゃって。
　縛られて、ステージで裸の主人公。
　鞭で脅されて、ステージの上で足を広げさせられちゃうの。
　で、もちろん、お話だからなんだろうけど、鞭を持った男にぐっと指を入れられちゃって「濡れてるぞ」って。
　あんなことされて感じちゃったら、たまらないわ。
　あの時、たしかに、ヒロインは感じてる顔をしてた。
　縛られてる私。今、どんな顔してるんだろ。まさか、濡れて、ないよね、私。
　でも、普通だったら、こんな時、女の子は逃げちゃうわよね。だのに、逃げないってことは、私ってば、そうとうエッチって思われてるのかも…
　やっぱり、そうよね。だから、きっと、足を広げろって。
　ああ、ダメ、今、動いたら、絶対、太ももが付け根まで見えちゃう。せめて、帯がちゃんと締まってたら、いいのだけど。
　後ろに腕を伸ばすのって、タイヘンなの。
　一生懸命、腕を伸ばしてるつもりでも、ついつい、ゆるんじゃう瞬間があって、その度に、ちょっとずつ、広がっちゃってる。
　気がつけば、胸元はすっかり開いちゃって、ふくらみの裾野が見えてる。
　どうしよ。戻せないのよ。
　早く夫が戻ってくれないと、このままじゃ見えちゃう。
　その時、魔が差しちゃったの。
　ふと、夫が戻ってきてくれないか、気になっちゃって。ほんとは、どうせ柱の陰になるから、すぐそばに来ないと見えないのに。
　いくら首だけのつもりでも、身体をひねれば、それだけ、足も動いちゃって。
　ハッと思ったときは、遅かった。
　ううん。ハッとしたのが悪かったのかも。
　いけないって思って、身体をぱっと元に戻したのだけど。
　見事に、浴衣の合わせ目は広がっちゃって。帯の所では、もう、重なるか重ならないかくらい。
　それに、見るのは怖かったけど、でも、…確かめなきゃ。
　あ〜ん、やっぱりぃ。
　上からでも、くっきりと黒い茂みが見えちゃってる。
　きっと、向こう側からは、丸見えなんだわ。
　だからね、さっきの禿げたおじさんは、もう、何にも言わずに、目をまん丸にして見てるもの。
　白髪のおじいちゃんは、静かに、なんだか厳しい目をしてる。
　そして、膝に乗せたままの手を静かに動かす。
　それは、私へのサイン。
　いいえ、きっと「命令」のつもり。
　おじいちゃんの手は、膝をもっと広げろって言ってた。
　視線が熱い…
　突き刺さってる。私の胸元にも。そして、恥ずかしい部分にも。
　このまま膝を広げれば、大事なところが奥まで見えちゃう。
　キュンと胸の奥がすぼまるような感じがする
　あ〜んどうしよ。
　ダメ、絶対。もちろん、私はそう思ってるわよ。
　でも、もう、実は、さっきから、足に力が入りっぱなしだったの。
　だって、ソファにゆったりと腰掛けるわけにはいかないから、低めのソファの座面にほんの少し腰を下ろしてるでしょ。
　足をどっちかに傾ければ、浴衣の裾がそっちに流れちゃう。だから、足に目一杯力を入れて、まっすぐにしてるしかない。
　でも、もう限界
　足に力が入らないような、フワフワした感じがしてて、このままだと、足をぴったりとつけていられなくなりそうなんだもの。
　そうよ。別に、見せようだなんて思ってないの。
　ただ、足の力が抜けちゃっただけ。
　ダメなのに、足が勝手に…
　私は顔を上げられない。
　けど、視線が突き刺さってる。足が、ほんのちょっとだけど広がっちゃって。
　私の大事なところが、熱い。
『見られてるぅ〜』
　チラって、見てみると、私の真っ正面に、ぐっと首を伸ばして、乗り出してみてる禿げた方のおじさん。
　おじいちゃんの方は、っていったら、冷たい目。
『あ！』
　おじいちゃんの足の間のアレ。なんだか、さっきより大きくなってる。
　ううん、見てる間にも、むくむくって感じで、大きくなってる。
　長さは、それほど変わらないけど、太さが、ぐっと一回り大きくなってるの。
『あれなら、お義兄さんのよりちょっと太いくらいかな』
　って、私ってば、何考えてるのよ！知らない人に、下着も着けてない足を広げちゃってるのよ。
　自分自身を、叱っては見るけど、足が言うことを聞いてくれないの。
　もう、とっくに膝一つ分開いちゃてる。
　向こうからは、茂みの下の部分も、きっと、見えてる。
　視線が奥に突き刺さるもの。
　大事なところに、いやらしい視線が熱く感じちゃって。
　だめぇ。私はこらえきれずに左側に足を崩す。
　サラっと、右足から浴衣が滑り落ちて、ヒップまで全部見えちゃう。
「あれ、お嬢さん、そういう趣味だったんだ」
「そんな、違います」
　何が、そう言う趣味ってことなのか、言われなくてもわかる。
　だって、カラダをひねったから、後ろで縛られてるのが見えちゃったはず。
　もうだめ。
「ほう、お嬢さん、オッパイもきれいだね」
　え？
　うそ。身体から浴衣がずれて、左のふくらみが全部見えちゃってる。　
「どうだい、お姉ちゃん、俺たちの部屋に来ない？」
　私は恥ずかしくって、いたたまれない。
　ただ首を横に振るだけ。だって夫がいるのよ。そんなことできるわけない。
「お、藤八っつあん、とうとう、出たな」
　下を向いていた私にではなく、隣のおじいちゃんへの声。
　でた？
　私はチラリとおじいちゃん達の方を見た。
　なんなの！
　人間のものとは思えないモノがそこにあるの。
　昔ビデオで見たような、巨大なモノ。
　浴衣を突き破っているかのようにそそり立って。
　ゆったり座っているおじいちゃんの胸近くまで高さがある、モノ。
　長さだけじゃない。太さも、夫のモノより、ううん、お義兄さんのモノより、さらに一回り太いみたい。
『こんなの、お口に入らないよぉ』
　さっきお義兄さんのものを咥えた感触を思い出しちゃう。
　夫よりひとまわり太いせいで、口の中を占領されたみたいだった。それよりも太いのよ。
　口の中に感触がよみがえってくる。なぜだか、太ももをキュウッと締め付けてしまう。お腹の下の方が苦しいみたいな感触。
　そうよ、あの、お兄さんのモノより太いのよ。
『あ〜ん、だめぇ』
　さっきあんなコトさせるから。
　いけない、って思っても目が離せなくなってた。
「おじょうさん」
「ハ、ハイっ」
　静かな声で、呼びかけられて、私はつい返事をしてしまった。
　じっと、オ○ン○ンを見つめてしまったのをとがめられたような気分。
「ほら、見えるでしょ」
　答えられない。確かに見てるケド。
「あなたの素敵な身体を見てたらこうなってしまいましたよ」
「…」
　そんなこと言われても、困るって言いたいけど。
　私は顔を伏せたまま、動けなくなっちゃった。何でだかわからないけど「すくんじゃう」ってこういうことなのかも。
　おじいちゃんが立ち上がる気配。
　近づいてくる。
　逃げなきゃ。でも、動けないよぉ。
「おじょうさん、う〜ん、素敵な肌ですね」
　おじいちゃんが目の前に立ってる。
「いいんですよ。お嬢さんのような美しい方が、人に見られたいと思うのは、当たり前なんですからね」
「そんな」
　見られたいなんて思うわけ無いって言いたいのだけど、こんなカッコウでは、言ってもムダよね。
「ヒッ！」
　下を向いてる目の前に、さっきの巨大なものが突きつけられちゃう。
　どす黒い色をして、表面がでこぼこしている感じ。なんだか怖い。
　私は身動きできなかったの。
　そのまま、ゆっくり私のはだけた浴衣の胸元に。
「あ、いや」
　私は、小さく悲鳴を上げちゃう。だって、おじいちゃんは、その巨大なもので私の浴衣を肩から落としてしまったんだもの。
「！」
　左の胸がまろびでてしまう。
　信じられない。見も知らない人の前なのに。
　でも、なぜだか抵抗できない。ううん、抵抗って言うか、声も出せなかったの。
「ほら、おじょうさん」
　そう言いながら、ぐっと、先端が上がってくる。
　私は反射的に顔を上げてしまう。
　ハッとしたときは、目と目が合って、じっと見下ろされてしまったの。
「ほら、おじょうさん、きれいな身体、たっぷり見せてもらったよ」
　ふっと、おじいちゃん目が下がる。
「あう」
　柔らかくって、硬いモノが私の乳首をたたいた。
　そう、おじいちゃんの巨大なモノの先端が、私の胸をつついたの。
「なかなか、やわらかいね。こんなに乳首をたてて」
「そんな、やめ…」
　私は、言葉が途中で出せなくなる。自分の乳首が男性の、それも、巨大な先端で押されているのを、じっと見てしまう。
「ほら、こんなのどう？」　
　硬くなって、どす黒い色をしている。なんだか、人間の身体とは思えないモノの先端で、器用に乳首をクリクリしてくるの。
「ふぅ〜」
　なんだかため息のような声が混じって、大きく息を吐き出しちゃった。
「ほら、感じてるんだろ、こんな風に見せびらかして」
　私は、そんなことない、って言いたかったけど、声が出ない。だから、私は黙って首を横に振るしかない。
「お嬢さんのせいで、こうなってしまったんだ。どうしてくれる？」
　そんな、私のせいじゃないモン。
　なんで、みんなそういう風に言うのよ。
　私が心の中で、否定しているのにお構いなしに、おじいちゃんは、私の胸をつかんできたの。
「あう！」
　びーんと来ちゃった。
　さっき、先端でうねうね動かされたのとは比較にならないくらい強い刺激。
　私は、目を閉じて顔がのけぞってしまう。
「や、やめてください。夫が、夫が…来、ま、す」
　私は、やっと、声が出せた。でも、身体はほんのちょっとしか動いてくれない。
　逃げなきゃって思うのに。
「ほら、ほら、旦那さんなんて来やしないよ」
「そんな、あう、もうすぐ、あ、帰って、くるんです」
「旦那さんに縛られたんだろ。そんな旦那なら、奥さんの今の姿を見たら喜んじゃうよ、きっと」
「だめぇ」
　私は、そんなこと無いって思ったけど、でも、夫がなかなか帰ってこない。
　今の姿を夫に見られたら、どんな風に見られちゃうんだろ。
「ほら、お嬢さん、そんなに心配ならあっちに行きましょうか」
「あ、いや、やめてください」
「あれ、騒いじゃうと、お嬢さんが困るんじゃないの？こんな恥ずかしいカッコして」
「…」
　私は、返事に困ってしまう。だって、その通りなんだもの。
「大丈夫、乱暴なことはしないよ。ただ、こんなところを見られたくないでしょ？他の人にも、旦那さんにも」
　あ〜ん、確かに見られたくはないけど、だからって、おじいちゃん達に見られるのもイヤなのにぃ。
「ほら、大将、あっち、あっち。あっちの庭。陰に、確か、イスがあったろ」
「ほいほい、いくらでも手伝いまっせぇ」
　気がついたら、すぐ横に、禿のおじさんがいたの。そして、私は身体をぐっと二人がかりで持ち上げられるようにして、小さなガラス戸から連れ出されたの。
「ぃやっ！」
　持ち上げられた拍子に、とうとう上半身から浴衣が完全に脱げちゃったの。
　私は、両胸を丸出しにしたまま、中庭に連れ出されちゃう。
　そう、そこは、お風呂上がりに夜風に吹かれるにはちょうど良い、海に開かれた中庭。ホンの小さな所だけど、小さな植え込みの向こうに、竹でできたイスがある。
　もちろん、植え込みって言っても、すぐそばまで来れば丸見えだけど。
　暗いところに連れてこられて、怖いはずなのに、かえって暗い方が、ちょっと安心だった。だって、他の人が通りかかると大変なことになりそうだったから。
「ほら、大将、お嬢さんを抱っこしてあげなきゃ」
「ほいきた」
　ドサって、感じでおじさんが、イスに座ったら、一瞬遅れて、私の浴衣が後ろからまくられてしまう。
「いやぁ」
　いきなり、お尻が丸出しにされちゃって、『このまま、されちゃう、どうしよ』って、泣き出しちゃいそうになる。
　そのまま、ふわっと抱え上げられて、気がついたらおじさんの上に、後ろ向きでまたがらされてた。
　後ろでくくられた腕が、おじさんのふくらんだお腹に、ぎゅって押しあてられるの。男の人なのに、ぶよっとした感触がして、気持ち悪い。
　夫も、お義兄さんも、贅肉なんてないんだもの。あれ？「お義兄さん」は、ホントは関係ないか…
　私の腕は、縛られたまま、クシャクシャに丸められた浴衣の中で、動かない。
　前から見たら、裸で足を広げたまま、男の人の上に座ってるように見える、ていうか、これだと、まるっきり裸じゃないの。
　ううん、それだけじゃなかった。
　あ、って思ったときには、私の足の間から、おじさんのものが。
　いや〜ん、私のにくっついてるぅ。
「ほら、わかるかい、藤八っつあんと比べられたかなわないけど、結構太いだろ」
　相変わらずの太い声だけど、今度は、小さな声で耳元で話しかけてくる。
　そうね、後ろからつきだした先端は、私の足の間から、あんまり飛び出して無いけど、確かに太い。
　そんなレーセーにしてる場合じゃなかった！
　なんだか、グッと太いものが押しつけられてる。
「いやあ、おねがい」
　私だって、大きな声がはだせない。こんなところを人に見られたら、タイヘンだもの。それに、なにより、こんなところを夫に見られたら…
　でも、夫がいけないのよ。この間の痴漢の時だって。
「おじょうさん、ほら、これなら他の人は来ませんよ」
「夫が…、いえ、もうやめてください」
「だって、お嬢さんが、いえ、奥さんが、こんなエッチなカッコウをしてるからいけないんですよ。なんなら、このまま向こうに戻りますか」
　だって今、向こうに連れて行かれたら、帯だけを身体に巻き付けて、真っ裸なのよ。丸めた浴衣を後ろ手に持った、スケベなオンナにしか見えない。
　ううん、これじゃあ、正気を疑われちゃう。
「お願い、直して。浴衣。お願いします。直してください」
「あれ、奥さん、このヌルヌルは、なにかなあ〜」
「あうう」
　おじさんに腰を抱えられて、こすりつけられたの。私の入り口をかき分けてる太いものが、ヌルってしちゃって。
「ほら、奥さん、もうヌルヌルですよ。ほら、このまま、入っちゃいますよ」
「いや、だめ！お願い、それだけは、お願い、やめて…」
　小さな声しか出せないけど、必死になってお願いする。いくら何でも、こんな知らない人にされちゃうのは嫌。
「大将、ちょっと待って」
　私を抱え上げようとしたおじさんを止めながら、また、私の前に、巨大なものを突きつけてくるの。
「ほら、奥さん。いえ、お嬢さん、の方がピッタリですよね。お嬢さんが、この大きくしたのを責任取ってくれなきゃ」
　ひょいって感じで私の顔の前に突きつけられちゃう。
「奥さん、やっぱ、これ、入れちゃいましょうや。奥さんも感じてるでしょ」
「ヒッ、ダメ、入れちゃいや！あうう」
　私は、びっくりして、身体をひねって逃げようとしたんだけど、だめ、手が後ろだと、バランスも取れないの。で、倒れそうになったところを、おじさんがオッパイを握ってきたものだから。思わずヘンな声出しちゃうじゃないの。
「ほら、奥さん、感じてるじゃないの」
「感じてなんかぁ」
「ほら、俺のもビショビショだよ」
「知りませんっ」
「さ、お嬢さん。これ、何とかしてもらえますか。それとも、大将と私と２人で、入れてあげましょうか。お嬢さんは、そっちの方が良さそうだ」
「いやあ、入れちゃいやぁ」
　目一杯抵抗したいのだけど、後ろから胸を弄られながらだから、動けない。それに、私のアソコにあったっているモノ。このまま動いたら、ヌルって入ってきそうな不安もあるの。
「さ、これを、大将と二人分、ちゃんとしてくれたら、入れないであげますよ」
「そんなあ、藤八っつあん。殺生な。ひょいっと入れちゃえば、簡単なのに」
「まあ、まあ、大将。で、お嬢さん、どうします？」
「…ほ、ほんとに、あん、入れないで、あう、く、くれますか」
　私が悩んでいる間も、おじさんは手を休めてくれない。ううん、むしろ手の動きが激しくなってる。身体の奥に淫らな快感がわき出すのが止められないよぉ〜
「もちろん、約束しますとも。なあ、大将」
「ええっと、まあ、藤八っつあんがそう言うなら」
　アソコにくっついてるおじさんのが、グッとまた、食い込んでくる。腰から下が、重くなるようなズーンという感じで腰が砕けそう。
　きっと、身体がふらついて、今、降ろされても動けないと思う。
「でもぉ…」
「お嬢さん、こうしましょう。お嬢さんが、私たちのモノを逝かせてくれる。それならお嬢さんには入れない。ただし」
　急に言葉を止めるから、つい、おじいちゃんと目を合わせちゃうの。
　おじいちゃんは、深い、静かな目つきで、見つめると、私の耳に口を付けて続けたの。
「その前にお嬢さんが逝っちゃったら、お嬢さんのいやらしい穴を使って楽しませてもらうよ」
　穴、なんて言葉を聞いて、私はカーッと熱くなる。だって、そんな言い方されたことがなかったもの。
「それとも、お嬢さんは、マゾなんですか」
　マゾって、縛られたりして感じちゃうヘンタイさんのことでしょ。違うわ。私、そんなんじゃない。でも、なぜだか、胸がドキドキしてしまう。あれ？私って、ひょっとして感じちゃってる？
「そんな、そんな、ヘンじゃありません」
「なら、簡単だ。マゾでもないお嬢さんが、縛られただけで、こんなじいさんの手で逝っちゃったりするようなことはないでしょ」
　そう言われると、困っちゃう。だって、今も、胸からビンビン感じちゃってるのよ。どうしよ。
「お嬢さんは、スケベなことをした責任を取らなきゃ。お嬢さんが私たちに裸を見せたせいですよ。ほら」
　座った私の目の前に突きつけられる、でこぼこした、赤黒い巨大なモノ。
　私は観念する。仕方ないわ。出してあげるくらい仕方ないよね。
　私の頭に、夫の顔が浮かぶ。
　ごめんなさい。
　でも、あなたが悪いんだからぁ。
　夫の笑顔が頭の中に浮かんだけれど、私は、仕方がないのよって、その笑顔に言い訳してた。