第9章 ぱにっく

　相変わらず、目隠しをされたまま。
　でも、電気は煌々とついているのよね。
　だから、そばで見てる人がいたら、きっと、すっごくイヤらしい光景だと思う。
　布団の上に足を広げて裸で横たわるワタシ。きっと、乳首も恥ずかしいくらい尖っちゃってる。
　夫以外の男の人が、広げた足の間にかがみ込んで、あっちこっち、好きなように触ってるの。
　私は、もう、全然、我慢なんてできなくて、あんって、エッチな声を出してる。
　そのうえ、アソコに男の人の膝を当てられてるの。
　ううん、あてられてるだけじゃない。もう、くっつけてるだけじゃ物足りなくて、ビミョーに、お尻が動いちゃってる。
　だから、もう、そこはヌルヌル。恥ずかしいほど濡れちゃってるの。
　マッサージさんだって、きっと分かっちゃってる。
「あん」
　声も隠しようがないほど、出ちゃうし。
　確かに、膝がないと、もっとふわふわしちゃうかも。だけど、膝があてられると、恥ずかしい茂みが隠せない。
　隠そうとしたら、手が膝にあたっちゃうから。
　なんとなく、その膝に触っちゃいけない気がして。
　ああ、今、夫が来たら、どんな風に見えちゃうのだろう。
　ちょっと怖い。
　また、エッチなコトしてるって怒られるのかしら。でも、これ、あなたがさせてるんだからぁ。
「恥ずかしいわ」
　やっぱり、口にしてしまう。
　だって、きっと、私の身体、灯りの下で、丸見えだもの。
　もし、横で見てる人がいたら、もう死んでしまいたいくらい恥ずかしい姿勢。
　夫が帰ってきたら、なんて言うだろ。
　ううん、こんなエッチな姿、夫にだって見せられない。
「あなたが帰ってきたら、絶対、すぐやめてもらうんだから」
　だって、こんなとこ見られたら、死んじゃうもの。
　でも、目隠しの暗闇の中、自分が灯りの下でどんな風に見えるのか想像しちゃう。
　自然に、両腕で胸を隠すようになっちゃうんだけど。
　この人すごい。見えないのに、私が胸を隠してるのよく分かるのね。
　私は両手をそっと掴まれて、どかされちゃうの。
　そんな風にされちゃうと、もう観念するしかないって感じで、私は両手はそのまま、広げておくしかなかった。
　考えてみるとすごいカッコ。
　だって、真っ裸で、男性の前。どこも隠せないまんまで、布団の上にいるんだもの。
　足だって、こんな風に広げてる。
　夫の前でも、こんなダイタンに見せたりしないわ。
　でも、相手が見えないせいかな。
　恥ずかしいけど、なんだか大胆になってる。
「あううう」
　そっと、お腹の脇から、胸の裾野の方へ、サラサラって感じで上がってきて、そのまま、ふくらみをぐるりって。
　それだけで、声が出ちゃうなんて。だって、止まらないだもの。
　その上、そう来たと思ったら、今度は、胸の谷間から、頂点に向かって。スーって、指先かな？柔らかな感覚が、８合目まで来て、９合目に来たら消えちゃう。
　そんなことを繰り返されると、とっても、ムズムズしちゃったの。
　だって、何度も何度も、ふくらみを、あちこち触られるのに、ちっとも、先端には、来ないんだもの。
　さわさわって、近づいてきたと思ったら、また、下からになっちゃって。
　何度も、そんな風にされると、じれちゃうのよね。
『もう、何とかしてって』
　って感じなんだけど、でも、下半身の方は強烈。
　あたっている膝から、ほんの少し、マッサージさんが体勢を変える度に、その振動が、アソコにズーンって響いちゃう感じ。
　でも、それでも、すっごく感じちゃって。
「あ、い」
　いい、と言うのはさすがに恥ずかしかったから、最後の言葉は、左手を噛んで我慢したのだけど、やっぱり、わかっちゃったみたい。　
「恥ずかしがることはありませんよ。みんなそうなりますから」
「あ、あ、そんなぁ、感じてなんて、あん！」
「ほら旦那さんも喜んでますよ。私としても、お美しい方に感じていただけるのは、仕事とはいえ、うれしいですし」
「あぁ、だって、あん、見えないのに」
　失礼だったかな。一瞬、間が開いちゃったから、傷つけちゃったか心配になっちゃったけど。
「見えない？いえ、十分、見えてますが？」
　なんて言ったの、今。見えてるって言わなかった？
　だって、見えてるって、じゃあ、今まで、ううん、今の私の恥ずかしい姿を、み〜んな見てるってコト？
「え？目がご不自由だって」
「そんなことをいつ言いましたか？」
「え！だって、だって…　あう！」
　私がパニックを起こしてるのに、冷静に、いきなり乳首をつまんでくるんだもの。ずるい。
　きっと、ずっとじらされてたせいだわ。
　私ったら、それだけで、軽く波がきちゃって。
「ああ」
　って言ったまま、一気に動けなくなっちゃったの。
　確かに、けっこう、強く感じて、逝っちゃったんだけど、まだまだ、後を引くような、ううん、もっともっと、ほしくなるような逝き方。
　夫以外の男性の前で、裸になったまま、私は、逝っちゃった。
　恥ずかしいのに、身体の何一つ隠せない。
　ううん、見られている中で、逝っちゃったの。
　自分の身体が、どうしようもなくエッチになってる。どうしよ…

　マッサージさんの目の前で、乳首を触られただけで逝っちゃった。違うわ。アソコにあたってた膝。私、カクカクってお尻を動かしてこすりつけてた。だって、止まらないの。
　もちろん、あっちこっち、ずっと触られてたせいもあるのだけど。
　でも、こんなところを夫以外の男性に見られてるのに。
『なんて、私ってエッチだったんだろ』
　恥ずかしいのに、人前で目一杯感じてしまった。
　それなのに、どこも隠せない。
　両手も、両足も広げたまま。
　隠さなくちゃって思うんだけど、相変わらず、両手は動いてるの。
　あっちこっちに、突然、サワサワってくると、またおかしくなってしまって、止まらないの。
「あう、あ、もう、お願い、やめ、あう、あ〜ん、また、おかしくなっちゃう」
「どうです？そろそろ、ちゃんと逝きたくなってきたでしょ」
　危うく、うんって言っちゃいそうだった。でも、そんなこと言えるわけ無い。
「あれ、まだ、ダメですか。じゃ、これなら」
「え？え？そんな、あ〜ん」
　だって、急に膝がどかされちゃったら、たまらないじゃないの。ずっと、それで何とか我慢してたのに。
　どけられたところに、すーっと風が当たるの。寂しいって言うか、物足りないって言うか、身体の中がシュワシュワして、どうしようもないの。
　胸も、足も、お腹のあたりも、サワサワって触れられて、その度に、ビリビリ来る感じがするのに、お腹の下にたまったヘンな感じは、もう、行くところを無くして爆発寸前って感じ。
　それなのに、どうにもならなくて、あ〜ん、どうしたらいいの。あなたあ、なんとかしてぇ。
　恥ずかしいのと、もどかしさで、私はなんとかしてって思うんだけど。
「ほら、これならどうです。あれ、ビショビショですよ、こんなに腰も動いちゃって」
「あう、ひどいい…」
　私は止めようとしてるのに、お尻が動くのがすっごく恥ずかしくって。
　だって、声がしてるのは、ちょうど私の、アソコのあたり。きっと、そばで見てるのね。
　自分でも、そんな近くで見たこと無いのに。
　誰にも…　ううん、夫にだって、こんな明るいところで見せたこと無い。
　そう、さっき、お義兄さんには、見られちゃったかも。
　私は、それを思い出しただけで、またまた、ズーンって感じちゃうのが不思議。
「ほら、奥さん、もっと、こうしましょ」
「え、え、何？」
　あっという間に、膝を立てられて、グッと開かされちゃったの。
「いやぁ〜」
　ダメ、だって、いくら嫌って言っても、自分の身体が動かせないんだもの。ううん、きっと動かせないはずがないだけど、逃げられないの。
　私は、嫌、嫌っていいながら、足を崩せないのが自分でもヘンだったの。
　だって、マッサージさんは見えてるのよ。大事なとこを、丸出しにしちゃってるのに。
「ふんふん、良い眺めですよ、さ、こんなに濡らしてるんだから、素直に逝かせて言っていただかないと」
「あん、そんな、もうお願い、あん、ひど、あう」
「実は、旦那様に言われてるんですよ。言うまで逝かせるなって、でも、奥さんよく我慢しましたよ、普通ならとっくに、入れてって言っちゃってますもの」
「そんなあ」
　入れてって、そんな、この人に、アレを入れてなんて言っちゃうの？
　そんなのダメよ。
　でも、よく我慢したって、それなら、逝かせてもらうだけなら良いかしら。だって、う〜んと我慢したのだもの。
　でも、今、この人が、このままのしかかってきたら、拒めるか不安だわ。
「だめぇ」
　でも、口は勝手にダメって言っちゃってて。それなのに、足が勝手に広がっちゃったの。まるで「触って」って言ってるみたいに。
「あれ、こんなに広がっちゃいましたね。どうします、ここ、触りますか？ああ、良い匂いだ」
「あうう、やめてぇ…」
　だって、息がかかったんだもの。きっとすっごく、近くに顔がある。
『そんなとこの匂いなんてかがないでぇ』　
　あ〜ん、でももう、限界。だって、あなたが悪いんだから、こんなエッチなマッサージなんて知らなかったもの。もうだめ、ほしくなっちゃって。
「おくさん、ここ、とろとろになってますよ」
「あうう！やめ、あああ。もう、あうう」
　だって、たぶん指だと思うけど、お尻の方からヌルヌルって、上の敏感なボタンまでなで上げるんだもの。
　ほんの、あと２・３回されたら、逝っちゃうんじゃないかって思うほど、気持ち良くて。
　私は、両手をシーツに絡みつかせて我慢してたんだけど。
　でも、考えたら、ホントはこれもエッチなポーズよね。
　だって、上から見てる男の人に、胸を突き出しちゃうポーズだもの。
　今の私のこと、エッチなもだえ方を、きっと、みんな見られてるのね。
　アソコの形、私ヘンじゃないって、夫は言ってたけど。
　きっと、他の人と比べられてる。オッパイのサイズは普通だと思うんだけどな。
　どうしたらいいの。こんな風に人に見られるなんて考えたこともなかったのに。
　あぁ、もうダメ。身体が、がくがくして、お腹の下の方から、切ない感じが広がっちゃってるんだもの。
　良いよね。逝かせてもらうくらい。だって、このままだと、ホントに「入れて」って言っちゃいそうだから。
　あなたが来てくれたら、あなたに頼んだのに。
　もう、どこ行っちゃったのよ。
　ああ、でも、もうダメよ。限界。
　私は夫の顔を頭から消してしまう。
「どうしますか」
　私は覚悟を決めて、うんって頷いたのに。
「ほら、ちゃんと言わないと」
　私は恥ずかしかった。貞淑な奥さんなのに。
　他の男の人の前で、足をこんな風に広げて、アソコをヌルヌルにしちゃってる。
　誰にも見せては行けない場所なのに。
『ごめんなさい』
　誰にだろ、たぶん心の中の夫に謝ってから、私は恥ずかしい言葉を口にする。
　ほんの小さな声だったけど、言ってはいけない言葉。
「逝かせて」
　なのに、相変わらず、あっちこっちサワサワ触るだけ。アソコのそばまで来ては、また、どこか別の場所。
「聞こえませんねえ。ほら、恥ずかしさを捨てて。旦那さんも喜びますよ。エッチになっちゃいましょう」
「いやあ、夫のコトは、言わないでぇ、ダメなの」
「ほら、早く言わないと。ここ、欲しがって、パクパクしてますよ」
「あう！ダメぇ！」
　だって、ホントに足の付け根。アソコの外側を、ホントに、触れるか触れないかの強さで、ススっと撫でるんだもの。
　え？私のアソコ、パクパクしてるって、ああ、いやあ、そんなエッチじゃないもの。そんなはず無い。
　でも、きっと、そうなっちゃってるのね。私、もうエッチになっちゃてるから。
　それに、一度、言葉にしちゃうと、もうダメ。我慢なんてできない。
　もう、泣いちゃいそうになりながら、お願いしてしまったの。　
「ああ！もう！いやあ、お願い、ああ、もう、逝かせて、お願い、い、か、あう、せ、て」
「よく言えたね、エッチな奥さん、ほら、ご褒美だよ」
「ひいい！」
　息を吸い込みながら、ヘンな声が出ちゃった。
　だって、一番感じるボタンを、いきなりクリクリって。
　びっくりするくらい、響いちゃって。
　もう、波が、来ちゃいそう。ううん、波がどんどん押し寄せてきて。
「あう。あ、あ、あ、あ」
　だって、きっと、舐められてる。乳首。あ〜ん、反対側も弄られちゃって。
　すごいぃ。
　アソコの中もぐりぐりって指が入ってきて。
　あ〜ん、耳も舐められてるぅ。
　体中、責められてるみたい。
「あ、あ、あ、だっめぇ！だめ、あん、く、く、く、いく、いっちゃう、い、いっく〜」
　思いっきり足を広げたままの格好で、とうとう、逝ってしまった。
　体中が溶け出してしまうような快感だったの。
　マスクの下で、なぜだか、涙が出てた。