メイド奴隷の館「マリオネット」1

　私がこの「メイド倶楽部」に入店したのは、二年前に恋人とのプレイがきっかけでした。
　彼とは、大学に入って、じきに恋人関係になりました。そして、一年半ほどした頃のことです。互いにマンネリを感じていたこともあったのですが、彼は、私にオナニーするところを見せてくれ、と言ってきたのです。
　例え恋人の前であっても、オナニーは一人でするものであって、見せるものではありません。何よりも恥ずかしくて、私は最初、断りました。ですが、私がオナニーするのを見ながら、俺もオナニーをするから・・・、と言う彼の言葉に、私はＯＫを出してしまいました。
　この相互オナニーのプレイは、確かに刺激的でした。私は恥ずかしくて堪らないのに、凄く感じてしまったのです。それに、男性がオナニーするところも見られて、不思議な興奮を感じました。
　ですが、彼はそれだけでは満足できなかったようです。それ以降、彼はセックスの前に、必ずオナニー・ショーをするように、私に命じるのは勿論、ローターやバイブを使ってオナニーするように命じたのです。
　それまで、私はそうした玩具を使ったことがなくて、抵抗したのですが、彼は許してくれません。仕方なく、私はローターを乳首に触れさせます。その時の快感は衝撃的で、思わず背中を丸めて、ローターを乳首から離してしまいました。彼は、「凄く感じているのだろう！」と言い、続けるように命じます。そして、さらにクリトリスにもローターを当てるように命じます。ですが・・・、乳首でさえ、凄い快感なのですから、クリトリスを刺激されたら、アッと言う間に逝ってしまいます。私は再度、拒絶したのですが、一度だけでいいから、とお願いされて、遂にソレをクリトリスに・・・。結局、悲鳴に近い声を上げて、私はあっさりと絶頂に達してしまいました。
　彼は、その次の時には、バイブをあらかじめ用意していて、今度はコレでオナニーをしろ、と・・・・。
　私は、強い振動は刺激が強過ぎて嫌だし（できれば、彼の愛撫でじっくりと感じながら、次第に興奮が高まっていく方が好きでした）、太い玩具がおま○こに出し入れされているところを、彼の目の前に晒すのは、さすがに恥ずかし過ぎると、拒絶しました。（セックスの時には、彼のモノが出入りしているところは、見られているのでしょうけれど、息の掛かるほど間近で、そんなところを見られたくありません。）
「それなら、こうしてやる！」
　と、彼は少し怖い顔をして、私をベッドに押し倒し、手を縛ってしまいました。そして、私の足を無理矢理開かせ、バイブで責め立てたのです！
　バイブは、男性器と同じような太さですが、その形状がかなり違い、中の肉壁を擦る感覚がまるで違いました。その新鮮な感触も刺激的でしたが、バイブの動きにも驚かされました。まさに、おま○この中を掻き回す、と言う言葉がぴったりで、まるで生きた淫虫に犯されているような感覚に陥り、パニックに近い状態になってしまいました。
　そして、クリトリスを責める突起は、ローター以上に強力な刺激で、私は悲鳴を上げて逝ってしまいました。
　ですが、彼は許してくれませんでした。そのまま、二度、三度と、絶頂へと私を追い立てたのです！
　それまで、立て続けに逝ったことのなかった私は、まさに半狂乱になって叫び続けました。
　やっとバイブ責めから開放された時には、疲れ果てて、ぐったりとしてしまいました。
　その次のデートの時も、私はあのバイブ責めをされてしまうのではないか、と思い、彼とのデートを避けていました。しかし、彼との関係をこのまま終わらせたくなかった私は、彼とのデートに応じました。
　勿論、彼からバイブで責められることを覚悟の上で・・・。
　しかし、この時、彼はオナニーをしろ、とも命令しませんでしたし、縛って強引にバイブ責めをすることもありませんでした。
　私は安堵したと同時に、少しだけ期待外れでした。
　恥ずかしい話ですが、あの時の気が狂いそうな激しい快感を、もう一度味わってみたい、と密かに期待していたのですから・・・・。
　それからのデートでは、ノーマルなセックスだけでした。私は、ある時、彼に尋ねました。どうして、バイブを使わなくなったのか、と・・・。
　すると、彼は言ったのです。
「俺とセックスをするよりも、夕子はバイブで逝かされる方が、ずっと気持ちがいいんだろう。あの時のお前の声は、凄かったからな・・・。あの日は、夕子が何度も逝くところを見て、凄く興奮してセックスをしたけれど・・・、後で、凄く自分が惨めになって・・・・」
　私は、恋人同士として愛し合うセックスは、肉体的に逝くことだけではない、と言うことを説明したのですが、彼は自信を失っていたのか、私の言葉を理解してくれませんでした。
　それから、二人の間は次第に冷めていってしまい、遂には自然消滅のような形で別れてしまいました。
　その後、何人かの恋人ができたのですが、私を縛って、バイブで逝かせて欲しいなどと、とても自分の口から言えません。そこで、自分で密かにバイブを購入し、彼とのプレイを思い出しながらオナニーをするようになりました。
　ですが・・・。一度目は気持ちよく逝けても、二度目、三度目と、立て続けに逝くことなどできませんでした。と言うのも、クリトリスは一度逝ってしまうと、敏感になり過ぎて、とても自分の意思で、責め続けることができなかったのです。
　恋人とのセックスやバイブでのオナニーでも、あの時の快感は得られず、悶々とした日々が続きました。そして、縄や枷で身動きできない私が、複数の男性が操る玩具で、気が狂うほど逝かされ続ける夢を、何度も見るようになってしまったのです。
　そして・・・。様々なサイトを見ているうちに、とある風俗のお店のホームページに辿り着きます。
　お店の名前は、「メイド奴隷の館・マリオネット」。
　そのＨＰのトップページには、メイド服を着た女性が、立ったまま枷で手足の自由を奪われ、玩具を持った無数の手で責められているイラストがありました。
　私はこのイラストを見た時、頭がくらくらするような興奮を覚えました。
　これだわ・・・・！！！私が捜し求めていたのは・・・！！！
　私はサイト内に入り、プレイの内容を見てみました。そこにある言葉の羅列にも、私は興奮してしまいました。
　ソフトコースには、「目隠し」「首輪」「手枷・足枷」「ローター」「バイブ」「アナルバイブ」「口内射精」などの言葉が並んでいます。他のコースには、「オナニー命令」「ＡＦ」「３Ｐ」「スパンキング」「エネマ」などの言葉も・・・・。
　私には分からない言葉もあったのですが、興奮していた私は、それらの言葉を調べようなどと言う冷静さはありませんでした。
　そして、最も興奮せられたのは、プレイ紹介の短い動画でした。一分ちょっとの動画でしたが、それは、それは、素敵な光景が映し出されていました！
　ガラス張りの細長い個室に並ぶ、メイド服の女性たち・・・。彼女たちは、手首と足首に、すでに枷が嵌められていました（しかし、手首同士を繋がれたりはしていません）。画面が変わり、一人のメイドさんが、お客様らしき男性に、小さなプラスチックの箱を渡すと、お客様に背を向けて手を後ろに組みます。すると、お客さんが手枷を繋いでしまいます。こうして、後ろ手に拘束されたメイドさんが、プレイルームにお客様を案内するのですが、その途中、お客さんが小さな箱のボタンを押すと、メイドさんが突然、立ち止まり、腰をくねらせるようにして蹲ります。きっと、メイドさんの股間には、リモコン式の玩具がセットされているのでしょう。
　もう、これだけで、私のおま○こは激しい疼きに襲われ、ドクドクと熱い愛液を漏らしてしまいました。
　暫く、メイドさんが身悶えながら歩く姿が映った後、プレイルームでメイドさんが様々なポーズで拘束されている映像が、フラッシュで映ります。
　立ったまま、Ｘ字に磔にされている絵。立ったＹ字のポーズや、片足を吊られている絵。椅子にＭ字開脚で拘束されている絵。肘掛に両手を固定され、お尻をお客さんに向けている絵。床に寝かされ、まんぐり返しにされている絵。四つん這いの絵。顔を床につけ、右手と右足、左手と左足を枷で繋がれ、お尻を高々と持ち上げている絵。もう・・・、ゾクゾクします！！
　しかし、その後の映像には、期待していたプレイの様子は映ってはいませんでした。
　ただ、お客さんに責められているメイドさんの上半身だけの映像が、次々に現われます。
「ああぁぁぁっ！！御主人様！！」
「恥ずかしい・・・。ああぁぁん！」
「そんなに・・・責められたら・・・ああぁぁぁぁっっ！！！」
「お許し下さい！・・もう・・・だ・・だめっ！！！」
「御主人様！！も・・もっと激しくっ！！ああぁぁぁーーーっ！！！」
　そして、最後の映像では、唇をブルブルと震わせながら、息すらまともにできないメイドさんの顔のアップが映し出されました。きっと、絶頂に達してしまったのでしょう・・・。
　この映像を見終わった時、私は無意識の内に股間に手を這わせ、オナニーをしていました。
　この日以来、このメイド倶楽部のことが忘れられず、地元でこれと同じようなお店がないかどうか、色々と探してみました。ですが、希望するようなお店は、ありません！！しかし、どうしても私は諦めることができず、休みを利用して、「マリオネット」がある地方都市へ、電車で一時間半ほどかけて出向きました。そして、電話連絡を入れ、面接を受けました。
　しかし、あまりにも緊張してしまい、仕事の内容などは、ほとんど耳に入ってきませんでした。と言うより、説明をされ始めた直後から、自分が見ず知らずの男性にバイブで責められている映像が浮かんでしまい、興奮状態になっていたのです。
　ですが、質問された必要事項だけは、ちゃんと話さない訳にはいきません。
　まず最初の問題が、仕事です。
　まだ会社に勤めているＯＬなので、明日にでも会社を辞職して、お店で働く、などと言うことはできません。
　それから、住む場所です。この土地のことを全く知らないので、すぐにいい所が見つかるかどうか・・・。
　店長の須藤さんは、いつから出勤してもらってもかまわない、と言ってくれましたし、身一つでこちらに来てもらっても、一時的に、この店で働いている女の子のマンションに居候をして、その間に家を探しても構わない、と言ってくれました。
　それに、最初は仕事に戸惑ったり、分からないこともあるだろうから、むしろ、店の先輩と同居した方がいいとも・・・。
　これで気が楽になり、私はこのお店で働くことにしました。
　会社は、その月の終わりに退社することができ、私は荷造りをしてそのお店に・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「夕子さんね。私は美咲。お店では、『ミミ』だけどね・・・。」
　私を居候させてくれる女性は、二十五歳で、この店に一年半ほど勤めている女性でした。
　彼女に案内されて、マンションに向かいます。
　彼女の話によれば、このマンションは歓楽街から近く、住人のほとんどが、そうしたお店に勤めている女性なのだそうです。そして、今はたまたま空きがないけれど、人の出入りが激しい所だから、すぐにもここに住めるだろうと・・・。
　そして、この日の午後四時過ぎ・・・。店までは歩いて六、七分なのですが、お店に行く準備をすることになりました。
　お店の営業時間は、午前九時から夜の十二時まで。早番は、勿論朝の九時からで、遅番は夕方五時からなのだそうです。
　ここはキャバレーやクラブなどとは違うので、髪をお店でセットしたりする手間はあまり掛ける必要はありません。
　しかし、一つだけしておかなければならないことがあり、それが「浣腸」だと言われ、私は何のことか分かりませんでした。
「やっぱり。何も知らないんだ・・・・。店長が私にあなたを預けた訳が、やっと分かったわ。」
　彼女はそう言うと、お店のＨＰを開きます。そして、まずは言葉の説明から始めました。
「アナルバイブ」の「アナル」とは、お尻の穴のこと。アナルバイブとは、言葉通り、お尻の穴を責めるバイブ。
「ＡＦ」とは、アナル・ファックの略で、お尻の穴でセックスをすること。
「スパンキング」とは、主にお尻を平手や平たい道具で打たれること。
　そして「エネマ」は、浣腸のこと。但し、女の子はあらかじめ浣腸をしてあるから、シリコン製の丸や卵形のボールをお尻に入れて、それを浣腸で排泄することになる。
「ここは、メイド喫茶の延長のような、お客様に性的な奉仕をさせられたり、悪戯されたりするお店に見えるけれど、本当はＳＭクラブなのよ。でも、普通のＳＭクラブでは、鞭打ちや蝋燭責めなどがあるけれど、ここではＮＧ。だから、一般的にはソフト系のＳＭクラブだと思われているかもしれないけれど、本当は、アナル責めが大好きなサディストのお客様を満足させる、特別な店なの。」
　私はメイド奴隷として、性的な悪戯をされるたり、口で御奉仕することがメインだと思っていただけに、ショックでした。でも、会社はすでに辞めているし、帰る家もありません。
「大丈夫。最初からアナルセックスをされる訳じゃないから・・・。」
　彼女は、私を安心させる為に、コースの説明をしてくれました。
　お店には、二種類の女の子がいるのだそうです。黒い枷を付けている子は、ＡＦがＯＫなハードコース・メイド。赤の枷を付けている子がソフトコース・メイドで、アナルに入れられるのは、比較的細いアナルバイブだけ・・・。
　当然、アナル未経験の私は「ソフトコース・メイド」なのだそうです。
　しかし、お客さんにお尻の穴を責められる事実は変わりませんし、お店に行く前に浣腸をしなければならないのは、当然なのです！
　どうしていいのか分からない私でしたが、彼女にせかされ、まずはイチジク浣腸をされました。そしてトイレで排泄を済ませると、次にはイルリガートルと言う大量浣腸をされてしまいました。
　これまで、便秘がちで辛かっただけに、お腹がすっきりとしたのはいいのですが、気が重いことには変わりありません。
　しかし、お店の説明をするなど、余計な時間を過ごしてしまったので、出勤時間が迫っていました。そして、私たちは、化粧もそこそこに、お店に出勤することに・・・。
　私は暗い気持ちのまま、美咲さんの後を歩いていると、彼女の携帯が鳴りました。
「はい。ミミです。・・・・・・はい。そうですか・・・、和田さんがねぇ。・・・ええ。それなら、彼女も早く慣れるかもしれませんね。・・・・はい。では、お店で・・・・。」
　私は、この電話が私に関する電話だと分かっていましたが、そのことを尋ねる勇気はありませんでした。
　すると、彼女が教えてくれました。
「夕子。・・・お店に着いても、すぐにブース（メイド女性の陳列ルーム）に入らなくてもいいんだって・・・。少しは、安心した・・・？」
「え・・・ええ。でも、・・・・和田さん・・・って？」
「お店の常連さん。素敵な紳士だから、心配ないわ。・・・それに、新しい子を躾けるのが趣味で、乱暴なことはしない人だから、安心してね。」
「・・・・・・・・・・・・・」
　勿論、そう言われても安心などできません。しかし、ここまで来てしまった以上、後戻りなどできません！
「じゃあ。・・・その方が、最初のお客さんなんですか？」
「そう。・・・ソフトコースで、最初から三十分の延長予約付き。店長が、新人好きの和田さんに、あなたの写真を送ったら、すぐにも予約を入れたんだってっ！」
「・・・そう・・なんですか・・・。」
　ソフトコースは、基本が六十分ですから、計九十分。一体・・・、どんなことをされるのか、怖くてなりません。
　そうこうしている内にお店に着き、私たちはメイクルームへ・・・。
　美咲さんはメイドの衣装に着替え、手首と足首に黒の枷を嵌めます。そして私の着替えを手伝ってくれます。
　まずは全裸にさせられ、Ｔバックの赤い紐パンを渡されます。それは全体がシースルーで、陰毛は丸見えです。
　私は、ブラはさせてもらえないのか聞くと、答えはＮＯ。身体を拘束されるので、ブラは外しにくいからだそうです。それと同じ理由で、ショーツは紐で外せるタイプの物しか、ここには用意されていません。
　そしてメイド服を着るのですが、これには何種類かありました。
　紺をベースに白いアクセントの付いたノーマルタイプ。白一色の清楚なタイプ。そして、全体が黒で、シースルーのセクシータイプ。
　私は最初の日と言うこともあり、清楚な白のメイド服を着せられました。しかし、身体の中央と襟に可愛いフリルが付いて清楚な感じはしますが、背中はぱっくりと開いていてセクシーなものでした。そして、このブラウスの最も特徴的なのは、ボタンは一切なく、全てがマジックテープで留めるようになっていることです。身体の前の部分だけではなく、首の部分もです。そして、後で改めてブラウスのあちこちを見てみると、様々な場所がマジックテープで留められていました。つまり、枷で拘束された後でも、全裸にできるように作られていたのです！
　スカートはミニで、プリーツの入った物。ですが、これも巻きスカートのように、マジックテープで留めるようになっていました。
　後は淡いピンクのエプロンとカチューシャを付けて完成です。
「私はもう行くけど、和田さんが見えるまで、これでも見ているといいわ。」
　美咲さんは、更衣室の奥にあるＤＶＤにディスクを入れ、出て行ってしまいました。
　私は一人取り残され、不安でなりません。
　仕方なく、気持ちを紛らわす意味でも、ディスクを再生してみます。
　そこに映っていたのは、この店のホームページにあった動画に出て来る女性でした。
　彼女は最初から全裸で、メイド服を着るところから映像が始まりました。そして、そのメイド服が、どんな作りになっているのかも、簡単に紹介していました。彼女が着ていたメイド服は紺系の物なのですが、白の物と同じで、様々な場所にマジックテープが仕込まれていました。
　メイド服の説明が終わると、彼女はおもむろにローターを取り出しました。それは単なる丸いローターではなく、立てる台のような物が付いていました。彼女は、それにたっぷりのローションを塗りながら説明をします。
「これはハードコース用のリモコンローターで、アナルに入れます。ソフトコースの女性は、基本的に前に入れます。」
　彼女はそう言うと、カメラにお尻を向け、身体を前に倒します。そしてスカートを大きく捲り上げると、自分のお尻の穴の中にソレを入れていきました。最後まで入れて分かったのですが、その台のような物が、お尻の奥にローターが入ってしまわない為の、ストッパーであることが分かりました。
　その後、ホームページにあったように、お客様に指名され、リモコンバイブで身をくねらせながら、部屋へと移動します。
　部屋に入ると、まずはお客様に椅子に座ってもらい、その前に正座をしてから、深々と頭を下げます。
「本日は、ご指名頂き、ありがとうございました。御主人様に気に入って頂けるよう、精一杯の御奉仕をさせて頂きます。」
　彼女はそう言うと、お客様の服を脱がせていきます。そして、全裸にすると、奥の部屋へと案内します。そこは狭いシャワールームなのですが、床には中央が窪んだ、通称「すけべ椅子」と言う物がありました。お客様に座って頂き、ソープで股間を洗います。
「この時、男性の性器ばかりではなく、お尻の穴の方まで丁寧に洗って下さい。御主人様の中には、自分のアナルを舐めるよう命じる方もおられます。ですから、丁寧に・・・。」
　男の人のお尻の穴まで舐めるの・・・・？！！
　奉仕と言うプレイでは、基本時には男性器にするのでしょうけれど、そこまで要求されるなんて、想像すらしていませんでした。
　シャワールームから出ると、ドア近くのテーブルに置かれている箱を取ります。これは、お客様のコースやオプションでオーダーした、メイドを苛める為のグッズです。（どうやら、女性が男性の身体を洗っている間に、スタッフが準備したようです。）
　彼女はそれをお客様に差し出します。
「どうか、心行くまで私の身体を弄んで下さい。」
　こうして、プレイがいよいよ始まります。
　まず最初に、彼女は手を後ろ手に固定され、さらに目隠しをされました。そして、身体を前屈みにして、お尻をお客様に突き出します。
　お客様は、彼女のスカートを捲り上げ、言います。
「最初に、お前の身体に入っている玩具を生んでもらおうか・・・？！」
「はい。御主人様！」
　すると、彼女は膝を少し曲げるようにして、さらにお尻を突き出し、ローターを生もうと力を込めます。ですが、お客様がリモコンのスイッチを入れたり切ったりするので、うまく押し出すことができません。でも、彼女自身、こうして苛められるのが大好きなのでしょう。お尻をくねらせながら、割れ目からじっとりと愛液を溢れさせていました。
「夕子。・・・まだ枷を嵌めていないのか？！」
「あぁっっ！！」
　突然、後ろから男性に声を掛けられ、私は心臓が止まりそうになるほど驚きました。振り返ると、そこには携帯を手にした店長が立っていました。
　枷って・・・、そうだ。美咲さんに渡された紙の袋が・・・。
　私は慌てて赤い枷を手首と足首に嵌めました。そして、・・・・紙袋に入っているローターのセットを出します。
「さっき、連絡があって、もうじきに見えるそうだから・・・。どうした？俺の目の前でソレを入れるのが恥ずかしいのか？！」
「・・・はい。」
「じゃあ。今から俺が客になる。命令には絶対服従だぞ！」
「・・・・分かりました。」
　店長は、私の手にしていたバイブの発信機を、ブラウスの下の方にある小さなポケットに入れます。
「スカートの中に、ローターを入れろ。」
　私は命じられるままに、スカートのお腹の部分を少し広げて、発信機からコードで繋がれているローターを入れます。
「濡れていないと、さすがに入れにくいだろうから、これを塗るんだ。」
　洗顔ジェルのようなチューブが渡され、私は言われるがままにローションを股間に塗ります。
「よし。片足を椅子の上において、股を広げるんだ。」
「・・・・・・・・」
「さっきから、返事が無いぞ！」
「はい・・・。御主人様。」
　私は声を上ずらせながら答えます。
　足を持ち上げると、店長は無造作にスカートの裾を持ち、捲り上げてしまいます！
「・・・・・っっ！！」
「入れろ！夕子！！」
「はい！御主人様！！」
　語気強く命じられ、私は咄嗟に大きな声を出してしまいました。
　私は股間を店長に見詰られながら、ソレを入れていきます。ローターは、小さい物なので、ほとんど苦労せずに入りました。ですが、店長は、もっと指を中に押し入れるようにして、奥まで入れるよう命じます。私は少し身体を前に屈めるようにして、押し込んでいきました。
「やれば、できるじゃないか！」
「はい。」
「和田様は、入店したばかりの子を、これまで何人も育てて下さった上得意のお客様だ。我々にとっては、特別なお客様だから、粗相の無いように・・・。和田様は、滅多に厳しい命令はしないし、乱暴もしない。しかし、命令に逆らえば、スパンキングをされることになる。それだけは、覚悟しておけよ。」
「はい。」
　その時、店の方から店長を呼ぶ声がします。どうやら、和田様が見えたようです！
　私は一気に緊張してしまいます。
「よし。・・・俺と一緒に来るんだ。ブースへ案内する。」
　私は店長からリモコンを手渡され、後をついていきます。
　着替えルームから廊下を少し行くと、覗き窓の付いたドアがありました。店長は、ドアの前に立ち、言います。
「中に入ったら、椅子に座る必要は無い。すぐに夕子を呼び出すから・・・。呼び出されたら、部屋の右端にあるドアから出ろ。そこで、和田様に引き渡す。」
「分かりました。」
　私はドアを開け、中に・・・。
　そこには、七、八人の女の子がいました。勿論、どの子とも初対面なので緊張しました。それに、中に入ってみると、凄く明るく、まるでショーウィンドウの中に入ったようでした。それもそのはずです。私たちは、男に身体を買われる商品なのですから・・・・！！
　そのことを意識すると、自分が惨めになります。ですが、その惨めさが、何ともいえない被虐的な興奮をもたらすのも事実でした。
　間もなく、名前が呼ばれました。私は言われた通り、右端のドアから出て行きます。すると、そこには店長と、髪に白髪が少し混じった五十近くと思われる男性が立っていました。