第1章　プロローグ


　海部諒(マサル)(35歳)と海部真美(マミ)(32歳)のときの体験です。
　恋愛時代にミコとマコを捩って、二人だけでマミとマルと呼び合っていた。大学の先輩と後輩になります。卒業するまで結ばれることはなかった。
　私が卒業して、社会人になり、マミも東京でOLをしていた。東京に出張に来ていたホテルで偶然にマミと出会った。友人と別れてエレベータに乗ろうとしたとき、
「お願いです。今日は返してください」
　の声に、ふっと、後ろを振り向くと、酔った女と中年の男が嫌がる女を部屋に連れ込もうとしていた。

「マミではないか」
「マル-------」
　私の顔を見るなり、泣きだしその場に座り込んだ。それを見て、マミの手を引き、私の部屋に強引に連れ込んだ。
「マル、ごめんなさい。こんなところであなたに会うなんて-----」
「よかった。神が二人を引き合わしたのだね」
　この言葉に、安堵したマミがいた。泣き顔が段々と笑顔に戻ってきた。

　私は、このチャンスしかないと思えた。
「マミ、俺と結婚しょう。俺には、マミしかいないんだ」
「ありがとう。でも、私はあなたのお嫁さんになる資格がないの----」
「いいんだ。今のままのマミであれば---俺の好きなマミなのだから」

　その夜、二人は初めて結ばれた。そのとき、マル27歳、マミ25歳の時であった。
　その翌年に私たちは結婚して、転勤で大阪に来ていた。そして、娘も生まれ、平穏な生活に満足していた。マミを愛していたし、マミも私のことを愛してくれていた。

　平和な家庭に風穴を作ったのが私であった。本社から来た社長秘書に一目ぼれしてしまった。ヤリ手秘書と言われているだけに迫力があった。若い社員は、彼女にビビっていた。その辣腕秘書が私に靡いてくれた。

　その夜からホテルに泊まり、川上育子秘書とのセツクスに夢中になった。育子の凄いテクニックは、睾丸から蟻の橋渡し、アヌスに舌を這わせることであった。そのテクニックの虜になってしまった。本社出張で東京のホテルで、大阪のホテルや中間の名古屋のホテルで逢瀬を繰り返していた。

　マミに浮気を知られないように最善の努力をしていたが、1年後に育子が寿退社するときに、100万円の指輪をプレゼントした。それが意外なところからマミの知るところとなった。カード会社の請求書を見られてしまったのだ。

「マルには感謝しています。浮気も大目に見ます。どうして100万もする指輪をプレゼントしたの-----私には、50万だったではないの----」

　その一週間後にマミの考えが判明した。
「私も浮気する----」
「誰とするの------」
「一週間、考えさせて-----」

　一週間後の結論が私の先輩である阿部博(熊さん)であった。身長186センチ、体重90キロの大男だ。マミは、155センチ、48キロのミニなのだ。私達の結婚式にも招待していた。大阪に来た時に、何度かマミと3人で食事をしたことがあった。その時の熊の言葉が、
「マミさんのような女を抱きたい----」
　冗談のようにマミに言っていた。マミも32歳だしね子供も生まれたという安心感があったので、マミの浮気を承知して、熊に二人の出来事を話した。

「願ってもないこと。マミさんを妻にしたかった----」
　と何度も話してくれた。今週の金曜日に大阪に行て2泊3日マミを貸し出すことを約束した。
「マミといるときは、マミを熊の妻とすること」も了承した。

　マミを信じるしかなかった。
　熊が大阪に来る前日、私は興奮していた。マミの口の中に放出して、朝までに3回子宮に精液を飲ませた。マミも興奮して感じて逝ってくれた。朝私は出勤した。午前中に子供を実家に預けて、5時すぎにホテルのレストランで3人で食事をするようにしていた。

　ホテルに着くと熊もマミも来てワインを飲んでいた。マミは私が見たこともないミニスカートで白のツーピースを着ていた。二人が談笑するさまは、夫婦と言っても疑う人はいないと思えた。私が席について、3人で乾杯をした。

「今日からマミは私といるときは、私の妻になる。いいですね」
　マミも頷き、私も頷いた。皆のいるレストランで二人はキスを迫るが、マミは形だけ受け、優しくなだめていた。

　そんなマミの態度に緊張が解けてきた。食事の後、最上階のラウンジでお酒を飲み、熊の予約したスイートに行く。
「マルは出て行って---」
　のマミの声に、仕方なくシングルの部屋に戻ろうとした。
「途中で携帯するから----」
　の熊の声に、
「待っています」
　やり場のない苛立ちと不安の中、自室に戻り何も手がつかない状態で、いつ鳴るか解らない状態で不安なときを過ごした。


　第2章に続く