第21章　　　調教されるマミ


　マミは熊太郎と浮気することが虎太郎との出会いになり、その虎太郎はマミを激しく愛してしまった。虎太郎は、マミと遊びの結婚式と結婚披露宴を行った。仲間からマミを称賛されるとマミを映画の主演女優にしたいと思った。

　その最短距離が虎太郎と交際のあるＳМ作家であり、緊縛師と呼ばれている美濃村先生であった。先生も、
「主演させる」
　とは云わなかった。言えなかったのかも知れない。
「マミの素質と縛りを受ける素肌の状態を試したい」
　と言うことで一週間、マミをレンタルさせることを求めた。虎は、勝手に了承してしまった。
　マルも虎の性格を理解していたので、承諾してしまった。

　玄関先で全裸になったマミの裸体が輝いていた。男の精を吸い尽くした女の色香と妖艶に飛び出した乳房と形の良いお尻を傍観して嫉妬していた。スラックスの前を大きく膨らませてしまった。玄関を入ってしまうと一週間は会えなくなってしまった。

　時折、インターネットで送られてくる調教報告の画面に興奮してしまっていた。マミは膣とアヌスに電動バイブを挿入され、８時間そのままで放置されている。股間の下のビニールには、マミの愛液が滴り落ちて、水溜りを作っている。口を半開きにして、身体には汗が噴き出しているが両手と両脚は縛られている。顔がアップになると上気した顔が美しく可憐に思えた。

　胸の上下を縛られているので乳房が飛び出している。その先のピンクの乳首が飛び出している。マミも興奮している様子が手に取るように分かった。やがて、この口も、真紅の膣も、アヌスも美濃村と調教師に汚されると思うと激しい怒りが込み上げてくる。諒も納得して、承諾していたことであるが生身の人間であることを実感した。

　マルは不思議なことに気づいた。マミを美しく思えた。画面を通して診るマミの裸身は美しいと思えた。玄関先で全裸になったマミをこんなに綺麗だったのかと再認識した。女の身体は男性ホルモンを飲むと肌艶が良くなる。ホルモンのバランスが整うと新陳代謝が良くなり、美しくなれるのである。

　美濃村先生は、この一週間で更に淫らな女にしたいと思っている。ペニスを咥えてそのホルモンを飲むことに生甲斐を感じる女に----。柔肌に食い込む縄の目が美しくなることを----。マミは電動バイブを６時間も膣とアヌスに入れられ放置された。バイブが抜かれても子宮の前後でバイブの振動を感じていた。長時間放置されたことで、身体がその余韻を覚えていたのだ。

　今回は、吊り責めで２時間放置される。４８キロのマミであっても２時間吊られることは、腕にも、胸にも負担が掛かる。そこにもローソク責めが待っている。吊られているだけでも苦痛なのにどうしてロウソクまでと思いたくなるがここでは、マミの想いは通じない。この機会にマミに向いている縛りやマミに適した吊りを見極めたいと思っていた。

　マミに対する責めは、そこから本格化してくるのだ。花弁に重りのついた洗濯バサミを両サイドに挟まれ、
「痛い----いたいよ----」
　そんなことを気にしない。同じような重りのついた洗濯バサミを乳首に取り付けた。
「ギァ-----あああぁぁ---痛い----除けて下さい」
　頭の芯から快感とも疼痛ともいえない痛みが走った。余りの痛さに涙が零れる。

　マミが苦しんでいる姿と表情をカメラが克明に追っていく。序序に痛みが痺れるような快感になってくる。さらに、クリストスにも挟まれた。
「ギァギァ-----」
　余りの痛みに涙がポロポロと溢れた。撮影が終わると５ケ所に付けられた洗濯バサミを取り除かれた。取り外されると血液が流れるにしたがって、再び疼痛が襲ってきた。

　そのままマミは、失神してしまった。失神したことを見届けて縄を解いてくれる。写真で観る緊縛は、美しく撮影されているが縛られた女達は、血の涙を流す思いで耐えているのだ。快感と苦痛は、紙一重の差と言われるがその苦痛の次に来るものは、確かな陶酔するような快感かも知れないと思えた。虐められることに悦びと快感を感じる女こそが相応しいのだ。

　マミも「辞めてくれ」とは、一言も云わなかった。マゾ性に秘めた恍惚感に揺れていた。このまま責め殺されることがどんな快感になるのかと思ったりしていた。監禁されて犯され、緊縛されていること以外何も考えられなかった。縛られることに違和感を抱きながらマミの肉体は、若い３人に犯される悦びと歓喜に飢えている獣になっていた。このまま一生ここで飼育されても構わないと思えた。

　朝、目が覚め心が落ち着くと娘の待っている、マルの待っている我が家に早く戻りたいと思うのだった。そんなマミの心を見透かしたように美濃村と若い三人は、マミを縛る準備をしている。
　
　雄太に、
「両手を後ろに廻して----」
　と言われると素直に従うマミの姿があった。今日は宙吊りにされたマミの膣とアヌスにバイブを挿入して、二時間放置される。マミは今日も禁断の性欲の虜になることを求められている。マミが淫乱な牝になり切ることが彼らを喜ばせることであった。

　苦痛と快感の狭間で、若い雄の精液を注がれることで泣き狂うマミの姿があった。マミが絶頂に達した時、股間に鮮やかな薔薇と虎の隠し彫りを観ることができる。マミの股間に彫られた隠し彫りに不思議な魅力を感じていた。

「面白い---マミが悶えると浮き出てくる」
「これは凄い-----」
　映画で悶えると隠し刺青が浮き出てくることを如何に解らせるかが課題となった。

　美濃村は、初めて会った時からマミは縛られるために生まれてきた女だと感じていた。その隠されている魔性の魅力をどうすれば引き出せるのかと考えていた。今回の調教でマミの魅力を再発見することができた。無名の女を如何に売れっ子にするか、宣伝広告に至るまで考察していた。

　調教の後半は、夜は先生の妻として褥を共にするようになった。毎朝、マミの愛液を啜り、マミに精液を飲ませることを日課にしていた。マミには、単にペニスを咥えるだけではなくて、陰嚢を愛撫し、睾丸を口の中に含み転がせることを教え、蟻の渡しから肛門まで舌で舐めることを教えた。肛門を舐めることに嫌悪感を抱いていたが、数日すると肛門の中にまで舌を差し入れて愛撫できるようになった。

　美濃村の思い通りの女に仕上げることが今回の目的なのだ。子供がいて、夫がいてもここに来れば巷のことを忘れさせることを目的とし、常に演技に心も身も集中させることを徹底した。従わなければ容赦なく、鞭が飛んだ。鞭の怖さを身に沁み込ませることが調教の初めとなった。