４．少女期（12歳〜15歳）

　新しい学校、新しい寮、新しい環境のすべてが、萠を優しく迎えてくれた。
（ここなら、わたしも生まれ変われるわ〜新しい、わたしが・・・）
　美しく成長した萠は、あどけない少女としての生活を始めた。
　スラリとした肢体、プロポーションの整っていた萠は、同級生から憧れの的となった。
「どうすれば、そんなスタイルになれるの？」
「その滑らかな肌は、何か特別なもので手入れしてるの？」
　中等部１年・・・12、13歳にもなると、みんな女として背伸びを始める頃だった。
　しかし、萠は何も知らない少女を演じ続けていた。
　生徒は学年別に全寮制で、全員が寮で生活をしていた。
　寮長も年配の女性が担当し、規律正しい明るい寮生活だった。
（このまま、この生活が続けば、絶対に生まれ変われるわ〜）
　身体の疼きも、この寮に入って環境が変わったせいか、鎮まっていた。
（良かったわ〜思い出さなくて済むし・・・もう、忘れよう・・・）
　性への興味も強くなるこの頃は、寮の中で生徒同士で慰めあう女生徒もいた。
　だが、萠は全くの無関心を装っていた。
　憧れから誘われることもしばしばあったが、優しく断っていた。
　10時が消灯だったので、時間になると見廻りがあった。
　お嬢様を装いながら、この時間を過ぎると皆、各々の行動が始まるのだ。

　環境が変わると同時に、初等部と中等部では学ぶ内容もかなり高度になった。
　外国語も２ヶ国語あり、ヒアリングに重点をおき積極的な教育をしていた。
　クラブ活動も芸術関係や文学関係などには、指導教師を外部から招いて、通常の教科同様に力を注いでいた。
「どうしようかなぁ〜？何がいいかしら・・・？」
　萠はクラブの選択に頭を悩ませながら、そういう自分が喜ばしかった。
「美術部・・・か、講師の先生も有名な画家みたいだし・・・やってみようかな？」
　クラブ活動は週１回のカリキュラムと、平日の夕方の自主活動となっていた。
　来週からの本登録に向けて、見学に行った。
　生徒の作品が展示されていたので、先ず、それらを鑑賞した。
「油絵に日本画、水墨画にエッチング・・・すご〜い、いろいろやってみたいわ〜」
　いつの間にか萠の後ろに見慣れない男性が立っていた。
「どうかな？君も描いてみたくないかい？」
「はい、今度、入部しようと思いまして・・・」
「そうか、それは良かった。僕は担当講師の樫山 水翁というものだが、君は１年なのか・・・最近の１年は成長がいいんだなぁ〜ハハハハ・・・これは、失礼〜絵は自然体で描くのが一番だ・・・君も自分を描写すればいい」
「自分・・・ですか？」
「そう、風景でも静物でも、単に写実するのではなく、自分をそこに加える。そうすることで、風景が多様化するんだ・・・」
　クリエィティブな世界は、萌には新鮮で衝撃的であり、かつ未知だった。
　芸術的なものは全般にそう感じるものだが、閉鎖的な環境で育った萌には、果てしなく広がった空間のように思え、興味が一層強くなった。

　当然のことのように、萌は美術部に入った。
「やぁ、入部したのかい？」
　美術の教室に入ると、皆、夢中になって創作に励んでいて、萌は戸惑っていた。
　そこに樫山が声を掛けてきた。
「ここでは、必要なとき以外、誰とも口をきかない。芸術活動は、ある種、孤高なものであって、外に向かうより内の方が多い」
「はぁ〜」
「先ずは、自分が描きたいものを見つけることだ・・・これは、僕の作品集だが、参考になるかどうかは分からないが、見てみるかい？」
　萌は渡された作品集を開いてみた。
　いろんなタイプの女性たちの何気ない瞬間が、絵画という形で切り取られていた。
「へぇ〜素敵な絵だわ・・・みんな、表情が生きていて輝いてる。スゴイ・・・」
「どうかな・・・？先ずは、石膏像のデッサンから始めてみるかい？」
「先生の絵・・・まるで、生きた女性がその中に納まっているようで・・・スゴイ！」
「感激してくれて、ありがとう・・・絵は描かれた瞬間に死になるわけじゃない！その後も、絵に描かれた人物と共に生き続けるものなんだ。もっと、深く知りたいのなら、僕のモデルにならないか？実感できるはずだ！」
「モデル・・・ですか？」
「君が感じた感覚を、実際に体験すれば、実感できると思うが・・・日々の授業が終わった後のクラブ活動の時間に・・・どうかな？」
「えぇ、やってみます！」
　萌は自分でも不思議だった。
　絵の持つ魅力に惹かれてはいたが、即、モデルで実感を・・・などと、快諾するほど前向きには生きていなかった。
（そうすることが自然のような・・・不思議な気持ちになって・・・）
　早速、翌日の放課後からモデルになることになった。

　学校の構内に樫山のアトリエはあり、授業が終わるとウキウキしながら向かった。
　萌は作品集の女性たちのように、自分も生き生きと描かれるという期待感で、夕べは寝不足気味だった。
「失礼しま〜す・・・」
「やぁ、来たね〜気楽にして・・・実は、最初に逢った時から君を描きたかったんだ。君には単に美しいだけではない、何かを感じる・・・それが何であるか分からないが、創作意欲がくすぐられたことは確かだ〜」
「そうですか・・・？」
　萌は樫山の洞察力に少し怖さを感じた。
「カンバスに描いているうちに、自然と出てくるかもしれない・・・今から、それも楽しみだよ〜さぁ、そこにある服に着替えてくれるかな？」
　樫山が指差したテーブルの上には、白くて薄いシルクのドレスだった。
「多分、それなら君の良さが際立つと思って用意したんだ。早く見せてくれるか？」
　萌は胸の鼓動が激しく早く脈打つのを感じた。
（これって・・・あの時の服に似てるわ・・・神父と改めて交わった日の衣装に・・・）
「わたしには・・・似合わないんじゃ・・・」
「えぇ〜っ？そんなことはないと思うけど・・・とにかく着替えてみて〜」
　萌は承諾した以上、仕方がないと思い、奥に入って着替えをした。
「おぉ〜〜まるで、妖精がこの世に舞い降りたような・・・素晴らしい・・・・・・うん？ドレスの下には何も着ていないのか？誰も裸になれとは言ってないぞ！」
「えっ？そうだったんですか・・・わぁ〜恥ずかしい・・・どうしよう？」
「まぁ、いいじゃないか〜考えてみれば、そのほうが自然だよね〜」
　萌は、その場でモジモジしていたが、樫山に促され窓際に立って遠くを見遣っていた。
　長い脚を少し交差させ、膝をついて窓の外に目線を投げ、肘をついて眺めている様は、滑らかなヒップが強調され妖艶さを感じるほどだった。
「いいねぇ〜そのままでいて・・・しかし、13歳の少女と言うより・・・」」
　樫山は素早く萌の中に感じたイメージをコンテで描いた。

　少しずつ角度を変えて何枚も続けて描き、外が暗くなるまで時間にも気がつかなかった。
「あぁ、ゴメン、ゴメン・・・寮には僕から電話しておくから、着替えてすぐに帰って・・・」
「は、はい！」
「悪いねぇ〜夢中になってしまって・・・」
　萌は慌てて着替え寮に戻った。
　樫山から侘びの連絡があったとのことで、すぐに夕食を食べ部屋に入った。
「ふぅ〜〜何か・・・変な感じ・・・あそこで、あんな姿をしてて・・・男とふたりきりで・・・だけど、何も無くて・・・あぁ〜〜ぁ、何か、イライラするわ〜」
　部屋の中で萌は独り言を呟きながら、どうにも自分の中で割り切れないものを感じていた。
　入浴時間まで少し時間があった。
　萌は久しぶりに自分の淫唇に手を伸ばし、自分を慰め始めた。
「はぁ〜はぁ・・・オナニーなんてするつもりは無かったのに・・・でも、気持ちが・・・あぁ〜」
　神父との最後の１ヶ月で体得した知識が、こうして役に立つとは思ってもみなかった。
　短時間でイクことも覚えていたので、とにかく夢中でイクことだけを考えた。
「あぁぁ・・・あっう、っ・・・、あふぅ〜あぁ〜あぁ〜、あぅっ・・・イッ、イッくぅううう〜」
　淫唇の奥深く入った自分の指を太股で締め付けながら昇りつめ、少しホッとした萌だった。

　翌日も約束どおり、放課後にアトリエに入った。
　すぐに着替えて、昨日と同じように窓際に立ってポーズをとった。
「水彩だけど・・・色をつけたいのだが・・・色のイメージが沸かないなぁ〜」
　樫山はいろんな色を水に溶き、絵筆を走らせていたが、思うように描けないようだった。
「ちょっと灯りを消すね・・・」
　萌の立っている窓だけを残してカーテンを引き、部屋の灯りを全て落とした。
「腰から上だけ回転して、こっちを見て〜」
　萌が樫山のほうを向くと同時に窓から風が入り、萌の長い髪が風に吹かれて舞った。
「あぁ〜〜いぃ、いぃよ〜〜、あぁ〜〜そのままで・・・・・・」
　また、夢中になって樫山は筆を振るっていた。
「先生・・・時間が〜」
「うん？またか・・・もう、せっかくいいところなのに・・・・・そうだ！悪いけど、消灯後に抜けてきてくれないかな〜？頼むよ！」
　樫山は真剣な眼差しを萌に向けて言った。
「は、はい・・・頑張ってみます〜」
「悪いねぇ・・・だけど、君の年齢で、この魅力は不思議としか言いようが無い・・・美しいなどと言う言葉は、もはや君には当て嵌まらない・・・どこからくるんだ・・・？」
　樫山は画家として、創作に夢中だった。
　萌も樫山の情熱に衝き動かされて承諾した感が強かった。

　その夜、10時の消灯が過ぎると、あちらこちらの部屋から寮生が息を殺して出てきた。
　萌は様子を窺いながら、意を決して廊下から中庭、そしてアトリエへと向かった。
「先生・・・先生・・・」
　萌は小声で樫山を呼びながらドアを小さく叩いた。
「おっ！君か・・・萌君か？ありがとう〜さぁ、中に入って」
　樫山はカンバスに向かっていたようだ。
「先生・・・どうしますか？」
「うん、そうだな・・・悪いが、着替えてくれるか？」
　萌が着替えて窓際に立つと、部屋の照明が樫山がいる場所と萌の立つ窓際以外は消され、昼間とは全く違う環境に感じられた。
　樫山が萌の傍に来て、萌の髪を乱した。
「う〜〜ん・・・妖艶な妖精って、いるのかなぁ〜？まさしく君がそうだ・・・」
　樫山は、穴が開くほど萌の全身を観察した。
「13歳・・・少女が大人になったら・・・どうなってしまうのか？」
　しばらく眺めてはカンバスに向かい、また萌の傍に来ては眺める。
　そんなことを何回か繰り返した。
「透けて見える君の肌が、堅いのか柔らかいのか、滑らかなのかどうなのか・・・」
　そう呟きながら、樫山は萌の胸元に手を伸ばし、乳房を軽く撫で回した。
「滑らかな雪の肌・・・柔らかな餅の肌・・・そして、妖しく引き寄せる肌・・・」
　下から包むように乳房を手のひらで揉んで感触を確かめていた。
「やっぱり・・・不思議だ・・・・・・この質感が表現できない」
　樫山は萌のシルクのドレスを両肩からストンと足元に落とし、両手で乳房から腰、太股へと撫で、深いため息を淫唇にも吹きかけた。
「ふぅ〜〜ぅ・・・」
「あぁ、あぁ〜〜」
　萌の喘ぎ声が漏れた。
　樫山がそっと指で淫唇を摩ると、淫らな甘い蜜が指を濡らした。
「萌・・・君は・・・知っているのか？もう、男を・・・」
　萌は頭を激しく横に振り、今にも泣き出しそうな顔になっていた。
「そうだよね・・・ゴメン、僕が触ったりするから・・・別に悪戯するつもりじゃないんだ」
　樫山は再びカンバスに向かい、絵筆の先に命を吹き込んだように描き出した。

　萌の心境は複雑になっていた。
（あぁ・・・もっと弄って欲しいけど、ここで受け容れたら堰が切れてしまう・・・）
　ドレスを着なおして物思いに耽っていた。
「出来た！・・・おい、君、萌・・・見てくれ！」
　萌は自分が描かれるという未知な経験の結果に胸が震えていた。
「うわぁ〜〜信じられないわ・・・・・・これが・・・わたしなんですか？」
「そうだよ！僕の感性が捉えた君の姿だよ・・・」
　筆舌に尽くしがたい・・・とは、このような時の状況を表現する言葉なのか・・・？
　そうとしか言いようが無かった。
　樫山は興奮して萌を強く抱きしめた。
「萌、僕はこれをさらに仕上げて、次の帝画展に出品するよ！」
　樫山は萌を抱きしめたまま、首筋や額にキスの雨を降らせた。
　ドレスを肩から抜き、胸から下に激しく口唇を這わせ、両手でお尻を抱え淫唇を吸った。
「あぁ〜〜先生・・・」
　萌は樫山の頭を自分に押し付け、淫唇を舐められる快感に酔った。
「萌・・・君は本物の妖精だ・・・」
　萌の身体を床に横たえ、自分の肉棒を取り出して萌の淫唇の中に埋めていった。
「おぉ〜〜〜〜あふっ・・・あぁ、すごい・・・これは・・・あぅ、っ・・・どうなってるんだ〜」
　樫山の肉棒を咥えた萌の淫壷は、自ら快感を貪るがごとく、肉棒を引き込んでいった。
「いぃ、ひぃ〜〜っ・・・あふぅ・・・あぁ・・・あぅ、あぅ、あぁあああああ〜〜〜」
　樫山が限界を感じて射精しようとしても、萌の淫壷がそれを許さなかった。
　強く締め付け、込み上げてくる欲情の液を押し戻していた。
「あぁ、うっ・・・・・っぁああぁ〜〜あふぅ〜〜はぁ、はぁ〜あぅ、うぅぅ・・・あぁ〜〜」
　樫山はイクにイケない拷問のような快感の渦の中に引き込まれていた。
　萌は体位を変えては悶え、叫び、淫欲の鎖が解かれたように悶え狂った・・・。

　樫山が自分を取り戻した時には、もう萌の姿は無く、外は朝の光に満ちていた。
「どうしたと言うんだ・・・？あれから・・・僕は、何をしたんだ？萌・・・萌はどこに？」
　部屋中を捜しても、どこにも萌の姿は無かった。
「あれは、夢か・・・？僕が我を忘れて萌にキスしたところまでは覚えているが・・・」
　判然としないまま、萌の絵を仕上げにかかった。
　それから、しばらく、樫山は萌の姿を見ることは無かった。
　放課後のクラブに出てこなかったからだ。
「どうしたんだ・・・萌・・・やっぱり、僕が何かをしたのか？夢だと思ったのは・・・」
　萌は体調不良を訴え、約１ヶ月ほど近隣の病院に入っていたのだ。
　病院では原因が分からず、精神科のセラピーを受けさせたが、何も分からなかった。
　萌は自分自身が壊れるのが怖くて、病院に逃げ込んでいたのだ。
（また、疼き始めた・・・樫山先生にあんな風に求めたりして・・・あぁ〜〜）
　樫山もまた、絵を見るたびに肉棒が反応し、どうにも不可思議な感覚に支配されていた。
（あぁ・・・萌〜君の姿が見たい・・・僕の、妖精・・・）
　帝画展に出品した萌の絵は、大反響だった。
『萌え出・・・』・・・そう称した作品は、特選を受賞して樫山の代表作となった。
　少女が醸し出す妖艶な魅力が大人の女性のそれとは比較にならないほど溢れていた。
「また、描きたい・・・いろんな姿態が頭の中で交錯する・・・」
　樫山は構内のアトリエから自宅のアトリエに移り、萌のシリーズを創作し始めた。
　丁度、樫山がアトリエを変えるのと相前後して退院し、寮に戻ってきた。
　こうして、13歳の萌は終わり、14歳の萌へと移っていった。

　美術部を辞め、身体を動かすスポーツで汗を流そうと、体操部へ入った。
「汗を流していれば、余計なことも考えず、ストレスも堪らないわ〜」
　華麗に舞うような先輩たちの演技を見ながら、基礎的なトレーニングに励んでいた。
「よぉ〜し、新入部員にも、床の演技から練習してもらう」
　前転や前宙などの演技は、なんとか形になってきたところだった。
「床の大きさを頭に入れて、今までやってきたことを組み合わせてやってみろ〜」
　元オリンピック選手だった牧コーチは、ひとりずつ演技を見ていた。
「萌〜君は２年からの中途入部だから、人の倍は頑張らないと追いつかないぞ！スタイルや容貌がいいだけじゃ、体操は出来ないぞ〜」
　床が終わると段違い平行棒へと、次第に厳しく指導されるようになっていた。
　それでも、健康的な汗は心地よく、萌は毎日が楽しかった。

　演技の姿勢を指導されている時、牧の手が萌の腰を掴んだ。
「うっ・・・」
　萌の身体の中で何かが蠢き始めた。
（これは演技指導よ・・・ふぅ〜〜ぅ、何も考えない・・・無心になって・・・）
「萌、君はスタイルの良さを生かしきっていない・・・身体も柔らかいのだから、もっと大胆な演技が出来るだろう〜今日は、居残り練習だ〜」
　みんなが帰っても、萌は黙々と練習を続けていた。
　牧の言うとおり萌は思い切って段違いで大きく開脚して飛んだ。
「あっ！」
　平行棒を掴み損ね、開脚した姿勢で落ちてしまった。
　牧は慌てて萌の身体の下に入り、受け止める形となった。
「大丈夫か！？」
「は、はい・・・でも、コーチの手が・・・」
　牧は萌の乳房を鷲掴みにする形で上体を受け止め、開脚した股間は牧の顔の下だった。
「萌の身体は14歳とは思えないなぁ〜ハハハハ・・・君は新体操のほうがいいかな？」

　牧の推薦で新体操部に移籍した萌は、そのスタイルの良さと柔軟性と熱心さで、瞬く間に評価を上げていった。
　股下が異常に長く胴が短い身体は、何を演技しても見栄えがした。
　ポニーテールにした小さな顔とバランスのいい身体は、新体操にピタリと嵌った。
「萌、リボンの扱いがもう少しだな〜リボンを意識しないような身体の動きがほしいな」
　コーチの岩下は、牧より優しかったが、注文は的確で高度なものだった。
「身体を後ろに反らした時の足先を、もっと高く上に伸びるように向けて〜」
　萠は必死に岩下の要望に応えた。
「頭の先から胸のライン、胸から脚の指先までの流れるようなラインに余裕を・・・」
　それからの日々は、秋の大会に向けハードな日々を送った。
　しかし、大会に出るには、萠は少しばかり抵抗があった。
　人の目に多く晒されるのが、やはりイヤだったのだ。
「萠の魅力は、年齢以上に感じる身体の表現力だ。それが、何か、中途半端な感じが〜」
　萠は確かに気持ちの迷いがそのまま演技に出ていた。
（素直になるには・・・身体の欲求を満たさないと・・・でも、そうすると・・・）
　萠は胸の谷間が目立つレオタードユニフォームを着用し、ハイレグで脚の線を強調した。
　大会のＰＲポスターにも使えそうなスタイルは、評判を呼んでいた。

　練習が終わって、コーチの部屋を訪ねた。
「コーチ・・・わたし、自信がありません。出場を辞退したいのですが・・・」
「どうしたんだ？萠・・・確かに中途半端な印象はマイナスだが、総体的には充分だよ！」
　14歳の少女とは思えない、演技中の中途半端なイメージではなく、そこに立っているのは、明らかに艶を強く感じるオンナの萠だった。
　岩下は、引き寄せられるように立ち上がり、萠の肩に手を置き抱きしめた。
「萠・・・君の魅力は魔性のような魅力だ。それを素直に出せば・・・それで最高だ」
　岩下の股間は敏感に反応し、膨らんだ肉棒は萠の身体を刺激した。
「コーチ・・・」
「あぁ・・・萠・・・我慢できない〜」
　岩下は萠の手を取り、自分の股間に導いた。
　萠はジャージの上から盛り上がった肉棒の膨らみを撫でさせられた。
「も、萠・・・あぁ〜〜いぃ〜〜はぁ、はぁ、はぁ〜〜」
　岩下の理性が吹っ飛び、ひとりの淫欲に狂ったオトコとなって萠の身体を撫で回した。
　レオタードを少しずつ肩から脱がせて、萠の肢体をゆっくり賞味したい気分と、メチャメチャにして犯したい気分が岩下の中で交錯したが、前者を選択した。
　細い肩と鎖骨が浮き上がって見え、それだけでも岩下には刺激的なものだった。
　14歳の少女の身体が、こんなにも自分を興奮させるとは、信じられなかった。
　しかし、現実として目の前に露わになっている萠の肢体は、素晴らしかった。
「萠・・・」
　萠は何も言わず、岩下の為すがままになっていた。
　さらにレオタードを下げると、美しい形をした乳房が弾むようにして露わになった。
　岩下はそっと軽く手のひらで包み、それからゆっくりと揉み始めた。
「あぁ〜〜ぁ、いぃ〜感触だ・・・可愛い乳首を吸ってもいいかい？」
　そう言うと、すぐに乳首を口に含んで舌で舐め回しながら回転した。
「はぁ〜うっ・・・はぁ〜ぁ・・・あぁ〜あぁ〜あぅっ・・・あぁ〜ん・・・」
　萠の艶っぽい喘ぎ声が部屋に響くと、岩下の興奮も高まり、一気に脱がせてしまった。
「うわぁっ・・・腰の括れから太股にかけて・・・あぁ〜気持ちいい触り心地・・・淡い恥毛と言っても産毛のように微かな感触が・・・また、いいよ〜きれいな淫唇が・・・濡れているよ〜萠・・・感じてくれてるのかい？」
　岩下は濡れた淫唇を啜るように舌先で舐め、お尻から太股の裏側を擦った。
「はぁうっ、あぅ・・・っ、あぁ〜〜、はぁ、はぁ、はぁ〜〜あぁあああっ・・・」
　岩下は萠の上半身を机の上に倒して、両脚を開かせた。
「おぉ〜！ワレメが光ってイヤらしい・・・お尻まで滑ってるよ〜萠・・・」
　淫唇から淫蕾まで舌先で舐めながら、膝の裏から足首まで擦っていた。
「あぁあああああっ・・・あぁ〜っ・・・はぅっ・・・はぁ〜〜ぁ・・・もう〜ダメ・・・ねぇ〜〜」
　萠の声に岩下は肉棒を握ってバックから挿入した。
「はぁぁ〜〜ふぅっ・・・っはぁ〜〜〜〜〜〜ぁ・・・あぅ、あぅ、あぁん・・・あぁ〜〜」
　岩下は肉棒を強く締め付ける淫壷の中で、懸命に挿入を繰り返し萠を頂点に誘った。
　しかし岩下が射精したくとも萌の淫壷がそれを許さず、やがて気が遠くなってしまった。

　萌は自然な演技で観衆を魅了し、大会で優秀な成績を収めた。
　岩下は、その後も萌と関係を持ったが、一度も射精を許されなかった・・・。
　萌の中等部は修了した。