25--------------
　

　奥さんには、エクスタシーを求める丈のセックスでも、瀬施駒しい所作は似つかわしくありません。
　静かに大きく・、奥さんの手がわたしを昂めて行きます。
　わたしもやはり、優雅なエクスタシーを求めてしまいるのです。
　・まだ見た事のない、想像だけしかした事のない世界なのです。
　スムーズにゆったりと奥さんの背を撫で下ろします。
　その方が、奥さんに似合う優雅な気がするのです。
　ですけど、わたしが知っている奥さんのことは、真咲義美、おじさんの奥さんだと云うことだけ・。
　この状況でわたしを求められても、懐疑的な気持は拭えません。

　静かに、ゆったりと・・・、動きが乱れないように気を付けながら、包み込み、支え上げ、撫で上げ撫で下ろします・。
　繰り返し繰り返し同じ様に上へ下へ、左へ右へ・・・。
　付けず放さず・・・微妙な触れ方あを保つのです・。・・・奥さんの神経がドンドン鋭くなっていくのが分かります・。
　鋭い神経・。
　良い性淫には、欠かせません。・ホンのチョットでもわたしの振れ方が強かったり弱かったり、微妙でも変化を起こしたらそこで途切れてしまいます・。

　ハァ〜〜〜・・・フゥ・・・言葉ではなく、呼吸が聞こえて来るんです。・まるで声のように・・・
　奥さんはご自分で昂めて行くみたいです・。
　もちろんわたしの仕草も、お手伝いにはなっているのでしょうけれど、わたしのまだ拙い急ごしらえの撫で方で、こんなに官能が昂まるなんて信じられません。
　ァァッ・・ハァア〜〜〜！・奥さんの喘ぎがまた出ました・。
　わたしはまだ、官能に浸り切れていません・。
　だってヘラのイメージって強烈です。
　素敵な女性像ではあるのですが・・・。
　ゼウスの浮気相手への仕打ち・、どうしても頭から離れません。

　でも、わたしのこんな気持ちは無視されているようです。
　わたしのヒップを抱えた奥さんの手は、ゆっくりと些擦り廻ってわたしのポイントを探っているようです。
　それがまた、凄く気持ち良いんです。
　全てが絡み合っている様なわたし達・・・。
　何度も何度も口付けを繰り返し、抱き合いました。
　お互いの前身はピッタリと合わさり、お互いの腕がお互いを絡み取っていました・。
　触れ合っている前身はお互いに体温を感じています。
　少なからず奥さんは昂奮している所為ですか、赤味が強く感じています・。
　不思議です。
　わたしだって大きいとは云えませんが、一応はＣカップのバストですよ。ＵＢ７２からだと、そこそこの大きさには見えますでしょう・？
　奥さんはもう少し少ないかも知れませんが、二人とも立派にバンパーが突き出している事になります・。

　レースのカーテンの向こう側から入って来る日差しで、寝室は少し暑い位です。
　わたしの背を滑り続ける奥さんの手。ピッタリと身体を合わせ合っていますので、お互いに背と脇以外、愛撫を加えられる処はありません。
　左手を背筋に添って、力に変化が無いように気を付けて引き滑り下げて、奥さんのウエストを掴んで引きました。・お腹とお腹が強く圧し合います・。
　ンン・・・奥さんの溜息のような呻き？官能的な響きを持っているように聞こえました・。
　奥さんのわたしに回した腕にも力が入ります。
　もう胸の内は激しい高鳴り・・・。奥さんの耳にも届くのではないかと思いました。

　左の耳に奥さんの頬が圧し付けられています。その頬にも暖かさを感じるのです・。
　首を傾げると唇の前に綺麗に手入れされたうなじ・、白い肌がまだ、お歳に似合わないほど滑らかなのです・。口付けしないではいられません！
　首の傾げを増し、静かに唇を奥さんの首筋に触れさせたのです。
　ホンの一瞬だけ、奥さんの身体が硬くなった気がしました。
「 ン 〜！」奥さんの鼻に掛かった小さな喘ぎでした・。
　感じているんだっ！・・・奥さんは、大きな喘ぎ方はしませんでした。
　小さな声で静かにゆったりした、滑らかですが置くに籠もった様な喘ぎ方なんです・。
　もちろん、大袈裟な仕草もありません。全てが控えめな気がしました・。

　見た目が控えめなんです。
　そして、仕草もわたしよりズゥッと、遙かにゆったりとしています。
　それなのに、まだ二人が触れ合って間が無いのに喘ぎを示すなんて！
　喘ぎ出すのが早すぎるんです。あれでは悦感の全てを逃さずに受け止めているでしょう？
　普通、女性は抑えるものです。全てに控えめに表す奥さんなら、尚更のことでしょう？
　控えようとする気持の大小はあるでしょうが、感じたから即座に表現するなんて事は先ず無いんです！
　それでは慎みの無い女と見られ易いでしょう。・我が国では女性に限らず人を評価する上で、慎みは重大な要素です。
　上品であることは、交際範囲に制限を生じないためにも大切なんです。

「アッ・アッ・ウッ・ウッ、・・・」なんて破裂性の嗚咽より、スラーの掛かった様な、「ァア〜！」と、なだらかな喘ぎの方が何となく品がある気がします。
　所作、物腰の優雅な動きというモノが、急激な変化より、なだらかな方が品を伴うように感じられるから・。かも知れません？
　それなのにわたしは、なだらかどころか、ポンポンと破裂性な気がしていました。
　奥さんって、こんな処まで品を感じさせるの・・・。
　性的行為の最中に、自分の喘ぎ方をコントロールしている・・？？？
　喘ぐって、自分の中の感じ方の発露でしょう？・そんなモノをコントロール出来るの？
　わたしにはこの時は自分を解放して良い時だと思っていました、わたしにはこの時感情を抑えるなんて考えた事・・・。レイプなんてされたら・・・。って、考えた事はおりますけど・・・。

　心根なんでしょうね。・・・心根が品格を持っていると全てがゆったりとして、わたしでは「とても敵わない。」と思わせられるの・。
　知性と趣味が人を造る。・むかし、高校の恩師に云われた言葉が蘇ってきました・。
　普通なら人が隠そうとする、こんな事をしている時に、恩師の言葉・・・。
　どうして恩師の言葉が浮かんで来たのか。は、分かりませんでした。
　これ迄のわたしの思い出は「セックスは隠されるべき物」であり、「他の人々へは隠蔽されるべき物」だったのです・。たとえ女性同士ではあっても、第三者に全てを吐露することなど考えられない事でした。

　表に出すべきではない物は決して表に出さない。
　それは礼儀であり、品格というものゝ重要な柱であると思っています。
　ハイ・ソサエティーなら尚更のことです。
　ですから、日頃から自らの感情をコントロールすることを心掛けている、ハイ・ソサエティーの人達・。とは云っても個人的な趣の違いがありますから、全ての人ではないと思いますが、セックスでさえ感情を抑え込むのかも知れません？
　ご自分から誘い込んでおいて、喜悦を抑えるなんて・！・・・でも、それがハイソ必須なのかも・？

　喜悦を抑えていると思うと奥さんの平静な表情が、信じられない程にエロティックに見えて来ました・。
　女同士であるにも関わらず、凄く惹き着けられたのです！
　トレーナー付きのジムででも体型を保っているのでしょう？・その道のプロでも、自分の体型を保つのは易しくはありません。
　お歳で少しは下がったと思ったバストでさえ、奥さん御自身の昂まりと共に浮き上がって来ているようです・。
　神々しいまでの輝きがある様にさえ見えるのです・。
　細めだけどキリッとした眉。直線的な鼻筋。少し厚めの小振りな唇。奥さんだけと云うものでは無い筈なのです・。
　細面な造りの中に、微妙なバランスでここまで高貴でエロティックな見せ方が出来るなんて・！

　滑らかな滑り・、ファンデーションに覆われてでもいるかの様な、透明感のある明るくウェッティーなお肌、・・・お手入れが行き届いています。
　エステサロンなどへ定期的に行ってでもなければ、これだけのお肌を維持は出来ないでしょう。それに生まれ付きの素質が重ならなければ、とてもここまで若々しくは・・・。
　奥さんの全身を隈無く撫で些擦り、触れたか触れないかの微妙な感覚で、手擦って行きました・。

　まるで十代の様なお肌に惹かれ、バストに唇を被せてしまいました・。
「ぁぁ〜〜！」また奥さんが抑え目とは云え、喘ぎの声を上げたのです。
　同時に、全身に小さな引き攣りもありました・。
　奥さんは、身体の中に喜悦を満たしている・。
　・それは分かりました。でも、・これは何を意味しているのでしょうか？

　先ほどはヘラの様にも見えた奥さん・・・。
　わたしの中に起きた恐ろしさは、まだまだ残っています・。
　同時に、奥さんはとても品格を大事にしている事も分かっています。
　ここで、疑問が沸いてきました・。
　ヘラのイメージ・。あれは確かに見えていました。
　だけど、ヘラって神様ですよ！
　・神様が人間の女なんかを本気で相手をするのでしょうか・？

　わたしも随分昔に、嫉妬に似た気持ちを持ったことがありました・。
　奥さんを無くされて荒れていた方に恋したのです。が、たったの５歳だったのにパパを独占したがったのです。
　ママを亡くして、パパは掛け替えの無いのも分かります。
　様々な要素、重圧が５歳の子供に伸し掛かったことでしょう・？そんな中では父親の存在がどんなに大きかったかも想像は容易でした・。ですから正しくはには嫉妬とは違ったモノの筈でした。・その娘の父親への思いは必死のようにも思えました。彼女が起きている間はどうしても彼を取られてしまうのです。
　でも、彼が眠るベッドはわたしの横でした・。
　夜になればわたしだけの彼にはなってくれるのですが、昼間はどんな時でも彼との間に、その娘が壁を作っている。様にさえ感じられたモノでした・。

　意識としては、子供としか思っていなかったので、無視していた筈だったのですが、いつの間にか、私が彼に甘えたい時にいつも先回りしている女の子となって、これは意識も出来ない内に嫉妬に変わっていたのです・。でも、・わたしは大人でした。・こんな小さな子を本気でライバル視する馬鹿馬鹿しさ・。
　全ての感情が平静に戻っていました・。これは神様だって同じだろうと思うのです。
　・神様と人間では、大人と子供より遙かに力の差があります。それ程大きな力の差・・・。
　わたしが小さな子供に自分の力を示そうとした事の馬鹿馬鹿しさを、知性も力も遙かに大きな差がある人間など、本気で相手にする筈が無いのです。
　これだけの力の差があって、本気でなんて云ったら、神様としての品性を疑わなければなりません。・ですから神様が、嫉妬の様な低次元の感情を抑えられない筈もありません。
　いえ、余りの力の差に嫉妬なんて感情自体が起こる筈さえありません。

　こう考えると、奥さんがヘラであったとしても、恐ろしい事態が起こる可能性は非常に低い事になあります。・・・これでやっとヘラのイメージからの恐怖感が柔らぎ始めました・。

「わたし思うんです。・神様が男と女を作られたのは、性を持って『お互いの繋がりを強固にしなさい．』って云っているのでは・？と・・・。そうしたら、お互いの持っているモノだけで充分な筈ですもの。」
「それ、良い考えよ！・・・多くの人達は、そこ迄は考えていませんもの！・・神様がお喜びになるわね！」
「おじさんと不倫をしていてもですか？」
「・・・ァ、・ホッホホホ・・・痛い処を突いたわね！・・・不倫とは・。・・・ねぇ、結婚って神様がお作りになったと思われる？・・・わたしは統治者が生み出したと思っているわ。」
「・・・・世界のどんな未開地でも結婚の制度はありますしぃ、自然ななりわいでは？」
「衆徒を統治するのに都合が良かったのよ。結婚という制度で、そこに生まれる子供達までも束で管理できますからね！」
　ビックリです！・・結婚制度を否定為さるのかしら・？

「わたしは宗教的な道徳観かと・・・。」
「そう考えることは出来るわね。だからわたしは『衆徒』と云ったの。・『市民』とか『民』とか云わずにね。・宗教も統治者なのよ・。」
「・・・・？」
「ハッキリ言って、男女一対はいわゆる旧約聖書の中で示された『十戒』に『汝淫姦をするなかれ！』と示された事に起因しているだけよ！・あれはユダヤ教・・・。その元規。・イスラム教にもその影響が大きいものだわ。だけど、世界がキリスト教的倫理観に抑え付けられるまで、一夫多妻が認められていたのもご存知でしょう？・ローマやギリシャの神教も基本的には一夫一妻制だったけれど・・・、婚外の繋がりも認められていたの・。」
　奥さまわたしに授業をしているみたい・・・。
「良く分からないのですけど・？」
「わたし達の民族でも、一人の夫が一人の妻を、恒久的には食べさせては行かれなかったの！・昔は、自然を予測することさえ難しかった事はお分かりよね？・・・自然の脅威は、今よりも直接的に人々に遅い掛かっていたのよ・。その様な、今とは懸け離れた状況の中で、力のある男性に女性達が集まる様になっていたのは自然でしょう・。女性を護らなければならない男性に、自然はそれだけの力を持たせなかったのよ・。」
「昔の状況は分かりますが・・・、・？」
「・・・大自然の力は、人間に一夫一婦制を許さなかったと言う事よ。・・・そうでなければ、今日のわたし達は存在出来なかったかも知れないわ。・・・幸いな事に、人間の知力は災害の脅威から食物を保護する方法を見出させて、生存能力を高くすると共に社会性を高めて権力者が統治し易い方法に持ち込んだの。・一夫一婦制にね。」
「それでは、奥さまは一夫一婦制は自然な法則ではないと？・・・」
「・そうよ。・・・男性にはより多くの母胎を求める本能があるのが、何よりの証拠よ。女性の方は自分だけを護って貰った方が安全性が高まるのは当然だから、男性の他の女性への興味に、腹を立てるのも当然だわ。」

「・・・だって、奥さまの仰り方では・？」
「時代が変わったのよ！・・・今のわたしは会社を二つ持っているの。・・・ですから、わたくしはあの人に護って貰う必要は無いわ！・好き嫌いとか、愛しているとかを別にしてね。」
「愛している人が他の女性と・・・・で、平気なんですか？」
「前にもレイさんに云ったわよね？・『愛は自分だけの物よ。』って、云い方は違ったかも知れないけれど、お相手の方には関わりない物なの。・・・だから、『与えるだけ・・・。』って、云い方だったかしら？」
　裸でこんな話しをしているなんて変な気分です・。だけど、流れってこんなモノよ。
「奥さまのお考えになられている事は、大体理解は出来るのですが・、わたしがそう云う考え方が出来る様になりますには・・・。」理解は出来ても、わたしはそれを自分に当てはめることは出来ないと思っています・。
「素晴らしい懐の深さだと思います・。・・・奥さま、物腰と云い、そんな懐の深さと云い、・・・その上にこの懐の深さは、殆どの男性が感激すると思います・・・。」
「そんなお世辞は良いけれど、お話しだけしていると少し寒く感じない？」
　いつの間にか陽が陰っていました・。

　多分、奥さんが寒く感じる前から、わたしの方が肌寒く感じていたと思います・。
　奥さんに重なって、ヘラが見えた時から背筋を冷水が流れているような来さえしていたんですもの！
「ええ。・充分寒いです・よ！」
　奥さんがエアコンのリモコンを操作しました。
「これで多分大丈夫！・・でもレイさんって、意外と肉感的なのね！・」
「えっ。・・・そんなに太って見えます？」
「おばかさんねぇ・。・・魅力的って事よ！・・・可愛いぃ・・・。」
　
「さっきの事だけど・、神様を信じていらっしゃるの？」
「ぇ、特定の神様ではないのですが、人を人に為さった創造主の存在は感じるのです・。」
「それなのにウチの人と不倫？・・・」眼にはイタズラっぽい光りが増えた気がします。
「人を好きになりますのに、理屈は存在しませんよ！・始めは凄いなぁ！って思っただけなんです。・感嘆が驚異になって、素晴らしさを感じている内に、自分でも意識出来ない内に愛してしまっていました・。」
　既に裸になってしまっていますが、こんな事まで話してしまうと、心の中まで裸にされた様な感じです。
「そぅねぇ、・意識して好きになるのではないですものね。」
「いろんな要素が絡み合って、人は、人を好きになったり、嫌いになったりするのですわ。奥さんはスリリングですねぇ・。」

「ァア〜さむっ！・」奥さんは、ベッドの布団の間に潜り込んでしまいました・。
　その侭、わたしの眼を見詰めています・。
「あなたも冷えたんでしょ・？」これはお誘いでしょう？・ベッドへの！
　エアコンの温度を上げたって、直ぐには暖かくはなりませんもの！
　奥さんの後を追って布団の中に潜り込みました・・・。

　羽布団の軽さ・。この布団しっかりしているのですがしっかりしているだけに、身体の左右に隙間が出来てしまいます。
　兎に角、大分冷えてしまった身体が温まるのを待ちます。緊張と冷え・、それだけで震えてしまいそうでした。
「やっぱり寒かった？」奥さん仰っしゃり様と同時に身を固めていました。
　気遣って延ばされた手が冷たくて・。
「ごめんなさい。・わたしの手も冷えていたのね！」
　急いで手を引いた奥さんの驚いたお顔が可笑しくて、
「ぅふふ・・・。」
　だって、人を裸にして布団中にまで・・・、それから驚くなんて・・・。
「なぁに？・・・」わたしの伏せ笑いに奥さんの問いです。
「だって、奥さん・ンッ・・・・！！！」奥さんに向き直ったわたしの口が奥さんの口で塞がれていました・。
　全身の硬直。
　冷たい手が静かに背中に回りました・。手に力が籠もるとバストがバストに圧し潰されて、奥さんの心臓からの鼓動が伝わって来ます・。
　口の中では奥さんの舌がわたしを絡め取っていました・。
　脚も絡まって来ています・。
　
　嫌ではないのですが、手の届く範囲に入った途端の豹変・。少し驚きました。
　でも、身体がピッタリと着いて・・・・・。
　随分長い口付けだった気がします・。
　奥さんの左の耳が目の前にあります・。意識が薄れて行くような、不思議な感覚がわたしを包み始めています・。
　ええ、心地良いんです・・・。全身に気怠さが生まれ、・気怠さに身を任したくなります。全身が静かに発熱して、奥さんの手の冷たさも既に感じません。
　背骨に添わされた奥さんの手が力を抜いていくと、バストの圧迫も緩くなるのです・。
　それは解放されると云うより、突き放されるような感覚でした・。だって、圧迫されたとは云っても、 わたしのバストを圧し潰しているのは奥さんのバスト・・・。
　スゥ〜っと離れて、そんな感じがしたんです。
　膨らみ部分の圧し潰された感覚は、解放された様に感じるのですが、痛く感じていた訳でもありませんでしたので、この柔らかく圧されていた様な「自分以外の肉体を感じる」感じ方は官能を昂めてもくれていたのでした。
　バストの圧力が薄れるだけのホンの一瞬でしたがバストの解放だけではなく、解放が心にまで及んでいました・。
　官能に包まれ始めたわたし自身を、ハッキリと意識しない訳にはいきません。
　奥さんの手がヤケに暑く感じられます。そして、その熱がわたしの中の方にまで伝わって来るのです。
　女性同士の触れ合い・・・。
　わたし自身の内部に力が及ばない分、安心感があります。・官能だけを受け止めれば良いのです・。
　もちろん物足りなさも無い訳ではありませんが、補って余りある官能を奥さまは起こしてくれたのです。

-------------------------------------------------------- つづく ------