【４】

「久しぶりね、お外でお食事するのは……」
　 ギプスも取れ、退院も間近いに控えて、今日は外出を許された。
　 拓哉と麗香の二人は病院のパーキングに停めてある車に向かっていた。
「美味しい物、食べようか……」
「そうだね」
　 元気そうな笑顔で、拓哉は答える。
「拓哉は、何、食べたい？」
　 麗香は自分の言葉に、早くも身体が密かに疼く。
　 親子の一線を越えて以来、平静を装っていたものの、拓哉の肉体が忘れられなくなっていた。
（今日こそ、ママは、あなたを食べたいのよ）
　 助手席に乗り込んだ拓哉の下半身を一瞥した。股間の膨らみが分かるほどピッタリしたジーンズに喉を鳴らす。
　 拓哉の初々しさを知ってからは、ボーイフレンドに抱かれている時も、拓哉の存在が脳裏から離れることはなかった。気もそぞろな麗香に対して、近頃では彼氏の方からあまり求めなくなり、別れ話さえ持ち出すようになっていた。
　 ブティックが立ち並ぶ一角に車を停めた。
「お食事する前に、ちょっと、ママのお買い物に付き合ってくれる？」
「うん、いいよ……。何か、買うの？」
「うん、ちょっとね」
　 麗香は返事をごまかし、すぐ近くのファッションビルへと入っていく。
　 ファッションビルだけに、コンコースの両側には地下街のように高級ブランドのオシャレなテナントが軒を連ね、流行に敏感な女性客で賑わっていた。
「ここよ」
　 エスカレーターで２階へ上がり、しばらく行ったところで、麗香は歩を止めた。
　 そこはひときわ光り輝くディスプレイのランジェリーショップの前だ。
　 女体が発光しているライティングトルソーにコーディネートされた艶めかしい下着が並べられていた。その店内へ、麗香は入っていく。
　 それを見ていた拓哉は立ちすくんだ。
「ママ、ここは……」
「拓哉、何してるの……、早く来なさい」
「あ、ううん」
　 麗香の呼ぶ声に、拓哉が気乗りしないままおずおずと入ってきた。
　 いかにもセレブの女性たちが来そうな洗練された雰囲気の店内だが、パンティやブラジャー、スリップなど、綺麗にディスプレーされた色とりどりのランジェリーが、無言ながらに拓哉を誘惑してくる。
　 男にとってはまさに禁断の花園。見ているだけで幸せな気分になるが、動揺も隠せない。
「ママ、ママ……」
　 後ろから言葉をかける。
「なに？」
「ボク、男だよ、ちょっと恥ずかしいよ……」
「平気よ、ママと一緒だから」
　 麗香は拓哉の気持ちを気遣うように寄り添った。母親と一緒でも、羞恥心と緊張感に襲われるのか、息子の身体が小刻みに震え、熱くなってきているのが感じ取れる。
「ママが欲しいものは、もっと奥ね」
　 ゆっくりとした足取りで店の奥へと進む。
　 ディスプレーがランジェリーから、しだいにガードルやボディスーツのファンデーション類のコーナーに移り変わっていく。ハンガーに吊り下げられたロングやショートのさまざまなタイプのガードル、ライティングトルソーによって幾筋ものステッチやパワーネットが鮮やかに浮かび上がらせたボディスーツが、少年の目に飛び込んでくる。
「ちょっと待って……」
　 麗香は、近くに吊るしてあるトランクス型のガードルに目を留め、手を伸ばした。
「どうかしらね」
　 左右に引っぱったりして、生地の伸縮かげんをみる。
「もっときついのが、いいわ」
　 品定めしていた物を手放して、店内を見渡した。
「あ、すみません」
「はい、何でしょう」
　 年頃３０前後の女子店員が小走りに近づいてきた。
「あの、もっとハードな物はありますか？」
「えぇ、ございます……。お客様のサイズは……」
「５８の、８８です」
「はい、かしこまりました……、こちらで、少々、お待ちください」
　 椅子のある接客コーナーに通された。
　 美しくも悩ましいランジェリーに囲まれて、拓哉はますます落ち着かないようだ。
「あまりじろじろ見ちゃあ、ダメよ」
「うん、だけど……」
　 そのうちに店員が数枚のガードルを持ってきた。
　 テーブルの上に並べられていく。
「こういうのは、いかがでしょうか……」
　 白や黒、ライトピンク、ベージュと、色とりどりのガードルで、形も足の付け根までのショートから、太ももからウエストの上までを覆い隠すロングタイプまである。テーブルがパッと華やかになった感じだ。
　 その中から麗香は、前身頃に下腹部をしっかり押さえるためのダイヤ型のステッチが縫い込まれ、全体に上品な花模様の刺繍があしらわれた白いロングガードルを手にする。
「けっこう、ハードですね」
　 ソフトな手触りのわりには伸縮性がさほどなく、バックサイドを見れば、太ももからヒップにかけてシェイプアップするための細工がきちんと施されている、高い補正効果が期待できそうなハードタイプ。
「えぇ、これが一番ハードで、立体裁断で作られておりますから、お腹もヒップも強力に、しかも美しくサポートしてくれます」
「お値段も、いいわね」
　 値札に１５０００円とある。
「ねっ、拓哉、ママに似合うかしら……」
　 おもむろに黒いスパッツの上から腰にあてがい、隣の拓哉に見せる。
　 拓哉は、そのオシャレな白いロングガードルに目をむいた。麗香のボディサイズにしては、明らかに小さかったからだ。
　 上に着ている白いブラウスも、ブラジャーで形のいい豊熟した胸をより強調していて、息子の目を惑わすのに十分だった。
「う、ううん」
　 拓哉は少々紅潮した表情でうなずいた。
「お客様には、ちょっときついのでは……、サイズを変えてきましょうか？」
「えぇ、でも……、きついのは穿き慣れてますから、いいですよ」
「はぁ、そうですかぁ」
「じゃあ、ちょっと、試着してみてもいいかしら……」
「はい、どうぞ……、こちらです」
　 店員に案内されるまま、麗香はロングガードルを手にしてフィッティングルームへ向かおうとした。
「拓哉、一緒に来なさい」
「お客様、男性は、ちょっと……」
「息子なのよ、いいでしょう……」
「はぁ、はい」
　 麗香の言葉に、店員はたじろぎ、傍らの拓哉も少なからず狼狽する。
「えっ、で、でも……」
「男の子が、そこに一人でいたら、他のお客さんに迷惑よ」
「あ、……ううん」
　 しぶしぶ拓哉がフィッティングルームに入ってきて、鍵を閉める。
　 １畳もない狭いフィッティングルームには、全身を映し出す大きな姿見が正面にあるだけ。大人が二人も入ればいっぱいのスペースだ。
「拓哉、そっち向いてて、すぐ着替えちゃうから」
「ううん……」
　 息子をわざとらしく後ろに向かせた。しかし麗香の姿は鏡を通して、すべてが明からさまに見えてしまう。
（うふふ……、もっと興奮させてあげる）
　 蛍光灯の明るい狭い室内。背を向けている拓哉の前で、麗香は鏡越しの自分にほくそ笑みがらスパッツを脱ぎはじめた。
　 スパッツの皮を剥がれた中から豊満というにふさわしいヒップと、白くて肉付きのよい太ももがあらわれる。白いコットンのショーツだけで、パンストは穿いていない。
　 下半身全体にいくらか贅肉が付いてきたとはいえ、肌もみずみずしく、豊満さを惜しげもなく見せつける臀丘から続くスラッとした脚線などキャンペーンガールをしていた頃のプロポーションも未だ健在で、中学生の子供がいるようにはとても思えない。
　 脱いだスパッツを丁寧にたたみ、ロングガードルと取り替える。
　 ロングガードルの伸縮性を確かめるようにウエストのサイドを引っぱり、後ろ身頃の裏側に縫いつけられた表示ラベルを見た。
「ママに、入るかしら……」
　 サイズの小ささと殊のほか堅い生地ににんまりして、拓哉に問いかけた。
　 応答はなかったが、後ろ姿からモジモジしはじめているのがわかった。
　 そんな様子をうかがいつつ、ロングガードルの足口に両脚をゆったりと運び入れてゆく。
　 膝頭までは難なく引きあげられたが、ハードタイプのガードルらしく、伸びの悪い生地がかなりタイトで、きつい収縮が太ももを締めつける。
「拓哉、やっぱりきついみたい……」
　 量感のある太もも肉に阻まれて、思うように上げられない。
「んっ……しょ……」
　 少しかがんだ姿勢から膝をつぼめて、麗香は固い薄ゴムの中にムッチリとした太ももをはめ込むように、ピチピチに張りつめたガードルを左右交互にゆっくり引っぱりあげる。
「ここからが、一番……きついの……」
　 脚をすり合わせながら、脂ののった豊かな太ももから足の付け根にかけてを必死に通していくと、身じろぎもせず凝視していた拓哉が差し迫ったかのようにつぶやきだす。
「ん、ママ……」
　 必死に息を潜めているようだが、腰が引け、顔も紅潮しているようだ。
（いいわよ、しっかり見てなさい）
　 食いこむほどの窮屈さに少々手こずるも、鏡に映る拓哉の目線を意識しながら、身を悩ましげにくねらせて穿きあげる姿態を見せつけていく。
　 室内に、キュッ、キュッとガードルのナイロン生地がすれる音や、パチン、パチンとゴムのように弾ける乾いた音がこだまする。
「んっ……きっ、つい……」
　 豊満なヒップに差しかかると、ガードルのウエスト部分がさらに激しく食いこんでくる。後ろに回した手で肉付きのよい尻肉を包み込むように、張力の強いガードルを力づくでグググーッと引きずりあげる。
　 ハードにしてもガードルの着衣など、麗香にしたら何気ない日常のことだろう。
　 しかし、拓哉にとっては違う。女体を包み込みタイトにボディーラインを演出するガードルと肉とが窮屈な中でせめぎ合う、その細かな振る舞いひとつひとつが艶めかしく煽情的に映り、唖然と凝視してしまう。
「ダメだよ〜、ママ……そんな、格好……」
　 拓哉は思わず股間を押さえた。鼻息もしだいに荒げている。だが、目はしっかりガードルと格闘している母親の姿を捉えていた。
（ふふっ……、ママの、エッチな格好に、だいぶ興奮してるわね……）
　 これ見よがし、かつ煽情的に股を開き、腰をよじらせる悩殺ポーズで、窮屈なガードルのフロントを引っぱっていく。
「よいっ……しょ……」
　 最後はより大胆に大きく開脚してウエストまで引きあげるなり、股ぐらに隙間ないほどクロッチ部分がきっちり圧着し、張りつめたガードルがきつく下腹部を締めつける。
「ダメ〜、ママ……」
　 耐えきれないように、腰が引けたまま身体を震わせる拓哉。
「ふぅ……」
　 やっとの思いでロングガードルを穿ききる。
　 鏡には、フロント部に大きな菱形模様の付いた大理石のような下半身が映っていた。繊細なレースで縁取られたウエストと足口が淑女のランジェリーらしさを醸し出していたものの、補正効果で見事にヒップアップさせ、わずかなゆがみも許さない頑強な鎧を感じさせるものがあった。
「こんなきつくて、もうぉ、ピッチピチ……、ほら、見てよぉ、ママのお尻……」
　 ハードなロングガードルの堅い生地にギッチリ閉じ込められた豊かな双臀を撫で、見せつけるかのように鏡に差し向ける。
　 ウエストと足の付け根が激しく食いこみ、はち切れんばかりの圧力なのに、なぜか心地いい。
「マ、ママ……」
　 拓哉がおそるおそるこっちを向く。
「さわってみたいでしょう」
　 母親の誘惑に、拓哉は目をしばたたかせた。
　 そっとガードルにふれてきた息子の手が、遠慮ぎみに丸々としたヒップを撫でまわす。
「どうぉ……」
「すごいよ……ママ」
　 柔らかみのまったくない堅い感触の臀部を、あたかも慈しむかのようにゆっくりとさすっていく。
「気持ちいい？」
「……うん」
　 陶酔した表情の息子が鏡の中にいた。
　 幾筋もの縫い目が刻まれ、ピッチリと張りつめた補正下着らしいナイロン生地の上を息子の手が這う。微妙に震えている。
　 何とももどかしい稚拙な手つきなのに、拓哉に触られている思いが高揚感を募らせ、甘美な感触が女陰まで伝わってくる。
　 ヒップアップするために補強された布に沿って滑らせていった手が、無断にも股間へ行きかけた時、麗香はそれを拒むようにさり気なくかわした。
「拓哉、さっきからジーンズがきつくなってるんじゃない……」
　 麗香の妖しい眼差しは拓哉の股間を見逃さなかった。
　 すっと身を寄せるなり、拓哉の腰のあたりに手を添える。そのまま下へ滑らせ、ジーンズの上からモッコリと膨らんだ股間へと這わせていく。もうカチカチだ。
「もう、こんなになっちゃって……」
　 目を細め、息を吹きかけるようにささやくと、硬い盛り上がりに沿って細い指を妖しく撫でつける。腰を引きかける拓哉をグッと引きつけて逃がさない。
「ママの、ガードルを穿くところが、そんなに良かったの？」
「あぁ、ママ……」
「拓哉って、ガードルが好きなの？」
「……」
　 小さくうなずき、はにかむ。
「そうよねぇ……、ガードルのって、すごく、エッチだからねぇ」
　 中世の堅牢な彫刻をも思わせる白いロングガードルで、熟しきった豊満な下半身をキツキツに封じ込めた姿は実に官能的で、拓哉にしたらたまらないのだろう。
「拓哉、気持ちよくしてあげる……。じっと、してなさい……」
　 妖艶な視線を投げかけて麗香は拓哉の前に跪いた。何気なく腰を落としただけなのに、軋みを感じるぐらいガードルの生地は堅く、足の付け根と股間をさらに圧迫する。
　 そのきつい拘束感を味わいながら、美母は器用にジーンズのホックをはずし、ジッパーを全開にして、ジーンズをブリーフごと膝まで引き降ろしていく。
　 ブリーフの中から、すでに大きく勃起した男根がピクンと跳ね上がるように飛び出してきた。
「たくましい……」
　 雄々しく脈を打つ息吹きに、まず目が釘付けになった。
　 隆々と青紫の血管を浮かび上がらせ、エラの大きい亀頭がテカるほどパンパンに張った、少年らしからぬ息子のイチモツに、早く握りしめたいという劣情が一気に内燃してくる。
　 とはいえ、ビクッピクッと嬉しげに打ち震えているさまは、童貞そのもので、無防備を呈する清純な莟のようでもある。麗香にしたら無性に愛おしく思えてならない。
「弾けそうだわ……」
　 今にもパンッと破裂しそうなほど剛直し、下腹にピタッと反り返った拓哉のペニスを、５本の指でやんわりと包み込んでいく。
「はっ、ママっ……、ぼく……」
「あぁ、すごいわ、拓哉……こんなにカチンカチンになっちゃって」
　 タッチした途端、二人は同時に身を震わせた。拓哉の素晴らしい勃起力に、麗香は鼻にかかった声で面はゆくつぶやいた。
「すごく熱くて、あぁっ、ママの手が……」
　 童貞らしからぬみなぎりと灼きつきそうな熱さに、女の陰花が濡れてくるのがわかった。
　 全体を覆った包皮はやわやわとし、綺麗なピンク色をしていたが、鋼のように硬くなった内部は発熱し、別の生き物のごとく息づく。
　 今にも突き刺さんばかりの形相で睨みつける亀頭の小さな窪みには、早くも真珠のように輝く愉悦の雫をたたえていた。強烈すぎる匂いが麗香の鼻孔を直撃する。
　 しかし、それはあながち不快ではなかった。つんと鼻をつくような牡独特の、チーズにもまがう酸性の匂いがたまらない刺激臭に感じられたのである。
　 ペニスがブルッと震えたと思ったら、鈴口からプクッと盛り上がった透明な雫があふれ、裏筋伝いにツーッと流れ落ちていく。
（拓哉、そんなに興奮しちゃ、ダメ……。ママも、あなたのオチンチンが欲しくなってきちゃうじゃない）
　 それを目にして麗香は、自分の中で母親としての矜持が音を立てて瓦解していくのを覚えた。恥毛の奥に潜む花唇がざわめき、息子のペニスを迎え入れようとする愛液の分泌が増加してくる。
　 込み上がる欲望を我慢するように太ももをすり合わせながら、穿いたばかりのロングガードルを降ろしはじめる。
　 四苦八苦して穿いただけに、脱ぐにも少々手間どる。ズリ、ズリッと、両手でウエスト部分を少しずつずり下げていく。
　 ヒップまで下げたところで、ガードルが激しく食いこみ、肉感的な臀丘と拘束感が極端に強調された。さらに力任せにギュッと押し下げていき、続けてショーツも引き降ろす。股間に貼りついたショーツの裏地にはシミが付いていた。
「ママを、見て」
　 息子の前にすくっと立ち上がり、女の秘部をさらけ出した。頬もいっぺんに火照ってしまうほどの羞じらいに見舞われそうになるも、心地悪いものでは決してなかった。
「拓哉……」
　 息子を見つめる目は、もはや母親ではなくなっていた。
　 ガードルの締めつけから解放された下半身は熟女ならではの豊潤さと淫性をたたえ、綺麗にトリミングされた浅黒い逆三角形の翳りが、少年の前立腺を直撃する。
「ママ……」
　 無垢なベニスは烈火のごとく猛り立ち、もはや狙うは母親のアソコしかないほど若い欲望をむき出しにする。拓哉の視線がどこまでも熱い。
　 突き刺すかの視線に麗香は、魔性めいた快美感に全身から力が抜け、猛々しい肉塊を映しこむ瞳もしだいに蕩けていく。
　 誰に何と言われようと、後ろ指を指されようとも、今の麗香には関係ない。背徳心にさいなまれる必要はなかった。
（あっ、拓哉……、ママも我慢ができないわ）
　 どうにもならない陶酔感が、閉じていた股をだらしなく徐々に開かせていく。
　 息子の肉塊を視界から逸らすも、意識とは関係なく、麗香の肉体は確実に息子のシンボルを挿入したくなる欲望を、どうすることもできなくなっていた。
　 括約筋が緩み，満々とたたえていた淫らな愛液がしみ出している。密かに舌なめずりをしている自分がいた。
「マ、ママぁ」
　 拓哉は差し迫った声をあげる。
　 少年の若い勃起は、ピンク色した肉柱の身を狂おしくピクンピクンと跳ねあげて、美しい母親との結合をせがんだ。
「ママと、ママと……」
　 息子が叫んだ瞬間、鈴口を輝かせていた透明の雫が膨れ、白い液となって流れ落ちる。
　 憧れの母の女壷を穿ち抜きたがって身を震わしている拓哉のペニス。その無垢な肉茎を嬉々として迎え入れようと灼熱の愛液を満たす麗香の媚肉。すでに二人はお互いを求め合うように疼き、結ばれる瞬間を待ち望んでいた。
「わかってるわ、ママとセックスがしたいのね。あ〜ん、ママも、拓哉が欲しいのぉ」
　 麗香は、ついにタブーを破る言葉を口走ってしまった。
　 すると、蟠っていた女体に官能的な電気が走り、息子のペニスが欲しくてたまらない衝動に駆られる。膣口の柔襞に痙攣が走り、男を頬張りたがる蠕動運動が始まっていた。
　 フィッティングルームの姿見の前に立ち、両手を支えにして前につくと、ロングガードルとショーツを膝まで引き下げた格好で、豊かに実ったヒップを突きだした。
「拓哉……、ママの、後ろに来て」
「ママぁ……」
　 拓哉が麗香のすぐ後ろに立った。腰の高さはほぼ同じだ。しかし、拓哉のペニスは下腹に貼りつくほど反り返っていて、自分ではどうしたらいいのか勝手がわからない。
　 下半身丸出しの自分と、その背後で母親とのセックスを懇願して立っている息子の姿が鏡に映し出される。
「ママに任せて」
　 二人の淫靡な空気に衝き動かされるように、麗香は股の間から片手を後ろに回し、息子の股間をまさぐる。
　 母親の手の動きに拓哉も合わせると、間もなく麗香の手がペニスをとらえた。
「あぁ、大きく、こんな熱くして……。拓哉の、この硬いオチンチンが、ママの中に入るのね」
　 熱く脈打ち、カチンカチンに硬直した肉塊。凄みさえ感じる。
　 握るだけで、その逞しい存在感に麗香の完熟した陰花はご馳走を目の前にしている獣のようによだれを垂らし、子宮がキュンッとすぼまる。
「拓哉、ほんとはずっと前から、ママと、セックスがしたかったんでしょ」
「……うん」
　 鏡越しの息子に向かってささやけば、拓哉が照れくさそうにうなずく。
　 愛しい息子と禁断の世界へ踏み入れようとする高揚感からか、コンパスの間から愛液が厭らしくあふれ返り、内股をツーッとしたたり落ちる姿が鏡に映る。フィッティングルームの中でということもあって、何とも卑猥な光景だ。
（あぁ、こんなに……）
　 隆々と筋張った息子の勃起力を手のひらで確かめながら、急いで淫裂へと誘導する。
　 陰肉のぬめった蜜液にふれた途端、拓哉の身がブルッと震えた。
「ああ、ママ、もう我慢できないわ。拓哉のオチンチン、とってもステキよ。さぁ、ここに入れて……。ママの中に、硬い拓哉のを入れてちょうだい」
　 母親に誘発されるように、拓哉はグッと腰を突きだしてきた。
　 クチュッという淫猥な音を残し、みっちり肉がつまった膣道をこじ開けるようにして、無垢な男根がズブズブッと埋まってゆく。女蜜に蕩けた膣の粘膜を、複雑に織りこまれた肉襞を鎌首が掻き分けている感触が、ありありと伝わってくる。
「あぁ〜、好きよ、拓哉。ママはあなたが好き……」
　 その瞬間、麗香の背筋が快感を走らせてしなやかにエビ反りした。まるで潤滑油に満たされたパイプの中に野太くて熱いソーセージが押し込まれてくるみたいな、圧迫感のある挿入がたまらない。
「んぅ……そう、もっとよ……もっと深く入れて」
「お、おおっ……は、入って、くっ、くうぅ……」
　 一段と高まりゆく母のいなしに応じて、背後の息子が声をあげながら、さらに男根をズブズブッと肉路の奥深くに埋没させる。
　 複雑に入り組んだ肉襞が絡みつき、肉棒の根元をギュッと締めつけていく。淫肉の結合部からは、湿った音とともに溢れかえった愛蜜が陰嚢にまでしたたる。
「ママの中……ぼくが、入ってるんだね……、気持ちいいよ……」
　 拓哉が嬉しそうに微笑んだ。身を重ねているだけで、灼熱に煮えたぎり、ねっとりとぬめっている肉襞の波動に、深部へ向かって吸い込まれた若い勃起は自然とうごめく。
「ママもよ、ママも、とっても気持ちいいの……。ああ、すごいわ、拓哉のオチンチン……カチンカチンで、太い……、ママの中が……いっぱいよ」
　 久々に味わう刺激的な挿入感。若い拓哉を歓迎するように、淫液を垂らして硬質感みなぎる肉茎に絡みつく。我が子の童貞を奪ってしまったのだ。
（とうとう、息子と……）
　 急激に襲いくる陵辱感と背徳心に掻き立てられるも、ついに一線を越えて息子と結ばれる夢が叶ったと、その感慨に耽る暇もなく生棒の挿入感に、葛藤は瞬時にして粉砕され、快感に酔いしれる麗香。
（私が、初めての女よ）
　 鏡の自分に微笑みかけた麗香は、息子を支配した満足感に、思わず童貞をギュッと締めあげてしまう。
「うっ、ママ……」
　 喜悦する肉襞の圧力に、ウブなペニスは一溜まりもない。ピクピクと跳ね、少年を陶然とさせた。
「動いていいのよ、拓哉。もっともっと感じて、気持ちよくなってちょうだい……。でも、静かにね」
　 母を捨てて女になった麗香は息子の表情を見つめながら腰を揺すって、拓哉の抽送を促す。
「あ、ママ……、すごく、気持ちいいよ……ママぁ」
　 ゆっくりと腰を振りはじめたら、男を虜にする女の性器の強烈な味わいに襲われ、射精感がにわかに押し寄せてくる。美母の中で若い勃起の硬質と太さが増し、拓哉は思わず腰の動きを速めた。
「ああ、マ、ママぁ〜あぁ〜、ぼっ、ぼ、ぼく……あっ、あぁ〜っ、あぁぁぁ〜」
　 膣の肉ヤスリに雁首が擦りつぶされては、射精をやりすごすなどできやしない。インサートして１分ともたず、感動と法悦のうちに思考回路が無数に寸断された。
「抜くことないのよ。このまま、イッてぇ……、ママの中に、いっぱい出して」
　 差し迫った息子の声に、麗香は豊満なヒップを振った。
　 ボーイフレンドとでも感じられた、締めつける秘肉の力を押し戻すような射精がはじまる感覚をとらえられたのだ。
「ああっ、拓哉、イッて……」
「ああ〜マ、ママぁ！、で、出ちゃう〜……」
　 拓哉の身体に痙攣が走った。その瞬間、硬直した強ばりは禁じられた憧憬の母親の中へ、彼女に対するすべての欲望を白濁のマグマとして炸裂させた。
「うっ、うわあああっ」
　 拓哉は爆発するような快楽に叫んだ。
　 ドックン、ドックン。激しくしゃくり上げながら、子宮内壁に穴をあけんばかりのエネルギーでぶちまかれる。
　 なんという膣内射精の生々しさ。精液の温かさが子宮の中までジンワリと広がる。
（あぁ〜、中に……）
　 少年らしい小振りの腰が小刻みに痙攣するたびに、爛熟と官能に満ちた女壺が若い精のほとばしりを悦ぶかのように収縮した。ボーイフレンドとの時が避妊を欠かさなかったので、スキン無しの中出しは本当に何年かぶりだった。
　 ５回、６回、７回……と、律動を繰り返したのち、拓哉は背後から麗香に覆いかぶさってきた。
　 性器を繋げたまま、一分の隙もなく抱き合いながら、拓哉は荒い息をついている。
「どうぉ？　初体験は」
　 しばらくして、麗香は鏡越しの拓哉にささやきかけた。息子がじっと見つめていた。
「ママ……、す、すっごく、気持ちよかったぁ……」
「うふふ、そう……」
　 拓哉に向かって微笑むと、体勢を変えるためにの結合を解いていく。
　 身体をひねった時に、女を満たした肉塊が密壺からズルッと抜け落ちる。その一瞬の甘美な切ない感覚にも、女体は震えた。
「あぁ、拓哉」
　 拓哉と向き合うなり、麗香は潤んだ瞳で見つめてからギュッと抱きしめ、真紅の唇を重ねる。豊満な胸がつぶれるぐらいに、二人の身体は密着した。
　 マッシヴで潤んだ舌が、拓哉の歯をすんなりとくぐり抜け、口内をまさぐりはじめる。触手のように動く母親の舌先に、拓哉もおずおずと舌を絡め、いつしか濃厚なキスへと変わってゆく。
「ん、うん……」
　 喉を鳴らす拓哉に対して、ことさらにしなやかな舌で、表面だけでなく、舌の側面や裏側までゆったりと舐めまわした。香り立つ濃厚な牝のフェロモンとともに、ドロドロとした大量の唾液を注ぎ込む。
「むぐっ……」
　 練達した舌使いに身体がとろけそうな快感と、怒涛のように流れ込まれる唾液に圧倒されたのか、美母の唇から逃れようとする息子を、麗香はグッと引き寄せる。
　 第２の性交とも称される衝撃的なディープキスに、萎えかけていた淫水まみれの若い肉茎は猛然と奮い立ち、硬質感を取り戻していく。
「また、大きくなってきたみたいね」
　 ストレートに反応してくる異物を下腹部あたりに熱く感じた麗香は、からかうようにつぶやいた。互いの唇を結んだ唾液の糸が、ヌラヌラした淫靡な光を放っていた。
「だ、だって、ママが……」
「いい……、ママを支えるようにするのよ」
　 我が身を預けるように背を鏡につけ、ガードルとショーツから引き抜いた右脚を横に開いて、膝をグッと高々と上げた。
　 言われた通りに、拓哉はその間に腰を押しつけ、左腕で母親の右太ももを下から抱え込むようにして身体を支えた。
　 下腹に貼りつくほどギンギンに硬くなったペニスは、母親の恥骨の上をこすり立てて再結合を催促する。
「もうちょっと、下から……」
　 促されて少し腰を落とす拓哉に、麗香の手がすかさずペニスを摘み、下向きにして膣口に合わせていく。わずかに押し下げるだけなのに、跳ね返されるぐらいの強い抵抗感が伝わってきた。それほど息子の興奮は凄まじかったのである。
　 母親に誘導されるままに、拓哉は充血しきった海綿体を美母の中へズブリとめり込ませていく。
「あぁぁぁ、拓哉、好きぃ……」
　 充溢した存在感に昇天してゆくかの感覚。またもや麗香の美しい背中が弓なりに弧を描いた。拓哉の欲望を呑み込んだ肉襞から蜜がジューッとあふれ出し、睾丸や自らのアナルまでしたたらせていく。
「今度は、すぐにイッちゃあ、ダメよ。できるだけ我慢しなさい」
　 嬉しげに肉棒をふたたび締めつけると、上下にゆさゆさと腰を振りはじめる。
「あっ、マ、ママぁ、気持ちいい……」
　 休むことなく加えつづけられる刺激に、拓哉の切ない声があがる。しかし放出した直後とあって、多少なりとも余裕がありそうだった。
「イキそうになったら、お尻の穴に力を入れなさい」
　 拓哉にそう言って、片手で揺れ動く豊満な乳房を掴む。
「くぅ、ふぁ、あん」
　 ブラウスをたくし上げ、白いブラジャーの上から乳房を揉みしだいて、嬌声をあげる。腰は絶え間なく揺さぶられ、愛蜜と樹液のミックスジュースが、結合部でヌチャヌチャと泡立ってくる。
「マ、ママ、も、もう……」
　 やはり童貞だ。２度目とはいえ、その刺激に持ちこたえられそうにない。
　 拓哉がブラジャーに顔を押しつけてくるなり、堰を切った勢いでピストン運動を急に加速させてきた。
「ママぁ……、気持ちいいよ、すごく気持ちいいよぉ」
　 グイグイとしゃにむに抉ってくる。
「あぁ、あぁ〜、ダ、ダメぇ……、あぁぁぁ……」
　 歯を食いしばって耐えるも、激しく初々しい一突き一突きの、意識がさらわれそうになる快感にたまらず首を反らし、腰を揺すり立てて反応してしまう。
　 ボーイフレンドとの関係も冷め、久しく抱かれていない女の肉体には、テクニックなどいっさい無縁のぎこちない腰つきもこの上なく新鮮で、背筋がゾクゾクしてくるほどの性感に煽られる。
（あぁ、拓哉に、イカされるなんて……）
　 不覚にも息子に感じて、どんどん取り乱してしまう自分が恥ずかしかったが、絶頂感の高みへいざなわれていく自らの肉欲を押しとどめることはもはやできなかった。
　 肉体的にも、精神的にも充足される時が、刻一刻と迫っていた。
「あぁ〜、気持ちいい〜、すごく気持ちいいわ……ああっ、イ、イキそう」
　 しどけなく髪をふり乱してゆがませる美貌、快美感にうちひしがれて潤ませる瞳、だらしなく開いた鮮やかな紅唇から洩れる喘ぎ、浮かび上がるように絖白の肌があでやかな朱に染っていく。
「マ、ママぁ……、気持ちいいよ、ママぁ〜」
　 一心不乱に下から腰を突き上げながら、うわ言のように叫び続ける。
「ひぃ〜、あぁぁ……、いぃ〜、あぁぁ……、た、拓哉、あぁ、あぁぁぁ……」
　 熱くぬかるむ女陰に摩擦を加えられるたびに、快楽の波に呑まれていく麗香は、ランジェリーショップのフィッティングルームであることも忘れて悲鳴を轟かせ、全身を硬直させる。
　 もはや気遣いする理性などなかった。すべて吐き出すように熱い嬌声を張りあげ、ただひたすら肉欲を貪る牝豹になっていた。
「あぁぁ〜、ダメぇ……ホントに、ホントに、イッちゃうぅ……」
　 ペニスに絡みつく熟れきった秘孔からは、とめどなく淫液があふれ出る。
　 麗香と拓哉の二人は、ついに自我を失い、生きながらにして、この世の天国に踏み入れた。至福の瞬間だ。
「マ、ママ……ボク、イクよ、またイクよ……」
「ママも、ママも、イク、イクぅ〜……一緒に、一緒……あぁぁ〜、うぅ、くぅ〜」
　 拓哉があらん限りの力でしゃにむに腰を突いて、絶頂の間近を訴えると、麗香も首を狂ったように振り、官能美をたたえた肉体がより淫らに悶える。
「うお、おおおおおおっ……、マ、ママがぁ……好きだぁ〜！」
　 程なくして、拓哉の初々しい肉茎がビクンビクンといななきを上げる。ふたたび子宮内へめがけて鋭い律動が始まり、１回目よりも物凄い勢いで愛の印を咆哮のごとく噴き上げてきた。
　 童貞の限りなく熱いエネルギーとパワーで、大好きな母親との交わりを悦ぶかのように、拓哉は熟れた女体を犯しつくす。
「……あぁ、あぁぁ……イ、イクぅ〜！」
　 ドクン、ドクン、ドクンと、花芯の最深部に灼熱のほとばしりを撃ち込まれた瞬間、麗香の頭の中で白閃光がスパーク。なまめく美貌が夜叉のようにゆがみ、白目をむき出した。
「あ〜、あっ、ああぁぁぁぁぁ〜」
　 火の玉が全身に広がる中出しの凄まじい絶頂感に、牝豹の悦楽を張り上げた。キュッと引き締まった背筋を官能的にしならせ、首筋から足の爪先まで激しくひきつらす。掻きむしるように拓哉の背中に爪を食いこませた。
　 燃えさかる官能のほむらによって、決壊した柔襞からは生温かな淫水が噴出し、麗香と拓哉の股下から脚を伝わってしたたり落ちていく。
　 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……。
　 母と子の激しい息づかいだけがフィッティングルームの中で響いた。強烈な精の間歇が治まっても、肩で息するほど拓哉の鼻息はとても熱い。
「ん、はぁ〜、た、拓哉……、ママも、好き……」
　 拓哉を抱きしめた麗香は、朦朧とする意識の中、初めて息子を求めていた自分に気づく。
　 ベッドインしてから、いや、おそらく男女が出逢った時からの全プロセスさえも、二人が結ばれて理性も知性も爆発する瞬間のオルガスムスに捧げるためにあるものに違いない。はばからずに言ってしまえば、男も女も問わず、人間はその悦楽を享受するために生き、働いている。それは、たとえ親子であっても変わらない。
　 さもなければ、隠れてまで道ならぬ不倫をしたりはないし、自分たちのような近親者との情事に興じたりもしない。セックスによって快楽を得てしまった人間は、生涯、その呪縛から逃れられないのだ。
　 そんな都合のいい理屈を思い巡らせながら、少しも衰えを見せない息子のみなぎりを媚肉に咥えたまま、自らの肉体によって男にしてあげた充足感と、拓哉と愛を交わした喜びに満たされていた。
「ねぇ、拓哉……、もっと、してぇ〜」
　 余韻も鎮まらぬうちに、うつろな眼差しを送りながら、麗香は自ら腰を振り、飽くなき欲望を息子に求めた。