はちみつ太郎 作
| １０ フラッシュプレイヤーの再生ボタンをクリックする。モニターいっぱいに拡がった動画は、男と女のこれからを映し出していた。 『その１』 誰もいないホテルのベッドが写る。しばらくするとバスタオルを巻いた小春がＭＡＤの後ろをついて画面を横切った。 ＭＡＤは、腰に巻いたタオルを取り去ると、手招きをして小春をベッドの上に上げる。裾を気にしながら小春はあがると、カメラを気にし、視線を逸らすようにしてＭＡＤを見た。 カメラのほうに足を向け寝転がる二人。キスをしているようだが、画像には写りこんでいない。内股を気にしながら、寝返りをうつ小春は、ＭＡＤと側面で抱き合い始めた。 バスタオルの折込は外れ、背中で絡まる。だまになりそうなバスタオルを、唇に吸い付いたままのＭＡＤが、ベッドの下に投げやった。 二人の全裸は、絡まり、交互に足や手を交叉させている。二人とも、なすべきことを理解しているように指先は互いの生殖器を弄った。 絡みつく足はＭＡＤの股間を見えにくくさせ、小春の割れ目にフォーカスさせた。片手で、カメラのリモコンズームを押す。少しずれてはいるが、ＭＡＤの指先の動きを捉えていた。 内腿を自らの腿にもたげさせ、小春の小陰唇を湿潤させるための指先を自由にさせている。 親指で小陰唇の分かれ目を擦りだすと、顔の写らぬ小春の喘ぎが泣き始めた。単発に「あぁ」と身体を小刻みに震わせると、クリトリスへの刺激が加わっていることが画面から伝わった。 指先が曲がり、小春の小陰唇を割り裂く辺りで、３分が過ぎ、リピートの文字が画面を覆う。 『その２』 部屋は先程の『その１』より暗がり、モザイク無しでも顔は判別できなくなっている。ＭＡＤは画面の右から左に横たわり、顔の部分は切れている。ＭＡＤの開いた股の間に正座をし、丸まった背中の小春は、ＭＡＤの手の動きにより照れながらも陰茎に舌を這わす。 音声は最大にしても、涎をすする音と、ＭＡＤの恍惚な男の声が聞こえる程度だった。頭をなんどもグラインドさせる小春に、寝取られサイトの肝をＭＡＤがぶつけた。 「旦那さんと・・・比べてよ。」 「えぇ・・・。」 「さっき、お風呂で、言ってたよねぇ。」 「うんっ・・・こっち、の方が、おっきいぃよっ。」 照れ隠しに、ＭＡＤの太股をはたく小春。その後を、念入りにさすりながら、その指先を皮のはり詰めた睾丸に渡す。 コリコリと刺激をするたびにＭＡＤの膝は曲がったり伸びたりを繰り返す。根元に指を添えた小春は先端の刺激を頬にまかせ、シゴキの動きを早めた。 「ス、ストップ・・・で、でちゃうよ。」 「だめ、・・・さっき、変な質問したもんっ。お返し。」 小休止のためか、陰茎から口を離した小春を置き去りにし、三脚の後ろにまわるＭＡＤ。その２は、ここで止まる。 『その３』 華奢な身体に不釣合いな小春の乳房が写る。顎のラインは少し写るが、人物の特定には至らない程度だ。 手ぶれ機能のおかげで、動画自体の揺れは軽減されているが、手持ちになった画像は少し揺れる。そのおかげか、モザイクの端々に小春の顔は写っていた。全てはわからないものの、どんな顔立ちか、想像の範囲は狭まる。 首から下を舐めるように撮影され、ふざけで顔の付近にカメラを振ると、両手で覆い横を向く。カメラを陰茎に移すと先端にコンドームを装着させる小春の指先が写った。 「だめですぅよぉ。そんなのするなら・・・帰りますよぉ。」 「これ、・・・欲しいって・・・言ったよねぇ。お風呂で・・・咥えながら。」 「言ってないっ・・・言ってないもんっ。」 「入れたらどうなるんだろって・・・・言ったじゃないかっ。」 「んー・・・言ったかな？・・・あぁぁぁぁんっ。」 「ヌルヌルだぁ。・・・旦那さんに・・・ごめんなさいは。」 「・・・ご、ごめん・・・な・・さぁぁん・・・・いぃぃぃ。」 顔を手で覆いながら小春は、ＭＡＤが言うように旦那への懺悔をさせて、そのままコンドーム付の尖りをブッ挿した。 カメラを持ったままではＭＡＤの動きが制限され、腰だけでの動きでは小春は満足できないでいた。小春にある程度の余裕を感じ、ズリズリと腰を動かすだけでは、喘ぎの声も散漫だった。 カメラをベッドの枕側の台に置き、そこで『その３』は止まった。２分１５秒の動画だった。 『その４』 置かれた台の上だが、揺れているベッドとは一体型で揺れも伝わっている。 「あぁぁぁぁぁ・・・・あぁ・・・あぁぁ・・・おくぅぅぅ・・・だめぇぇっ。」 二人の頭頂部を写しこむカメラの画像。重なりは正常位で、写りこむ頭頂部はかなり近い。身体は重なり、接合部も揺れている乳房も見えていない。 小春の頭をがっちりホールドしたＭＡＤは、小春の身体ごと突き上げ、女の最奥を揺らし続けている。 大きく突き挿しを繰り返すＭＡＤの尻は、画面でも跳ね上がっているのが良くわかる。寺の鐘つきのように何度も打ち鳴らすと、共鳴した小春は、首を仰け反らせ、鼻の穴を大きく開いた顔を反転で映しだされてしまう。 目線にだけモザイクが入る時間は１０秒程。鼻や口の開け方で、女の気のやりようは経験者なら判別が出来ただろう。 鐘が突かれるたびに「あうっ」や、「いぃぃっ」といった短めの喘ぎが、連呼される。２分が過ぎた頃、ＭＡＤの鐘つきはいったん止まる。カメラの移動かと感じるが、小春をきつく抱きしめると、解かないままカメラの前に接合部を見せ付ける。 繋がったままの生殖器を動かすことなく、画面の中央に合わせ、３０秒ほど維持し続けると、小春に言葉を浴びせた。顔の見えない二人の会話は、旦那の存在すら遠のける感じでやり取りされた。 「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・も、もう、ムリカモォォ。」 「まだ、２０分も経ってない。・・・ゴム付だから１時間は、大丈夫だよ。」 「はぁ、はぁ、はぁ・・・一時間っ・・・こ、こわれるよぉぉ。」 「旦那さんに、迎えに来てもらう？・・・繋がってる最中に、呼び出しちゃおうか？」 「はぁ、はぁ、はぁ・・・それは、だめっ。・・・あぁぁぁぁ、あぁぁぁんっ。」 長く喘ぎが発せられた時、再び接合部は潤滑油と共に駆動を始める。ヌチャヌチャとした音と、拡がった小陰唇の周りの白濁したヌメリは、小春の言葉を正確に表している。 音声がなくてもこの映像だけで、モザイクの向こうに見える顔の悦の入りようはわかるのだろう。ＭＡＤの陰茎を覆うコンドームの素材は、薄めの素材で、黒光りもわかるくらいだっただろうが、画像に見えるそのものは白に覆われている。 抜き差しが始まり、小春への性的な罵倒を何度か浴びせるＭＡＤ。それに返答が出来ず、「あひっ」や、「あぁっ」だけで答えるしかない小春。 ゴム付の陰茎が過度のヌメリで膣肉から押しやられ、女洞門から抜けると、その洞門の入り口がパックリと写りこんだところで、動画は終わった。５分０３秒だった。 |
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| 2012.11.24掲載 |
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