はちみつ太郎 作
| １２ 小春との業務電話を切るとあずさは車をパーキングエリアに止める。モバイルパソコンを開き、プロバイダーのメールホルダーを開くと、ＭＡＤからの受信が２件入っていた。 『ブラックの嫁さま。 昨晩は、大切な奥さまと良い時間をくださり感謝いたします。とても可愛いらしく、愛くるしい奥さまをお持ちで羨ましさが、より大きくなりました。ＡＭ０時ごろには、帰宅されましたので、「タクシーにて」ご確認の電話をお入れください。とても楽しく、有意義な時間をいただきましたことを感謝いたします。 また、機会がありましたら、奥さまのご了承がいただけるのであれば、お時間いただ・す。小柄な小春は、その突きあげに跳ね上がり、体のバランスを失っている。 腰を掴まれているので接合が外れないが、自由落下し、膣道を掘り進むＭＡＤドリルは先端の鋼で最終点をこじ開ける。 奥の掘れ具合を確信したＭＡＤは、ピストンを止め、小春に前後運動を促した。 「奥さん、自分で動いてみなよっ。・・・気持ちいぃとこ、知ってるよねぇ。」 「奥に、届いてるからっ・・・動けないっよぉ。あぁぁ・・・はぁぁぁんっ。」 ズッポリ埋まったまま小春は、ＭＡＤに視線を送る、動いたら逝ってしまう、そういう目つきで拒否をした。 「こうだろっ・・・こうっ。」 「あぁぁ・・・だ、だめぇぇっ・・・いっいっちゃ・・・うぅ。」 「そう、そう、動かして、・・・いいところを、・・・そうしたら、もっと良くしてやるよっ。」 「あんっ・・・あぁんっ・・・あぁぁぁっ・・・。」 一つずつの喘ぎの間に、腰を折っては仰け反るを繰り返す小春。カメラが捉えるのは、仰け反った時の尻肉の締まり方だった。エクボのような窪みを作ると、仰け反りを極端にする。 ＭＡＤの反応も如実にわかった、足の指の動きは落ち着きがない、小春が尻肉を窪ませると、足に力が入っているのが見えた。ＭＡＤも口で責めてはいるが、自らも小春の膣肉の締まり具合にやられていたのだった。 腰を基準に前後に腰を振る小春。画像には映らないが、８２のＤカップの乳房を下から揉み上げる腕は確認できる。 小春が振り返りかけ、下からも横からも挟み込むように絞り上げられる乳房を見られぬまま、動画は止まった。３分２３秒だった。 『その６』 対面座位を横から見るアングルで、生殖器は繋がりを残したまま、舌の絡み合いも初対面の男女には思えないほど濃厚だった。 かすかに前後に動いているＭＡＤの腰の動き。突き上げるようにではなく、擦りつけるといった印象だった。 ＭＡＤは舌の吸い付きをやめると、首を曲げ向かって左、小春の右乳首に吸い付き、視線と蔑みを送る。 「右の乳首も感じるようだね、浮気女っ。」 「あんっ・・・。」 「固さと尖り方は、右のほうが断然だっ。さっきの判断は間違いだねっ。」 「あんっ、はぁぁぁ。」 「反論できないなんてっ・・・どうだ、そろそろ、クライマックス・・・味わいたいんだよねぇ。」 「うんっ・・・うんっ・・・はぁぁぁ。」 「よし、いい娘だっ。・・・懺悔しながら逝くんだよ。おりゃっ・・・おりゃっ。」 小春は浴びせ倒されると、腕をＭＡＤの背に回し、乳房が潰れるほど抱きついた。舌を吸うでもなく、ＭＡＤの顔は小春の耳元に収まり、密接した二人の身体は大きく揺れ動いている。 「あぁぁぁぁ・・・お、くぅぅぅ・・・あたってるぅぅ・・・ぬ、ぬい・・・てぇぇ。」 「あぁ、当てるっ・・・子宮の入口・・・ノックしてるよぉぉ・・・おりゃ・・・おりゃっ。」 小春の回した腕でＭＡＤの腰の動きは、制限され思うように振れていない。奥への突き刺さりは問題ないが、ストロークは足りないと感じた。 腕を払うようにＭＡＤは体を小春から離し、背をもたげた。ＭＡＤの手のひらは小春の肩口を体重をかけながら押さえ込む。顔だけは右へ左落ち着きがないが、首から下の胴体は、呼吸の荒さだけが腹筋の動きで見て取れた。 「懺悔の言葉っ・・・言ってくれよ。なぁ、・・・気持ちをこめて、なぁっ。」 突きたてがいっそ、早くなった時、小春は一つの言葉が浮かんできた。過呼吸気味な息遣いが、動画の音声でも感じられる。 「あぁぁぁ、い、いくぅぅぅ・・・・け、い・・・さんっ・・・ダメェェェェ。」 ビクンビクンと二度押さえつけられた肩口を跳ねのけようとする小春。跳ねのけは力不足でＭＡＤに押さえ込まれたまま、再びビクつきを背筋を使いもよおす。 「はっはっ・・・おぉぉ・・・でるぅぅ・・・あぁぁぁ・・・・ぁぁあああっ。」 ＭＡＤも射精とともに仰け反ると小春の肩から手を離す。ゴムのなかの射精ながら、熱い波動を感じた小春は、クッションの良いベッドに体を埋めたまま腹式の呼吸以外身動きをしない。 ＭＡＤが腰を引き、女洞門から陰茎を抜き去り、見せつけるように小春の胸元を跨ぎ、ゴムを外した。 汚れた陰茎を口に含ませようと問いかけるところで動画は止まる。 『その７』 デジタル表示のベッド脇の時計は、１１時前を示している。手に添えられ撮影を続けていると感じられる動画。 少し離れたところですすり泣く小春の声が聞こえている。聞こえてくる声は、次第に大きくなりながらベッドと反対方向にカメラは向いた。 ドアを背にした椅子に着てきたワンピースを着させられた小春が映っている。手は後ろに回されているのが判るし、足も拘束されているようだった。 穿いて来ていたニーハイソックスで両足を椅子と同期させ、穿いていたであろうショーツを頭から被せられている。 濡れそぼるまえに脱いだためか、いやらしい染みは股布にはないものの、裏返されたショーツのクロッチには薄っすらと、おしっこの染みはついていた。 そこにフォーカスをあわせるＭＡＤの笑い声は、それまでの柔らかさはなく、どこかＳ的な雰囲気が感じられた。 「奥さん、プレゼント気に入ってくれた？」 「は、はずかしぃぃ・・・いやぁぁだっ。」 「どうして、・・・布は少ないけど、結構、高いんだよぉ。」 「め、めくらないで・・・いやぁぁぁ・・・はずかしいって。」 ＭＡＤがワンピースの裾をめくり上げ、その裾を、胸元まであげ、挟み込む。小春の開脚した股間は画像に映りこむと被せられたショーツとは程遠い形のＧストリングスが飛び込んだ。 「いいねぇ、この紐だけで、６０００円もしたんだよ。隠すとこないのにね、でも、奥さんの襞々薄めだから隠れてるよ。ドンドン使い込んで、ピアスが開けれる位に・・・。」 最後のＭＡＤの言葉は、ボリュームを大きくしなければ聞こえない。動画の終わる寸前だったので聞き逃し掛けた。 最後の部分のＭＡＤのセリフにあずさは、Ｓ性を見たがショーツの値段のことなどを発するところなどと勘案して相殺した。 『その８』 ホテルのセーフティーボックスが開けられる。ＭＡＤの手には、小春が穿いてきた揃いのブラとショーツがあった。もう一つ画面に登場させたのは、アズキ色のショートパンツ。それをボックスの中に入れるとダイヤルをめちゃくちゃに回した。 「あぁ、番号を教えて・・・。」 「明日の朝まで居てくれるんなら・・・教えるよ。」 「え、・・・だって、さっき。」 「あぁ、言ってたよねぇ、１２時過ぎたら、浮気っぽくなるって、泊まったら旦那さんに、悪いって。」 「だから、・・・そろそろ、帰ろうかと。」 「んー、考えが変わっちゃった。このまま帰っちゃうと、寝取られたのが僕になっちゃう感じがして。」 「しないっ。だめです、ショーツとブラ、返してください。」 「んー・・・じゃぁ、次もこうして会ってくれるなら・・・その時に返そう。」 「これ、穿いて・・・帰るの？」 「そう、だって、プレゼントって言ったでしょ。」 「ショートパンツは？」 「ちょっとしたスリル・・・タクシーの中で、運転手さんに見られるかもって。」 「いじわるぅ・・・でも、・・・。」 「でも、ちょっと・・・味わいたいくらいの、スリルだよねぇ。」 「そうかも・・・んー・・・ＭＡＤさんのペース。」 「ここに来た時点で、僕のペース。」 「じゃぁ、次は、・・・私のペースってことで。」 「いいねぇ・・・それ、穿いてきてね。」 「冬は会えませんよ。スースー・・・しますから。」 玄関ドアの前で、ＭＡＤと小春は唇を吸いあっている。膝上１０ｃｍのワンピースの裾はＭＡＤの指の侵入を許すと、別れを惜しむように、Ｇストリングスの食込む割れ目に添った。 「気をつけてね・・・おやすみ。」 「おやすみなさい・・・・ガチャッ。」 手を振り扉の裏に消える小春を映していた動画は、ＭＡＤの少し湿った指先を映したところで終わった２分０５秒程だった。 『その８』を見終えたあずさは、小春の動揺振りを気にしていた。動画の中では気丈に性には明るい振る舞いで通していたが、被疑者ではないかという疑問を抱いたままの性行為は、普段以上に昂ぶっていたのではと想像する。 |
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| 2012.12.1掲載 |
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