数日後、男は朝のゴミ出しのときに隣の人妻と再び顔を合わせた。
　そして、互いにすれ違う隙に、周りに気付かれないようにそっと囁いた。

「オハヨウございます・・・今夜、時間ありますか？」
「え？・・・え、ええ・・・はい、」
　女は突然の誘いに少し慌てた様子を見せた。

「それは良かった、今夜、七時にいらしてください。上手いスコッチがあるんです・・・」
「は、はい・・・では、今夜・・・」
　女は軽い会釈をして、その場を立ち去った。

　時計の針は午後七時少し前を指していた。
　テーブルにはスコッチとワインがグラスと共に並べられ、大き目の皿が二つ両側に置いてある。

「さあ、これでよし・・・と、」
　その時、玄関のチャイムが鳴った。

「うん？来たのかな・・・？」
　玄関には女がドレスアップした姿で、表情には恥じらいを浮かべて立っていた。

　女はシックな黒いノースリーブのワンピースとその下にすらりと伸びた黒のストッキングが何となく艶めかしく感じた。

「いらっしゃい、どうぞ、上がってください・・・」
「あのーこれを・・・」
　女は高級そうなドイツワインを丁寧にリボンをつけたまま差し出した。

「おや、これはいい・・・ありがとうございます・・・どうぞ、こちらへ」
　重厚なドアを開けると突然、テーブルの上のキャンドルライトだけがほの暗く照らされているだけ部屋に案内された。
　女は目を凝らして周りを見回した。
　そこには白のテーブルクロスが敷かれ、二枚の大きな皿とその脇にはナイフとフォークが置かれ、ワイングラスとキャンドルスタンドが整然と並べられていた。

「さあ、用意が出来ました・・・こちらへ・・・」
　男は部屋の中を見回している女に言葉を掛けた。
　二人はアンティーク調のテーブルを挟んで、女の持参した赤のドイツワインを注いだ。
「ようこそ、いらして頂いて光栄です。」
「私のほうこそ、お招きいただきまして・・・」
　カキ〜ン・・・！
　クリスタルグラスの音が耳に心地良い響きを与えた。

「ボクの手料理ですから、口に合うかどうか判りませんが・・・・・召し上がってください」
　テーブルの大きな皿にはフィレステーキが野菜とともに添えられ、手の込んだ料理が具えられていた。

「まあ！おいしそう・・・・・・・お一人で作ったのかしら？」
「勿論です・・・・・手伝ってくれる相手もいないもので・・・」
「あら・・・そうでしたわね・・・・・失礼なことを言いましたわ」
「ふふふ・・・」
「ははは・・・・・・・・・」
　互いに顔を見合わせ、明るい笑い声が部屋の中に響いた。

　食事を楽しみながら、男は家庭の主婦が夜の外出を認めてくれたことを訝っていた。

「処で、ご主人には・・・大丈夫ですか？」
「ええ、昨日から出張ですの・・・一週間ほど帰りません」
「そうでしたか・・・誘って迷惑ではなかったですか？」
「いいえ、そんなこと・・・私も実は貴方と一度・・・・お話でもと・・・」
　男は先日の悩ましい女のオナニーシーンが気になっていた。
　それは、女も同様に感じていた。

「先日は大変失礼なことをしてしまって・・・」
「あっ・・・あのこと・・・恥かしいですわ・・・何も見なかったことに・・・」
「いえ、忘れられません・・・貴女のオナニー・・・・」
「そんな・・・仰らないで・・・！お願い・・・」
「分かりました・・・」

　やがて、食事も終わり、互いにほろ酔い気分も手伝って打ち解けた感じになっていた。　二人はテーブルを離れ、ソファに向かい合う形で腰を降ろした。
　そして、二人は食後のスコッチウィスキーの水割りを飲んでいた。

「あの・・・浮気の経験は？」
「そ、そんな・・・ありませんわ・・・」
　女は即座に否定した。

「そうですか・・・寂しいときはいつも一人で・・・」
「あっ・・あれは・・・でも、その気になることも・・・女だって性欲は・・・」
　女はそこまで言って、言葉を濁した。

「勿論です・・よく分かりますよ・・・まして、男は・・・」
「貴方は独身でしたね・・？」
「はい、もう二年になります・・・」
「存じています・・・お寂しいでしょう？お一人は・・・」
「いえ、もう慣れましたから・・・」
　男は自分で言った言葉に内心、苦笑していた。

　慣れたとはいえ、一人寝の侘しさは充分過ぎるほど味わっていたからである。
　男の見栄かな、と自分で納得していた。

　男の視線は自然に胸の膨らみと下半身の丸みを帯びた双臀部に注がれていた。
　男は立ち上がり、女の横に腰を降ろし、背中をもたれかけ女の横顔を見つめた。

「きれいですね、近くで見ると余計に・・・」
「まあ、お上手ですね・・・そう言っていつも女性を口説いていらっしゃるの？」
　女は照れながらも、まんざらでもない素振りで言葉を返した。

「そんなことはないですよ、滅多に口説いたりしません・・・断られるのが怖くて・・・・・ハハハ」
「ふふふ・・・でも、貴方ほどの方でしたら・・・女性は断れないのでは？」
「いえ・・・そんなこともないですね・・・じゃー貴方は私の口説きを断われない？」
「いえ、、、あの・・・・・そんな積もりで・・・」
　男の右腕が女の肩に乗せられている。
　女はそのことを嫌がる素振りを見せなかった。

　男はグラスをテーブルに置き、女の顔に手を添え自分のほうへと導いた。
　そして、優しくそっと唇を触れていった。

　女は以外にも何の抵抗も見せず、男のされるままに口づけを交わした。
　女の体を引き寄せ、今度は強めの口づけをした。

「ん・・・・・・・・・・・・・・・」
　女は軽い呻き声を漏らし、唇を委ねていった。

　男は女の反応を確かめ、より積極的な行動へと移った。
　背中に回していた手を豊かな胸の膨らみに当てた。
「ああ・・・・・・・・」

　テーブルの上のキャンドルライトだけの薄明かりの中で、男と女はソファの上で重なるように絡み合っている。
　男の手は女の胸をまさぐり、ぴたりと閉じられた足の間へと移行していった。

「あ〜いけませんわ・・・」
「もう、止められない・・・抱きたい・・・あなたを」
　男の手が女の足を強引に開いた。

　スカートがめくれ上がり、黒いパンストの上から太ももを撫でていると、次第に緊張が解かれていった。
　ソファに仰向けなった女は体の上に重なった男の股間の膨らみを感じていた。
（すごいわ・・・・・・こんなに堅くして・・・ああ・・・感じてしまうわ）
　次第に、女の下半身が露わになっていく。

　男はスカートを捲くり、太腿の付け根を這わしていた手がパンストを剥ぎ取った。
　しかも、女はその動きを助けていた。

　下半身には最後に残された一枚の小さい布、小さめの黒いショーツだけが眩しく暗がりの中確認できた。

「恥ずかしいわ・・・・・明かりを消してください・・・・・」
「もっと、見たい・・・・・」
「いや〜・・・・・」
　女の手が恥じらいの表情を隠している。

　男はワンピースのファスナーを降ろしていく。

　ツツツ・・・・・・・・・・・

　そして、その下に隠れていた形のいいバストを包む黒いブラだけが妖しく、しかも悩ましく映った。
　女は全てを黒で統一させていたのである。
　男は最後のブラをはずし、上半身には何も身に着けず全てが露わにしてしまった。

「恥かしいわ・・・」
「きれいだ・・・奥さん・・・」
「奥さんはやめてください・・・冴子と呼んで・・・」
「冴子、きれいだよ」
「嬉しいわ・・・」
　男の手は最後の一枚にさしかかり、女はその動きを助けるように腰を浮かせた。

　一糸まとわぬその裸体はキャンドルの明かりに妖しく浮かんでいた。
　服を脱ぎ捨てた男は立ったまま、女の眩しいくらいの肉体を舐め回すように観賞していた。

　女は胸を隠すように手を当て、その下のほうには整った草原が広がっている。
　脚を重ね合わせるように体をよじり、片手でその部分を隠している姿は男の欲情をそそった。

「とても綺麗だよ・・・冴子」
　男はそっと胸の先端に舌を這わせた。
　すると、女は低い呻き声を発した。

「あぁぁ・・・」
「形のいい胸だね・・・」
「言わないで・・・もう年ですから・・・」
「そんな・・・ちっとも感じない・・・若い体してるよ・・・冴子」
　男の唇は強めに搾るように吸った。

「あ〜感じるわ・・・あなた・・・」
　男の手は草むらを這わせ、湿り気を帯びた隙間へと進んでいった。

　そこは湿った温もりを感じていた。
　そのまま指を進めていくと、やがてその間に真珠の先端を捉えた。
　更に進むと指先がヌルリとした粘りを捉え、秘壷は既に洪水状態となっていた。

「あ〜だめー・・・そこは・・・くぅぅ」
「もう・・・こんなに濡らして・・・」
「いや・・・云わないで・・・恥ずかしい・・・」
　女は男の刺激的な言葉で一層煽られ、興奮していた。
　男の指が女の秘裂を掻き分け、ぬめりの中へと浸入させた。

「あああああ・・・・・・・アウッ！」
　女は低く呻いた途端、いつしか女の手に預けられていた怒張が強く握り締められた。

「冴子、その口でして欲しい・・・」
　女も既にその堅さと大きさを確認していた。
　そして、相手からそのことを告げてくれるのを待っていたのである。

「ええ・・・」
　男はソファに座り、女は男の前にひざまずき、その堅くそそり立つペニスの先端に舌を這わせ始めた。
（チロ、チロ、ング、ング・・・・・）

「あ〜、・・・上手だよ・・・冴子」
「嬉しいわ・・・とても、逞しい・・・堅くて・・・大きい・・・」
　左の手で袋をまさぐり、右の手は怒張の根元を強めに握り締めている。
　慣れた手の使い方であった。

　男は見下ろすように、しゃぶりつづけている女の体を眺めていた。
　小さ目だが丸みのある尻、形のいい胸、卑猥な行為で奉仕している口元、それらすべてが今は俺だけのもの。
　これから、あの尻の間にこの熱く火照った肉棒で貫くことを想像していっそう欲望を高めた。
　女は男のペニスを弄ぶように舌を這わせていた。

「あぁぁ・・・こんな立派なの初めて・・・」
「欲しいかい？」
「ええ・・・欲しい・・・」
　男には、上目遣いに見つめた女の瞳が哀願しているように潤んで見えた。

「じゃーもっと感じさせてあげるよ・・・それに、もっと冴子の体を味わいたいから・・・横になって、」
　女は男の指示でソファに仰向けになった。

　男は女の顔の上に跨り、足をＭ字に折り曲げ、海老状に浮かせた腰の濡れそぼる陰唇に口を付けた。
　すると、女は敏感に腰を振るわせた。

「あうっ・・・ダメーそこは・・・クゥ・・・」
　ジュルジュル・・・・・
　男は女の耳に聞こえるように、意識的に卑猥な音を立てて唇を這わせた。
　男の舌先が真珠の先端を刺激した途端、女の体が激しく波打った。

「ひぃぃぃぃ・・・感じすぎる・・・あ〜だめ〜・・・」
　口では拒否してもその二枚貝は喜悦の淫汁で溢れ、菊の門まで流れ出ていた。

　女の匂いと味を堪能した後、男は態勢を変え、女の足を高く持ち上げた。
　そして、目標をその淫裂に合わせ、ゆっくり怒張を挿入していく。
　ズズズブ・・・

　その音は男がゆっくり動いただけでも二人の耳に届いた。
(ジュル、ジュル、ジュル、チョロ、チョロ・・・)

「ふふふ・・・いやらしい音が聞こえるだろ？」
「いや〜ん・・・恥かしい」
「だって、こんなに濡れてる・・・分かるだろ？」
　そう言うと、男は激しく突き上げた。

「うっ・・・し、知らないっ・・・あ〜いいわ・・・」
　女の秘貝は淫汁を垂らし、その淫らな様を露呈していた。

「今夜は帰さないよ、ゆっくり楽しもう・・・二人きりで・・・・・」
　男は態勢を入れ換え、女を四つん這いにさせ、後ろから柔らかな双臀の肉を掴みグイと引き寄せた。
　男の猛々しく黒光りした肉棒はそのまま熱い割れ目の奥へと差し込んだ。

「くぅぅぅぅ・・・いい、感じるわー・・・もっと、突いて・・」
「どうだい？・・・もっと深くかい？」
「ええ・・・もっと奥に・・・・・」
　男は女の膣奥に強めのジャブを繰り出していった。

　その動きに合わせ、女の口からは悲鳴にも似た声を発した。
　ズンズン・・・・
　激しく突き上げる度に女の背中が反り返る。

「あっあぁぁぁ・・・ひぃぃぃ・・・いいわ・・・もっと、もっとよ・・・」
　男は女の反らした背中に覆い被さるように乗り、女の胸を強く搾り上げた。
　そして、耳元で囁いた。

「余程、飢えてたようだね・・・これを入れて欲しい時はいつでも来ればいい・・・」
　ズズン、ズン、ズン、ズン、ズン・・・・ピチャ、ピチャ・・・・

「ホント？・・・ア〜いい・・・いつでもいい？愛シテクレル？」
「あーいいよ・・・いつでも・・・旦那を寝せてから、夜中に来ても・・・ふふふ」
「あー・・・そ、そんなー危険なこと・・・でも、欲しい・・・あなたの逞しいモノ・・・・」
　女は錯乱していた。

　女は快楽の奥でその悦びを深く受け止め、言葉などどうでもよくなっていた。
　ただ、雌の悦びを感じていたかったのである。
　野獣のようなセックスに陶酔しきっていた。

「もう・・・たまらない・・・あなた、もっと苛めて・・・もっと刺して・・・後ろから・・・あぁぁ」
　自分の言葉で、より興奮の極みまで昇り始めている。

　男はその乱れている女の後姿を眺め、今にも達してしまいそうになるのを必死に堪えていた。

「いい女だ・・・うんと可愛がってやるよ・・・これからも・・・ふふふ」
　女はその言葉と同時に激しく腰を振り、昇天し始めていた。

「いぃぃぃぃぃ・・・あぁぁぁ・・・もう、だめ〜・・・イクイクイクゥゥゥゥゥゥゥゥ」
　女は四つん這いのまま、悲鳴にも似た声を上げ、昇り詰め果てていった。

「あぁぁ・・・俺もイク・・・うっぅぅぅ・・・」
　男もその後すぐに女の蜜壺の中に白濁したザーメンを大量に放出していった。