「あああ・・・・・・・・いいわ・・・ううぅ・・・」
　ある日曜日の朝、冴子は亭主をゴルフに送り出した後、夫婦の寝室で一人自慰に耽っていた。

　スカートを捲り上げ、ショーツの中に忍ばせた指が自らの淫裂を弄っている。
　左手で陰唇を開き、右手の指先が真珠の包皮を剥き、外気に触れた芽を優しく撫でている。
　その動きとともに、秘奥からは止めどなく愛液が溢れ出していた。

「ああ〜・・・・・あなたの堅いモノで突き刺して欲しい・・・・・ここに・・・クッ・・・」
　鋭い快感が電流のように体の中を突き抜け、恍惚感に浸っていた。

　冴子はベッドの上で四つん這いになった。
　脚を開き、腰を突き上げたスタイルで下から指をクリトリスに這わせている。

　突き上げた尻が無意識のうちに、開け放たれた窓に向けられていた。
　隣の男に覗かれているという倒錯と願望が冴子の行為を一層大胆にさせた。

「見て・・・・・・・・あなた、私のいやらしい姿を・・・・・こんなにあなたに見られたいの・・・覗いて欲しいの・・・淫らに濡れた、ここを・・・あぅっ！」
　冴子は自分を昂揚させ、指の動きを早めていく。

　冴子の二本の指が秘奥を蹂躙している。

　そんな姿を隣の窓から、覗いている視線があることに冴子は気付いていなかった。
　それは隣に住む、男であった。

　窓のブラインドの隙間から、隣の寝室を覗きながら、男は堅くなったペニスをズボンから引き出し、外気に晒していた。

「もっと、見せるんだ、冴子・・・・・・・もっと、アソコを広げて・・・・・・」
　男は屹立したペニスを扱いていた。

　冴子は誰もいない部屋で、一人快楽を貪るように恍惚の世界に没頭していた。
　ましてや、男が覗いていることなど思いもよらないことであった。

　男は徐に携帯を手に取り、冴子の番号を検索した。
　そして、冴子の携帯が静かな部屋の中に鳴り響いた。

　RRRRRR・・・・・

「・・・・・！」
　突然の着信音に驚いた冴子は手淫の動きを止め、携帯を持った。
　携帯に着信番号はない。

「はい・・・あの・・・どちらさまでしょうか？」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
　相手は無言のまま、息使いだけが聞こえるように感じた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・ハアハアハア」
「あの〜・・・あっ！」
　冴子は電話の向こうで何をしているのかを察した。

（男の人ね・・・・自分で・・・・・してるんだわ）
「何方か判りませんが、用がなければ切りますが・・・・・」
「ふふふ・・・冴子、つれないな・・・」
　咄嗟に彼だと悟った冴子は安堵した。

「あなたなの？あなたなのね・・・あ〜驚いたわ・・・無言電話なんて・・・お人が悪いわ」
「冴子のオナニーを覗いていたら、催してしまってね・・・」
「えっ？そ、そんな・・・覗いていたんですか？ずっと？」
「ああ・・そうだよ、旦那を送り出した後、暇を持て余して、自慰に耽るなんて・・・淫乱な女だな」
「仰らないで・・・・・・・恥ずかしいわ・・・・・見られていたなんて・・・」
「見られることを想定して、こちらに尻を向けてオナニーしていたくせに・・・途中で中断させてしまったな、まだ満足していないんだろ？」
「・・・・・・・・・・意地悪ね・・・・・」
「そのまま、携帯で試してみるかい？」
「え？」
「ふふふ・・・いいから、そのままベッドに寝て・・・携帯を耳から離さないで・・・」
「はい・・・」
　冴子は云われるまま、ベッドに横になった。

　耳に当てた携帯から、男の囁くような指令が発せられた。
「さあ・・・ショーツの中に手を入れて・・・アソコに指を使うんだ・・・」
「はい・・・・・・・・・・・・・・・」
　冴子は指示されたとおり、手を這わせ、淫裂を指でなぞった。

「あうっ！・・・・・・・・・」
「どうだい？感じるかい？遠慮なく声を出していいよ・・・冴子の声を聞きながら、俺も扱いているんだから・・・」
「あああ・・・・あなたが欲しい・・・・・・・・もう、こんなになってるわ・・・」
「どんな風になっているか説明してくれないかな・・・・・・・冴子の何処がどうなってるの？」
「そんな・・・・・口でいえないわ・・・恥ずかしいもの・・・・」
　携帯からの男の声で、冴子の秘裂は痺れるような錯覚で愛液が溢れ出していた。

「指を動かしているかい？」
「ええ・・・・感じるわ・・・・・痺れてるわ・・・」
「ふふふ・・・こちらからも見えるよ・・・冴子の淫乱な姿が・・・・・」
「いや・・・！恥ずかしいわ・・・・・・・・でも、見て欲しい・・あなたになら構わない・・・」
「もっと、こちらに向けて脚を広げて・・・・・・胸も見たい・・・全部脱ぐんだ」
　冴子は男の指示に従い、全裸になって仰向けになった。

「さあ、今度は脚を立てたまま開いて・・・指の動きは止めないでオナニーを続けるんだ」
「あああああ・・・・・感じてしまうわ・・・・・こんなの初めてですもの・・・・」
「そうだ、もっと悶える声が聞きたい・・・・・激しく指を使って！」
　冴子はあられもなく、その指示通り淫裂を指で弄った。

「あなた・・・・いいわ！ココがこんなになってる・・・・・・ヒイ〜ダメ〜！イキそうなの・・・」
「まだだ！まだ、たっぷり楽しませてくれ・・・俺もイキタイんだ・・・」
「あああ・・・・・・あなたも自分で・・・・・・・シテいるのね？私の淫らな姿を見ながら・・・」
「あぁ・・・そうだよ、よくなってきてる・・・・・イキそうだ・・・・・」
「あなた・・・・・キモチよくなって・・・・・イって！出して・・・・・・・いっぱい出して！」
「おおおおおお・・・・・・！デルデル・・・・・・・クッ！！！」

　ドビュッ！ドクドクドクン・・・・・・・！！

「あなた〜！聞かせて・・・・出てるの？出してるのね？・・・・・いっぱい出して〜私もイクわ！イクイクイクゥゥゥゥゥゥゥ！！ウン、ウン、ウン、ウッ！　」
　激しく秘裂を弄る指の動きにあわせるように、嗚咽を響かせ一気に上り詰めていった。
「良かったかい？冴子・・・・・」
「ええ、とても・・・・・・こんな風に出来るなんて・・・・・まるで、あなたに犯されたみたい・・・・ふふふ、あら、はしたないことを言ってしまったわ・・・・・」
「色んなバリエィションで楽しむものだよ・・・セックスは・・・・・刺激的だったろ？」
「今までとは違った感じ方みたい・・・・・・とうとう、イってしまったわ・・・あなたも良かった？」
「ああ・・・・・タップリと出たよ・・・ふふふ」
「あなたのあのときの刺激的な声で・・・・・・私のほうがいかされたみたいだわ・・・・・」
　互いに、初めての携帯セックスで満たされていた。