６．第６ターゲット

　次のターゲットは決まっていた。
　36歳、独身、高校教師、上村 奈生美だった。
　男は女性高校教師を物色していたが、早い時期に奈生美に決めた。

　奈生美が何故、36歳で独身かというと・・・、奈生美が26歳の時、そう、今から丁度10年前だった。
　いつものように同僚で婚約者の和気 祥一と夕食を摂り、ホテルに行った。
「早く結婚しような！もう一緒に暮らしてもいいだろ？それにしても・・・奈生美の裸は何度見ても新鮮だ！どうしてかな？」
　ベッドに仰向けになった奈生美を見ながら、祥一は嬉しそうに言った。
「結婚は・・・６月にしましょ！いいでしょ？わたしの裸を見ていつも新鮮に感じてくれるのは、結婚しても変わらない？」
「当たり前じゃないか！不思議な魅力だよ」
　奈生美のプロポーションが格段良かったわけじゃないが、祥一には何故か、会うたびに新鮮に思えた。
　奈生美もまた、毎回のようにそう言う祥一が、愛しかった。
　奈生美は祥一の昂った肉棒を手に可愛い口に咥え、甘えるような瞳で祥一を見た。
「奈生美・・・」
　祥一は我慢できず、奈生美の淫唇を舐め回し、肉棒を挿入して責め立てた。
「あぁぁ・・・祥一さん・・・いぃぃぃ・・・はぁ、いぃわ〜もっと、もっと・・・あぁぁぁ・・・」
　祥一の身体を抱き締め、その温もりが快感を高めていた。

　祥一は奈生美を家まで送り、帰ろうとした時だった。
　暴走してきたトラックに撥ねられ、祥一の身体は奈生美の目の前に落ち、即死だった。
　その時から10年、奈生美は男との関係を持たず、黙々と教師を続けていたのだ。

　この日、奈生美は成績表のまとめで、ひとり職員室に残っていた。
「上村先生、まだかかりそうですか？」
「あ、はい、すみません！警備は大丈夫ですから・・・」
「じゃぁ、２時間ほどしたら、また見回りに来ますので・・・」
「ご苦労様です」
　奈生美は警備の担当者と軽く会話をし、パソコンと成績表を見比べていた。

「うぐっ！！」
　突然、背後から口を塞がれた。
「騒ぐと命は保証しないぜ！それに警備は２時間はここに来ないから、騒いでも無駄だ！」
　男は奈生美の口に猿ぐつわをし、両腕で机を抱えさせ、手首をそれぞれ固定した。
　奈生美の上半身を机の上に押し付け、スラックスを引き下ろしスキャンティを脱がせた。
「おぉっ！キレイな形のいい尻をしてる・・・もう10年も使っていないなんて・・・」
「うっ！？」
　奈生美は男の言葉に振り向いて見た。
「何か言いたそうだな？・・・死んだ祥一のことや、君のことは全部知ってる」
「うぅぅ〜？」
「どうしてかって？・・・興味があったからさ！」
　奈生美の両脚を大きく開き机の足に縛り付けた。
「これで準備は完了！後は犯すだけ・・・」
「うっ、うぅうううぅぅぅ・・・」
　奈生美は抵抗しようにも身動きが取れず、恐怖に慄くばかりだった。
　男は奈生美の白く柔らかい尻を揉むように擦りながら舐め始めた。
「いい味してる・・・」
　男は指で淫唇や菊蕾を擦りながら、奈生美の尻全体を舐めていた。
「濡れてるわけないな・・・じゃあ・・・」
　男は淫唇と菊蕾を舐め、潤いを与えた。
　クチュクチュ・・・
　充分に唾液で濡れた淫唇を指で弄り始め、同時に菊蕾を舐め太股を擦った。
「ううっ・・・うぅ〜うぅ〜ぅぅぅぅ・・・」
　淫壷の奥まで指を入れ、掻き回すように中を弄った後、肉壁の上部を圧すように指で擦ると、奈生美の身体がピクピクと反応した。
「感じたかな？犯されてるのに・・・10年ぶりじゃ無理ないか？死んだ祥一に義理立てしても仕方がない！オンナとして感じなきゃ勿体ない！」
　男は反応のあった淫壷の中を執拗に責め続けた。

「うぐぅっ！・・・うっ、うっ、う、うぅぅぅぅ・・・」
　男の肉棒が奈生美の淫壷に挿入されたのだ。
「無理しないで感じたほうが得だぞ！ほら、こっちはどうだ？」
　男は肉棒を繰り出しながら指で奈生美の菊壷に指を入れた。
「ううっ・・・うぅ〜うぅ〜ぅぅぅぅ・・・」
　奈生美は必死の抵抗を示し、どう責めても感じない構えだった。
「犯されたという事実は同じなのに・・・」
　男はカバンから器具を取り出し、肉棒を抜いた。
　抜いた肉棒の代わりに擬似肉棒のついた貞操帯のような器具を奈生美の淫壷に取り付けた。
　小さく振動する器具は、丸一日動き続けると言った。
「24時間しないと止まらないようプログラムしてある。外そうとすれば中に入っているオレの分身が爆発する仕組みだ。あっ、そうそう・・・今は小さい振動だが、いろんな動きをするようにしてあるから、否が応にも今に感じざるを得なくなる・・・」
「うぅっ・・・」
「明日の今頃、自動的に動きは止まるが、それ自体は外れない。外して欲しかったら、誰にも言わず明日一日そのまま過ごし、校舎の屋上で待っているんだ・・・いいな？！」
　奈生美は頭を上下に振って頷いた。
　男は手錠を外すと、いつの間にか消えていた。
「ふぅ〜〜何だったの？あぁぁ、でも、わたしがどうしてこんな目に・・・」
　奈生美は猿ぐつわを外し足を解くと、大きく息をし、その場に蹲ってしまった。

　家に帰ってから試練は始まった。
　何をしていても淫壷の中の擬似肉棒が動き、何もできなくなった。
「あっ、あぁぁぁ・・・はぁ、はぁ、か、感じちゃうぅぅ〜〜〜」
　誰も居ない自分の部屋で、食事をしていてもテレビを観ていても、まるで常時、セックスをしている感覚だった。
　10年間、眠っていた淫欲が目を醒まし、奈生美を快感の世界に誘った。
「もう、早く眠ってしまうしか・・・」
　そう思ってベッドに入っても、淫壷からくる快感は、奈生美を寝かさなかった。
「はぁ、はぁ、ぁぁぁ・・・このままじゃ、わたし・・・あ、あぁぁ〜〜」

　翌日、学校に行き授業を始めても、擬似肉棒の動きは衰えなかった。
　授業中、黒板に向かって立っていられず、ずっと座ったままの授業だった。
（これじゃ、教壇に立ったまま犯されてるみたい・・・はぁ、もぅ、ダメ・・・）
　何とか一日が終わり、約束の時刻に、急いで屋上に上がった。

　奈生美は誰にも気づかれないよう、屋上で静かに男を捜した。
「ねぇ〜は、早く、これを外して・・・どこに居るの？」
「まだ時間がある・・・もう少し楽しんだらどうだ？」
　男はどこからともなく現れ、奈生美に声をかけた。
「はぁ、はぁ、お願い・・・もう・・・わたしがあなたに何をしたって言うの？」
「何もしていないさ！どうだ？それより懐かしい快感が蘇った感想は？」
「そんなもんじゃないわ！はぁ、はぁ・・・これは快感じゃなく拷問だわ！」
「そう、それは気の毒なことを・・・それじゃあ・・・」
　男は奈生美に屋上の手摺りを握らせて立たせ、大きく脚を開かせた。
「ジッとしていないと、外れないよ！」
　そう言うと、男は奈生美のスラックスとスキャンティを脱がせ、貞操帯のような器具を外し、淫壷から擬似肉棒を抜いた。
「は、はぁ〜〜ふぅ、ふぅ・・・」
　奈生美は大きく深呼吸をし、やっと落ち着けると思った。
「おっと！まだ、そのまま・・・」
　そう言うと、男は自分の昂った肉棒を奈生美のバックから挿入した。
「うわっ！・・・あぁぁぁ・・・本物・・・あ、い、いぃぃ・・・ふぅ、ふぅ、ぅぅぅぅ・・・」
「どうだ？本物はいいだろ？」
　男は奈生美の柔らかな尻の肉を掴んで引き寄せ、激しく腰を打ち付けた。
「あぁ〜あぁ〜あぁああああっ・・・はぁ、はぁ、は、あっ・・・イッ、くぅぅぅぅ〜〜〜」
　１分としないうちに、奈生美は絶頂に達し、立て続けにオルガを繰り返した。
　立っていられないくらいに淫悦を感じ、奈生美は止めようにも止められなかった。
「どうしたんだい？死んだ彼氏に申し訳が立たないんじゃないのか？」
「はぁ、はぁ、はぁ・・・もぅ、そんなことを・・・あぁぁぁ、ぃぃぃ・・・」
「そうだ！やっと生きてるって感じになったな！」
　男はぐったりとした奈生美の身体を抱き、そのまま自分の車で連れ去った。

　奈生美が気づいたのは、翌朝だった。
「ここは・・・？」
　冷たい監獄のような部屋で目覚めた奈生美は、新たな恐怖感を感じていた。
「やっと目覚めたのかい？」
「あなたは・・・一体、何者なの？わたしをどうしようと・・・」
「オマエだけじゃない！この屋敷には、何人ものオンナがオマエ同様に監禁されている。逃げ出すにも逃げ出せず、言う通りにしないと、水も食事も与えてもらえず・・・」
「な、何が目的で？・・・・・・」
「さぁ、そのうち分かる日が来る・・・」
　そう言うと、男は手元のスイッチを押し、部屋を出て行った。
　静かな部屋にモーター音が響き、
　奈生美は再び、逃げられない快感地獄に堕ちて行った。