６．健康を売る女・・・麻依

　昨今の健康ブームで、世の中は不景気続きだが、健康産業だけは好況だった。
　但し、それに乗じて、紛い物を売る悪徳商法も後を絶たず、注意が必要だ。

「いらっしゃいませ〜〜マッサージチェアの無料体験コーナーです〜」
「サプリメントの相談コーナーです。思い込みだけで常用されても効果がありません。症状改善も含め、ご相談を承ります」
　都内の大手デパートの特設会場では、今日も健康産業の花盛りだった。
　麻衣は薬剤師として、現在サプリメントの開発・拡販の業務を担当していた。
　この日も、医薬メーカーとして、コンビニで大量販売を開始する前の調査を兼ね、特設会場で市場調査を行なっていた。
「わたし、会社を辞めるわ・・・こんなことでは良質で安価なサプリメントを作れない。地域的に狭いエリアでも、本当に健康に役立つものを作って提供したいの・・・だって、わたし、薬剤師よ〜薬のプロとして、地域に貢献したいの〜」
　ひとり身の気楽さからか、使命感からか、その日のうちに麻衣は会社に辞表を出した。

　それから３ヵ月後、駅前から少し外れたテナントビルの１階に、麻衣は店を出した。
『サプリメント〜健康堂〜』、店の方針として、お客様の要望を聞いた上で、サプリメントを調合するというものだった。
　しかし、思惑通りには事は進まず、コンビニで購入しているお客は流れては来なかった。
「ふぅ〜〜っ・・・上手くいかないものねぇ〜借金までしてお店出したのに・・・」
　来ない客を待っていても仕方がないので、訪問営業を実行しようと思った。

「こんにちは〜駅前の健康堂ですが・・・」
「なぁに〜？間に合ってるわ！」
　何軒歩いても玄関払いされ、飛び込み営業の壁を越えられず、打ちひしがれてしまった。
「みんな、どうして聞いてくれないのかしら？押し売りじゃないのに・・・」
　それでも、手作りのチラシをポストへ投げ込んだりして、反響を期待した。
「あぁ〜〜ぁ、今日も既成のサプリメントが売れただけで、相談客はゼロ・・・か」
　麻依がシャッターを下ろそうとした時、走ってきた男がいた。
「す、すみませ〜ん・・・もう、終わりですか？」
「えぇ・・・何か？」
「実は、相談したいことが・・・」
　麻依は急に嬉しくなって、店内に入れて相談に乗ることにした。

「どんなご相談ですか？」
「実は・・・今、僕は39歳なんですが、どうも更年期障害のようで・・・」
「えっ？更年期障害ですか〜？」
「えぇ、ネットで症状を調べてみたら、微熱、のぼせ、発汗、動悸、不眠、陰萎、眩暈、まだ39歳なんですよ・・・特に、アレが立っても、すぐ萎えちゃって・・・」
「大変ですね〜それで、治療は・・・？」
「えぇ・・・係りつけの病院にはアレ以外は処方してもらって、少しは落ち着いてきて・・・でも、どうしても・・・陰萎だけは言えなくて・・・迷ってたんですが、最近、亜鉛を・・・」
「亜鉛ですか・・・亜鉛も吸収されにくいものもありますし、ビタミンと一緒じゃないと、効果も薄いですね〜ご存知でしたか？」
「いいえ・・・」
「手軽なサプリメントじゃ、大きな効果は望めませんね〜」
「えぇ、そうなんです・・・コンビニで買って飲んでいたんですが・・・やっぱりダメで・・・」
「そうでしょうね・・・わかりました！処方しましょう〜サプリメントのようにして・・・」
　麻依は奥の調合室に入り、調合を始めた。
「メチルテストステロンとマカ、アルギン、ビタミンと亜鉛、日々の適量を錠剤にして、飲みやすくしましたので、お試しください」
「どのくらいで効果が出るのでしょう？」
「そうですね・・・個人差がありますので、何とも言えませんが・・・先ずは、半月ほど・・・漢方薬も混合してますので、出来ましたら最低３ヶ月は続けてほしいのですが・・・」
「分かりました！試してみます」
　男は勘定を済ませて麻依に礼を言い帰っていった。
「結構、若くていい男なのに・・・陰萎なんて、可哀想・・・」
　麻依は、少しは気分を良くして店を閉めた。

　１ヶ月後、健康堂は少しずつ利用客が増えて、固定客も増えていた。
　麻依が調合した『症状別サプリメント』も好評で、少しでも販売価格を抑えようと、毎夜のように研究を続けていた。
　地域へのＰＲも忘れずに、地道に歩いて営業活動も継続していた。
「健康堂さん、利用してるわよ〜少し高いけど、効果が出てるから、また買うわよ〜」
　団地の奥さんに声をかけられ、気分良く手作りのパンフレットを配って歩いた。
　ピンポ〜ン・・・
「あぁ、健康堂さん・・・どうしたんですか？」
　例の陰萎の部屋だった。
「えぇ〜と・・・佐々木さん・・・ですか。こちらにお住まいだったんですね〜今日は、この辺りにＰＲして廻ってるんですよ。それで、どうですか、調子は〜？」
「えぇ、少し、改善されたような気がするんですが・・・そうそう、病院の薬と一緒でも構いませんか？」
「はぁ〜？病院のお薬があれば・・・判断できますが〜」
「じゃぁ、ちょっと中に入ってください。ここじゃあ、聞かれると恥ずかしいので・・・」
「佐々木さん・・・独身だったんですか？」
「えぇ、バツイチ・・・なんです〜ちょっと待っててください」
　佐々木の部屋は、男所帯の割りにきれいに片付いて、几帳面さが感じられた。
「コレなんですが・・・」
　麻依は薬を受け取って、チェックを始めた。
「今、お茶を淹れます。すみませんね・・・」
　佐々木はお茶を差し出して様子を窺った。
「どうですか？」
「えぇ、問題のある薬は無いようですね・・・」
「そうですか！良かったぁ〜」
「ところで、症状は改善されたって、おっしゃってましたよね〜良かったですね」
「いえ・・・朝、起きた時に、そう思うのですが・・・自信が持てなくて・・・」
「彼女は、いらっしゃるのでしょ？」
「えぇ・・・でも、彼女に言ってないので・・・不安で・・・」
「そうですか・・・大変ですね〜それじゃあ、また、お店で・・・」
「ちょっ、ちょっと、待ってもらえませんか？」
「はぁ〜？」
「やっぱり・・・処方していただいたあなたに、検証してもらえると・・・」
「えぇ〜〜っ？！・・・そ、それって・・・まさか、わたしに、確かめろってこと〜？」
「だって・・・あなたを信じて飲んでるんですよ〜プロなら最後まで責任をもって・・・」
　佐々木は麻依の前に立ってズボンを脱ぎ、トランクスも脱いで肉棒を握って見せた。
「どうですか？」
　視線を反らせていた麻依だが、自己の責任感から思い直して佐々木の肉棒に目を遣った。
「わたしは・・・薬剤師で医師じゃないから、こうして見てても分からないわ・・・」
「じゃぁ、見て分からなければ、触ってでも、咥えてでも、好きにして診てください」
　麻依は大学でも研究ばかりで、あまり男性経験は豊富ではなかった。
　医薬メーカーでも研究職で、閉じこもりがちだったので、久しぶりに見る肉棒だった。
　恐る恐る肉棒を手に取り扱き始めた。
　途端に萎えていた肉棒は、堅さ、太さを増し、見る見るうちに逞しくなった。
「す、すごいわ〜〜ほら、こんなに大きくなって・・・元気じゃないですか〜」
「問題は、ここからなんです。あなたのような素敵な女性に触られれば大きくなるけど、持続性が無くて萎えちゃうんですよ・・・」
「そう・・・それじゃあ、困りますよね〜」
「やっぱり、出来れば本番で試さないと・・・萎えるかどうか分かりません」
「本番・・・って〜？えぇ〜〜っ！」
　麻依は躊躇していたが、手の中にある佐々木の肉棒を見た時からドキドキしていた。
（やっぱり、ケアは大事よね・・・はぁ〜はぁ〜）
　自分に言い聞かせて納得させ、肉棒を咥えて舐め始めた。
　浅い経験しかないので、ひたすら舐め回すしか出来なかったが、それでも充分に興奮した。
「あぁ〜〜いぃ〜あっっうっ・・・ぁああ、っ、あぁ〜〜、はぅ、っ、ぁああ〜〜〜」
　佐々木の喘ぐ声を聞くうちに、麻依の身体も火照りを増し、湿ってきているのが分かった。
「はぁ〜はぁ〜はぁ・・・・・・ねぇ、した方がいいんでしょ？」
「そりゃそうですよ〜いいんですか？」
「だって・・・このままじゃ・・・分からないって・・・脱がせて、もらえます〜？」
　佐々木は麻依を立たせてキスを軽く交わし、麻依の身体を服の上から撫で回した。
「あぁふぅ〜〜ぅ、っ、ぁぁあああ〜〜ぁ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「いい身体、してるじゃないですか〜嬉しいなぁ〜麻依さん・・・素敵ですよ〜」
　誉め言葉を続けながら首筋を舐め、一枚ずつ丁寧に脱がせていった。
　佐々木もすべての衣服を脱ぎ、全裸で向かい合ってお互いの身体を見つめていた。
「麻依さん、着痩せするタイプですね・・・裸になると肉感的で・・・グラマーですねぇ」
「イヤッ・・・恥ずかしいから、あまり見ないで！」
　小刻みに身体を震わせ、処女のように恥らう姿を見て、佐々木は鼓動を早くした。
　佐々木は麻依を軽々と抱えて奥の寝室に運んでベッドに寝かせた。
「佐々木さんって、逞しいんですね・・・胸も厚いし・・・」
　麻依は上から覆い被さる佐々木の胸板を撫でながら身を任せた。
「麻依さんの作ったサプリメントの効果を、実感してください。僕も必死なんです〜」
　佐々木は若い肉感的な肢体を楽しむように、揉み甲斐のある乳房から愛撫を始めた。
「弾力抜群の乳だな・・・ブヨンブヨンと揺れて、僕の手が悦んでるよ〜」
「あぁ〜〜ん・・・太ってるから・・・恥ずかしいわ〜〜あぁ〜〜ん・・・あぁ、あぁ〜〜」
　乳首を口に含んで舌で転がしながら、締まりきっていない下腹部をさり気なく過ぎ、ふゎぁ〜とした恥毛の下まで手先を伸ばして、濡れて湿ったワレメを擦った。
「あぁ、ぁあああああっ・・・ぁうっ・・・はぁ〜〜ぁ・・・はぁうううっ・・・あぁ〜〜〜」
「麻依さん・・・可愛いですね〜悶えてるのか？震えているのか？ウブで、いいですよ〜」
　麻依は久しぶりの男との接触に、戸惑いを感じながらも、身体が敏感に反応していた。
「ムッチリした太股・・・吸い付くように脂が乗って美味しそう・・・ペチョペチョ」
　少しずつ太股を開きながら内側を中心に舐め回し、ワレメを指で広げて見ていた。
「きれいなオマ×コ・・・感激だなぁ〜〜肉厚で味が濃そう・・・食べちゃうよ〜〜」
「あぁぁ〜〜ん・・・イヤらしい言い方、しないでぇ〜〜あぁん、あん・・・いぃ〜〜ぃ・・・」
　指を１本だけ淫壷の中に入れ、中の様子を感じ取りながら、クリトリスを口の中に含んだ。
　クリトリスの周囲を口唇で押しながら舌先で少し固い肉片を舐め、擽るように動かした。
「あぁっ、ぁぁあああああぁぁぁ〜〜〜〜あぁ〜〜っ・・・あっふううぅ〜〜はぁ〜〜」
　麻依の頭の中が次第に靄の中にいるように真っ白に霞み、快感だけが鮮明になっていた。
「さぁ〜いよいよ、突入だ・・・頑張れよ〜オレの分身！」
　佐々木は肉棒を握り締めて、亀頭をワレメの奥に少しずつ入れていった。
「うっ・・・っ、ぁああああっ、あぁ〜〜ぁ・・・はぁ〜〜ぁ、あぁ〜うっ・・・あぁ〜〜」
　麻依は自分のワレメが少しずつ圧迫されて広がっていくのを感じていた。
　淫壷の奥の方から壁の襞が押し寄せて膨れるような微妙な感覚を感じ、身体の芯が熱く燃え上がるような感じがして、自分の身体が自分のものじゃないような、不可思議な感覚に支配されていた。
　佐々木は、まだ萎えることなく充実した肉棒を奥まで沈め、腰を押し付けて回転させた。
　佐々木にしても、麻依を感じさせようという思いが先行し、萎えることなど忘れていた。
「あぁ〜〜あぁ〜ぁああああっ、っ・・・・・・ぅっぁああっ、イッ、イッくぅううう〜〜〜」
　麻依は佐々木の背中を両手で力いっぱい掴んで、何かが弾ける様に絶頂を迎えていた。
「あぁ〜うっ・・・うっぁああぁ〜〜ぁ・・・あうっ・・・あぁ、イキそう・・・・・あっ・・・あぅ・・・」
「はぁ〜はぁ〜はぁ・・・・・ぁ・・・いい〜わ、イッてぇ〜〜中に出してぇ〜〜〜あぁ〜〜ぁ」
　麻依の必死の言葉に促され、佐々木は膨張しきった肉棒を解き放った。
「あぁ・・・ありがとう〜〜麻依さん・・・すごく良かったぁ〜〜自信がついた・・・」
「そう・・・良かったわ・・・わたしも・・・もう少し、飲み続けてね・・・中から改善しなきゃネ」
「麻依さん・・・僕と、付き合ってもらえますか？」
「えぇ〜っ！・・・だって、彼女、いるんでしょ？いいの〜？」
「麻依さんに・・・夢中になっちゃいました・・・」
「ダメよ〜〜ちゃんと、しなきゃあ〜ネッ！」

　翌日から麻依は、自分の信念を強くして、漢方を含めた体質改善サプリを開発した。
　店の奥には相談室を設けて、効果を確認できるようにした。
「だってプロだもん・・・ちゃんと、後まで面倒みてあげなきゃ〜ネッ！」
　効果確認の方法は・・・？