【５】

「……また、してあげる」
　若さを回復していた肉棒の包皮を剥きあげるように、ゆっくりとしごき上げていく。熱さと硬さがダイレクトに伝わってくる。
「すごいわ！」
「お、おばさん……。ちょ、ちょっと、待って……」
　シャイニングラインが美しい琥珀色の太股を見せつけながら、彩乃が２度目の悦楽へと導こうとしたとき、明彦は何かを訴えるように制止させた。
「なぁーに」
「その前に、お願いが……」
「お願いって……」
　視線をあげて、明彦の顔を見つめる。
「……あ、のぉ……」
「明彦くんのためなら、何でもしてあげたいから、気にしないで、言って……」
「さ、さっきの下着。着てもらえる、かなぁ……」
　明彦はうつむきながらボソボソと呟いた。
「あぁ、さっき試着したファンデーションのこと……？」
「あ、はい……」
「いいわよ。……じゃ、ちょっと、待ってて」
　そうに言うと、明彦をベッドに一人残して、リビングへ下着を取りに行く。
「これね」
　すぐ部屋に戻ってきた彩乃は、小包から下着を出しながら明彦に近づいた。
「この間、初めてインターネットで買って、今日、届いたばかりなの」
　真っ新なロングガードルとボディスーツを明彦が座っている横に広げる。
　２枚のピンク色の補正下着がベッドに並べられた途端、少年の眼光はランランと輝き、ペニスはピクピクッとその身を震わせた。
「どっちから、着る？」
「えーと……、じゃ、こっち」
　少し間をおいて、明彦はロングガードルの方を指さした。
「ガードルね」
　ニコッと微笑んで、ベッドからロングガードルをつまみ取る。
「すぐ、穿いてくるわね」
「あっ」
　ガードルを手に部屋から出ていこうとする彩乃を、明彦が呼び止めた。
「えっ、どうしたの？」
「こ、ここで……、穿いてもらいたいんだ」
「えーっ！」
　踵を返した彩乃は明彦を見やった。
「お願いです」
「そんなの、恥ずかしいわよ」
　何でもしてあげると言ったものの、やはり明彦の前では恥ずかしかった。ボーイフレンドと過ごした時でさえ、一度も見せたことがない。
「……」
「ひょっとして、ガードルが好きなの？」
　図星を突かれて、明彦は視線を外すように目を伏せる。
「まぁ……、明彦くんの、エッチ……」
　彩乃がやや恨みがしそうに睨む。
　とはいえ、明彦にはすでに覗かれていると思えば、気が進まなくも、これ以上拒むことはできなかった。
「もう……、しょうがない子ね」
　すまなそうに腰掛けている彼の姿に吐息をつくと、ガードルをスツールの上に置き、後ろに回した手でタイトスカートのホックを外してファスナーを降ろしはじめる。
　スカートのウエストが弛んだ瞬間、そのまま下にストンと落として、彩乃は煌びやかなアーモンドブラウンに彩られた曲線の美しい下半身を少年にさらす。
「おばさん、す、すごい……」
　子供らしい感嘆の声を上げる。もちろん、お世辞であろうはずがない。
　シワひとつ刻まず、女体を締めつけるパンティストッキングは綺麗なレースクイーンたちの脚線美を演出している物と同じで、妖美な光沢と密着感が無性に淫靡だった。
「ハードサポートでね、ガードルの効果もあるのよ」
　下半身全体をぴったり覆った薄布が、ヒップもキュートに形作っている。
　だが、好奇心旺盛な少年の目は、激しくくい込んでいる股間に集中した。
「どこ、見てるの……？」
　とっさに前を隠した彩乃の手が、その視界をさえぎる。
「あまり、じろじろ見ないでちょうだい」
　丸い瞳で食い入るように見つめる明彦に忠告するも、その効き目はすでになかった。
　彩乃はいささかあきれた面持ちでパンストのウエストゴムに親指を差し込み、少々きつめのナイロンの薄布を素肌から引き剥がすようにずりさげていく。ゴム膜が弾けるような音が、会話のない室内に響き渡る。
「……」
　間近に見る素肌の、雪のような白さに、明彦は生唾を呑み込む。
　強力なデニールから解放された下腹部は熟女らしく、やや脂がのった豊かな肉感を示し、純白のショーツと相俟って、少年の目にまぶしく映る。
　両脚を揃えたまま前屈みになり、裏がえしになりながらパンストを向こうずねまで降ろしていき、片脚ずつ持ち上げて抜き取る。
　拾い上げたタイトスカートとともにアーモンドブラウンのパンストを、ガードルと取り替える。彩乃は手にしたロングガードルをおもむろにショーツの上からあてがった。
　ヒップアップの効果と下腹部の引き締めに優れ、ガードル本来の機能性を重視した一枚ではあるが、シルキーピンクの生地はメタリックな艶を放ち、全体に薔薇の織り模様も美しく、刺繍も華やかでゴージャスな一品だ。
「ちょっと、小さいかしら」
　最近、贅肉が付きはじめた胴回りを気にして、あえてワンサイズ落としたものを買ってしまったため、豊満な下半身には明らかに小さい。
「こんなにきついの……穿くのがたいへんそうだわ」
　軽くサイドを引っぱってもほとんど伸縮しないかなり堅い生地に、彩乃は驚く。
　それを見つめていた明彦は喉仏を大きく上下させ、裏筋を見せつけるほど反り返ったペニスもビンビンに跳ねあげる。
「エッチね……穿こうとしただけで、そんなに興奮しちゃって……」
　フェティシズムに輝く明彦の眼差しに向けて、ちょっとしなを作ると、上体を前傾させた。ためらいがちに白い生脚をゆったりとピンクのロングガードルの足口に挿し入れていく。
　彩乃が穿きはじめると、血走った明彦の眼はガードルにいっそう釘づけとなる。情欲のメーターは胸が張り裂けんばかりにレッドゾーンを振りきり、肉棒は限りなく精気をみなぎらせた。
「明彦くんったら……」
　どうにもならなくないくらいにいきり勃った彼の下半身にほくそ笑んだ。
　ところが、膝から引き上げる堅いガードルが太ももに食いこむほど張りつめるや、彩乃はとっさに、明彦の欲望に満ちた眼差しに極度の羞恥心をこらえられなくなったのか、ポッと目もとを紅くし、全身を心なしか震わせてきた。
「ごめんなさい、やっぱり……」
　呟くようにそう言い残すと、彩乃はガードルを膝上まで通した恰好で小走りに脱衣所に向かい、身を隠してしまった。きついロングガードルを穿き上げる姿まではさすがに恥ずかしく、見せられない気持ちになったのだ。
　女性はもともと裸や肌を見られるより、着替えるところを見られる方が秘密を覗かれるようで、ずっと恥ずかしいという。それも、男性の目の前でパンストやガードルを穿いたり脱いだりする行為はその極みで、人によっては、夫婦であっても隠れて着替えたりするぐらいだ。
「あっ……」
　ここでと言わんばかりに、明彦は情けないほどの落胆の声をあげた。
　この先がいちばん見たくて、期待感で胸を躍らせていたのに、明彦にとっては、いくらなんでもそれはないよ……といった感じだ。
　彩乃を強引に追いかけていくこともできたが、そこまでの勇気が明彦にはなかった。しかし、それがかえって、明彦の昂奮を増大させる結果を招くことになる。
「……んッ」
　シーンとした部屋の中で聞き耳を立てて、壁を１枚隔てた脱衣所からかすかに洩れてくる布擦れやゴムの弾ける音に集中する。明らかに彩乃がガードルを穿いているようで、聞こえる力む声さえも刺激的だ。
　彩乃の熟女ならではのハリのあるムッチリとした太股とヒップに、ガードルのきつさと悪戦苦闘しながら穿いていた母親の記憶が鮮明に重なった。
　悩ましげにくねらせる腰、もがいて開脚を繰り返す太股。よみがえる記憶の中で、ムチムチの女体とタイトにボディラインを締めつける繊維素材とがせめぎ合う、窮屈なガードルならでの穿き込む光景が明彦の脳裏を占領してきた。
　すると、若い劣情の高ぶりとともに、勃起は肉感と裏筋が痛むほどの硬質感を伴ってエビ反りになる。イマジネーションというものが、これほど強烈に昂奮をかき立てる扇情的な作用があることを、明彦は思い知らされたのだ。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
　もっとも官能的な母親のシーンの一部始終を想像力たくましく思いめぐらしたあげく、明彦はにわかにいきり立ち、鼻息を荒くする。暴発寸前まで高まった肉茎を、たまらず握りしめた。
「明彦くん、これで、いい？」
　脱衣所から出てきた彩乃は、豊かな下半身に貼りつくようなピッチピチのガードル姿を、明彦の眼前にいささかのためらう様子もなく晒してきた。
「結構、きつかったわ……」
　確かに相当のハードタイプとみえて、ただ穿いてくるのに５分近くも待たされた。
　臀部はサポートギャザーでしっかりと美しくヒップアップし、いくぶん脂が乗ってきた下腹もガッチリ固められているところなど、ハード系のガードルでしか成し得ない色香を醸し出している。
「お、おばさん……」
　瞬時にして、彩乃の姿に悩殺される。
　彩乃にしたら、ガードルのどこに惹かれるのか理解に苦しむかも知れないが、大人の女性に憧れる明彦にとっては、肉感的に熟したボディをギュッと封じこめる、そんな下着が好みだった。
「もう、我慢できないようね」
　ほぼ垂直に屹立した明彦の肉柱は頂きに透明な先走りをたたえたまま、その身を嬉しげにピクピクとさせていた。
　どこまでも無防備で清純な勃起に吸い寄せられるように、彩乃はシルキーピンクのロングガードル姿で明彦の前にひざまづく。
　フッと見上げれば、全身を震わせて必死にこらえている明彦が、泣き出しそうな眼で美樹の美母に助けを求めていた。
「もう、ぼ、ぼく……」
「出したいのね……」
　いまにもパチンと破裂しそうなほど完全に勃起したベニス。初々しくも、その隆々たる逞しさと色艶に見とれながら、彩乃は五指をしなやかに絡ませてきた。
　できることなら自分から跨がって秘部に押し込みたいという、淫欲に衝き動かされるかのように、明彦の太い肉塊をゆっくりとさすってくる。
「素敵よ、あなたのオチンチン……。大きくて、こんなにカチカチになっちゃって」
「ぼ、ぼく……、もう……」
　婀娜めく彩乃の囁きが、みずみずしく屹立したマツタケを鮮魚のようにビクンと跳ねさせた。次の瞬間、鈴口にたたえた露がプクッと盛り上がり、白い樹液となって裏筋までこぼれ落ちていく。
　そこに鼻孔を近づけると、酸の強い男の刺激臭が直撃した。チーズにもまがう酸の匂いは不快な匂いでない。
（この匂いよ……）
　好物を目の前にした子供のように、彩乃は生唾を呑みこむ。と同時に、熟れた体が妖しく疼き、最後まで残っていた理性も官能の波に押し流される気がした。
　美しいセミロングヘアを掻き上げた彩乃は唇を近づけ、生温かい息を吹きかける。
（この若いエキスが、わたしの中で弾け出るんだわ、フフフッ）
　蒼くて鮮烈な脈動感が手のひらに伝わると、自分の中で激しく抽送され、やがて真っ赤に腫れた亀頭から新鮮で濃厚なエキスが過激に飛散する、そんな光景が瞼に浮かぶ。
　何メートルも飛ぶ勢いで子宮に当たるのだから、衝撃があって当然である。あの時の子宮がひしゃげる感触は女だけが知る歓びで、牡の猛々しい肉塊がなんとも愛おしい。
　その生々しい想像が、彩乃の肉体を甘美に蕩けさせた。
　長く潤んだ舌を突き出し、亀頭にそっと押し当てていく。
「う〜っ、おばさんっ……」
　彩乃の舌先がふれた瞬間に童貞の牡肉はドクドクと脈打ち、明彦の呼吸は乱れ、全身におののきが走る。
　色めき立つ少年を尻目に、彩乃はひと雫の樹液が伝った裏筋を長い舌でゆっくりと舐めあげた。その跡をナメクジが這ったように濡れて糸を引く。
「素敵！、とっても、素敵よ」
　何かに憑かれたように、彼女の舌は明彦の尖端をねぶりまわして刺激を与える。
「きっ、気持ちいい……」
　思わず明彦は眉間にシワを寄せた。
　あどけなく反応する少年の顔をチラッと見やってから、彩乃はためらいがちに開けた魅惑的で艶っぽい唇をパールピンクに輝く尖端に押しつける。
　温かく濡れた唇が尖端を包み込むや、たちまち清らかな亀頭は唾液にまぶされた。一瞬、間をおいた美母は迷うことなく、口内へ少しずつ長大な童貞を埋没させていく。
「うぅ〜わっ……お、おばさん……」
　なにか熱い、溶けるほど熱くぬめった沼に呑まれていくような官能が明彦の全身を貫く。衝撃的な快感に、少年の腰が小さくわななき、嬉々とした奇声を発する。
「ううぅ……」
　彩乃にとってはこんなに大きく若いマツタケを、熱気をはらんだ剛直を味わうのは半年しぶりだった。それだけに、喉の奥につかえるまで、ギンギンに張りつめた少年のみずみずしい果実を頬張りするなり、媚薬のような喜悦が一気に押し寄せてくる。
　息苦しいほど深々と沈めきるや、彩乃はそろりそろりと静かに頭を動かしはじめた。
（もっと、気持ちよくなって……）
　キャンディーを舐めまわすように舌を絡ませたり、両頬がへこむほど唇をキュッと窄ませてはありったけの力でしゃぶりつく。
「う〜おぉ……、おばさん……き、気持ちいい……」
　腰のあるソフトな舌と、豊富な男性経験で熟達した巧まざる愛咬は、明彦の顔を夢心地のような恍惚に歪ませた。
　若々しい硬質感と牡肉の鼓動が伝わるにつれ、官能的なほむらが野焼のようにメラメラと彩乃の熟れた女体を灼き尽くしていく。それとともに、淑女としての自覚やプライドが、いかに脆弱なものか思い知らされた。
（まだ子供なのに……、こんなに硬く、太くしちゃって……。これが、わたしの中に……あっ、疼いちゃう……）
　みずみずしい童貞に禁断の粘液と悦楽を求められるまま、明彦とひとつになる。そして、硬い若竹が欲望任せに愛蜜を満々とたたえた完熟の果実をえぐってくる。
　クリスマスには明彦に抱かれると想像するだけで、ハードガードルにきつく締めつけられている下半身は震え、女唇からたっぷりと蓄えていた熱い滴りが一挙にあふれ出した。
（もしかしたら……）
　彩乃は心のどこかで望んでいたのかもしれないと思った。
「う〜っ、お、おばさん、き、気持ちいい……す、すごく、気持ちいいよ……」
　ジンジンと疼く信じられないような快感、オナニーとは桁外れの気持ちよさに、明彦は顔をしかめる。グツグツと煮えたぎる熱いマグマが、火口へ向かって急上昇する。
「いいわよ、イッて……呑んであげるから……」
　噴火間近を感じ取った彩乃は一度、顔をあげると目配せした。一筋の唾液が彩乃の唇と肉柱を結んでいた淫猥な光景が少年の欲情にさらに油を注ぐ。
　再び深く肉棒を咥えこむや、上目づかいで明彦の様子をうかがいながら、思いの丈を注ぐように舌と唾液をねっとりと絡みつけ、明彦に射精を促した。
　オナニーしか経験のない少年にとっては、まさしく極地の快楽だ。
「出るぅ、あっ、あぁ〜おばさん、で、出ちゃう」
　せり上がる鋭い性感が童貞の思考回路を寸断し、耐えきれなくなった明彦も本能的に腰を動かさずにはいられなくなる。
　叶うなら今すぐにでも交わりたい。肉の凶器といって違わないイチモツで無慈悲に秘唇を貫かれ、膣が焼け焦げるほどにファックされ、子宮が破裂するほどのザーメンを注がれたいかの勢いで、被虐的な肉欲を燃え盛らせた彩乃がしゃぶり倒してくる。
「き、気持ちいい〜、あぁぁっ……」
　ググッと睾丸が上がる、その瞬間を涙に濡れた目でとらえて、彩乃は射精を待ち構える。やおら裏筋が膨張し、まるで鮮魚のようにピクピクッと小気味よく律動する。多量の熱いザーメンがビュッ、ビュビューッと彩乃の喉に猛然と襲いかかったのである。
「あぁぁぁ〜あっ、あぁぁ〜」
　明彦の尿道を電流のようなもの凄いスピードで精液が駆け抜けていく。めまいを起こしそうな射精感に全身をひきつらせながら、明彦は女のように大きく仰け反った。
　さすがは１６歳の若さ。あれだけたっぷり噴射したばかりだというのに、その勢いは少しも衰えていない。いや、刺激的な愛咬のあまり、噴射力はそれを上回るほどで、彩乃が噎せ返りそうな夥しい量の快液を放出させた。
「うぅ……」
　力強い射精が喉の奥に当たった。少年の小刻みな痙攣と、濃厚で子宮にぶちまかれたような強烈な噴射は、彩乃の鼻孔に逆流して唇の端からこぼれんばかりの勢いだ。
（イッてるのね、明彦くん……。熱いエキスを、いっぱい出して）
　激しい律動を伴って、続けざまに噴きあげてくる濃厚なエキスで、口内は充満する。
　眉間にシワを寄せるも、彩乃はパワフルな少年の蒼い味を堪能していた。すべてを吸い尽くすように２度３度と大きく肉棒を口と手で搾り上げ、牡臭の強い精液をゴクゴクと呑みくだす。
（あぁ、アソコに……）
　えも言われぬ快美感が彩乃の全身を襲い、本当のセックスだったらとの想いが胸を突き上げる。
「おばさん、気持ちいい〜……」
　明彦を貫いた快感は凄まじく、あたかも自分の生命まで彩乃に吸い取られていくようだった。いちばん鋭敏な雁首の付け根の裏筋を舐められて刺激されたときの、頭がボーッとしてくるかの性感は少年を昇天させていく。
　１０回近くも律動を繰り返したあと、ようやく明彦のペニスはおとなしくなった。
　急速に力を失せていく明彦の肉茎から口を離してみると、唾液にまみれて鈍い光を放つ尖端からは、ピクンピクンと余震を残しながらエキスが流れ出ていた。
　明彦の熱い視線を上から浴びながら、彩乃は最後の一滴まで呑みつくそうと出続けてるエキスを指ですくい、名残り惜しむように何度も鈴口を啜りあげる。
「たくさん、出たわね……とっても濃くて、美味しかったわ、明彦くんの……」
　スクッと顔を上げ、潤んだ瞳で明彦を見つめた。
（なんて、こんなに、愛しいのかしら……）
　セックスまで到らなかった物足りなさは確かに残る。しかし、明彦の気持ちを受け入れ、娘の美樹よりも愛してくれていたことに感激した彩乃は、彼に対する愛情をより深いものにした。
「あっ、おばさん……」
「うれしい……」
　耳もとでやさしく囁くと、彩乃は隣に腰掛けて明彦の肩にしなだれかかった。