【８】

「お、おばさん……」
「大丈夫よ……」
　そうやさしく囁くと、彩乃は相向かいに座っている明彦の股間にすかさず顔を埋めた。萎えかけている肉桂の先端を舐めまわし、口の中に含んできた。
「あっ……」
　瞬間的に、明彦は声を上げる。
　絡めたり、吸引したり、擦りあげたり、必死に刺激を与える彩乃の巧みな舌さばきに、明彦は一気に天にも昇る気持ちになる。ペニスもまったく衰えを知らないほどの威力で硬度を復活させてくる。その回復力には、明彦自身も驚いたが、３度目ともなれば、今までより耐えられそうな気がした。
「こんな硬くしてくれて、うれしい……、明彦くん……の、硬くなったオチンチン、早く、わたし、欲しいわ」
　甘く切なげに呟いて秋波を送ると、硬化した明彦を軽くさすながら、明彦を誘い込むようにもう一度仰向けになる。
　彼女の言葉は、いつしか肉欲を求めてやまない牝獣の叫びになっていた。
「ああ、おばさん……」
　彩乃の太股の間に導かれた明彦は、根元から睾丸の裏筋までが吊れて痛いぐらい激烈に強張りきっていたが、焦らず慎重に体を前へ進めた。
「今度は、上手くいくわ」
　彩乃が明彦のマツタケの先を下向きにしようとしただけで、彼の股間に根元からへし折られんばかりの軋みが走る。
　灼けるほどの熱気と猛々しいまでの硬質感を味わうかのように彩乃にさすられながら、迎え入れやすく腰を浮かして、弾けさせないように愛蜜で潤沢している太股の付け根にリードされる。
「ここよ……わたしのここに、入れるの……。さぁ、手を、わたしの脇の下に……」
やさしい囁きが明彦をたぎらせる。
いま、ここに、待ちに待った瞬間が訪れた。刻一刻と、その愛の肉汁でテラテラと光る神秘の花びらに近づいている。
　とうとう恋い焦がれつづけた彩乃と待望の初体験ができるのだ。そう思うと、興奮と緊張感は極限に達する一方で、大好きな男性に処女を捧げる少女のように、童貞を守ってきたことに心から悦びを噛みしめる。情欲や息詰まる昂揚感とは異質の感慨が心の底から込みあげてきて、自然と温かな涙が出てきた。これぞ男子の本懐である。
　それにしても彩乃のボディ、肉体の起伏は、表現しがたいほどゴージャスにしてセクシーなフォルムをなしている。耽美なる肉体、下腹に浅黒く密生した繊毛、白い素肌をあらわにした肉感的な下半身と相俟って、見事に蠱惑なコントラスを見せつけている。
　それを前にしている彼は、まだ童貞の少年だ。ただでさえ熟女の裸体は煽情的で耐えがたいというのに、彩乃の完熟したエントランスから女の聖域にインサートできるとなれば、この上ない昂揚感と感激に鳥肌が立ち、全身が武者震いしてくるのは当然だ。
　２度もヌイているというのに、無垢なペニスはたちどころに射精してしまいそうなぐらい脈動しはじめていた。
　彩乃も、童貞の受け入れは初体験だけに、自分の体で明彦の童貞を奪ってあげたいという思いと、もう少し挿入をじらしてやりたいという悪戯心、そして未知の体験という一抹の心配とが交錯する中で、その奥に潜む、淫らに男を求めて愛蜜で濡れている花唇に少年の亀頭をやおら誘導していく。
　角度を合わすように何度か上下にこすりつけているうちに、ローズ色のヒダが幾重にも重なっている最も鋭敏な果肉の戸口に少年の尖端がぴったりフィットした。
「押して……」
　男根に手を添えられたまま、体を彩乃に預けるように、量感たっぷりとした太股の間にさらに腰を沈める。隆々たるエラの張った亀頭が恥毛にふれ、やがて、彩乃の恥毛の中に包みこまれた。
「うぅっ、お、おばさん……オチンチンの先にあったかい感じが……」
　明彦は、彩乃の弾力と体温が尖端に伝わった途端、柔らかな果肉の戸口がうごめくのを感じた。その肉襞の惷動は、紛れもなく明彦を咥え込みたいという女の劣情のあらわれなのだ。
（明彦くんのオチンチンが、わたしの中に……、入ってくるのね）
　少年の勃起の感触を鮮烈にとらえるなり、彩乃も女唇の奥深くでズーンと痺れる。期待に胸の鼓動が一気に加速する。
「そ、そのまま、グーッと入れて……。わたしの中に、明彦くんの、硬いオチンチンを……」
　悩ましげに揺れる彩乃の囁きに、若い肉棒は痛いほど限りなく硬くなった。
　少年の肉茎から彼女の手が離れ、かすかな抵抗を感じたのち、昂揚感も極限に達する中、無垢な亀頭が潤みきった熟肉の溝を割り、明彦はついに憧れの彩乃の中へ……。
「はぁ〜」
　熱い沼に吸い込まれるように、彩乃の爛熟した膣内へヌルッと、尖端が入りかけると、明彦は瞼を閉じて、声にならない声を洩らした。過敏なペニスの先から下半身にかけて、彩乃の体温が波紋となってジワーッと広がる。
「はぁ、あ〜、あぁっ……うぅ〜」
　小さなルビーのような牝芯の下に、サーモンピンク色の柔肉が重なり合った戸口が、張りつめた若い亀頭にグッと押し広げられ、少年の確かな存在感が粘膜に伝わった。彩乃は目を細め眉間にシワを寄せて、小さく震える真紅の唇から悦楽の嗚咽を洩らす。
　久々の男根、それも鋼のような硬度を持った初々しい明彦のモノとなれば、待ちきれんばかりに疼いている開発しつくされた感度抜群の女体にとっては、圧倒的な異物感となった。
「そうよ……あっ、明彦くんの、大きなオチンチンが、あぁぁぁ〜ん、あっ……」
　膣内にすっぽり納まったように、大きくパンパンに充血しきった存在感のある若い亀頭を迎え入れるや、そこから湧き起こるシーツを掻きむしりたくなる快美感にたちまち下半身は震える。
「あう〜、これが、これが若いオチンチンなのね。硬くて、熱いっ……ス、テ、キ〜」
　彼女の呟きは嘘偽りではなかった。肉が裂けてしまいそうな充足に満ちた圧迫感が、若々しいエネルギーによる鋭い挿入感が、女ざかりの彩乃に忘れかけていた女の悦美な本能的欲望を喚び醒したのである。心からの叫びだった。
（硬くて、逞しい……、勃起力も抜群、やっぱり、この挿入感が……）
　胸の奥底で騒ぎ出した女の肉欲が、彼の硬く蒼い鋼棒を待ち望んでいた証拠である。
　ふっくらとした熱い肉襞も一緒に引きずり込まれる鋭さに、濡れきった過敏な秘孔はいななき、収縮して悦ぶ。ついに越えてはならない最後の一線を越え、明彦を迎え入れてしまった罪悪感も、女の肉欲には勝てなかった。
　一瞬ひきつるようなわなないた白い裸体をしならせ、ヌラヌラした果蜜をたっぷり含んだ媚肉がねっとりと無垢な牡肉に貪りつく。
「うっ、あ〜っ、おばさんっ……」
　柔襞の摩擦感を確かめるかのように、明彦も、初めて知る女陰の温かくも強い絞めつけ感がなんともたまらなかった。さも気持ちよさそうな陶酔した表情を浮かべ、分身に全神経を集中させた少年は完熟の蜜壷に栓するがごとく、さらにズブズブッと肉路の最深部へ分け入って交合していく。
「あっ、あっ、ああぁぁ〜ん……」
　子宮の奥まで貫かれんばかりの明彦の雄々しいみなぎり。爛熟した女肉を刺激するみずみずしい挿入感。一つ一つの明彦のものがすべて克明にとらえられた。
　美樹の彼氏という意識もあって、深々と受け入れた時のいい知れぬ昂揚の奔流がいつになく激しく彩乃の全身を襲う。
　あえぎ声を洩らし、気高いまでの美貌をゆがめ、めくるめく短いエクスタシーに達する。
　女の官能の世界と、熱く熟れた彩乃の肉の洞に呑み込まれた若いペニスはわななく。甘美にして刺激的な性感が背筋を駆け抜け、感電したかのように明彦の身を震わせる。
　恥毛と恥毛がふれ合い、まざり合い、恥骨と恥骨がふれ合い、こすれ合った。そして、肌と肌が重なり合って、肉体が密着した。こうして二人は結ばれ、男と女の関係になってしまったのだ。
「そ、そうよ……入ったわ、明彦くん……。これが女の中なの……わたしたち、一つになったのよ」
　明彦の素晴らしい存在を膣内にはっきり実感すると、彩乃は恍惚とした明彦の顔を見つめながら、そう言った。そして、ボリュームのある太股で明彦の腰を挟みつけ、両手を首にまわして彼をやさしく抱きしめる。
　彩乃のその微笑む表情にはすがすがしささえあった。それを目の前にして、明彦の胸にはいい知れない感動が込み上げてくる。
「おばさんの中に……ぼくが、入ってるんだね……。ぼく、最高に、うれしい……」
明彦は嬉しそうに顔を輝かせて、彩乃に微笑んだ。身を重ねているだけで、灼熱に煮えたぎり、ねっとりとぬめっている肉襞の波動によって、深部へ向かって吸い込まれる勃起は自然とうごめいた。憧憬の彩乃と交わり合っている部分が疼きひきつってくる。
「明彦くん、どう、気持ちいい？」
「うん……こんなに、いいなんて……、と、とっても気持ちいいよ……柔らかくて、あったかくて、ピクピクして、気持ちいい……、少し動くだけでも出そう……」
　彩乃の問いかけに、明彦はとても気持ちよさそうなトーンを洩らした。できることなら、１分１秒でも長く彩乃の中にいたいという思いで、じっと耐える。
　このとき、彩乃が性急にセックスをさせなかった理由がわかったような気がした。
　もし、こんな気持ちいいことを最初からまともにやられていたら、ひと溜まりもなかったに違いないし、それを十二分に熟知していた彩乃の心づかいなのかも知れないとも、明彦は思った。いずれにしろ、柔らかくて温かい、それでいて上下左右から根本までギュッと搾りあげられるような絞まりは最高で、明彦を夢心地にさせた。
　下腹に明彦のペニスがぎっしり詰まっている、女壷の熱く蕩けそうな快美感に、彩乃は酔いしれた。やさしく微笑んで、明彦に囁く。
「ああっ、わたしも……わたしも明彦くんをすごく感じてる。あなたのオチンチン、とっても硬いし、それに……大きくて、とてもきついわ」
　気持ちいいのは彼女も同じで、その言葉は決して誇張ではなかった。
　明彦は必ずしも体格のいい方ではない。にもかかわらず、硬さといい、形状といい、男を知り尽くした女壷にとっては申し分なく、こんなに勢いがあって、蒼くさい果実のように新鮮なペニスを受け入れたのは、これまでになかったかもしれないと思うほどだ。
「ほんと……ぼくのって、そんなに大きいの」
「ほんとよ……、ここは、もう立派な男だわ」
　色っぽい唇から熱い吐息が洩れる。
　少年の精気に満ちた果実を歓迎しているのか、たっぷりと熟れた秘肉の柔襞は、潤沢な愛液と波状運動でもって、欣然として奥へ奥へ吸い込もうとする。彩乃の体の芯から熱く焦がしていく。
　明彦の精気あふれる肉棒はヘソの下まで届くほどの大きさで、女泣かせの絶倫の片鱗をすでに現わしていた。男日照りで御無沙汰していた彩乃の熟肉には、鋭く刺し貫かれた若く猛々しい鋼棒が、たとえようもなくフレッシュに感じられ、いつにもまして背筋が過敏にわなないでしまう。
「おばさんとセックスしてるなんて、夢みたいだ……。おばさんが、おばさんが好きだ、大好きだ……」
　ついに願いが叶ったという感激が少年の心の琴線にふれ、大声で叫ぶと、見開いた瞳から涙があふれ出し、彩乃の肩口に顔をうずめて力強くしがみついた。
「おばさん……」
「あ〜っ、うれしい……。今夜のわたし、あなたのものよ……、明彦くんのものなの、だから……」
　美樹のことは忘れてといわんばかりに、言葉の途中で明彦に唇を重ねた。感きわまりと連鎖反応して敏感にいななく、若々しい明彦の存在を膣内深くで感じながら、彩乃は明彦の唇に吸いつき、舌を差し入れる。
　明彦の口内になんなく侵入を果たすと、彩乃は濃厚な色香に満ちたドロドロの唾液を送り込んだ。少年の舌に自分の舌を絡みつけ、欲望に翻弄されるままに貪りうごめかす。
　口の中の隅々まで舐め尽くす激しいディープキスは、言うまでもなく欲棒にも直撃を食らわせた。童貞ならではの鋭い脈をドクドクと打ちだし、快感があわただしくせり上がってくる。
「いいのよ、明彦くん、動いて……。気持ちよくなって、ちょうだい……」
　じっとしてても、保ちこたえるのがやっとなのに、インティメイトなボイスに導かれては、もう、とても我慢することはできない。
「あぁ〜、気持ちいい……」
　感激と快感の渦に巻き込まれながら、明彦は、本能的に腰を小刻みに動かしはじめる。
「あせらないで、もっとゆっくり、ゆっくり……戸口まで戻してから、グッと強く押すの」
　彩乃はなよやかな腰つきで、明彦を促す。
　言われた通りに、明彦はゆっくり腰を引く。
　それは稚妙な動きだった。しかし、限界まで硬化させた太い男根をゆっくり抜かれる時の、なんか腸もろとも根こそぎ引きずり出されてしまうかの遠くなる陶酔感が、彩乃の背筋を痺れさせてくる。
「ああぁ〜ん……」
　思わず眉間にシワを寄せて、魅惑の艶やかな唇から熱い吐息を、独りでに洩らしていた。
　そして、膣口の柔襞をめくるように現われた弾けんばかりの若い息吹きが、そこから熱く完熟した柔らかな媚肉をズブズブとえぐり返す。
「あっ、はぁ〜ん、そうよ……、もっと深く、奥まで突いて、あぁ〜……」
　ゆったりとした大きなストロークながら、娘の美樹への後ろめたささえも吹き飛ぶかの圧倒的な快感。麗しくメロウなボディを仰け反らせ、明彦の背中に爪を立ててしまうほど、彩乃のその肉体に硬直をもたらした。
　明彦も、性器をインサートしただけの時より快感は倍増した。しかも彩乃に突き入れると、肉棒はどこまでも深く呑み込まれ、逆に腰を引けば吸盤のように肉棒に吸いついてくるようだ。まさに手とも口とも違う、すばらしい感触だった。
「どう？　気持ちいい……」
　彩乃が潤む瞳を揺らして聞いてきた。
「はぁ、はぁ、お、おばさん……あ〜、すごく、すごく気持ちいい……」
　体を痺れさせる性感にこらえて、明彦が懸命に応じる。
「はぁ〜ん、とっても上手、明彦くん……そう、これがセックスなの……。あなたが、したかったセックス、いま、わたしたち、してるのよ……気持ちいいでしょう」
　セックス……。
　憧れのセックス、夢にまで見た彩乃とのセックス……。卑猥な言葉なのに、彩乃が口にすると、なんてやさしい響きになるんだろうか。
　こらえきれず爛熟しきった豊かな下半身を震わせる彩乃は、憧れていたその言葉と一緒に魅惑的に綻んだ唇から洩れる野性的な牝のフェロモンで、明彦をより炎えさせる。
「これが、セックス、すごく気持ちいい……ああ〜、たまんなく、気持ちいい……」
生まれて初めて味わう本物の快感。セックスの衝撃的な味に、少年はのめり込まずにはいられなかった。
　熱く熟れた肉襞の、まるで女体の奥に生えている手で強く握られているかの、前後左右から強靱な締めつけと妖しい惷動に、明彦はこれ以上保ちこたえることができない。
「そうよ、明彦くん……。だから、もっと腰を動いて……」
　彩乃も自ら恥骨を押しつけて、明彦の純真で躊躇のないストレートなリアクションに嬉々として強く肉襞を収縮させた。
「はぁ、おばさん……好きだ、気持ちいいよ。あっ、あ〜、気持ちよすぎて……、も、もう〜、ぼ、ぼく……あっ、あぁぁ〜……」
　電流のような激しい性感がどんどん背筋に送り込まれると、明彦は我慢も限界を訴えるように声を喚き散らし、子宮をガンガンと突き上げるほどがむしゃらに腰を振り立てる。無垢な少年らしくなんとも不器用に、彩乃への思いの丈をぶちまけてくるのだ。その凄さといったら……。
「あっ……あふ……そ、そっ、そうよ……、もっと激しく突いて……」
「こう、これでいいの……？」
「そっ、それでいいのよ！」
　明彦はグイグイと肉棒を突き上げていく。それによって彩乃の体がヒクッ、ヒクッと反応し、あえぎ声も次第に大きくなってくる。
「おばさんも、気持ちいいの……？」
「ええ、気持ちいいわ……あっ、あぁ〜ん……」
　彩乃が答えがてら身をよじり、熱い吐息を吹きかけてくる。
　とにかく荒っぽい。しかし、男日照りで乾ききっていた彩乃にとっては、そのぎこちなくも破壊するかの切れ味鋭いピストンが生々しい。熱い息を荒げ、ひたすら絶頂を求めていく明彦のしかめ顔も、背筋がゾクゾクしてくるほど新鮮だ。
「すごいわよ〜、明彦くん……、あぁ〜っ、わたしのアソコが、あぁぁ〜……」
　逞しい肉感と若々しい精気でただ突きまくってくる明彦のペニスに、恥丘を浮かさずにいられないほど感じてしまう。
　はしたなくも肉唇をしとどに濡らし、肉襞に抽送されるたびグチュグチュと卑猥な音が響く。それは歓びの叫びそのもので、人妻とウブな少年との道ならぬ交わりという心理が、彩乃をよりいっそう激しく炎えさせた。
「あぁぁ〜っ、すごいぃ……」
　彩乃に呼応するようにリズミカルに動かすと、摩擦による尋常ではない快感が根元からせり上がってくる。明滅がはじまり、永遠に彼女と結ばれていたい思いを強くする。
　生涯最初のセックスから、明彦は忘我した刹那の中でいつまでも生き続けたいと願うまでに至る。しかし、一瞬の中に無窮の喜びを知ってしまった者が抱くその思いは、もろくも絶頂の波に打ち砕かれる運命にあった。
　疾風怒涛の性感に脳天まで突き抜かれた明彦は、さらに快楽の頂点へと、肉欲と愛欲に満ちた決して逃れられない壮烈なオルガスムスの渦巻きの奥底に引きずり込まれていく。
「おっ、おばさ〜ん……気持ちいい〜……、あ〜、出ちゃう、ぼ、ぼく、イッちゃう……」
　熟れた肉襞と苛烈にこすれ合うにつれ、ひしめき合っている精液が、一刻の猶予もない尿道口のところまでグツグツと噴き上がってきた。
「いいの、イッてちょうだい……。ああ、いぃ〜ん……わたしの中に、いっぱい出して……あぁぁ、あぁ〜ん」
　明彦を励ます彩乃も、ドンドン押し寄せてくる絶頂の波に美しい裸体をひきつらせていく。
「あ〜っ、お、おばさん、あぁぁ〜、いいんだね……。ほ、ほんとに……中に……出しても、いいっ……あぁぁ、あぁ〜」
　小刻みに喚きながら、明彦が猛然とラストスパートをかけると、ベッドのスプリングもギシギシと悲鳴をあげた。彩乃への熱い真情を激白するように、炎を噴き出さんばかりの鋼鉄でえぐり、彩乃の火照った身をさらに熱していく。
「いいのよ、明彦くん……も、もっ、もっと気持ちよくなって……ああぁぁ〜」
　その差し迫った声と若い肉体の痙攣から射精間近を察知した彩乃は、哀願の色合いに潤む眼差しを送りつつも、息を早めて高みへと上気させていく。
　欲望を吐き出さんとしている明彦の逞しい牡肉に心を集中させ、爛熟した女肉でもろにギュッと搾りあげるなり、粘り気のあるジュースがしぶき出て、明彦の縮れる恥毛まで蜜液まみれになるほどヌメヌメと白く濡れ光っている。
「あ、おば……ぼっ、ぼ、ぼく……あっ、あぁ〜っ、あぁぁぁ〜」
　彩乃にひときわ強く搾りあげられた明彦は、インサートしてから数分ともたず、感動と法悦のうちに思考回路が無数に寸断され、頭の中でスパークを起こした。明彦の華奢な腰にガクガクと震え、膣内の若い牡肉がピクピクと跳ねた。
（とうとう、わたしの中で、イクのね……）
　射精特有の、締めつける秘肉の力を押し戻すような感覚を膣にとらえた瞬間、彩乃は明彦を強く抱きしめた。
「ああっ、明彦くん……イッて、イッて……」
「あっ、あっ、あああぁぁぁ〜……」
　彩乃が耳もとで小さくささめいた直後、明彦は絶叫とともに、ついに憧憬と官能に満ちた彩乃の子宮内へ初めて、禁じられた欲望の快液を激しく炸裂させる。
「すっ、す、好きだ〜、おばさんが、いちばん……く、くぅ〜っ……」
　狭い尿道を凶暴なまでの勢いで駆け抜ける射精感は、とにかく半端じゃなかった。かつて経験したことのない目が眩み失神しそうな絶頂感に溺れながら、明彦は万感の思いを込めて最愛の彩乃の子宮にありったけの精液を注ぎこんでいく。
　赤裸々な感情の表出というべき叫びをあげ、爪先まで折れ曲がらんばかりに全身を強張らせた姿は、いかにも未成熟な少年の童貞喪失らしい。エキセントリックな表情で、明彦は彩乃にしがみついた。
「ああぁ〜っ、熱いぃ〜……」
　ドックン、ドックンと、鋭い律動を伴って暴力的なほどの精力でぶちまかれた女陰の衝撃も尋常ではないらしく、彩乃も思わず腰を振り立てて甲高い声を上げてしまう。
　熟肉を焼き尽くすほど衝撃のあるエネルギッシュな迸り、久々に味わう膣内射精の生々しさ、こんな若くて新鮮なザーメンが、童貞の明彦のものであると思えばなおさら、彩乃の感激は計り知れないものになる。
「あぁ〜ん、明彦くんのが……、あぁ〜、あ〜……」
５回、６回、７回……明彦の体がピクンピクンと痙攣するたびに、熱いエキスが子宮の肉壁に向かってミサイルみたいに弾ける射精感と、明彦を男にしてあげられた悦びとが一つになって彩乃の胸を貫いた瞬間、絶頂のビッグウェーブに呑み込まれた。
「……あぁぁ〜……いぃ、くっ、くぅ〜……」
　彩乃はくぐもった声を噴き上げながら、豊満な乳房を前に突き出すような形で、背中をググッと後ろに反り返らせた。
　一歩遅れたものの、ほぼ同時に昇りつめてしまったようだ。汗でびっしょりになった彩乃の全身が硬直し、激しく震えているのがはっきりと伝わってくる。そして、爪を強い力で明彦の背中にくい込ませ、白目を剥いた。
「あっ、あぁ……くぅ……」
　凄絶なアクメに、彩乃は何度も何度も硬直させた体を跳ね上げさせる。
　それと同時に、粘膜が明彦の精液を一滴残さず吸い取ろうとするかのようにキュウキュウと収縮し、肉茎をもの凄い力で締めつけてきた。
「うっ……、うぉ〜」
　しかも締めつけるだけではない。タコの口か何かでチューッと先端部を吸われたかのような感覚なのだ。壮絶きわまる気持ちよさを伴って、明彦は続けざまに射精感が起こり、子宮の奥へ牡の印を叩きつける。
「くぅ、うぅ〜……」
　第二の絶頂も、第一弾に勝るとも劣らず、歯をくい縛り、ひきつる全身が蕩けてしまいそうな、このまま死んでしまってもいいと想わせるぐらいの快感だった。
（あぁ〜、すご〜いぃ……）
　高圧電流に感電させられたように、明彦と彩乃は頭の中が真っ白になり、汗まみれの体を重なり合ったままヒクヒクと痙攣させた。
「ふ〜っ」
　激しい間歇がやんで、明彦がぐったり彩乃の胸に身を預けると、彩乃は腕を首に回してグッと抱きすくめてきた。
　どれだけの時間が過ぎたのだろうか。肉体を一つにしたまま放心したように動かない二人の間を、至福の時が刻んでいく。
「はぁ、はぁ、はぁ」
　明彦の息は、まだまだ熱い。
「んっ、はぁ……唇が、震えてるわ」
　彩乃も息を弾ませながら、欲望を放出して打ち震えている少年の顔を見つめた。ペニスを挿入させたまま、明彦の熱い息を塞ぐように唇を重ねて舌を絡める。
　彩乃の心臓の音が、ドクン、ドクンと肌を通して力強く伝わってくる。
「初めてのセックス、気持ちよかった？」
　上気した何とも恥ずかしそう表情で、自らの豊かな胸の谷間に顔を埋めている明彦の髪をやさしく撫でる。膣の中では痙攣を繰り返しつづけている若い肉棒の感覚が、彩乃の熱い火照りを簡単に冷めさせない。
「おばさん……んっ、はぁ、とっても……」
　どこまでも心根のやさしい彩乃に、少年は喜色満面ながらも、この先、セックスなしでは満足できなくなるのではという憂いの中でうなずいた。それほど、失神するごとく全身が痺れる性感に打ちひしがれたのである。
　明彦の喜びは、途切れ途切れの言葉からもはっきりとわかった。
「そう……おばさんも、よかったわ」
　彩乃は、いつもの少年らしい眼の輝きとさわやかな笑みをとり戻した彼に、言いようのない心慰まる思いを抱いた。柔和にして楚々たる眼差しを差し向ける。
　そして、男を虜にさせる女の柔肌のぬくもりとともに、生涯つきまとい、彼の人生をつねに衝き動かしてしまう男としての極楽の味を、明彦に教えてしまったことに対して、彩乃も後悔しなかった。
　彩乃の肉体はクッションのように柔らかくて温かい。１６歳の純真無垢な心の吐露と相まって、萎えぬうちに、肉棒は彩乃の中でまたムクムクと力を取り戻してくる。
　だが、明彦はすぐに動こうとはしなかった。
　絶頂の余韻が彩乃にも残っていて、動かなくても微妙に収縮している粘膜に肉棒がヤワヤワと締めつけられ、ぴったりと密着した彩乃の甘い体臭に包まれていると、本当に身も心も彩乃と一体になっているような気がしてくる。
　こんな気持ちいいことが、この世の中にあったのかと骨の髄まで感じながら、明彦は少年から男になる初体験を好きでたまらなかった人とできた、生涯忘れられないこの幸福感を一秒でも長く浸っていたいと思った。
　そして、心底から彩乃を好きになってしまいそうな感情に激しく揺さぶられた。
　しだいに落ち着いてきた彩乃の心音を全身で受け止めているうちに、明彦は赤ちゃんになった自分が、彩乃の胎内でスヤスヤと眠っているかの、そんな錯覚に陥る。
（ああ、このまま時間が止まればいいのに……）
　さながら、小舟がゆらゆらと波に揺られているような気持ちよさに、明彦は心からそう思った。
「おばさん……もう一度……いい？」
「いいわよ、明彦くん……何度でも……」
　しばらくして、彩乃の中ではち切れんばかりに脈打っている肉棒をわずかに出し入れしながら明彦が呟けば、彩乃は囁くような声で答え、あの母性愛のこもった顔でニコッと笑った。その顔が、明彦には本物の女神のように見えた。
「ありがとう……」
　彩乃からの最高のクリスマス・プレゼントになった。あふれる感謝の気持ちの中で、明彦は再び渾身の力を込めて腰を突き上げていく。
　窓の外では、チラチラと雪が舞い始めていた。

完