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「ほら、俺の足がザーメンで汚れたぞ、綺麗にしな」
伊藤の毛むくじゃらな太股から垂れているザーメンに舌を這わせた。
「もう、いいぞ。次はあんたを気持ち良くしてあげるよ」
伊藤は多恵の身体を軽々と持ち上げベッドへ転がした。
「あん」
伊藤はジャケットを脱ぎ捨てシャツのボタンを外していく。インナーウェアを脱ぎ全裸になった。貧弱な男であると思っていた伊藤の肉体は全く違っていた。胸板は厚く、腹筋に筋が入っている筋肉質な身体をしている。毛深い体質のようで黒々とした胸毛が生えていた。ここからはよく見えないがカバンの中から何かを取り出した。手にしているものはカッターと黒のナイロンテープだ。カチカチと音をたて先端から刃が出た。
「お、お願い。傷つけないで…」
多恵は全身から血の気が引いていくのを感じた。
「はっ、はっ、はっ。いいねえぇ。その表情、たまんないなぁ。怪我をしたくなければじっとしていな」
ベッドに上り両足首を巻いていたナイロンテープへ刃を這わせた。足が自由になると同時に尿意が催してきた。
「すみません。トイレにいきたいですけど…」
「おしっこ、それともうんこかな？」
「…おしっこ…」
「いいだろう。ここでされたら臭くてたまらんからな」
伊藤は多恵の後に続き階段を降りた。トイレへ向かった。
「あのぉ…」
「おっと、その前にパンティ脱がさないとな」
パンティを足首から抜き、布を裏返しにした。クロッチの箇所は染みになっている。伊藤はそれを鼻に近づけクンクンと臭いを嗅いだ。
「いい香りだ」
「やっ、そんな、恥ずかしいこといわないで」
伊藤は右手にショーツを握りながらトイレの扉を開けた。芳香剤の香りが漂う。トイレはも壁に貼り付けられたコントローラーに触れれば便座に直接触れなくて開くタイプのものだ。両手を拘束していなければ簡単にできるのだが、今はボタンを押すことも難しい。
「お願いします。蓋を開けてください」
伊藤は無言でボタンを押した。蓋が開いた。
「これでいいだろっ」
「あのぉ…」
「なんだ、まだあるのか？」
「外で待っててくれませんか？」
「はずかしいのか？」
多恵はコックと頷いた。
「気にするな。あんたが寝ているときに隅々まで綺麗にしてやったんだからな。早く、しなっ」
「お願い…。それだけは堪忍して…」
多恵は腰をモゾモゾと動かしながら言った。
「早く、しないとお漏らししちゃうぞ」
尿意は限界に達していた。もう、これ以上話し合いなどしているどころではない。このままでは便座に座る前にお漏らしそうだ。便座に座るとほぼ同時に放尿した。ジャーと凄い音をたてながら勢い良く尿が噴出される。伊藤は多恵の前に屈みながら迸る尿を楽しそうに見ている。やっとお漏らししそうな苦しみから解放された。
「たっぷり、出たな」
ほっとしたのもつかの間に、急に羞恥心が芽生えてきた。全身に熱いものが駆け巡りたちまち頬を赤く染める。(旦那にも見せたことないのにぃ〜)
太股を両手で押し広げた。便器の中を覗き込んだ。
「やっ、そんな…見ないでぇ」
「たっぷり出たな。よかったな。部屋でお漏らししなくて」
伊藤はそう言いながらトイレットペーパーをひっばりだし、尿道口を拭いた。
「あんっ」
そのまま２階へ行くと思ったら、ダイニングルームへと向かった。伊藤は冷蔵庫を開き中を物色してから、缶ビールを取り出し、それをグイッと飲んだ。
「腹が空いたな。何かつくってくれないか」
「いいわ。つくるから、手錠を外して」
「それは、難しいな。騒がれたら面倒だからな」
「大丈夫、私もお腹空いたの、おかしなことしないから、お願い…」
「仕方がないな。ちょっと、待ってろ」
伊藤は１人で２階の寝室へと向かった。
今なら逃げることも可能である。勝手口の扉を開き外へでて大声をあげればご近所の人が駆けつけてくれるか警察に通報してくれる筈だ。
(やっばり、無理よ…)
伊藤がカバンを手にし、戻ってきた。もう一方の手はエプロンを持っている。カバンとエプロンをテーブルの上においてから、手錠を外した。
「これを身に付けて」
「えっ、エプロンを…」
「そうだ、なんども言わせるな」
裸にエプロン、新婚の時は良くやったものだ。渋々とエプロンを身につけた。乳房と恥毛は隠されたが後ろ姿は伊藤の視線にさらされている。冷蔵庫を開くと明日から３日間外出する予定である為にほとんど空の状態だ。
「なんでもイイですか」
伊藤が側まで来て冷蔵庫の中を覗き込み、お中元で頂いたハムの塊りを取りだした。
「これでいい」
包丁を手にしたとき、一瞬、彼に襲い掛かろうかと脳裏によぎった。
「おい、変なことは考えるなよ。こう見えても俺は空手三段だ。抵抗したらボコボコにしてやるからな」
背後からの声に多恵はゾクッとした。先ほど見た引き締まった肉体を思い浮かべると、伊藤が言っていることは事実である事を悟り、危うい賭けをすることを止め、まな板の上のハムを切ることに集中した。
「それにしても、いいケツしているよな」
ガスレンジに火を点け、フライパンの上でハムを焼いている多恵のお尻をサワサワと撫でてきた。
「きやっ」
「堪らないなあ。子供を生んだケツには見えないぜ」
伊藤の手が力強くお尻を揉み始める。
「止めて下さい。もうすぐできるから…」
「そうだな。まだ、時間はあるからな」
時計の針は１０時をまわっていた。
つづく
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