晩秋の夜、静かな郊外のマンションの一室。麗美と弘樹は夕食を終えてくつろいでいる。

「さみしくなるね」
　夫の栗田弘樹がじっと麗美を見て辛そうに言う。

「しかたがないわ。私の仕事の都合もあるんだから…」
　麗美はできるだけ明るく振舞って答えた。
「それに、月に1回は帰るんでしょ？」

「うん。まぁ、会社からも交通費が出るし」
　弘樹も少し明るく答えた。

　弘樹は大手機械メーカに勤める営業マンだ。
　結婚して2年目で子供はまだいない。

　麗美も大手商社に勤めていて結構な給料を稼いでいる。
　お金をためて家を持つことが二人の夢なのだ。

　弘樹に単身赴任の話が出たのは先月のことだった。
　東北の地方都市に新しい営業所ができ、そこの立ち上げに二年ほど赴任することが決まった。
　二人で話し合ったが、お金を溜めることを優先して麗美は今のまま働くことになった。

　東京から3時間ほどで行き来できるので、それほど遠くはないので少しは気が楽だが、やはりさみしいことは否めない。

　今日は、赴任前に弘樹と過ごす最後の日曜日。明日早く弘樹は東北に赴く。

「じゃあ、今夜は一緒に風呂に入ろうか。」
　これは、セックスをするときの弘樹のサインだ。一月も会えないとなると当然今夜はそうなると麗美も思っていた。

　結婚して二年も経つと、そろそろ二人ともセックスがマンネリ化してきている。二人とも忙しいので疲れてしまってこのごろは回数もだいぶ減っている。弘樹はセックスに淡白なのだろうか、下手をすると月に1回あるかどうかということもある。

　引越しの準備などで忙しかったので、今夜は1ヶ月ぶりぐらいのセックスだ。しかも当分会えないとなると麗美はなんだか久々に昂ぶりを感じるのだった。

　弘樹が先に浴室に入った。麗美も手早く服を脱いで浴室に入った。
　弘樹は学生のころスキー部のキャプテンをしていたので体は引き締まっている。すでにペニスは固くそそり立っている。

　麗美は身長158cm
　バスト88cm ウェスト58cm ヒップ86cmとかなり豊満な体型だ。
　バストはアンダーが70のDカップだ。夏に薄着をすると男たちの視線が胸に集まるのを感じることがよくある。
　たびたび痴漢にあうのもこの体型のせいなのだろう。
　また、顔立ちも目鼻がはっきりしていて、かなりの美人だ。
　今でも街で歩いていると男から声をかけられることが多い。

　二人は浴室で固く抱き合った。石鹸で泡だらけの弘樹の体がヌルヌルと麗美の体をくすぐり早くも麗美は興奮してきた。弘樹のペニスが麗美の内股にあたってピクピクと動くのが分かる。

　抱き合ったまま二人はディープキスを交わす。お互いの舌を絡めて、その感触を楽しむ。二人やらしく唾液を交換する。
　麗美は息が荒くなり思わず声を漏らしてしまった。
「うぐぐぅ」

　もうそろそろ浴室での前戯は限界だ。二人は手早く体を洗うと全裸のまま寝室のベッドに入った。

　弘樹のセックスは極めてノーマルだ。二年も経つのにキスから性器への愛撫、そして正常位からの挿入とコース決まっている。
　今夜も同じコースをたどっていたのだが…
　弘樹は乳首へのキスを終えると、そのままどんどん下半身へ唇を這わせていくのだ。

「今夜は麗美のあそこを舐めちゃうよ」
　弘樹は興奮しながらそう囁いた。
（あそこを舐める！？）
　こんなことは初めてだ。
　麗美は弘樹の唇が下腹部に移動していくにつれ、これから起きることを想像して激しく感じてしまうのだった。

　ついに弘樹の唇は麗美の花園のすぐそばまで這ってきた。
「あぁぁっ」
（どうしよう。あそこが激しく濡れてしまっている。そんな汚いところを弘樹さんに舐められるなんて…）

　弘樹は、両手で麗美の太ももを押し広げて花園を露出させた。
　が、すぐには花園の中心には舌を這わさないのだ。
　花園の周辺をしつこくいやらしく舐めまわす。

　麗美はじらされて洪水のように花園を濡らしてしまった。
「うぅぅ。お願い！お願い！」
　思わず大きな声を漏らしてしまった。
　それでも、弘樹は意地悪く舌を花園から遠ざけてしまう。
「あぁぁ。もう、もう、お願い！お願い！弘樹！」
　再び麗美は恥ずかしいお願いをしてしまうのだった。

　すると弘樹はいきなりクリトリスに舌を這わせた。それどころか、弘樹は麗美の花園が口であるかのように激しいディープキスを始めたのだ。
　その快感の激しさに麗美は一気に昇りつめてしまった。
　あそこから、激しく愛液が溢れていくのが分かる。
　シーツがベチョベチョになってしまった。

「ひぃ〜っひぃ〜っひぃ〜っ。いいっ。いいわっ。」
「もっと。もっと。舐めて〜。あ〜っ」
　弘樹も麗美が昇りつめたことを知って、さらにいやらしく激しくディープキスを繰り返すのだった。麗美は頭の中が真っ白になってしまった。

「あ〜っ。あ〜〜〜。いく〜っ。いく〜っ」
　体全体に快感が走り、激しく痙攣を繰り返しながら、麗美は初めてクンニリングスで逝ってしまったのだ。

　めくるめくオーガズムの後、ぐったりとした麗美を弘樹はそっと優しく抱きしめてくれた。

「どう？よかったかい？」
　弘樹が聞く。
「うん。でも…恥ずかしいわ。」
　麗美は顔を弘樹の胸の中に埋めて小声で答えた。

「今日でしばらくお別れだと思うと、急に麗美がいとしくなって、ついあんなことしちゃったんだ。嫌だったかい？」
「…」
　恥ずかしくて麗美は答えられなかった。
「でも、とても濡れていたから感じたんだよね？」
「弘樹の意地悪！」

　ようやく快感の余韻も醒めてきた。麗美はあることを思いついた。
「じゃあ、お返しに私もしてあげる！」
「えっ？何を」
「これ、舐めてあげる！」
　麗美は、ぐっと弘樹のペニスを握りしめた。

「えっ。でも、汚くないかい？」
「弘樹さんだって舐めたじゃない！」
「うん。そりゃそうだけど…いいのかなぁ？」
「そんなことだれだってしてるわ！」

　麗美は、仰向けになった弘樹のトランクスを降ろそうとするが、ペニスが引っかかって中々トランクスが降りない。
　力を込めてトランクスを引き下げると、ペニスがはじけるように飛び出して弘樹の下腹部にあたった。
　麗美はびっくりすると同時に、こんなに元気良くなった弘樹のペニスがおかしくもなり、思わず笑ってしまった。
「うふふ。元気ねぇ」

　弘樹は息を荒くしながら黙ってじっと麗美を見ている。
　ペニスの先は、もう透明な液でテラテラに濡れている。麗美は弘樹に良く見えるように意識しながら、いやらしくペニスに口づけした。
　弘樹のペニスが反応して思いっきり反り返る。美しい麗美がペニスに口づけしているのを見て、弘樹は「ううっ」と思わず声を上げる。

　麗美はフェラチオをするのは初めてだが、雑誌などで知識は豊富だったので、どのようにすれば男が悦ぶか大体見当はついていた。

　仮性包茎の弘樹のペニスの皮を両手で引き下げて亀頭を剥き出しにした。そして亀の首のあたりをいやらしく舌でチロチロと舐めまわした。
　弘樹は、そのようすを興奮しながら目を見開いて見ている。
　麗美は、目を細めてますますいやらしく舌を出してペニスを舐めまわすのだった。

　舌でペニスを舐めると同時に、右手は睾丸を優しくいじくりまわし、左手はペニスの棹の部分を上下にしごく。
「れっ麗美。とても上手だ。感じるよ！」
　弘樹が荒い息の間からそう伝えた。

「うふふ。弘樹。どこまで我慢できるかしら。ほらほら」
　麗美はそういうと、ペニスを口にほおばった。右手の睾丸いじりと左手の上下動もしだいに激しくなる。
　口の中ではペニスをきつく吸い、舌で亀頭の首の部分をしごく。
　そうしているうちに、ペニスが口の中でどんどん固くなってくるのが分かる。

「もっもう駄目だ。出ちゃうよ。麗美！もう止めて」
　弘樹が慌てながらフェラチオを止めるように言う。
　麗美は弘樹の声を無視して、ますます激しくペニスを口で上下にしごき上げるのだった。
「あっ！駄目だ〜。ううっ！」
　ついに弘樹は大量のザーメンを麗美の口の中に発射してしまった。
　その勢いはものすごく、麗美の喉の奥に激しくザーメンが当たった。

「ご、ごめんよ。出しちゃったよ。」
　弘樹は慌てているが、麗美はまだピクピク痙攣しているペニスから口を離さない。
「早く口を洗っておいでよ」
　弘樹は本当に慌てている。
　その顔を見ていると、麗美は急に淫乱な気持ちになってしまった。
　ペニスから口をはずすと、そのまま大きく口を開けて、弘樹にザーメンがたっぷり入っているところを見せ付けた。
「う、うわー。ご、ごめんよ」
　弘樹はびっくりしている。その慌てた顔を見ながら麗美はゆっくりとザーメンを飲み干した。
「あ〜。麗美！そ、そんな。汚いよ！」
　麗美はいたずらっぽく、また口を開けてザーメンを全部飲んだことを弘樹に見せた。
「あ〜。おいしかった。弘樹のザーメン！」
　麗美は笑いながらいった。
「う。うう」
　弘樹はなんだか訳の分からない言葉しか出ない。

　初めてのクンニで激しい快感を得ることができたし、弘樹を自分の口で逝かせることができたので麗美はとても満足だった。
　麗美は一人でゆっくりとシャワーを浴びた。暖かいシャワーがとても心地よい。やがて、弘樹も浴室に入ってきて湯船に浸かった。

「今日は、なんだか変なことになっちゃったね。」
　弘樹が照れながら言う。
「うん。でもたまにはいいんじゃない？オーラルセックスなんて、みんなしているみたいよ」
　麗美は笑いながら答えた。

「ふ〜ん。そんなもんかなぁ」
「そうよ。私たち、もっと色々とセックスを楽しまなくちゃ。まだ若いんだから」
「うん。分かった。今度帰ってくるのが楽しみだよ」
「ふふふ。私も楽しみよ。」

　ふと、麗美はなんだか肌寒いことに気がついた。
「あっ！」
　麗美は寝室のカーテンを開けると、なんと窓が半分開いていたのだ。
「いやだ。窓が開いていたわ。お隣に聞こえたかも知れないわ」
　麗美たちの部屋はマンションの一番端なので、隣といっても一軒だけだ。
　確か、同じ年代ぐらいの山口という夫婦が住んでいる。

「えっ？それはまずいな」
「恥ずかしいわ。」
「でも、もうどうしようもないな」
「ええ。」
　終わったことはどうしようもない。まあ悪いことをしているわけではないし、誰でもしていることなのだ。

　その夜は、翌朝が早いことと、激しいセックスの余韻で二人ともすぐにぐっすりと寝てしまった。

★

　翌朝早く、弘樹は東北へ旅立った。
　麗美は、引越しの後片付けがあるので、今日は会社を休んだ。

　昨夜は激しく濡れたのでシーツを代えている。
　シーツを洗濯して、ベランダに干していると、隣の山口美紀がベランダから身を乗り出して声をかけてきた。
「栗田さん。今日はいい天気ですね。洗濯日和だわ」
　美紀は麗美とほぼ同じ年だろうか。麗美と比べると少しやせ気味だ。
　いや、麗美は胸もヒップのかなり豊かな方なので、むしろ美紀が標準的な体型というのが正しいのだろう。
　美紀はどちらかというと和風の美人系。
　麗美は目鼻立ちがはっきりした美人グラマー系と対照的だ。

「そうですね。気持ちがいいわね」
　麗美はシーツを干しながら答える。
「うふふ。シーツの洗濯大変ですね」
　美紀がいたずらっぽく笑いながら言う。
「え？ええ…」
　麗美は昨夜の声が聞こえたのかと思いどぎまぎした。
「えへへ。聞こえてましたよ。旦那さん単身赴任でしょ？大変ね」
「あら。嫌だわ。ごめんなさいね」
「いいわよ。気にしないで。こちらも刺激を受けちゃったけど…」
　美紀は見かけによらずセックスについてはオープンな性格のようだ。
「麗美さん。今度の土曜日お休みでしょ？夕食ご招待するから家に来ない？」
「ええ…、でもご迷惑でしょ？」
「いいのよ。家は来客が少ないのでさみしいの。是非来てちょうだい！」
「本当にいいの？じゃあお邪魔させてもらうかな」

　こうして、麗美は美紀の家を訪問することになった。