３．少女

（またか？・・・・）
　部屋に入って研二は、少しうんざりした。
　部屋の中には高校生っぽい少女が、ひとりテレビを見ている。彼女は、一度、研二達のほうを見たが、すぐにまたテレビへと視線を移した。
　研二の横にいた稔が、少女の方へ行き、何か話をしているが、もちろん、話の内容は聞こえてくるのだが、研二にはどうでもよかった。
　稔は、３０代半ばの脂ぎった男で、根っからのサディストだ。仕事以外で付き合う気にはならない。
　話が終わったようだ。少女は、ベッドルームに入れられた。
「どうだ？今日は、お前もやるか？」
「俺も・・・ですか？」
　研二は、不満そうな口調で言った。
「だめか？」
「ええ・・・子供っぽいのは・・・ちょっと・・・・」
　研二は、ＳＭショーに出ていた。そこで稔や竹内と知り合い、彼らが作るＤＶＤに出演を依頼され、何本か出演したのだが、中・高生を相手にしたものは、好みではない。
　ここのところ、ずっと、このシリーズだ。どこから調達してくるのか、どう見ても高校生か中学生という女がそこにはいた。もしかしたら、本当に高校生・中学生なのかもしれないが、研二には、本当のところは分からない。このシリーズは、もっぱらカメラマンである。

　稔は、テレビも部屋の電気も消し、玄関に戻る。研二もいっしょについていった。部屋に入るところから始めるようだ。研二は、カメラに取り付けた照明のスィッチを入れ、録画を始める。稔の斜め後ろを、いっしょに歩く。稔は映さない。カメラは稔の視線という設定だ。
　部屋に灯りはない。研二が持っているのは赤外線カメラスで、稔は、赤外線スコープをつけ、居間を抜け、ベッドルームのドアを開ける。
　稔はベッドの脇へ行き、寝ている少女の顔を覗き込んだ。

　少女は、おびえたような表情を見せた。演技なのかもしれないが・・・おそらく、そうではない。
　稔は、少女を横向きにし、少女の両腕をベッドの頭のパイプにガムテープで固定する。
　少女が泣き出しそうな表情に変った。
　稔はベッドに上がり、少女のゼーターを裾からまくりあげ、そのまま、ブラも上にずらして、乳房を露出させた。
「ひゅっ」
　少女は、短く息を吸い込んで、息を止める。
　稔の太く短い指が、少女の乳房をわしづかみにして、指を食い込ませた。
「ああ・・あ・・・・・ああああ・・・・」
　痛いのだろう、少女は、唇を震わせながら、ときどき、耐え切れず声を漏らす。
　稔は、少女の乳房を絞り上げ、小さな乳首を舌先でたたく。
　少女は、目を閉じ歯を食いしばった。
　左右の乳首を交互にもてあそんだ稔るが、少女の足元に回るのに合わせて研二も移動する。
　稔は、スカートをまくりあげ、お尻に手を回すと、少女のコットンのショーツをつるっと手前にひっぱりあげ、足から抜いた。
　稔は、何もしゃべらない。少女は、ただ犯されるのだ。不気味さの演出と言えば聞こえはいいが、素人の少女を相手に、下手に言葉でいたぶると、何を言い出すかわかったものではない。ただ、それを避けただけのことだ。
　稔は、少女の足を大きく広げて、股間を露出させる。足にかなり力が入っているのがわかった。
　かわいそうだという気持ちが研二にあるわけではない。彼が、少女を好まないのは別の理由だ。

　無骨な稔の指が、少女の襞を大きく掻き分ける。研二は、カメラを寄せた。
　稔は、念入りに少女の小さなクリトリスを指で擦った。少女は仰向けの背中をそらして耐えていたが、稔の指が、ゆっくり少女の中に侵入すると、すすり泣くような声が聞こえてきた。
　稔は、指を入れたまま、横に移動し、少女の頭に手をやると、口の中に肉棒を押し込んだ。
　慣れていないのだろう、少女は、ただ、口をあけてそれを右傾るるだけだ。
　稔は、少女の頭をぐりぐり上下左右に動かし、少女の口の中を肉棒でこね回した。
「ふぐぅわぁ・・・」
　すぐに少女の口から、よだれが流れ落ちた。
　稔が、口を離れ、少女の足元に回り、両足を大きく広げると、少女の足が小刻みに震えた。
「いや・・・・・いや・・・・いや・・・・・」
　小さな声で少女は、何度も繰り返した。

４．趣向を変えて

　稔は、太った下腹部の下のものを手で持ち、少女の中に頭を差し入れると、自分の肉棒から手を放し、両手を少女の膝の内側に入れ、そのまま前に体勢を傾け、奥深く突き入れた。
　少女の足は、稔の肩の上に乗ってしまい、稔が前に動けば、その分、お尻が浮く。
　稔は、手をさらに前に伸ばし、少女の肩をつかんだ。少女の膝は顔のすぐ横にまで来ている。ほとんど上を向いた少女の股間に稔は上下に腰を振る。
　少女の顔の前に稔の顔がある。少女は横を向いて、唇をかみしめていた。
　脂ぎった稔の頬を汗が流れ、少女の乳房の上に落ちる。
　稔が激しく突き始めた。
「いや・・・・ああああ・・・・あ・・・・いや・・・・いや・・・・」
　少女は、耐え切れなくなって、声をあげ、いやを繰り返す。
　はぁ・・・はぁ・・・・はぁ・・・・
　稔の息が荒くなったが、動きがさらに激しくなる。
「いや・・・ああ・・・・だめ・・・・いや・・・・」
　少女の不安は、絶頂に達した。
「出すぞ・・・中に・・・・」
「いやぁー・・・・いや・・・いやぁ・・・」
　少女は、絶叫するが、稔は意に介さない。
　ぐっと腰を突き入れて、稔が止まった。
　少女の表情が絶望的なものに変わって泣き出した。
「わぁぁぁ・・・・あああ・・・・・・・」
　稔は、ゆっくりと後ずさり、少女から離れ、足を大きく開いて研二に見せる。研二のカメラが寄った。稔が指で大きくその部分を広げて見せる。やがて、稔の放出した液体が、流れ落ちた。

「ＯＫ」
　稔の声で、研二はカメラを降ろし、部屋の明かりをつけた。
「だいじょうぶだから・・・これで洗っといで・・・」
　稔が、少女に洗浄液を渡すと、少女は、急いでトイレに走った。
　研二は、稔を見た。
「まぁ・・・気休めにはなるだろう」
　大丈夫なわけがない。まさに子供だましだ。

　ドアが開いて、竹内が入って来た。
「この子もいっしょに・・・どうだい？」
　竹内の後ろから、数人の馴染みの男優と女性が一人入ってきた。
　沙希だった。
　研二は、唖然とした顔で沙希を見た。目があった。沙希は、軽く会釈をした。
「二人・・・同時に・・・？」
　稔が竹内に確認した。
「ああ・・・もう、これも８本目だろ。少し趣向を変えようや」
　竹内は、そう言うと、稔と細かな話しをし始める。
　研二は、沙希に近づいた。
「なんで、こんなところに・・・？」
「ちょっと・・・ね」
　沙希は、あいまいに笑った。
「事務所の仕事？」
　研二が執拗に訊く。
「ううん。事務所とは関係ない」
「いいのか？・・・そんなことして」
「さぁ」
「・・・どんなとこか、知って来たのか、ここに？」
「ううん。あんまり・・・でも、何でも平気だし・・・」
「おい、おい・・・」
　研二の後ろから、竹内が沙希を呼んだ。
「ねぇ、沙希ちゃん」
「はい」
　沙希は、研二との話を打ち切って、竹内の側に行った。
「なんでしょう？」
「今、ここに一人高校生がいる。沙希ちゃんも高校生ということで、拉致されて、連れ込まれたという設定だ。すぐ始められるか？」
「ええ・・・大丈夫です」
「そう？・・・じゃぁ、すぐに準備するから・・・ちょっと、待って・・・」
　男達は、居間の家具類をどけ始めた。
　沙希は、トイレから出てきた少女が、居間にたくさんの人がいるのを避けて、こっそり、ベッドルームに戻っていくのを見た。