８

――真理に甘える僕――

　僕は、目覚めた。天井を確認する。僕のアパートではなかった。横にベッドが見える。そのベッドには、女が、真理が寝ていた。僕は、真理のマンションに寝ていたのだ。
　僕は、ベッドの下の絨毯に仰向けに寝ていた。毛布が掛けられていた。しかし、毛布を剥ぎ取って確かめるまでなく、僕は、毛布の下は、真っ裸同然だということがわかった。
　時計を見ると、午前５時だった。
　僕は、突然、恐怖感に襲われていた。
　あれだけ、昨夜、明日は学校に行って、校長に辞表を提出しようと思っていたのに。今、朝になって、そもそも学校へ行く勇気が湧いてこないのだ。
　僕は、目をつむった、どうしようか、と。
　ともかく、何か、男ものの、ワイシャツでも借りて。ズボンは切り裂かれていないだろうから。そして、タクシーを呼んで、自分のアパートに帰らなくては、と思った。
　僕は、重い上半身を起こした。
　部屋の暗さに、目も慣れてきた。
　トランクスは、裂けていた。下着のシャツも、上着も。ズボンだけは無事だった。僕は、立ち上がり、ズボンだけを穿いて、そっと、真理の眠っているベッドルームを後にした。
　部屋さがしをしている。ある部屋に、クローゼットが見えた。僕は、その部屋に入り、クローゼットの扉を両手で開いた。ぶらさがっているものは、女ものばかりだった。
　何か、男の自分でも、上にはおることのできるものはないか、ぶら下がった洋服をより分けていた。
「おい、おまえ、何、やってんだよ〜」
　振り向くと、真理がいた。
　僕は、びっくりしたが、真理の顔を見ると、その顔は、怒ってはいなくて、ずいぶんと、眠たそうなものであった。
　真理の、敵意のない、眠気まなこに、僕は、少し、ほっとしていた。
「ごめんなさい。僕の上着が破れていたもので、何か、上にひっかけるものはないかと、探していたんだ」
「馬鹿か、おまえは。よそさまのクローゼットなんか、開けやがって」
「ごめん。しかし、こんな格好じゃ、タクシーの運転手さんに、なんと、思われるか」
「おまえは、ほんと、肝っ玉がちいせぇーな」
「なんか、おとこものの、ワイシャツ、ない？」
「そんなもの、あるわけ、ねぇーだろぉが」
「しかし…」
「おっ、待てよ。おやじのブレザーが、一個、あったかもなぁー」
「よかった！」
「で、おまえ、今日は、学校なんか？」
「ああ、ちょっと、遅刻はしても。行かなくては。ともかく、僕は、辞表を出さなくては」
「ナニィー？」
「いや、辞表を、僕の」
「何で？」
「教師として、僕は失格者だから」
「そんなこと、はじめっから、わかってることさ」
「しかし、僕は、そういうことが、最近になって、わかったんだ」
「ばあ〜かぁ。おそすぎるんだよ〜」
　僕は、うなだれていた。しかし、真理が、僕が辞表を出すことに賛同してくれたものと思い、少し、勇気が出た。
「じゃ、真理さん、お父さんのブレザー、貸してください。それ着て、アパートに帰り、支度して、僕は学校へ行きますから」
「ああ、貸してやるよ。だがなぁー、ちょっと、おまえ、朝飯、つくってから、帰んなよ」
「はい」
　僕は、真理のために、料理ができるなんて、すごく幸せな気分だった。
　僕は、ベッドルームに帰り、破れたシャツを着て、それから、ダイニングルームに行った。
　コーヒーメーカーでコーヒーを沸かした。水の量に比べて粉を少なめにして、アメリカンにした。
　冷凍庫に、食パンがあった。一斤１７０円のものではなくて、一斤２３０円くらいはしそうなイギリスパンだった。
（贅沢なモン、食ってるな、真理は。建設会社の社長をしているとかいうお父さんが、かなり、小遣いをはずんでいるんだろぉ）
　冷蔵庫の中段を引き抜くと、レタスとか、キュウリとか、トマトがあった。リンゴやバナナもあった。そして、上の扉を開くと、イチゴとか、卵があった。下のケースには、ハムとかチーズが入っていた。
　僕は、野菜と果物を切り、プライパンを出して、スクランブルエッグをつくり、ハムを炒めた。
　テーブルに、野菜と果物を盛りつけたお皿を置き、ドレッシングを冷蔵庫から出した。
　オーブンに、２枚のイギリスパンを入れた。
「おお、けっこうなもんじゃん！」
　スクランブルエッグと焼きハムを並べたとき、真理が、僕のそばに立っていた。
「じゃ、座って。僕も、一緒に食べてもいいよね」
　僕は、コーヒーメーカーから、ふたつのカップにアメリカンコーヒーを注いでいた。
「おっお、なかなか、このコーヒー、おいしいよ」
　真理が、コーヒーカップを持ちながら、しゃべった。その表情がかわいくて、僕は、思わずほほえんでいた。
「そうですか。ちょっと、水とか粉、加減したんだよ」
「おまえ、ホテルのシェフみたいだな」
「どうして？」
「この果物の切りかたとか、野菜の並べ方とか、けっこう、いいよ」
「そうですか、ありがとうございます」
　僕は、パンを食べながら、チラチラと真理の顔を見ていた。

　僕は、食事が済んで、お皿をテーブルから、キッチンの水槽に運んだ。そして、スポンジに洗剤を落として、洗いものをした。
　洗いものをしている僕の後ろに、真理が来たような。
「おまえ、ほんとに、学校に行くのか？」
「行かなくては、どうしても」
「なんで？」
「僕は、君のともだちと、三人も、セックスをしてしまった…」
「そんなことか」
「僕には、それを拒否することもできたのに。でも、僕は、そうはしなかった。悪いことだと知りながら、悪いことをしてしまったんだから」
　僕は、手元の皿が、よく見えなかった。どうも、涙が出たらしい。
「情けない」
　僕は、そう言ったかと思うと、膝から、崩れ落ちていた。そして、どうしようもなく、自分が情けなくて、僕は、うずくまったまま、顔を伏せて、泣いていた。
　僕は、自分の肩に手が置かれたような。
　で、僕は、顔を上げ、横を見た。かすんではいるが、そばに、真理の顔が見え、その真理の顔が笑っているように思えた。僕は、また、キチンの床に視線を落としていた。
「おまえってやつは、ほんと、くだらねぇーやつだな」
　真理の声に、やさしさがなかった。で、僕は、少し、腹を立てながら、逆らうように言った。
「僕は、あのとき、暴れて、抵抗して、君の友達に怪我をさせたくなかった。いや、それ以上に、上から女の子にヤラれて、とても、アソコが気持ちよくなって、やめられなかったんだ。理性のコントロールができなかった。僕は、好色すぎるよ。これから先、教師をやっていく自信がないんだ」
「マァッ、おまえがそうしたいんなら、わたしは止めないけどさ、明日から、何して、食っていくんだよ」
　僕は、キッとした目を向けて、真理に言った。
「君は、僕を学校に訴えるって、言ってたじゃないか。教師を辞めさせてやるって。そんな君が、僕のこれからのこと、心配するなんて、おかしいよ」
「何だと、これでも、あたしは、ちっとは、おまえのこと、心配、してやってんだよ」
　真理が、口をとんがらせていた。涙が止まっていて、僕は、はっきりと、真理の顔を見ることができていた。真理の顔は、真剣だった。
　しかし、僕は、その真剣さが、どの程度のものか、わからなかった。
「僕は、僕自身の生活のことは、ちゃんと、自分でやるさ。ハローワークに行って、職さがしをする」
「ほぉーっ、おまえに、教師以外の仕事が勤まる、ってかよ〜」
　僕は、目を丸くしていた。
　真理に、見抜かれていると、思った。実際、このような不器用な男で、セールスの仕事なんか、勤まるはずがない。僕のような世間知らずの男で、どんな仕事ができるというのだろう。僕は、冷たいものが胸に流れるのを感じていた。
「おまえは、わたしに言ったんだよ。他の私立高校の先生を知っているから、編入学をしないか、って。それなのに、おまえが教師を辞めたら、わたしは、他の学校に入れなくなるじゃん」
「ごめん。でも、君が編入学をする気があるなら、僕は、今の学校を辞めても、その友達の先生のところへ、頼みに行くさ」
「ほんと、おまえは、馬鹿だねぇー。学校を辞めた、ただの人間に、そんなこと、頼まれたって、そのセンコウ、言うことを聞くわけ、ねぇーだろぉが」
「そんなことはない。ちゃんと、その先生とは、英語研究会で議論したり、お酒を飲んだりした仲なんだから」
「ばか、それが甘ちゃんなのよ。たかが飲み友達じゃないか。いざとなりゃ、そんな付き合いなんか、何にもなりはしないよ」
「世間は、そんなに冷たくはないよ、君が考えているほどじゃない」
「ばか、世間は、おまえが考えるほど、あまかぁー、ないんだよ〜」
「僕には、伯父さんだっている！」
「ほらほら、すぐ、身内に頼ろうとする！」
　僕は、青ざめていた。学校を辞めると行ったら、伯父になぐられそうな気がした。そして、母親が泣くような気がした。
（親不孝をしている）
　その言葉が、頭の中を駆け巡り、僕の目には、また、涙があふれていた。そして、僕は、上半身をかがめ、ひざを抱えるようにして泣いていた。
　と、僕は、肩に手が置かれ、からだを、反転させられたような。目の前にかすかに、母のような、他の女の人の胸が見えたような。
　僕は、思わず、その胸に顔をくっつけ、からだをあずけながら、泣いていた。
（おふくろ、ごめん。せっかく、生命保険の外交員しながら、僕の学費、仕送りしてくれたのに、ほんとに、ごめんなさい）
　僕は、どうしていいか、わからなかった。
　と、僕は、あごの下に手を入れられ、顔を上げさせられたような。
「おまえ、いったい、どうしたんだよ」
「真理。僕は、ぼくは、どうしていいか、わからない」
　僕は、また、熱い涙を溢れ出させていた。真理の顔は、もう見えない。
「こんな、みっともない顔してからに、彼女にきらわれるよ」
「もう、きらわれてるよ」
「はぁ、あ〜ン？」
「僕は、彼女の前で、他の女の人とセックスしてしまったんだ」
「……」
「しかも、アレ、出してしまって…」
「おまえは、ほんと、ばか、だなぁー」
「セーブできなかった、勝手に、アソコがおっ立ってきて、しかも、出てしまうんだもの」
「アキレタ！」
　真理の、ためいきまじりの、あきれたような声が、僕の耳に届いた。
（どうしようもなく、救いがたい）
　僕は、そう思って、死刑台に向かう罪人のような気持ちになって、ひざを立てた。
「どうすんだよ、おまえ」
「一応、タクシー、呼んで、アパートに帰るよ」
「で、ほんとに、おまえ、辞表を出しに行くんか、学校に」
「ああ」
「てめぇーな、ふざけんじゃ、ねぇーよ。学校のセンセしか、能のないおまえが、アホか！」
　僕は、腹が立った。中腰になったまま、真理に向かって、僕は言った。
「僕には、教師以外の仕事だって、やれるさ」
「……」
「馬鹿にすんなよ、僕だって、やれるさ、やってみせるさ」
　僕は、スックと立ち上がり、残りのお皿を洗った。

――真理の気持ちが読めないままに――

　僕は、キッチンで朝食の後片付けをし、時計を見た。驚いた、もう、午前の８時を回っているのだ。
　ベッドルームに行った。真理にあいさつをして帰ろうと思って。
　真理は、ベッドには寝ていなくて、ベッドのそばの絨毯の上に、べったりとお尻を落とし、足を組んだように座り込んでいた。
　僕は、真理のそばに、正座をして、座った。
「じぁっ、僕は、これで帰るから」
「……」
　僕は、立ち上がろうとした。しかし、立ち上がれない。不思議に思って目を下にやる。小さな手が、僕のひざの上の腿の辺りに置かれている。立ち上がれない理由がわかって、ほっとしながら、その小さな手をどけようとした。しかし、その手がはずせない。おかしい、そんなはずはない。その手は女の子のもののはずだ。僕は、男なのだ、そんなに力がないわけじゃない。
　しかし、その手は、僕の腿の上に張りついているのだ。
　僕は、照れていた。
「真理、あのさ、僕は、学校に行かなくては。これじゃ遅刻するよ」
　僕は、その手の上に僕の手を置いたとき、その手に力が込められているのを感じた。
「ごめん、この手があって、僕は、立てないんだ。お願いだから、立たせてくれないか」
　僕は、顔をうつむけている真理に懇願していた。
　上からみると、真理の頭が左右に振られているような。
（どうしてなんだろう？）　
　僕は、真理の引きとめようとする気持ちがわからないのだ。
（真理は、僕に教師を辞めさせようとしたのに。それなのに、今度は、僕が教師を辞めようとすると、それに反対している、なぜだ？）
　時間がない。僕は、やさしく言って、真理にこのマンションから帰らせてもらおうと思った。それで、真理の肩に手を置いて、頭の上から言った。
「これから、僕は、学校に行かなくてはならないから、手を放して」
　真理は、まだ、いやいやをしている。
　僕は、しようがないなぁーと思った。
「仕事、見つかったら、また、きっと、連絡するから。君が高校、続けたいんなら、ほんと、相談に乗るから…」　
　僕は、僕のひざの上に置かれた、真理の手を引き剥がそうとしている。しかし、なかなか剥ぎ取れない。
　僕は、優しさで、真理のかたくなな心を解きほぐそうとしている。
「ごめんね、君に何もしてあげられなくて。でも、僕は、君のこと、好きで。ほんと、何か、してあげたかった。してあげたかったんだよ」
　僕は、そんなことを言いながら、不思議なことに、目に涙を浮かべていた。
　そして、真理の肩に置いた手が、真理のからだのぬくもりを感じ、そのにぎりを強めていた。真理の柔らかな肩、そして、真理の髪の毛のにおい、真理のわがままな、しかし、いじらしいほどのすねたしぐさ、僕は、胸が震えていた。その震えは、この胸に、真理を抱きとめなければ、止まりそうになかった。
　僕は、フーッと深いためいきをした。涙が一筋、流れ落ちた。
　真理が顔を上げた。真理の目が潤んでいる。僕は、なぜなのか、それがわからないまま、真理の顔を覗き込んでいる。真理が、僕を見ている。僕は、恥ずかしくてならなかった。僕は、真理の顔をさけるように、真理の顔の横に顔をやりながら、真理の肩を引き寄せていた。
　真理の頭を僕の胸に、抱えるようにし、僕は、真理の耳元にくちびるを近づけていた、まるで、くちびるが、真理の耳にくっついて行くように。
「真理、僕、君のこと、好きだったよ。ごめんね、こんな僕で。こんな僕が、君のこと、好きになって。ほんと、ごめんなさい」
　僕は、真理に心底、あやまっていた。涙がこぼれた。
　僕は、しかし、ほんとにあつかましかった。
「好きだったよ」という言葉が、真理に伝わったかどうか、自信がなかった、だから、本当に真理に、自分の本当の気持ちを、もっと伝えたかったのだ。
　だから、僕は、図々しくも、真理の顔を上げさせ、そして、僕は、真理のくちびるを見ていたのだ。
　そして、その真理のくちびるにＫｉｓｓをして、本当に、真理に、好きだったことを伝えようとしたのだ。
　僕は、おそるおそる、しかし、なんとしても、真理に、自分の気持ちを伝えたくて、自分のくちびるを、真理のくちびるのうえに、かぶせようとしていた。
　僕は、真理のくちびるをとらえていた。
　そして、僕の気持ちをもっともっと、伝えたくて、くちびるを押し付けていったのだ。
　真理のくちびるは濡れていた。僕は、その濡れたくちびるをもっともっと、濡らしていた。真理のにおいがした。真理のにおいは、さらに、僕のくちびるに活力を与え、まるで、僕のくちびるは、僕のあたまの中の理性とは、無関係に、さらに勝手に動き、自らの意思を持つかのように、真理のくちびるを求めていた。
　僕の理性は、わずかに、真理は、苦しがっていると、察していた。しかし、もう、その理性は、僕のくちびるの凶暴な行動を、押しとどめることはできないのだ。
　僕のくちびるは、真理のくちびるを無理矢理、開いていくのだ。凶暴な意志を持ちはじめたくちびるは、真理の歯ぐきを捕らえる。そして、それでも満足できず、舌をねらう。
　うごめく舌は、逃げようともがいている。しかし、僕の舌は、それを執拗に追いかける。とうとう、くちびるという助っ人まで、やってくる。真理のくちびるは、舌を捕らえさせまいと、抵抗しているのだ。
　しかし、僕のくちびるが、真理の舌を捕まえる。そして、くちびるが、真理の、捕らえた舌を、強引に吸い上げているのだ。
　僕の理性は、どこに行ったのか。
　僕の頭は、どんどん傾き、真理を襲うのだ。そして、頭から、真理を、絨毯のうえに、押し倒している。
　理性を無くした僕は、真理のからだの上に、覆いかぶさっているのだ。
　そして、口は、上から真理の口を押さえつける。いやいやと真理の口は逃げようとするのに、追いかける。真理が顔を左右に振るだけでは、もう逃げる限界はなかった。真理の口を封じ込めようとするかのように、僕のくちびるは、頭ごと動き、頭の重さ以上の圧力で、真理の顔全体を押さえつけていた。
　僕は、少し、息苦しさを感じたのか、Ｋｉｓｓを中断して、耳元にくちびるを移動させていた。
「真理、僕は、君を愛している」
　僕は、僕の耳に、僕でない人間の声を聞いた。
（誰なのか、そんなことを言うのは！）
　そんなことを詮索する間もなく、僕の手は、勝手に、真理の胸に。そして、その手が、ムギュとばかり、乳房をにぎる。
「ウグゥ」
　真理の、苦しそうなあえぎが。おもわず、握った手をゆるめる。
　しかし、僕の手は、すばやく、パジャマの上をはだき、真理の、生の乳房を捉えていた。
　真理の弾力のある乳房。僕は、指先で揉んでいた。そして、その乳房が汗のような湿り気を帯びると、たまらなくなって、僕は、くちびるを、その乳房に押し当てた。汗ばんだ乳房の裾野、そして、真理のにおい。
　頬に、乳首が当たる。乳首が立っているような。僕は、そのとがったような乳首に吸い付いた。
「アッグゥー」
　真理が、胸を反り返す。
　真理の乳首は、そんなに敏感なのだろうか、そんなことを思いながら、僕は、くちびるで、真理の乳首を愛撫した。コリコリとして、それは、快く、僕のくちびるを刺激した。僕は、乳房を揉み上げるようにしながら、乳首をチューチューと吸った。
　僕は、すでに、自分のモノが勃っ立っているのが、わかった、ハチきれそうなぐらいに。
　僕は、体を起こし気味にしながら、真理の下半身をまさぐっていた。
　そして、パジャマの下を取り、パンティを脱がしていた。
　僕は、中指を、真理のワ○メにあてがい、指のはらで、こすっていた。
　僕は、僕のモノが、膨らんでいるのがわかる。もう、先っぽからは、白い汁があふれているような。
　中指が濡れてくる。ほっとした。早く、入れたいのだ。
　僕は、指を曲げ、真理のオ○ンコの中に、指先を入れ込んでいた。
　濡れている。しかし、中は、とても狭そうだった。
　入れると、真理は痛がるだろうな、と思った。
　そして、ナマで入れていいのだろうかと思った。
　しかし、もう、僕のモノは、入りたがっていて、とても、真理に、コンドームはどこだなんて、言えそうになかった。
　僕は、真理の足を大きく広げさせた。僕のモノは、腹にくっつき、天を仰いでいた。僕は、真理の足のあいだに入り込んだ。真理の足をさらに広げ、その足を僕の太ももの上に乗せた。そして、僕の、いきり立ったモノを、上から親指で、ねじ伏せた。真理のお尻を抱え込むように、上向きにし、いきり立ったモノを、腰を進めながら、真理の奥に差し込んでいく。進めない。
　僕のモノが、ピンと上にはじかれ、また、腹に戻る。
　腹から、また、引き戻して、ねらいをすまして、グッと前に腰を進めた。
　入ったらしい。しかし、どうも、先っぽのみみたいな。僕は、腰を浮かしながら、さらに上から乗っかかるように、腰を落とす。きしむように、僕は、真理の中に入っていった。
　僕は、完全につながったと思い、上半身を起こしながら、腰を前後に振って、ピストンをはじめる。僕のモノが圧倒的な圧力で締め付けられる。目に涙がにじむ、それほど強烈な感覚があった。
　もう、僕のモノは、爆発しそうであった。僕は、上半身を真理の上半身にあずけていった。
　僕は、自分の顔を真理の顔の横に持っていく。
　そして、僕は、口を動かし、真理の耳元で言った。
「真理、ごめん。もう、僕は、ダメだよ、許して！」
　僕は、腰を振りながら、抜き差しのピッチを速めていた。
　しかし、何とも、真理の締め付けが強くて、僕のチ○ポは、さほどに自由に動けない。
「アッ、ア　アゥッ」
　真理のうめき声が、僕の耳に入る。
　僕の、真理の中にいるモノが、凶暴になり、硬く、大きくなった。
「真理、ダメだ、イクイク」
　僕は、真理の肩口をしっかりと抱いた。
　僕のモノがはじけると同時に、目の前で、火花が飛んだ。
「真理、愛している、愛しているんだ」
　僕は、真理の耳に叫びながら、腰をしっかりと押しつけ、力一杯、真理の中に吐いた。
　と、真理が、僕の後ろの首根っこを掴み、上半身を反らした。そして、その身を激しく左右にふるわせた。