16．井上 尚子（34歳）

　尚子は結婚して10年、夫の幹夫、ひとり娘の尚美との３人で、平凡だが主婦として楽しい日々を送っていた。
　夫婦の営みは、尚美が生まれてから少し遠ざかっていたが、尚美が小学校に上がった頃から、お互い快感を高めあうようになり、尚子も30歳を過ぎ、心身ともに熟し始めていた。
　そんな幸せなある日、突然、幹夫の事故の連絡が入った。
「ご主人が交通事故に遭いまして、大至急、病院に来てください」
　会社の同僚からの電話だった。
　尚子が病院に駆けつけると、幹夫は笑顔で迎えた。
「そんなに慌てて来なくても良かったのに、誰だぁ、大袈裟に連絡したのは？」
　横断歩道で乗用車にあてられたが、幸い腰と脚を強打しただけで命に別状無かった。
「あぁ、良かったわ・・・連絡受けた時は・・・もう心臓が止まるかと思っちゃった」
　涙ぐむ尚子を幹夫は愛しく優しい目で見ていた。
「1週間ぐらい入院して、検査をするらしいから、着替えを持ってきてるか？」
「は、はい、それじゃ、あぁ、良かった・・・」
　しばらく幹夫と談笑し、翌日、着替えなどを持ってくることにした。

　１週間が過ぎ、幹夫は何事も無かったような顔で退院してきた。
「心配かけたけど、もう、大丈夫だよ！」
「良かったわ！検査の結果も、問題無かったの？」
「あぁ、明日から仕事に出るよ」
「そう、無理しないでね！」
「ありがとう、尚子には心配かけたから、今夜はタップリ愛してあげるよ」
「うわぁ〜ホント！楽しみだわ！」
　尚子は元気な幹夫の姿を見てホッとし、夜を心待ちにした。

　夜、尚美が寝ると、幹夫と尚子は久しぶりに身体を重ねた。
　抱き合っただけで身体が火照っていた尚美は、早く肉棒を挿入して欲しかった。
「ねぇ、あなた、もぅ、入れて・・・」
「・・・・・・・・・」
「あなた・・・ねぇ、どうしたの？」
　突然、幹夫が無言で起き上がった。
「尚子・・・ダメだ！ダメだよ！」
「えっ！？何？何なの？」
　尚子も起き上がった幹夫の前に座った。
「どうしたの？急に・・・」
「尚子・・・立たないんだ！全然、ダメなんだ！」
「えっ！」
　尚子は幹夫の肉棒を手にし、扱いたり舐めたりするが、全く反応しなかった。
「もう、もう、いいよ！・・・事故のせいだ！腰を打った時の後遺症だ！」
「明日、病院に行って・・・」
「あぁ・・・このままってことはないと思うけど・・・とにかく相談に行って来るよ」
　尚子は幹夫が心配になったが、それ以上に中途半端にされた身体を持て余した。
（どうして？あぁぁ・・・この火照った身体・・・久しぶりだったのに・・・疼くわ〜）
　尚子は悶々として眠れなかったが、幹夫のことを思うと何も言えなかった。

　翌日、尚子は病院に行った幹夫の連絡を待っていたが、電話は鳴らなかった。
（診察結果が悪かったんだわ・・・まだ30代半ばなのに・・・どうするの？）
　夜遅くなって、幹夫は帰ってきた。
　幹夫の心中を察すると、尚子はどう対応していいか戸惑っていた。
「ゴメン、尚子・・・ちょっと飲みすぎちゃったよ」
「もう、休んだ方がいいわ」
「いや、いいんだ・・・やっぱり事故のせいだったよ・・・」
「でも治療すれば治るんでしょ？」
「・・・・・・脊髄がやられていて、ダメみたいだ」
「そんな・・・別の病院に行ってみましょうよ？」
「同じさ！・・・尚子、もう出来ないんだ・・・ゴメン！」
「うぅん、いいの、わたしは・・・セックスだけが夫婦の絆じゃないわ・・・」
「せっかく楽しくなってきてたのに・・・」
　幹夫は肩を落として部屋に消えていった。
（あなた・・・）
　尚子は淋しそうな幹夫の後姿を見ると、それ以上、声を掛けられなかった。

　寝入った幹夫を横目で見ながら、尚子も床に就いた。
　もう快感が得られないと思うと、尚更、悶々とし、自然と自分の手で慰め始めた。
　乳房を撫でながら乳首を擦り、疼く淫壷に指を挿入し肉芽も合わせて擦った。
（はぁ、はぁ、はぁあっ・・・ぁぁぁ・・・あぁ、あぁ・・・うぅぅぅ・・・はぁ、ふぅ・・・）
　蒲団の端を口に咥えて声を漏らさないように悶え、身体を震わせていた。
（あぁぁぁ・・・あぁ、あぁ、あっ・・・イクぅぅぅぅ・・・ふぅ〜〜）
　尚子は小さな絶頂感を味わったが、幹夫の肉棒で得られる快感とは違っていた。
（はぁ、はぁ・・・ぁぁ、やっぱり物足りないわ・・・）
　本心で幹夫のことを心配していたが、同時に、自分の身体が疎ましかった。
（幹夫さんも大変だけど・・・わたしは・・・どうしたらいいの？）
　尚子はこれからの夫婦生活をどうして行けばいいのか考えあぐねていた。

　今までの平凡だが順調な生活に不協和音が生じていた。
　悦楽を追及していた性生活は事故で破綻し、ふたりのリズムは微妙に噛み合わなくなっていた。
　尚子は妻として主婦として、そして尚美の母として懸命に努めていたが、どうしてもオンナとしての尚子が時々現れ、安定を狂わせていた。
（オンナ盛りなのよ・・・たまには快感に浸りたいわ！でも・・・幹夫さん・・・）
　尚子は誰にも言えない葛藤に疲れ果てていった。

　尚子がオンナの淫欲に溺れるのに、手間隙は掛からなかった。
　チョッとしたキッカケさえあれば良かったのだ。
　幹夫が部下の加山を連れて来た時だった。
　大きな商談がまとまり、飲み歩いて部下に介抱されて帰ってきたのだ。
「こんばんは〜奥さん、すみませんがベッドはどこですか？」
「加山さん、すみませんね！お手数を掛けちゃって・・・」
「いいんですよ！今日はお目出度い日ですから・・・それに明日はお休みだし」
「それじゃ、こちらに・・・」
　尚子は加山と一緒に幹夫を抱え、２階の寝室に連れていった。
　幹夫をベッドに寝かせ尚子がリビングに戻ると、加山が帰り支度をしていた。
「あら？もう帰るの？お礼も言ってないのに・・・」
「奥さん、お気遣い無く・・・」
「今コーヒーを淹れるから飲んで行って」
「そうですね、じゃあ、遠慮なく・・・」
　尚子はサイフォンでコーヒーを淹れ、テーブルに運んだ。
「お疲れさま、ありがとうございます」
　コーヒーを差し出しながら尚子は加山に礼を言った。
「う〜ん・・・いい香りだ・・・ゴクッ、ふぅ〜美味い！美味しいコーヒーですね」
「そぉ〜ぉ、良ければいつでも・・・」
「本当ですか？こんなに美味しいコーヒーは初めてです」
　加山は満足顔で寛いでいた。
（確か・・・加山さんは独身だったわよね、今晩、泊まっていかないかしら？）
　尚子は抑えきれない淫欲を加山に満たしてもらおうと思った。
（これも何かの縁だわ！幹夫さんは朝までグッスリだし・・・チャンスだわ！）
　尚子は少し年下の加山を誘惑しようと決めた。

　尚子は加山が腕時計をしていなのを確認し、置時計の針を進めた。
「あら？ねぇ〜もう終電に間に合わないんじゃないの？」
　尚子が指差す置時計を見て、加山は慌てた。
「あっ！シマッタ！」
「主人を送ってきてくれたから・・・ゴメンなさいね！」
「いえ、でも、困ったなぁ〜」
　尚子は少しの間を置いて、切り出した。
「明日は休みでしょ！だったら、泊まっていけば？」
「えっ、でも、ご迷惑じゃ？」
「とんでもないわ〜主人も子供も眠っているから手が掛からないし・・・」
「そうですか、じゃぁ、そうします」
「それじゃ、お風呂の支度しますね！ゆっくりして疲れをとってくださいね！」
「あ、はい」
　尚子は浴室に向かい、浴槽に湯を溜めて戻ってきた。
「いいわよ！部屋の準備しておくから、ゆっくりどうぞ」
　加山は尚子に促され浴室に向かった。

　しばらくすると、尚子が浴室のドア越しに加山に声を掛けた。
「着替えないから、バスローブ使ってね！」
「すみませ〜ん」
「今日はお世話になったから・・・」
　ガチャッ！
　尚子はドアを開けて浴室の中に入った。
「お、奥さん！どうしたんですか？」
「だから・・・お世話になったから、お礼に洗ってあげるわ」
「えっ！？で、でも・・・」
「気にしないで！それとも・・・わたしのような年上の女じゃ、不満なの？」
「いえ、そう言うことじゃなくて・・・」
　加山は突然のことで、浴槽の中で硬直していた。
「さぁ、バスタブから出て！出ないと洗えないわ〜」
「でも、奥さんに洗ってもらったなんてご主人に知られたら・・・」
「大丈夫よ！幹夫さんは一度眠ったら、朝まで目が醒めない人だから・・・」
「そういうことじゃ・・・それに、奥さん、濡れちゃいますよ！」
「あ、そうね〜じゃぁ、わたしも入っちゃえば濡れても平気ね」
「そ、そうですが・・・いや、マズイですよ！」
　尚子は一旦、浴室から出ると、すぐに全裸になって戻ってきた。

　加山は驚いてバスタブに飛び込んだ。
「お。奥さん！」
「どう？これで濡れても平気よ！さぁ、洗ってあげるわ」
　加山は驚きながらも尚子の熟れた身体に目が釘付けになった。
「あら、どうしたの？・・・なぁに？そんなに女性の裸が珍しいの？」
「あっ、スミマセン！奥さんの身体が、あまりにもキレイなので・・・」
「まぁ、加山さんったら〜オバサンをからかわないで！」
「いえいえ、本当です！・・・プロポーション抜群ですね」
　尚子は尚美を出産した後、体形を整えようと毎日クラブに通っていたのだ。
　10年近く経っても、クラブ通いは習慣になっていて、プロポーションには自信があった尚子だった。
「もぉ〜早く出ないから、身体が冷えちゃったわ！入るわよ〜」
　尚子は加山の入っているバスタブに自分も入った。
　加山は思わず立ち上がり、バスタブから出ようとした。
「あら、ダメよ！まだ温まってないのに〜」
　そう言って、尚子は座らせようと加山に手を伸ばした。
「あっ！」
「あうっ・・・」
　尚子は垂直にそそり立った加山の肉棒を掴んでしまったのだ。
「ゴメンなさい・・・でも・・・逞しいのね！うふっ・・・」
　加山は尚子の妖しい微笑みに、身震いするような魅力を感じた。
「お、奥さん・・・はぁ、はぁ・・・ダメです。あぁぁ・・・」
「痛かった？ゴメンなさい！でも、どうしてそんなに大きくなってるの？」
「す、すみません・・・奥さんが、魅力的で・・・」
「まぁ、嬉しいわ〜ほら、出て！洗ってあげるから」
　尚子は加山をバスタブから押し出した。

　尚子はボディシャンプーをスポンジに充分含ませ泡立たせた。
「はい、背中からね〜」
　尚子は逞しい男の背中に胸の鼓動を早めながら、肩から順に洗い始めた。
「加山さんって、逞しい身体してるのね！」
「スポーツばかりしてるから・・・あぁ、もう、いいです」
　加山は抑えきれなくなりそうな理性を、必死に保とうとしていた。
　泡だった背中に尚子は豊かな乳房を軽く押し付けて洗っていた。
「お、奥さん・・・」
　尚子は淫唇から淫らな液が熱く滲み出るのを感じていた。
（あぁぁ・・・力強く抱かれたい・・・）
　加山の前に廻った尚子は、厚い胸板を洗い始めた。
「奥さん、もう、そこまでで・・・はぁ、はぁ・・・」
　そそり立った肉棒を手で隠し、尚子の身体を見ていた加山は、尚子に飛び掛りそうな衝動を抑えていた。
（水の入った風船のようにハチキレそうな乳房・・・細く括れた腰・・・引き締まった太股・・・しゃぶりつきたくなるお尻・・・あぁ〜堪らないなぁ・・・）
「さぁ、立って！脚を洗うわ！」
　尚子に言われて、加山は思わず立ち上がった。
「手をどけて！邪魔だわ〜」
　尚子は肉棒を隠す加山の手を払い、太股から脚の指先まで洗い流した。
「最後は・・・」
「ここは、自分で洗います！」
「そぉ・・・ついでだから・・・」
　尚子は泡立ったスポンジでサッと洗った後、手と指で肉棒を直接洗い始めた。
「あぁぁぁ・・・はぁ、はぁ、いぃぃ・・・ぁぁぁ、奥さん・・・」
　尚子は玉袋からお尻の穴まで、指先で加山が感じるように洗った。
「あっ、ああ・・・ぁぁぁ・・・は、はぁ・・・ぃぃぃ・・・堪らない・・・」
　尚子は泡立った肉棒に湯を掛け、暴発しそうな加山の肉棒を口唇で挟み、舌先で亀頭を舐め回し始めた。
　肉棒、玉袋、尻の穴の３箇所を同時に責められ、加山は我慢できなくなった。
「あ、あぁぁぁぁ・・・あっ、うっ・・・はぁ、ぁぁぁ、奥さん、出ちゃいます〜」
「いいわ！わたしの口の中に出して！」
　尚子は亀頭を舐めていた口で肉棒を深く咥え、口唇と舌で圧迫しながら扱いた。
「うぅぅぅわっ・・・い、いぃぃ・・・あっ・・・いっ・・・あうっ・・・あぁぁぁ、はぁ〜」
　加山は腰を震わせて尚子の口の中に熱い白濁の液を放出した。
「はぁ、はぁ・・・奥さん、スミマセン！今度は、僕が・・・」
「いいのよ！美味しかったわ〜」
　尚子はゴクッと加山の精液を飲み込んだ。

　加山は尚子の身体に湯を掛け、スポンジを泡立たせた。
「奥さん、最高です！僕に洗わせてください！」
「うふっ・・・いいわ！洗って・・・優しくね！」
　尚子は魅惑的な妖しい微笑で加山に応えた。
　加山は尚子の肩から背中、長く伸びた脚を洗い、乳房を前にした。
　スポンジを捨て手のひらを泡立たせ、ゆっくりと乳房を揉むように洗った。
「いい感触です。弾力豊かで形が良く、若い娘のような堅さが取れて・・・」
　加山は優しく摩るように乳首まで揉み上げ、首筋を舐めていた。
「はぁっ・・・ぁぁぁ・・・ぃぃぃ・・・ふぅぅぅ・・・」
　尚子は久しぶりの愛撫に興奮していたが、もっと激しくして欲しかった。
（早くメチャメチャに感じたい・・・あぁぁぁ、乱れたいわ・・・）
「奥さん、立ってもらえますか？」
　尚子は加山の言う通りにした。
「脚を・・・大きく開いて・・・はぁ、はぁ・・・」
　加山は上司の奥さんとの秘め事に、罪の意識を感じながらも興奮していた。
　指で淫唇を擦りながら手のひらで圧迫感を与えていた。
「奥さん・・・僕はいつも奥さんのことを理想的な女性だと思っていました。結婚する相手は、奥さんのような素敵な女性をと・・・」
「あぁぁぁ・・・あ、ふぅ〜はぁ、はぁ・・・ガッカリした？」
「とんでもない！思ってた以上に、素敵で・・・でも井上さんに悪くて・・・」
「はぁ、はぁ・・・いいの！あなたは気にしないで・・・お願い・・・」
　加山は何か深い訳があるのだと直感した。
「分かりました・・・」
　加山の指は淫唇から菊蕾まで、泡で指を滑らすように行き来した。
「あっ、あ、あ、あぁぁぁ・・・ぃぃぃぃ・・・はぁ、ぁぁ、ぁぁぁ・・・」
　淫唇を開き、発達した肉芽を指で揉むように擦り、淫壷の中に指を挿入した。
「あぁぁ・・・あぁぁ・・・いぃ〜〜っ・・・ぁ、ぁ、あぁあっ・・・あぁぁぁ・・・」
　尚子は豊かな乳房を自分で揉みながら悶え肢体を捩った。
　加山は尚子の背後に回り、大きな曲線を描く尻から太股を両手で摩った。
「プリプリと堪らないお尻ですね・・・」
　優しく摩っていた両手で尻の肉を揉み左右に開き、菊蕾を舐め回した。
「はぁ、あっ、あっ・・・あぁぁ、いぃぃ・・・あっ、そこ、いぃぃぃ〜〜っ・・・」
　再び前に回り、今度は泡だらけの淫唇を舐め回した。
「あぁっ、い、いぃ〜〜っ・・・はぁ、はぁ、あぁ〜あ、あ、あ・・・ぁぁぁ・・・」
　加山は尚子の肩から優しく湯を掛け洗い流し、バスタブに入れた。

　加山は尚子の身体を背中から抱きかかえるように湯に浸かり、乳房を揉みながら淫壷を弄り続けた。
「ぁはっ・・・はぁ、はぁ、ぁぁぁ・・・あぁ、もぉ・・・いぃぃ・・・ぁぁぁ・・・」
　尚子は首を後ろに反らせて悶え、加山はその首筋も舐めながら愛撫をしていた。
（まだ、復活してないのかしら・・・？早く、して欲しい・・・）
　尚子は後ろに両手を回し、腰に時折り触れる加山の肉棒を弄った。
「あうっ・・・あぁ・・・奥さん・・・い、いぃ・・・はぁ、はぁっ・・・」
「うわぁ〜加山さんって精力絶倫なのね！・・・凄いわ〜さっきより大きいわ〜」
　尚子は加山の肉棒が復活した悦びを感じながら、同時に幹夫への想いが込み上げた。
（あれから、どんなことをしても勃起しなくなって・・・あなた・・・）
　自分が不能になって尚子を悦ばすことが出来なくなり、幹夫は尚子に浮気を黙認する旨を伝えていた。
『女盛りの尚子を悦ばせることができない・・・浮気なら誰とセックスしてもいいよ』
　幹夫が言った言葉を思い出しながら、尚子は加山の肉棒を弄っていた。
（こうして自分の中のオンナを満足させていると、哀しさが増すわ・・・でも・・・）
　幹夫への愛情が以前より強くなっているのを自覚していても、自分の中のオンナの淫欲を抑えることは出来なかった。
（やっとセックスの楽しさが分かってき始めた時だったから・・・許して・・・あなた）
　加山の肉棒に幹夫の肉棒の在りし日の感触を重ねていた。

　２階で寝ている幹夫が万が一起きることも危惧し、尚子は浴室で加山と交わろうと決めた。
　１階の奥の客室は、幹夫と尚子の部屋の真下になるからだ。
「ねぇ〜もぉ・・・ここで・・・ネッ！」
　尚子に促され、加山は尚子の身体を持ち上げて立たせた。
　プリプリとした尚子の尻を掴んで引き寄せ、再び勃起した肉棒を淫壷に挿入した。
　ズブッ、ズブズブズゥゥゥ・・・
「あぁあっ・・・ぁぁぁぁ・・・あ、はぁ〜はぁ、い、ぃぃぃ・・・はぁ、はぁ・・・」
　尚子は加山の肉棒を淫壷の奥まで吸い込むように小刻みに締め付けた。
「あわっ・・・奥さん・・・いぃ〜〜っ・・・」
　尚子の無意識の行為に、加山は例えようの無い快感を肉棒に感じた。
「あっ、ダメ！・・・動かさないで・・・もう少し、このまま・・・あぁぁぁ・・・」
　尚子は久しぶりの肉棒に、挿入されただけで昇りつめそうになった。
　加山は尚子も淫壷の奥で、ジッとしていても亀頭が据われる感触に痺れていた。
　堪えきれなくなった加山が腰をゆっくり動かし始めると、尚子は思わず大声を上げそうになった。
「うぐっ・・・ぁぁぁ・・・ぃぃぃ・・・」
　口唇を噛み、壁に爪を立て、身体を震わせて堪える尚子に、加山は尚子の置かれている不可解な状況を感じた。
（奥さんに何かが起こってるんだ・・・でも、今はこの快感に集中したい・・・）
　尚子も幹夫に気づかれることなく、今、この時を大事にしたかった。
「あぁぁぁ・・・はぁ、はぁ、い、いぃ〜〜っ・・・イッ、くぅううう〜〜〜」
　押し殺した声を上げ、尚子は絶頂に達した。
　加山は腰の動きを早め、連続して尚子を絶頂に運んでいった。
　尚子の異常なまでの感じ方と淫壷の感触に、加山も放出感が込み上げてきた。
「お、奥さん・・・僕も、あぁ、もぅ・・・」
「ダメ、今日は危ないの！はぁ、ぁぁぁ・・・中には出さないで・・・」
「えっ、あうっ・・・でも・・・」
　加山はこのまま出してしまいたい気持ちが強かった。

　腰を尚子の尻に押し付けたまま乳房を握っていた両手を放し、ゆっくりと肉棒を淫壷から引き始めた。
（凄い快感・・・こんなオマ×コ、初めてだよ・・・乳房も尻も感触いいし・・・）
　プリッとした尚子の尻を開いて肉棒を取り出す時、加山の目にキレイな菊状に萎んだ尻の穴が映った。
（お尻の穴なら射精しても・・・前以上に感触がいいかも・・・でも怒るかな？）
　加山は引き抜いた肉棒をすぐに菊蕾に押し付け、亀頭の先を擦り付けるように回転させながら、少しずつ菊壷の中に挿入し始めた。
「うっわぁっ、あぁぁぁ・・・はぁ、あぁあああっ・・・あ、あぁ〜〜はぁ、あぁ・・・」
　予期していなかったお尻への挿入に、尚子は大声を上げそうになったが、肉棒が徐々に深く入っていくにつれ、淫壷とは異なった快感を感じていた。
　それは同時に加山の快感でもあった。
（すごぃ・・・はぁ、はぁ、入れていく度に、生きてるように締め付けられる・・・）
「あぁぁぁ・・・あぁ、あぁ、ぁぁぁ・・・ぅぅぅぅ・・・いぃ〜はぁ、いぃぃ・・・はぁ、いぃわぁ〜あぁぁぁ・・・奥のほうから、あぁ〜堪らない・・・はぁ〜はぁ・・・」
　加山は股間を尚子の尻に押し付け、深いところまで肉棒を挿入した。
「あぁふぅ〜っ・・・あぁ、いぃ〜〜っ、もっと、深くぅ〜〜入れてぇ〜〜」
　尚子は深く大きな快感の訪れを予期しながら、尻を自分から動かし始めた。
　加山も尚子の動きに呼応し、肉棒を深く入れたまま、ゆっくりと回転させた。
「あっ、あ、あぁあああっ・・・イッちゃうぅぅぅっ・・・・・・あぁ〜はぁ、はぁ・・・」
「あうっ、あ、すごっ・・・あ、イク、イク、あぁぁぁ・・・・・・ふぅ、ふぅ・・・」
　尚子は今までに経験したことのない大きな快感を感じ、菊壷だけじゃなく、身体中が痙攣するような衝撃を味わっていた。
　それに合わせ、ドクドクと肉棒が震え、白濁の粘液が尚子の菊壷に放出された。

　やがて尚子の身体が浴室の床にガクガクと崩れ落ちていった。
　その身体を加山は座って抱きかかえ、乳房を優しく揉みながら首筋に口づけした。
「奥さん・・・」
「ありがとう・・・加山さん、良かったわ〜こんなに感じたのは初めてよ」
「僕の方こそ・・・奥さんのは、前も後ろも良すぎて・・・初めてですよ！でも・・・どうしたんですか？いつも仲の良い夫婦なのに・・・こんなことして・・・ご主人と何かあったんですか？」
「・・・・・・あの時の事故以来・・・主人、ダメになっちゃって・・・でも愛しているの！わたし、これからもズッとあの人を愛していくわ！」
「そうだったんですか・・・だったら何故、こんなことを・・・？」
「あの人が・・・そうしろと・・・自分が満たしてあげられないから・・・そんなことを言われても、我慢していたの！でも・・・身体が我慢できなくて・・・うっ、ぅぅぅ・・・わたし・・・愛しているのに、どうしても・・・ぅぅぅぅ・・・」
　尚子は加山の腕に包まれるようにして涙を流していた。

　あの夜、浴室で淫猥な時間を過ごした尚子と加山は、それぞれ別の部屋で眠り、翌日の朝、加山は何事も無かったような顔で幹夫に挨拶をして帰った。
　土日の休日が過ぎ、翌週になると、一旦火の点いた尚子の身体が疼き始めた。
（あぁぁぁ・・・凄かったわ〜あの夜・・・あんなに感じるなんて・・・）
　加山とのセックスを思い起こしながら、自分の身体を弄っていた。

　ルルルルルゥ・・・
　加山からの電話だった。
『奥さん、加山です。今日の午後、そちらに寄ってもいいですか？』
『えっ、えぇ・・・でも、お仕事は大丈夫なの？』
『えぇ、営業ですから・・・それは何とでも・・・』
『そう、じゃあ、待ってるわ！』
　尚子は電話を受けた瞬間、身体の奥から火照るのを感じた。
（声を聞いただけで感じるなんて・・・わたしって、こんなに淫乱だったのかしら？）
　電話を切った後、尚子はウキウキしながら主婦としての家事をこなし、お昼を軽く摂った後、念入りに身体を洗い加山を待っていた。

　１時を少しまわった頃、玄関のチャイムが鳴った。
　ピンポ〜ン・・・
　尚子は急いで玄関に行きドアを開けた。
「いらっしゃい！さぁ、早く・・・えっ？加山さん、ひとりじゃないの？」
「こんにちは〜ご無沙汰してます。山崎です」
　山崎は３年前まで幹夫の部下で、今は支店で営業していた。
「日曜日に久しぶりに会って・・・」
「まぁ、中に入って！」
　尚子はふたりをリビングで迎え、コーヒーを淹れた。

　３人は懐かしさで話に花が咲いていた。
「それにしても久しぶりね！以前は山崎さんもよく家に来たわよね」
「休日前にはマージャンやって徹夜したり・・・奥さんには迷惑ばかり掛けて・・・」
「しばらく見ないうちに逞しくなったって感じね・・・」
　尚子は加山と淫らな時間が過ごせると期待していただけに、久しぶりに会う山崎が憎らしく思えた。
　視線は自然と加山に流れるのだが、加山の反応は全くなかった。
（もぉ〜イライラするわ！）
　尚子は脚を伸ばして加山の脛を突いた。
　加山は尚子の妖しい視線に応えるように手を伸ばし、尚子の太股を摩った。
（あぁぁ・・・それじゃ、なおさら疼いちゃうわ！何とかしてぇ〜〜）
　しばらくすると、山崎の手がもう一方の太股に伸びてきて摩り始めた。
　尚子はビクッと驚いて山崎の顔を見るが、山崎が加山と談笑していた。
　尚子は両サイドから挟まれた形で、ふたりの手によって愛撫されていた。
　ふたりは申し合わせたように次第に尚子の傍に寄り、尚子の脚を大きく開き、内側から奥まで大胆に愛撫し始めた。
「あぁぁぁ・・・あなたたち・・・はぁ〜はぁ、どういうこと？」
「しぃ〜っ！奥さん、何も言わないで・・・」
　加山が指を口唇の前に立て呟いた。
「僕も昔から奥さんのファンだったんです。だから・・・」
　山崎がポツンと呟いた。
「ふぅ〜でも、ここじゃ、イヤ！上の部屋に行きましょう」
　尚子は１階の戸締りをして、ふたりを寝室に連れて行った。

　ベッドに尚子を挟んで座ると、早速、ふたりは尚子の衣服を脱がし始めた。
　山崎が上半身、加山が下半身を裸にし始めた。
「ふたり一緒にするの？」
「勿論！」
「でも、そんなの初めてだから、どうしたらいいか・・・？」
「いいんですよ、奥さんは自然にしていれば・・・」
　尚子を裸にしたふたりは、自分たちも全裸になり、尚子をベッドに寝かせた。
「奥さん・・・いきなり来て、こんな真似してスミマセン・・・加山からいろいろ聞かされて、前から憧れていた奥さんと・・・」
「いいのよ！ありがとう・・・山崎さんのは大きいのね！うふっ・・・」
　尚子は顔の上でそそり立つ山崎の肉棒を指差して言った。
「奥さんが相手だから・・・少し張り切ってるんです」
　山崎は尚子の豊かな乳房を摩り始めた。
「キレイな胸ですね・・・張りと弾力を感じます」
　乳首を口の中で転がすようにして舐め回し、優しく乳房を揉み始めた。
　加山は尚子の両脚の間に顔を入れ、クリトリスを指で摩りながら淫唇の中を舐め始めていた。
「あぁぁぁ・・・は、ぁぁぁぁ・・・ふぅ、ふぅ・・・あ、いぃ〜いぃわ〜あぁぁ・・・」
　山崎は乳房や乳首を舐めながら、両手で尚子の上半身を撫で回し、加山は、もう一方の指で、菊壷を愛撫し始めていた。
「あぁああああっ・・・あぁ、はぁ、はぁ・・・身体中が・・・あぁ、熱い・・・あぁぁ・・・」
　ふたりの男に同時に愛撫されるという初めての経験に、尚子は昂ぶっていた。
　加山が淫壷と菊壷の両方に指を挿入し愛撫を始めると、尚子は一気に昂ぶりを増し昇りつめた。

　淫らな熱い液を溢れさせ、ふたつの穴が小刻みに収縮していた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「奥さん、四つん這いになってもらえますか？」
　加山が尚子を促すと、すぐに尚子はベッドの上で四つん這いになった。
「じゃぁ、僕のを舐めて・・・」
　目の前に突き出された山崎の大きな肉棒を、尚子はむしゃぶるように舐め始めた。
「うっ、ぅぅぅぅ・・・あぁ、いぃ・・・はぁ、はぁ・・・」
　山崎は巧みな尚子のフェラに腰を震わせて感じていた。
　少し間を置いて、加山は突き出された尚子の尻を撫で回し、熱い液を淫らに垂らしている淫壷を舐め、菊蕾を指先で刺激し始めた。
「あぁふぅ〜〜っ・・・」
　夢中になって山崎の肉棒をしゃぶっていた尚子は大きく背中を反らせて悶えた。
「ダメですよ〜ちゃんとしゃぶってなきゃ！」
　山崎が肉棒を上下に揺らして尚子を誘った。
　尚子は下半身の快感を堪えようと山崎の肉棒を強く吸い続けた。
「あぁ〜〜っ！あぁ、はぁ・・・そんなにされたら・・・ふぅ、ふぅ、はぁ〜〜」
　山崎は尚子の口から肉棒を抜き、尚子の横に仰向けになった。
「奥さん、上になって入れて下さい！」
　尚子は真っ直ぐ上を向いてそそり立つ山崎の肉棒に手を添え、ゆっくりと淫壷に沈めていった。
「あぁぁぁ・・・す、すごぉ〜ぃ・・・あぁ、いぃぃぃ・・・」
　山崎の身体の上で尚子は深く沈めた肉棒を味わい悶えた。
「お、奥さん・・・い、ぃぃ・・・あっ、うっ・・・あぁぁ・・・」
　山崎は深く沈めた肉棒を不規則に締め付ける尚子の淫壷の感触に痺れていた。
　尚子がゆっくり腰を前後にスライドさせると、山崎は両手で乳房を揉みだした。
「あぁぁぁ、いっ、いぃぃぃ・・・ふぅぅぅ・・・はぁぁぁ・・・あぁ、あぁ、あぁ・・・」
　尚子は腰を回転させたり上下に動かしたりして、山崎の肉棒を味わい続け、何度も繰り返し絶頂に達していた。
（もう、いいかな・・・）
　加山は尚子の上半身を山崎に覆い被せ、プリプリした尻を掴んで菊壷に肉棒を挿入した。
「うぅぅぅわっ・・・ぁぁぁ・・・ぃっぃぃぃ・・・はぁ、ぁぁぁ・・・すごぉ〜ぃ・・・」
　淫壷には山崎の肉棒が・・・菊壷には加山の肉棒が挿入され、尚子はふたつの肉棒を同時に味わい始めた。
　加山がゆっくりと押し出すように尚子の尻を動かすと、自然に淫壷が前後にスライドし、両方の穴で一気に快感が込み上げてきた。
「あぁぁぁぁ・・・あぁ、いぃ・・・はぁ、あっ・・・いぃぃ・・・あ、あ、あぁぁぁ・・・」
　尚子は今までに感じたことの無い快感に包まれ、狂ったように快感を貪った。
「あぁ〜〜もぉ、イク、イクわ〜〜はぁ、はぁ、一緒に・・・イッてぇ〜〜〜」
　尚子が昇りつめるのに合わせ、ふたりは堪えていた箍を外した。
「中にイってもいいんですか？」
「はぁ、はぁ、いいから・・・早く、あぁぁぁ・・・また、イッくぅぅぅぅ・・・・・・」
　ふたりの男は、それぞれの穴に、思い切り白濁の粘液を放出した。

　しばらくジッとしていた３人は、浴室で身体を洗いあい、上下を交替して再度、尚子と淫らな快感の世界を満喫した。
「初めてだったけど・・・３人でするのもいいわね！」
「良かったのは僕らの方ですよ！奥さんの身体は抜群だから・・・」
「また、伺ってもいいですか？」
「うふっ・・・いいわ！ひとりでも、ふたり一緒でも・・・ネッ！」
　尚子の妖しい美しさを感じさせる表情に、ふたりは引き寄せられていった。
　尚子もこれで心身のバランスが保たれ、
　主婦として妻として日々張り合いを感じながら充実していった。