６．神谷 弘美（37歳）

　神谷 弘美は、今年、結婚して10年になる。
　几帳面で真面目な夫の隆は、弘美より２歳年上で39歳、輸出製品の設計士で、子供がいないこともあり、休日はクルーザーを出し釣りを楽しむのが趣味だった。
　弘美は平凡な日々を幸せだと感じ、何の疑問も持たなかった。

　弘美が27歳の時、近所の知り合いの紹介で見合いをし、結婚したのだ。
（真面目そうな人で、勤務先もしっかりしてたし・・・そろそろという年齢だったし・・・）
　20歳前後の弘美も真面目すぎる性格で、あまり遊ぶことも無く、男と付き合うことはあっても、身体を許すことも無く、処女のまま結婚したのだ。

　初夜の時、あまりの痛さに泣きじゃくる弘美を、隆は可愛いと感じていた。
　しかし結婚して１ヶ月経っても２ヶ月経っても、弘美の痛さはおさまらず、新婚３ヶ月にして、セックスレス夫婦となってしまった。
　それでも、一緒にクルーザーで海に行ったり、遊びに行ったりして、夫婦の仲は特別に悪くなることも無く、年月が流れていった。
（セックスなんて痛いだけで、無いほうが楽でいいわ・・・何がいいのかしら・・・？）
（仕方がないから、適当に外で処理してくるか・・・困った女房だな・・・）
　それぞれ考える方向は異なっても、夫婦関係に支障は生じることは無かった。

　それから10年・・・
　お互いを尊重しながら、大きな禍も無いまま過ぎていった。
　相変わらず隆は毎週のように釣りに出かけ、釣果の魚を弘美に調理させていた。
　一方、弘美は、アマチュアの自転車競技に嵌っていた。
　サイクルショップのオーナーがチームのリーダーを務め、昔の同僚も一緒だった。
　練習は毎週土曜日の早朝からロードで行なうのが常だった。
　この日も、早朝から温泉地まで走り、昼食を足湯で有名な旅館で摂った。
「帰りは自由にしよう〜ゆっくり脚の疲れを癒してから自由解散にします」
　リーダーの提案でチームのメンバーは個々にゆっくりしていた。
「弘美ちゃんは、午後に何か予定してる？」
　メンバーのひとり、以前勤めていた会社の永井係長が声をかけてきた。
「えっ？永井さん、何か用事でもあるのですか？」
　弘美は両足を湯に浸したまま、永井のほうを見遣って答えた。
「ほら、前に観たいと言っていた映画、観に行かないか？」
　永井は会社では弘美の直接の上司だった。
　いつも優しく面倒をみてくれた。
　単に良い上司だったと言う以上に好感を抱いていたが、お互いに既婚者ということもあり、それ以上の付き合いは無かった。
　男性としても魅力的で、趣味も自転車、映画、音楽と、弘美と共通していた。
「そうですね・・・今日は旦那も休日出勤してるし・・・大丈夫かな？」
「そう〜じゃあ、車に自転車積んで、行こう〜」
（まぁ、いいか・・・映画ぐらいなら・・・だけど、永井さんとふたりってのは・・・久しぶりにチョット緊張しちゃうな〜デートみたいで・・・）
　独身時代の胸をときめかした感情に似た感覚が、弘美の気持ちを擽っていた。

　映画は中年の男女の許されない恋愛を描いたアメリカ映画で、キャスティングに救われた感じだったが、年齢的に近い気がして観ていたが、現実ではあまり有り得ない話しだと思った。
　ふたりは４時に映画館を出て喫茶店に入った。
「どうだった？」
「うん・・・前評判ほどじゃなかったわ〜」
「そうだね〜少し現実味が薄い気がしたね・・・」
「永井さんも〜？わたしも、そう思ったの〜分かる気はするけど・・・ちょっとねぇ〜」
　ふたりはコーヒーを飲みながら話しに夢中になった。
「ところで、永井さんのお子さんは、もう大学生？」
「あぁ〜もう大変・・・まぁ、子供と言っても大人の年齢だから・・・そうか・・・弘美ちゃんのところは、子供はいなかったんだ。どうして作らなかったの？もう、今からじゃあ、高齢出産で大変だろうけど・・・」
「えぇ〜〜っ、失礼ねぇ〜まだ、若いんですよ、永井さんに比べれば〜」
「そりゃそうだけど・・・旦那さん、欲しくなかったんだ？」
「そうじゃないけど・・・わたしたち、セックスレス夫婦だから・・・子供は出来ないわ〜」
「えっ？本当に〜？へぇ〜話しには聞いたことがあるけど、本当にあるんだ・・・セックスレス夫婦なんて・・・・・・じゃぁ、出来っこないよね〜でも、勿体ないなぁ〜弘美ちゃんのような女性が、何もないなんて・・・」
「いいの！どうせ・・・あんなの〜痛いだけじゃない！」
　弘美は不愉快な表情で永井を睨み、少し声を荒げた。
「ごめん・・・何か気に障ったみたいで・・・不愉快になったのなら謝るよ！」
「あぁ、いえ、違うの〜わたしったら・・・ちょっと思い出しちゃって・・・」
「何を・・・？」
「もう、永井さんとは知り合って長いし、お互い結婚してるから話してもいいけど〜」
　弘美は少し躊躇っていたが、せっかく永井と親しくなったのを大事にしたかった。
　自転車競技はチームプレーで、個々に付き合うことはほとんど無かったので、この機会に、永井と個人的に話せる関係を作りたかった。
「結婚して初めてセックスを体験したんだけど・・・何度やっても痛いだけで・・・いつも、わたしが痛がって泣くから、旦那もイヤになったみたいで・・・それでも３ヶ月ぐらいは頑張ったんだけど、やっぱり痛くて感じなかったの・・・不感症・・・って言われて・・・わたし経験なかったので、分からなくて・・・」
「それで、関係しなくなった・・・ってことなんだ・・・ふぅ〜ん」
「永井さん、普通はみんな上手くいってるの？10年も経って考えてもね〜」
「そんなことないさ〜女性の30代40代は、一番いい時じゃないのかな〜普通の場合は、時間的に差はあるけど・・・経験してからしばらくすると、女性はオルガスムス・・・絶頂感を覚え、どんどん気持ち良くなっていく・・・」
「そうなんだ・・・じゃあ、やっぱり、わたしは不感症・・・女としては失格だね・・・」
　永井は塞ぎこむ弘美を見て、なんとかしてあげたいと思った。
「弘美ちゃんも可哀想だけど、旦那さんも気の毒だね・・・どう処理してるの？」
「知らない・・・多分、自分で・・・」
「そうなの？弘美ちゃんは、してあげないの？」
「だって・・・良く分からないし・・・不感症のわたしが相手じゃ、あの人も・・・」
「そんなことないよ〜旦那さんは、して欲しいと思っているさ〜
ひょっとすると・・・愛人がいるんじゃない？
でなきゃ、旦那さん、我慢できないんじゃないかな〜？」
「えぇ〜っ！そうなの・・・お互いに干渉しないから・・・わたしたち・・・」
「子供を作る作らないは、それぞれ夫婦の考え方だから、どっちでもいいけど・・・セックスは子作りのためだけにあるわけじゃないから・・・楽しまないとね・・・お互いの心の潤滑油にもなるし、精神的に結びつきも強くなると思うけど・・・」
「だって・・・どうしようもないから・・・それに、今更・・・10年も経ってるのよ」
「旦那さんも君も、まだまだ若いし、これから先のほうが長いんだよ〜真面目に考えたほうがいいと思うけど・・・だけど、知らなかったなぁ〜弘美ちゃん、そんな風に見えないし、身体つきからして意外だよ〜」
「そうなの？わたしのような体形の人は、感じてるの？」
「まぁ、一般的には・・・僕の経験でしか分からないけど、他に原因があるんじゃ・・・？」
「どうすれば分かるの？」
「まぁ、僕が診断するとしたら・・・一度、弘美ちゃんを見てみないと・・・」
「それって・・・わたしの身体を検査するってこと？」
「うん・・・まぁ・・・それに〜旦那さんにしてあげられるように覚えたほうが・・・」
　永井は弘美の様子を窺うように言葉を選んだ。
「永井さん・・・わたしのこと、どう思います？」
「年齢より若く可愛い感じかな・・・」
「それだけ・・・？女性としては・・・？」
「う〜ん・・・そういう目で見れば・・・今まで、意識しないようにしていたから・・・あらためて言われると・・・困るなぁ〜」
「子供っぽくて、色気が無い・・・そう〜？」
　永井は弘美の身体を舐めるように上から下まで見直した。
「もぉ〜〜永井さん、変な目で見ないでよ〜ここは周囲の目もあるのよ〜」
「そうだね・・・変に疑われると、お互いにマズイよね・・・」
「でも、どう〜？やっぱり、魅力無いかしら・・・？」
「そんなことは無いよ〜裸を見たわけじゃないからハッきりとは言えないけど・・・小柄な割りにグラマーな感じがするけど・・・そういう目で見ると・・・やっぱりアンバランスかな〜」
「じゃあ、今度、ちゃんと見てもらって、教えてもらおうかしら？」
「えぇ〜〜っ？・・・それって、問題発言・・・僕も男だから・・・その気になると・・・」
「違いますよ〜さっき、言ってたでしょ！見ないと分からないって〜だから、お医者さんみたいな感じかしら・・・わたしは患者、Ｈはダメです！」
「そうだね・・・急に意識しちゃって・・・汗かいちゃうよ〜」
「永井さんって・・・結構、純情だったんだ〜可愛いわ〜〜うふっ！」
　無邪気に話す弘美とは対照的に、永井は弘美を女として意識して見始めていた。
「あっ！夕食の支度しなくっちゃ！帰ってきちゃうわ〜」
「えっ？あぁ、そう・・・」
　少し期待が外れた永井の車から自転車を降ろして、弘美は急いで帰宅した。

　週が変わると、いきなり環境が変わった。
　永井から連絡があり、臨時の仕事を引き受けて欲しいとのことで、弘美は夫の隆に相談した。
「いつまでか分からないけど、時間があるんだから仕事すればいいんじゃない」
「そうね〜あなたばかりに働かせ申し訳ないしね・・・」
　少しギクシャクした会話だったが、期間未定の仕事をすることになった。

　仕事はブランクを感じないくらいスムーズにこなした。
「弘美ちゃん！」
　定時になり帰宅しようとしていた弘美を永井が呼び止めた。
「係長、何ですか？」
「少し、話しをしていかないか？」
「すみません！今日は旦那が早く帰ってくるので急いで夕食の準備しないと・・・」
「そうなんだ・・・それなら仕方ないね」
「何か、急ぎの用事でも・・・？」
「いや、この間の話しの続きをしたかっただけで・・・どう？あれから、考えた？」
「えっ？そんな暇無いですよ〜主婦に休みは無いんですよ〜じゃぁ、お先に〜」
　永井は肩透かしを食らった形で、がっかりしていた。
（まいったなぁ〜なんか、気になって仕方がないよ・・・弘美・・・）

　翌日も忙しく一日が終わり、ふたりがゆっくり話す時間も無かった。
　帰宅を急ぐ中、弘美が永井に声をかけてきた。
「永井さん・・・明日の夜、時間ありますか？」
「あぁ、僕はいつでも君のために時間を空けるよ」
「まぁ、嬉しい言い方しますね〜フフッ・・・明日、旦那が泊まりなので・・・」
「そう・・・じゃあ、一緒に夕食でも・・・」
「えぇ、それじゃあ〜」
　仕事では見せない笑みを浮かべ立ち去る弘美の後ろ姿を見送りながら、永井は弘美の裸体を想像していた。
（こうして見ると、魅力的だよな〜お尻・・・何であんなに後ろに丸く玉みたいになってるんだろう・・・？裸になった時、どんな感じなのかな・・・？
胸もあんなに尖がってるけど・・・両方とも同じように乳房が突き出ているのかな・・・？
揉むと、どんな感じなのかな・・・？
ウエストが不自然なくらい括れてるけど・・・腰の骨が張ってるのかな・・・？それとも・・・？
あぁ〜〜ぁ・・・今まで注意して見てなかったけど、不思議だな・・・）
　永井は弘美が人妻であり、自分に妻子がいることも忘れるほど、頭が弘美のことでいっぱいになっていた。

　水曜日、弘美の夫が会社に泊まりになる日、朝から永井は落ち着かずにいた。
（どうしよう・・・夕食を済ませたら・・・どうにかして弘美を誘って・・・）
　家には仕事の打合せがあるから遅くなると言って出てきた。
　結婚して15年、初めて妻を裏切ることに少し抵抗を感じたが、懸命に自分の中で何度も打ち消し、考えないようにしようと努めていた。
「おはようございます〜係長、今日は早いですね」
「やぁ、弘美ちゃん・・・今日は顔が生き生きしてるね〜いいことでもあったの？」
「ウフッ・・・秘密ですよ〜さぁ、仕事しましょう〜」
　定例的な業務を消化し、驚くほど早く一日が過ぎた感じがした。
（さぁ、この後は永井さんと秘密のデート・・・誰にも気づかれないようにしないと・・・男と女が食事をするのに、気を遣わないといけないなんて・・・）
　ふたりは時間をずらして会社を出た。

　弘美は郊外のファミレスに車を止め、永井の車が来るのを待っていた。
　まもなく永井の車が駐車場に入ってきて、ふたり揃って中に入った。
「ファミレスでよかったの？」
「えぇ、だって係長の給料じゃ、この辺が適当でしょ？」
「まいったなぁ〜弘美ちゃんには敵わないよ！お気遣い、ありがとうございます」
　混み始める前に食事を摂り、ドリンクを飲みながら談笑していた。
「弘美ちゃん、身長は・・・157cmぐらい？」
「あら、永井さんは？」
「僕は、172cm・・・そうじゃなくて、君のだよ〜」
「えぇ〜〜と・・・155cmぐらいかな？小さいから、あまり測りたくないの」
「入社した頃と今と、体形はほとんど変わってないんじゃない？」
「そうね・・・運動するの大好きだから、太る暇が無かっただけ〜」
「そうだね〜自転車も人一倍熱心に頑張ってるもんね〜太股太くならない？」
「うん、かえって引き締まって・・・足首なんかも細くなったみたい〜」
「ところで、いつまでも、ここに居るわけにいかないね〜ボチボチ混み出すし・・・」
「そうねぇ〜ここにわたしの車置いて、永井さんの車で何処かに行きますか？」
　永井は自分の胸の内を弘美に悟られないようにしていたが、なんとなく、読まれているような気がしていた。
「それじゃあ、僕に任せてくれる？何処でも黙ってついてくること！いいかい？」
「いいですよ〜ちゃんとここまで送ってきてくれれば・・・」
「勿論、僕も帰らないとマズイし・・・しっかり、送って差し上げますよ〜」
「じゃあ、ＯＫです〜」
　永井は弘美から了解を得たつもりで車に乗せ走り始めた。
　
　永井は車を走らせ始めると急に押し黙り、黙々と目的地に向かった。
「ねぇ〜何処に行くの？話しが出来るところだったらいいけど・・・」
「大丈夫！さっき約束しただろ〜黙ってついてくるって・・・」
　10分ほど走ると、モーテルのネオンが光る通りに出た。
　永井はその中のひとつに入り、車を駐車した。
「さぁ、ここなら、誰かに見られる心配もないし・・・ゆっくり出来るよ」
「えぇ〜でも・・・ここは・・・やっぱりマズイわ〜」
「でもは、無いよ〜ほら、早く入らないと誰に見られるか・・・言い訳できないよ」
　何も無くても、モーテルに男と入ったというだけで、マズイと思った。
　しかし、他に人目を気にしないで話せる場所も思いつかず、弘美は仕方なく足早に永井の後に続き、部屋の中に入った。

　中はシンプルな造りで清潔感があって感じの良い部屋だった。
「広くてきれいな部屋・・・永井さん、いつも誰かと来るんですか？」
「何を言ってるの〜結婚前ならあったけど・・・結婚後は初めてだよ！・・・君は？」
「わたしは・・・こういうところは初めてですよ〜ちょっと見学しようかな・・・」
　永井はソファに座って煙草を吸い始めていたが、弘美はトイレや浴室、ベッド、設備など見て回っていた。
「すご〜ぃ・・・贅沢な部屋だわ〜こんな部屋が欲しいわ〜」
「でも・・・弘美ちゃんはセックスしないから、広いベッドルームはいらないんじゃないの？眠れれば〜」
「あっ、そうか！うふっ・・・お風呂も広くて素敵だったけど・・・あれもいいわ〜」
「お風呂なら、セックスの有無は関係ないから、いいんじゃないの〜」
　弘美も永井の横に座って話し始めた。
「さぁ、ここなら誰にも聞かれる事無く、何でも話せるよ」
「そうね・・・この間、永井さん、わたしの不感症・・・他に原因があるって・・・」
「いや、弘美ちゃん自身、旦那に言われたから・・・そう思っているだけで、本当にそうかどうか分からないんじゃないかと思ってるんだよ〜もし、そうじゃないとしたら、10年間も女性の悦びを知らないで・・・可哀想・・・」
「どうすれば、本当のことが分かるんですか？それと・・・旦那が悦ぶことって？」
「う〜ん・・・先ずは、弘美ちゃん自身のことから考えよう〜ひとつずつ解決しないと・・・本当に不感症だとしても、医師に相談すれば・・・」
「そうね・・・でも、もう、いまさら・・・どうでもいいような気がするわ〜」
「どうして？女性としては、今からじゃないか〜普通の女性が味わう甘美な快感を知らないままで、一生を終える気なのかい？」
「だって〜期待しても、感じなかったら・・・今以上にガッカリするし・・・」
「弘美・・・しばらくの間・・・僕に君の身体を預けないか？ダメならダメで、ちゃんと考えるから・・・」
「・・・・・・分かったわ・・・でも・・・あくまでも・・・」
「分かってる！ちゃんと割り切って・・・ネッ!」
　弘美はしばらく考えた末、夫とは違う魅力を感じていた永井に、恋心を抱くような気持ちで委ねることにした。
　そう思い込まないと、夫以外の男に身を委ねることなど出来ないと思っていた。
（いいのかなぁ〜こんなことして・・・浮気のような気もするけど・・・）
　永井は弘美が割り切ってくれた方が、自分には好都合だと思っていた。

　永井は期待感で膨らむ気持ちを抑え、先ずは入浴して気分を和らげることにした。
　バスタブに湯を入れながらお互いの身体を晒し、大胆になれるようにした。
「僕が脱がせてあげるよ・・・」
「いいから・・・先に入っていて〜すぐに行くから・・・」
　恥らう弘美を見て、永井の興奮は若き日を思い起こすように最高潮に達していた。
　わざと弘美の前で肉棒を晒し、弘美の気持ちを淫らに煽ろうとした。
「もぉ〜〜何してるのですか〜？早くお風呂に入ってぇ〜〜」
　追われるように浴室に入った永井は、ボディシャンプーでサッと流して待った。
　バスタブでゆったりしてると、曇りガラスに弘美の裸体が映った。
　カチャッ・・・
「うわぁ〜〜弘美ちゃんの初ヌード〜ご対面〜〜」
「もう、永井さんたら〜エッチなんだから・・・」
　想像していたよりも遥かに身体の凹凸がクッキリしていた。
「いやぁ〜冗談抜きに・・・こんなスタイルの女性、見たことがないよ〜」
「えっ？変なの？わたし・・・」
「いや、そうじゃないけど・・・今迄に何人も女性の裸は見てるけど、珍しいね〜」
「えぇ〜〜っ！？そうなの〜？」
　弘美は不安そうな顔をして永井を見つめていた。
　その仕草や声は30代後半の女性とは思えないほど初々しく、身体の張りやツヤも含め、20代の女性のように思えた。
「元々、年齢不詳の弘美ちゃんだったけど・・・本当に若いねぇ〜」
「ホント？嬉しいわぁ〜少し不安だったの〜旦那以外に見せたこと無いから・・・」
「それじゃあ、旦那さん以上に見せてもらうよ〜後でじっくりと・・・いい？」
「うん・・・」
　頷きながら自分で身体を洗い始めた弘美の背後から、永井は身体を寄せた。
「あぁ〜ん・・・永井さん・・・ダメよ〜」
「弘美の初めての男になるんだ！だから、僕にも洗わせてくれるかい？」
　何も応えない弘美に了解したと思い、永井は泡立てた手で背中からお尻まで撫で、続けて弘美の腋の下から両手を前に回し、乳房を包むようにして洗った。
「はぁ〜〜ぁ・・・くすぐったいわ〜ヤメテェ〜〜」
「それじゃあ、これを洗ってくれる？」
　永井は勃起してピクピク動く肉棒を弘美の目の前に突き出した。
「どうして動いてるの？永井さんが動かしてるの？」
「真面目に聞いてるの？・・・弘美ちゃんのヌード見て興奮してるんだよ〜」
「イヤだわ〜〜もぉ〜こんなに目の前で見たのは、生まれて初めてよ〜どうしたらいいか・・・分からないわ〜」
　弘美は本当に何も知らないようだった。
（37歳にもなって・・・本当にウブなんだ・・・でも人妻、大胆・・・不思議な女だな〜）
「旦那を悦ばせること・・・本当に知らなかったんだ」
「そうなの？」
　永井は傷つけないように大事にしようと思い、優しく教えることにした。
「君も知っての通り、これで君を感じさせるんだから・・・優しく洗ってくれる？本当は舐めて欲しいけど・・・それは後にしよう〜袋は敏感だからそぉ〜と・・・」
　言われたとおり丁寧に不慣れな手つきで永井の肉棒と玉袋を洗った。

　浴室は薄暗くしていたが、ベッドの照明は明るいままにした。
　何も知らない弘美相手では、先ず身体を明るい所に晒すことにした。
「えぇ〜〜っ！恥ずかしいから・・・少し暗くして〜」
「ダメだよ〜僕も暗いほうが好きなんだけど、今日は君に認識してもらいたい。身体の隅々まで見えるようにして・・・それからだよ〜」
　弘美は蒲団に潜って、恥ずかしげに幼い少女のような瞳で永井を見ていた。
　永井は少し躊躇いを覚えたが、思い切って蒲団を剥いだ。
「あぁ〜〜っ！いやぁ〜〜！！」
「これから君が不感症なのかどうか確かめる訳だから、素直に任せて・・・気持ちも本気にならないと、何も感じないと思うよ！だから、真正面から向き合いたい・・・こうしている時だけでも、心底、愛し合いたい・・・僕のことキライかい？」
「うぅ〜ん・・・永井さん、素敵だと思うわ〜」
「僕も弘美ちゃんのこと、魅力的な女性だと思ってる・・・愛してるよ・・・」
「わたしも・・・」
　永井は気持ちを確かめようと弘美の口唇にキスをした。
　躊躇いがちに併せた口唇だったが、次第に舌を遣い激しく吸いあった。
「はぁ、はぁ・・・恥ずかしがっていても、何も生まれないわ・・・それに・・・お互い危険を冒して、こうしているのだから・・・わたし・・・永井さんに全て任せるわ〜だから・・・」
「弘美ちゃん・・・分かったよ、君の気持ち・・・僕も同じだよ！」
　弘美は起き上がって永井と向かい合った。
「弘美ちゃん・・・びっくりするようなスタイルだね〜こんな素敵なスタイルの女性だったなんて・・・珍しいよ・・・」
　永井は弘美の周りをゆっくり回りながら眺めていた。
「えっ？そう言えば・・・さっきも同じようなことを言っていたわよね〜？」
「あぁ・・・服を着ているときから感じていたんだけど・・・どう言えばいいのかな〜？そう、黒人の女性のようなスタイルかな・・・？」
「黒人女性・・・ですか？」
「うん・・・バスト、ウエスト、ヒップがクッキリしていて・・・クッキリ象られたバストの下は、すぐに締まったウエストがあって、そこから突き出すように曲線を描いてヒップが盛り上がっている・・・ただ、弘美ちゃんの場合は、肌が白人のように透き通るほど白く滑らかで・・・裸を見たときは、ビックリしちゃったよ〜自分でもそう思わない？」
「えぇ〜っ！裸になって比べることもないし・・・他の女性の裸なんて見ないし・・・」
「不自然な感じがしないわけじゃないけど・・・僕は素敵だと思うよ〜見てると・・・抱きたいって衝動に駆られるよ〜」
「もう〜本当にエッチなんだから、永井さんって・・・」
「そうかなぁ〜〜正常な反応じゃないのかな〜？魅力的な裸を前にして感じるのは・・・ところで、弘美ちゃんは・・・僕の裸を見て、何も感じないのかな？」
「中肉中背・・・年齢のわりには引き締まった身体をしてますね〜やはり、男性の裸って言うと、ソコになるのかな？」
　弘美は永井の勃起した肉棒を指差して言った。
「わたし、あまり興味が無かったから・・・興味も執着心もないし・・・夫のも随分見てないし・・・感じることが無かったから・・・当然、男性のソコにも目がいかなかったわ・・・」
「今日からは興味を持って欲しいな〜男も感じるんだから・・・旦那さんも弘美ちゃんに愛撫してもらい感じさせて欲しかったと思うけど・・・」
「そうなんだ・・・でも・・・永井さん次第かも・・・先ずは、わたしが感じないと・・・」
「そうだね！そうじゃないと、こうして逢う理由も無くなるよね！」
　永井は弘美をベッドに横たえ、再び軽くキスをした。

　永井は先ず弘美の気分を良くすることに努めようと思った、
「弘美ちゃんの身体は、どこを見ても素敵だ・・・溜息が出ちゃうよ〜」
「ホント？本当にそう思う？」
「ウソ言ったって僕に得することなんか無いよ！本当に驚いてる・・・アソコは分からないけど・・・プルプルした乳房やキュッとしたお尻・・・どこを触っても感じやすそうだね〜」
「そぅ〜でも・・・１０年前は感じなくて・・・アソコだけじゃなく・・・」
「そうなの？不思議だな〜こんなに感じやすそうなのに・・・大丈夫！絶対に感じるよ！弘美ちゃん・・・僕に任せて！」
「うん・・・」
　弘美は永井の言葉に次第にその気になっていた。
　永井は言葉だけじゃなく、時間をかけて愛撫することにした。
（慌てても仕方ない！いきなりセックスしても抵抗を感じるだけ・・・）
　ショートの栗毛の髪を優しく撫で、口唇から耳、首筋へと指と舌で愛撫し始めた。
「あぁん〜そこは・・・くすぐったいわ〜」
「そう？少し我慢してて・・・ほら〜だんだん気持ち良くなるよ〜」
　耳はすぐに感じなかったが、首筋に舌を這わせ指で擦っていると、弘美は次第に呼吸を荒くしていった。
「はぁ、はぁ、はぁ〜ん・・・」
（よし！感じるぞ〜）
　永井は弘美の性感に確かな手ごたえを感じ始めた。
　乳房はゴムマリのように弾力があり、形状はくっきりとしていた。
　永井は乳首を口に含み、乳房を掬うように揉んだ。
「はぁ、はぁ・・・」
（乳房や乳首は反応が今ひとつだ・・・形や感触は申し分ないのに・・・）
　永井の愛撫が括れた腰のラインに移ると、弘美は身体を捩って悶えた。
「あぁ、あっ・・・はぁ、はぁ、はぁあぁ〜〜」
（少しだけど・・・いぃ気持ち・・・何かビクッと痺れるような・・・あぁ〜〜）
　弘美は不安な気持ちを抑えながら、この少しだが感じた感覚に集中したかった。
　永井は細く引き締まった長い脚を両手で擦りながら舌を丁寧に這わせた。
「あぁっ・・・はぁふぅ〜っ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
　永井は弘美の足の指を１本口の中に含み舐め回した。
「あぁ〜ん！ヤメテ・・・くすぐったい〜」
「気持ち良くないの？じゃぁ、身体を反対にして・・・背中を見たいな〜」
　弘美は永井の言うとおりに身体をうつ伏せにした。
「キレイな背筋・・・見事なヒップだ・・・弘美ちゃんのお尻は見てるだけで感じる」
「もぅ〜永井さん・・・恥ずかしいわ〜そんなにわたしのお尻が好き？」
「あぁ、最高だね〜堪らないよ！興奮しちゃうよ〜」
「でも・・・アソコじゃなく、お尻よ〜」
「お尻も性器のひとつ、アソコに負けないくらい感じるところだよ〜」
「そうなの〜？知らなかったわ・・・」
「いいから、任せておいて・・・ネッ！」
「はい・・・」
　弘美は戸惑いながらジッと永井の愛撫を待った。

　背筋から項にかけて舐められると、身体が震えるような快感を感じた。
「あ、あぁっ・・・はぁ、はぁ・・・」
　永井は何度も繰り返し舐めながら、指先でキュッと盛り上がったお尻を擦った。
（いぃ感触だ・・・柔らかいのに盛り上がって締まり・・・肌もキレイだ・・・）
　永井は弘美の喘ぎに気分を良くし、舌先をお尻の双丘に這わせた。
「あぁ、あぁ〜〜ん・・・」
（まだ感じ方が幼いけど・・・未開発だから仕方がないな〜処女同然だ！）
　永井はラッキーだと思った。
　この年齢になって、処女同然の女をオンナに出来ることが嬉しかった。
（それにしても、いぃお尻だなぁ・・・旦那は何を考えてるんだ？）
　弘美のお尻の丘の間から萎んだ菊蕾が見えていた。
（ここは完全な処女！前を感じさせたら・・・ここも・・・）
　永井はご馳走を前にした気分で、弘美のお尻から太股を摩った。
「じゃぁ、いよいよ弘美ちゃんのオマ×コを・・・さぁ、仰向けになって〜」
　再び仰向けになった弘美の両脚の間に身体を入れ、淡い恥毛の下を覗いた。
　あまり淫らな感じのしない淫唇の間から、淫らな液が溢れていた。
「熱いエッチな液が溢れてるよ〜弘美ちゃん、感じてるよ〜ほら〜」
　永井は指で淫液を掬い、弘美にわざと見せた。
「イヤァ〜！・・・はぁ、はぁ・・・なんか変・・・変なの〜はぁ、はぁ・・・ねぇ〜そこ・・・触ってぇ〜舐めてぇ〜〜お願い・・・あぁ〜〜〜」
　弘美の言葉に気を良くし、永井は淫唇を開いて舐め始めた。
「この小さな芽のようなクリちゃん、ここを触ってオナニーしたことは？」
「もぉ〜永井さん！本気で聞いてるの？」
「そうだよ〜だって問診も大事だろ？ハハハ〜〜」
「うん・・・少しねぇ〜あまり触ると痛いし・・・よく分かんなくて〜」
　永井は指でクリトリスの周囲をなぞり、舌で優しく舐め始めた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
　急に感じるってことは無かった。
　それでも永井は辛抱強く愛撫を続け、お尻を持ち上げて淫壷も舐めた。
　舌で入り口の縁を擦るように舐めると、弘美は呼吸を乱し始めた。
「はぁ、はぁ、はぁあっ・・・あぁ、あぁ・・・あぅ・・・はぁ〜〜」
　淫壷の縁から菊蕾まで指で擦ると、今度は身体を浮かせて悶えた。
「あぁぁっ！・・・はぁ、はぁ・・・あぁ、いぃ・・・いぃ感じ・・・あぁ〜〜」
　続けて舌を這わせ、菊蕾を舐めると、弘美は両脚を突っ張って悶えた。
（お尻のほうが反応がいい・・・なんて、不思議なオンナだ・・・）
　辛抱強く時間をかけて愛撫しているうちに、次第に喘ぎが荒くなってきた。
　永井は局部だけではなく、併せて、長い脚、クッキリした乳房など、弘美の身体中を擦ったり舐めたりを繰り返すうちに、白い肌は桜色に染まり火照りだしていた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・あぁぁぁ、なんか・・・あぁ、あぁ・・・もぅ・・・」
　魅惑的な肢体を捩り悶える姿に、永井はようやく挿入を考えた。
（やっぱり、長い間のブランクを補うのは・・・ふぅ〜大変だ！）

　永井は弘美の淫欲が醒めないうちに淫壷に肉棒の挿入を始めた。
　長い脚を肩に担ぎ、肉棒で淫唇の口を開け、処女同然の淫壷に沈めていった。
「ふぅ〜〜あぁぁぁ・・・」
（思ったよりスムーズに入った・・・使ってなかったから狭いと思ったけど・・・）
　永井はそのままで、弘美の淫壷の中を肉棒で味わっていた。
（う〜ん・・・やっぱり、徐々に締め付けてきた・・・）
　永井はゆっくり腰を回転させ肉棒で淫壷を掻き回し、クリトリスを圧迫した。
「あぁぁ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
（この年齢で処女同然の女を感じさせるのは難しいのかな・・・）
　弘美の鈍い反応に永井は肉棒の動かし方を工夫してみることにした。
　引き方、挿入の角度、速度など、様々な試みをした。
「あぁ、あぁ、あぁ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
　少しずつ反応に変化が見られたが、まだ性的快感を感じていないようだった。
（ふぅ〜〜いきなりは無理かな？・・・後ろも挑戦してみるか？）
「どうだい？」
　永井は弘美に口づけをして聞いてみた。
「うん・・・指や舐めてもらってる時と、オチ××ンとは感じ方が違うみたい・・・気持ちはいいんだけど・・・これがそうなの？まだまだって感じ・・・）
「弘美ちゃん、お尻もいい感じだったよね？試させてくれない？」
「・・・・・・うぅ〜ん、イヤって言ったら・・・すぐにヤメテね！」
　永井は思いがけない承諾の返事に喜んだ。
（そうか・・・余計な知識が無いからか・・・普通は抵抗あるよね〜）
　永井は弘美をベッドの縁に上半身だけを上にし、脚は床に着くようにした。
　弘美のキレイな曲線を描く白く滑らかなお尻を目の前にし、優しく擦り始めた。
「あぁぁ・・・いぃ気持ち・・・」
　永井は菊状の蕾を舌先でくすぐるように舐め始め、淫壷に指を入れて愛撫した。
「あぁぁ〜〜〜いぃ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
（Ｇスポットを責めるのは、まだ先にして・・・今はお尻への警戒を解いて・・・）
　舌先を菊壷の中に入れ微妙に動かすと、弘美は喘ぎ声を大きくした。
　続いて指を少しずつ奥まで入れ、ゆっくりした速さで出し入れを繰り返した。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
（やっぱり、お尻だけだと反応が薄いなぁ〜）
　あまり最初から無理をするわけにはいかないと思っていたので、永井は、とにかく受け容れさせるだけでも・・・と思い、挿入することにした。
「弘美ちゃん、ゆっくり息を吐いて・・・そう〜力を抜いて・・・」
　肉棒を菊蕾に押し当て、ゆっくりと少しずつ挿入していった。
「うぅぅぅ・・・ふぅ、ふぅ・・・」
　きつそうな弘美の声が聞こえてきたが、どこまで行けるか続けた。
（こっちは完全な処女！やっぱり狭いなぁ・・・いぃ感じだけど・・・）
　永井は弘美の処女穴を犯している喜びを感じながら、奥まで挿入していった。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ〜ぅ・・・チョッと・・・はぁ、はぁ・・・チョッと待って・・・」
　弘美は大きく深呼吸を繰り返した後、続ける承諾をした。
「あぁぁ・・・ふぅ、ふぅ・・・奥の方で動かして・・・」
　永井は奥に挿入したまま、押し付けるように回転させたり、僅かに前後に動かしたりを、交互に繰り返した。
「あぁ〜あぁ〜あぁ、あ、あぁ・・・はぁ、はぁ・・・もっと動かして〜」
　永井は注意しながら責めるが、その後は、あまり進展しなかった。

　ふたりは、再度、浴室に行き、局部を中心に洗い流し、バスタブで憩いだ。
「ふぅ〜〜どうだった？少しは希望が持てたかな？」
「うん、少しだけど感じたし・・・もう少し続けてみたいけど・・・永井さんが迷惑じゃなければ・・・また、逢ってもらえます？」
　永井にしてみれば、中途半端な状態で終わるのは、プライドが許さなかった。
「勿論！弘美ちゃんには、前も後ろも可能性を感じるから・・・僕も頑張り甲斐があるよ！それと、後で・・・旦那が悦ぶこと、教えてあげたいけど・・・？」
「いいわ！教えて〜それと・・・永井さん、アレ、出さないけど、どうするの？」
「それも後で・・・だって弘美ちゃん、どうやって出るか知らないだろ？」
「うん・・・見たこと無いから・・・」
　ふたりは、ゆっくり休息を取り、再びベッドに戻った。
「旦那が悦ぶことと、僕のコレの中途半端さを解消することと同じだよ！」
「やっぱり〜そうかなって思ったけど・・・どうすればいいの？」
　弘美は好意を抱いている永井が懸命に努力してくれたことへのお返しを、これによって少しは返せると思っていた。
「全く知識が無いの？・・・ココから精液が出るのは知ってるよね？簡単に言うと、オチ××ンを擦ったり舐めたりして、精液を出させてあげればいいんだよ！つまり、男のイク〜って感じかな〜」
「この袋は感じるの？中に金が入ってるの？」
「弘美ちゃん、僕をからかってるな！中には金はありません！ここは、敏感だから・・・そぉ〜と舐めたり擦ったりすれば、感じるよ〜」
「じゃぁ、セックスしなくても、出せれば満足して、悦ぶってこと？」
「うぅ〜ん、そうじゃないけど・・・やっぱり、男は愛する女をイカして、その上で、自分も射精できれば・・・それが一番の悦びさ！」
「そう・・・でも、気持ちいいんでしょ？」
「そりゃあ、勿論さ〜今まで、旦那にしてあげてなかったのなら・・・今度、やってあげれば〜？でも、10年もどうしてるのかな？旦那さんは？」
「じゃあ、やってみるから、教えてね！」
　弘美は目の前のグロテスクとも思える肉棒を口に咥えることに抵抗はあった。
　でも、永井を悦ばせたいし・・・旦那の為にも懸命に頑張ろうと思った。

　永井が仰向けに寝ると、肉棒だけがそそり立っていた。
（アソコやお尻に入っている時にはかんじなかったけど、こうして目の前で見ると、結構、大きいし太いわ〜口に入るのかしら？）
　弘美は恐る恐る永井のそそり立った肉棒を握り、形を眺めていた。
「どうしたの？どうしたらいいか分からない？」
「うん・・・でも、やってみるから心配しないで！面白い形よね〜コレ！」
　括れて張ったカリの部分を舌先で舐めてみた。
（ふぅ〜〜無味無臭・・・よし！思い切って無我夢中でやってみるわ！）
　弘美は肉棒の亀頭部を上からパクリと咥え、口唇で扱きながら舌で舐め回した。
「あぁぁ・・・上手い、よ・・・弘美ちゃん、はぁ〜すごいよ・・・その調子・・・初めてなのに・・・僕の為に・・・はぁ、はぁ、はぁぁぁ・・・」
　永井は弘美の意外なテクニックに驚きながら、本当に感じていた。
　弘美は肉棒の裏筋を舐め上げたり、亀頭のカリを舐め回したりした。
「あうっ・・・い、いぃ・・・はぁ、はぁ・・・」
（うわぁ〜〜感じてくれてる〜いぃ気持ちなんだ〜うふっ・・・）
　弘美は楽しくなってきた。
　自分が好きな男を悦ばせることが出来るという満足感で嬉しくなっていた。
　玉袋を丁寧に舌で舐め、指で肉棒を擦り、再び亀頭から深く咥えた。
　ジュパジュパ・・・
　口唇と舌で肉棒を扱く速度を上げると、永井は堪らなくなってきた。
「あぁぁ・・・はぅっ・・・もぅ、あつぅ・・・い、イク、あぁ・・・イクよ〜〜」
　弘美は精液が口の中に飛び込んでくるのを構えて待った。
　ドク、ドク、ドクッ・・・
「あぅ、あうっ、あっ、あっ、はぁぁ・・・ふぅ、ふぅ、はぁ〜〜」
「・・・・・・ゴクッ・・・あぁぁ・・・ふぅ〜〜はぁ〜〜どうでしたか？」
「あぁ、ありがとう〜良かった！すごく良かったよ！」
　弘美は性感も少しは向上したし、フェラは上手くできたので満足だった。
　永井も弘美に本当の快感を与えられなかったことは残念だったが、前向きな姿勢がフェラに現れていたのを嬉しく思った。
「弘美ちゃん、これからだね？」
「うん！そう思うわ・・・わたし、セックス嫌いじゃなくなったわ〜」
「良かった！本当に・・・」
　ふたりは、重なり合って口唇を重ね、近い日の再会を約束した。

　それからのふたりは、密かに逢瀬を重ねていった。
　半年間の努力が報われ、弘美はオルガスムスを感じるようになり、それ以上に、後ろでもイクようになっていた。
　弘美が夫の為に始めた永井との関係の成果を、夫との関係に生かしたのかどうか・・・？
　ふたりの関係は、その後、どうなったのか・・・？