８．吉野 真由美（33歳）

　○○市は新興住宅地で発展してきた街で、首都圏まで１時間ぐらいの距離だった。
　真由美の住む家も、数十軒が区画整理された一角にあり、環境としては申し分の無い住まいだった。
　住民が憩える緑地公園やコンビニ、喫茶店などもあり、近くには大型のスーパーや保育園など、生活環境は良好だった。

　真由美の夫は都心の商社に勤務し、勤勉実直な男で大きな不満は無かった。
　結婚して９年、子供は小学校に通う娘がひとり、後は男の子が欲しくて毎晩のように励んではいるが、なかなか恵まれなかった。
　不満と言えば、男の子に恵まれないことと、毎晩のように励むセックスが、子作りの為だけの行為になり、快感とは程遠いものになってしまっていることだった。
（確かに男の子は欲しいけど、娘に恵まれてるんだから、もう充分だと思うけど・・・毎晩のように、ただ入れられて・・・射精されるだけじゃ・・・快感を楽しむ余裕も無いわ〜もっと楽しんでもいいと思うのに・・・ふぅ〜〜）
　そんな真由美の楽しみの一つは、近くの公園で読書をすることと、少し離れた私鉄の駅前のアスレチックジムに通うことだった。

　この日は、夫は取引先との商談会食で遅くなるということだったので、ジムを終えてから好きな本屋に寄った。
（なんとなく・・・視線を感じるんだけど・・・自意識過剰かな？）
真由美の顔は10人並みだが、ジムで絞った身体は熟した果実を凝縮した感じだった。
　前後左右、どこから見られても、それなりに自信を持っていた。
　本屋を出て街を歩き、ゆっくりと時間を楽しみながら帰途に着いた。
（やっぱり・・・誰かに？・・・気のせいかしら？欲求不満？）
　振り向いても誰も姿は見えなかったが、背筋からヒップにかけて何かを感じていた。
　いつも読書をする公園は、ひっそりと静まりかえり、人気も無かった。
（夜見ると、ちょっと怖いわね・・・ここは住宅街だからアベックもいないし・・・）
　真由美は小走りに自宅に向かった。
「キャッ！」
「イタッ！」
「す、すみません！」
「いえ、こちらこそ・・・あのぉ〜これ・・・」
　公園の角でぶつかった男は、持っていた本を真由美に差し出した。
「あれっ？それは・・・」
「そう、あなたの本だと思うのですが・・・駅前の本屋に置き忘れませんでしたか？」
「あっ！・・・そうです！わたしのです。本を探している時に傍に置いたまま・・・」
（あぁ、それで・・・視線はこの男の人だったんだわ・・・）
「声を掛けるタイミングを逸してしまって・・・帰り道が同じだったので・・・」
「そうだったんですか？本当にすみません・・・」
　真由美は本を受け取り礼を言った。
「奥さん、いつもこの公園で読書してますよね？」
「えぇ・・・」
「僕も仕事に疲れたときに、よく来るんです。この公園・・・その度に奥さんを見かけるので、声を掛けようと思うのですが・・・」
「そうだったんですか？いつも、どこで・・・？」
（ちょっと暗い感じだけど・・・インテリっぽい感じでいいわ・・・）
　男は公園の中に入って指差していた。
　真由美も後に続き、男の指差す場所に頷いていた。
「そうだったの・・・わたしがここだから・・・どうして気づかなかったのかしら？」
「奥さん、いつも真面目に本ばかり読んでらっしゃるから・・・」
「そうね・・・そう言えば、周囲を見渡すなんてしないわね〜うふっ！」
「こっちにはミラーの部屋があって、あっちには小さな彫刻も・・・」
「えっ？そうなの？ミラーの部屋って？」
　真由美は知らないうちに男に誘導されていた。

　男は真由美を薄明かりの街灯の外れた場所にある小さな建物に案内した。
「ちょっと暗くて・・・分からないわ〜」
「確か・・・この辺にスイッチが・・・」
　男は部屋の電灯のスイッチを押した。
「あっ、何〜これぇ〜？フフフッ、面白いわ〜」
「でしょう〜？本は僕も好きだけど、たまにはこうして笑ったり楽しんだり・・・」
「ホント！そうねよね〜毎日を楽しく生きなきゃ損よね〜」
　真由美が自分の姿をミラーに映している時、突然、灯りが消えた。
「あっ！ねぇ〜っ！灯りが消えたわ！スイッチは・・・」
「静かに！そのまま動かないで！動いたり騒いだら、意に沿わない荒事を・・・」
　男が真由美の肩を後ろから掴み、低く抑えた声で耳元に呟いた。
「ど、どうして・・・なんでこんなことを・・・？はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「僕は怪しい人間じゃありません・・・近くに住む山下と申します。自宅でイラストを描いて、毎日のように公園で見かけるあなたを・・・」
「じゃあ、どうして、こんな風に？や、ヤメテ！お願いだから・・・」
「あなたは、その先に住む吉野真由美さん・・・商社マンの夫と一人娘の母親・・・どうして言えますか？あなたを訪ねて告白すれば、受け容れてくれますか？主婦のあなたに・・・どうして想いを伝えられますか！？だから・・・いつもあなたを見ていたんです。でも、もう耐えられません！どうか、僕の想いを遂げさせてください！」
　そう言うと、山下と名乗る男は真由美の腋の下から乳房を掴み、
　片手をスカートの中に入れ、太股を擦り、締ったヒップを撫で回した。
「や・・・ヤメテ・・・はぁ、はぁ・・・」
「もぅ、ダメです！はぁ、はぁ・・・ほら、目の雨の鏡を見てください！奥さん、こんな素敵なスタイルだからいけないんです！ふぅ、ふぅ・・・さっき、言ってたでしょ！毎日を楽しく過ごそうって・・・奥さん、満足してます？ここを・・・舐めてもらってますか？」
　男は真由美のスカートの中に頭を入れ、下着の上から淫唇を擦りながら自慢のアップしたヒップを舐めた。
「はぁふぅ〜〜っ・・・はぁ、はぁ・・・」
（確かに・・・いくらスタイルを維持しても・・・夫は愛でてくれないわ・・・だからと言って、こんなことは・・・でも逆らうと、何をされるか・・・？）
　真由美は自分が犯されている姿を鏡で見ながら、死という文字が頭に浮かび、同時に、鏡に映った自分の姿に興奮を覚えていた。

　男は真由美の下穿きを引き下ろし、肌に直接触れてきた。
（どうしよう・・・？どうしてこの男について来たんだろ？自分の中に、ある種の期待感があったのかしら？だとしたら、わたしは・・・）
　男はスカートを引き下ろし、真由美の前に廻って淫唇を舐め始めた。
「イャ・・・ァァ・・・」
「ほら、奥さん鏡を見て！舐められてる奥さん、艶っぽいですよ！」
　真由美は閉じていた目を開き、薄暗い鏡の中の自分を凝視した。
　夫も舐めてくれない恥部を舐められ、下半身を露わにしている自分が映っていた。
（あっあぁぁぁ・・・久しぶりだわ・・・何年ぶりかしら？舐められるのは・・・はぁ、はぁ、はぁ〜あっ・・・いっ、いぃ〜〜あぁ・・・もっと、もっと舐めて〜〜）
　真由美は声には出せなかったが、久しぶりに舐められる快感を味わっていた。
「奥さんのオマ××コ・・・美味しいなぁ〜我慢しないで感じてください！」
　真由美は無意識のうちに両脚を開き、舐めやすいように突き出していた。
（いいぞ！その調子だ！これで最後まで・・・）
　男は喘ぎを堪える真由美を見て、さらに指を淫壷に入れて擦りながら舐め続けた。
「ぅぅぅぅ・・・・・・ぁぁあああっ、いっ・・・いっいぃぃ〜〜〜はぁ、はぁ、いぃ・・・」
　ついに真由美の我慢が切れ、喘ぎ声が漏れた。
「奥さん、あまり大きな声はダメですよ〜」
「はぁ、ふぅ、ふぅ・・・あぁ・・・でも・・・いぃのぉ〜〜〜はぁぁぁ・・・」
　男はアップした素肌のヒップを擦り、舌で菊蕾まで舐めた。
「はぁっ・・・ソ、コ・・・っ、あぁ〜〜ぃ、ぃぃ・・・はぁ、はぁ・・・いぃ〜わぁ〜〜」
　男は機は熟したと感じ、真由美の両手を鏡に付かせ、背後から肉棒を挿入した。
「う、わぁっ・・・あぁぁぁぁ・・・はぁ〜はぁ〜いぃ〜〜〜っ・・・はぁ、はぁ・・・」
　真由美のヒップを掴み、男は激しく腰を打ち付けた。
「あぁぁああああ〜〜〜っ・・・・・・ひぃっ、いっ・・・イッ、くぅううう〜〜〜」
「奥さん！僕も・・・イっていいですか？」
「あぁぁ・・・はぁ、はぁ・・・いぃわ！中に出して・・・もっと・・・あぁ〜〜〜」
　男は一気にラストスパートをかけ、真由美の淫壷に想いを放出した。
「あぁぁ・・・また、また、イクわ〜〜はぁあっ・・・イク、イク、イクぅううう〜〜」
「あっ・・・あぅっ、うっ・・・はぅっ・・・つぅぅ・・・ふぅ、ふぅ・・・はぁ・・・」
　男はそのまま真由美を背後から抱え、首筋に口づけをし呟いた。
「奥さん・・・まだ、充分にしてあげられてない・・・もっと優しく全身を舐めて・・・」
「はぁ、はぁ・・・もっと？・・・でも・・・わたし・・・」
「割り切って楽しまないと・・・気持ちよかったでしょ？だったら・・・」
（そうだわ・・・このままじゃ、ただ、年をとるだけ・・・イヤよ！このままなんて！）
「昼間、ここで会った時に・・・どちらかの家で・・・勿論、見知らぬふりをして・・・」
「そう・・・ね・・・、会った時が・・・後は、別々に・・・」
　真由美は男の提案を受け入れて帰途に着いた。

　自宅に戻った真由美は、急いでシャワーを使い、情事の痕跡を消した。
（さっきは・・・どうかしてたわ・・・今の幸せな主婦生活でいいじゃない・・・でも・・・良かったわ〜また、したい・・・あの人にも約束しちゃったし・・・）
　真由美は、その夜、夫を拒絶し、一睡も出来ずに朝を迎えた。
（ふぅ〜〜参ったわ・・・）
　翌日は一歩も外に出ることも出来ず、真由美は悶々とした一日を過ごした。
　次の日も、また、その次の日も・・・
（もう限界・・・やっぱり、一度点いた火は消せないわ！）
　夫では消せない淫欲の疼きに衝き動かされるように公園に出かけて行った。

　公園でいつものように座っていると、先日の山下と名乗る男が歩いてきた。
（あっ、あのひと・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・）
　真由美は男の姿を見た瞬間、身体の奥から沸きあがる興奮を感じていた。
　何気なくすれ違った男は、フッと呟いて真由美の家のほうに向かった。
「やっと会えましたね！嬉しいです・・・やっぱり素敵なオンナですね！」
「えっ？まぁ・・・うふっ！」
　真由美は、この時、初めて正気に戻ったのだった。
（あれっ？どうかしてたわ！あの夜から少しおかしかったのよね！ふぅ〜ぅ・・・何となく落ち着いたわ！やっと、いつもの自分でいられるわ！）
　真由美は男の後から、ゆっくりと自宅に戻った。

　家の中に入ると、まもなく男が裏の勝手口から入ってきた。
「どうしたんですか？やっと会えましたね！」
「えぇ、チョッと自分の中で整理を・・・」
　男は真由美の身体を抱き、口づけをした。
　真由美は舌を絡ませ男の身体に摺り寄った。
「今日は積極的ですね！時間をかけて奥さんを悦ばせたい・・・いいですか？」
「だから・・・公園に行ったんです。お風呂に入りますか？」
　真由美は、その場で衣服を脱ぎ、男の衣服も剥ぎ取るように脱がせた。
「奥さん・・・素晴らしいプロポーションですね！はぁ、はぁ、はぁ・・・」
「あなたのオチ××ンも素敵よ！元気に溢れ・・・早く食べたいわ〜」
　ふたりは浴室の中で泡にまみれて身体を擦り合わせた。
　真由美は男の肉棒をむしゃぶるように口に咥え、舌で肉棒を舐め回した。
「お。奥さん、そんなに吸われたら・・・あっ、あぁ〜あ、あ、あふぅ〜〜」
　男の言葉を無視するかのように、真由美は袋の中の玉も口に含み舐め回した。
「あつっ・・・っ、い、いぃ・・・ふぅ、ふぅ・・・」
　真由美は肉棒を咥え舌を絡ませながら、しなやかな手で扱き始めた。
「あっ、あっ・・・あぅ、っぁあっ・・・出る・・・うっ、あっ、イクっ・・・・・・」
　男は真由美の思いがけない積極的、否、妖しく淫欲に満ちたフェラに圧倒された。
「いいわ！出して！飲みたいの〜早くぅ〜出してぇ〜〜」
「でも・・・あうっ・・・あっ、もぉ・・・あぁ、イク・・・あっ・・・出るぅ・・・っ・・・」
　ドクドクと男の肉棒から出る白濁の粘液を口の中に受け止め、ゴクッと飲み干した。
「・・・・・・はぁ〜はぁ〜ふぅ、ふぅ・・・あぁ、スッキリした！それじゃ、今度はベッドで・・・わたしを舐めて！その後は・・・それで、ネッ！」
　男は真由美を抱きかかえ、ベッドルームに運んだ。

　真由美をベッドに仰向けにした男は、引き締まった真由美の身体を眺めた。
「浴室のあなたと先日のあなたは別人のようだ・・・」
「どっちのわたしがいいのかしら？」
「奥さんの胸・・・くっきりと盛り上がった膨らみが堪らない・・・締ったウエスト・・・均整の取れた肢体に欲情する・・・奥さんは、奥さん・・・魅力的な奥さんであることに変わりは無い・・・これで回答になります？」
「ふふっ・・・いいわ！さぁ、早く、来て・・・」
　両手を広げて迎える真由美に、男は欲望を剥き出しにして覆い被さった。
　適度の柔らかさを持った真由美の乳房を揉み乳首を口に含んで舐め回した。
「あぁぁぁ・・・いぃ・・・そぅ・・・あふぅ〜っ、あっ・・・はぁ、はぁ・・・」
　真由美は自慢の身体を開くと同時に、新しい自分を今、開いたのだ。
　男は乳房を舐めながら身体を撫で回し、その指は徐々に太股から奥へ近づいた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・あぁぁぁ・・・舐めて・・・はぁっ・・・弄って・・・」
「奥さん、素敵なお尻も舐めていいかい？」
「はぁ？・・・いぃわ〜全てを舐めて・・・感じたいの〜」
　両脚を大きく開いて真由美は男を誘った。

　男は真由美の股間に顔を埋めた。
　淫らに濡れて息づく妖しい口唇を左右に開き、男は白っぽく光る肉芽を舐め始めた。
　淫らな口唇の中の側壁を指で擦り肉芽を優しく舐めると、真由美はお尻をベッドから浮かせて悶え喘いだ。
「あっ、あぁ、あぁ、あぁぁぁ・・・いっ、いぃ〜〜はぁ、はぁ・・・あっふぅ〜〜」
　男は肉芽を吸いながら舐め、指を淫壷の中に入れた。
　淫壷の下部の肉襞を擦りながら奥まで愛撫し、奥から上部を擦るようにした。
「あぁ〜あぁ〜あっ、あ、あ、あぁぁ〜〜〜いぃ〜いぃ〜はぁ〜はぁ・・・」
　真由美の身体から汗が滲み、熱く火照っていた。
　男はさらに淫壷の奥から入り口近くまでザラザラした襞を擦った。
「あぁぁあああっ・・・・・・あ、いっ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・い、イキそぉ〜〜あぁ〜もっと、もっとぉ〜吸って！舐めて！あぁあああっ・・・イクぅううう〜〜」
　両脚を突っ張り、お尻を浮かせて身体を仰け反らせ、真由美は絶頂に達した。
「はぁ、はぁ、ふぅ〜ぅ・・・良かったわ〜あなたのも、もう大丈夫かしら？」
　真由美は男を押し倒し、股間に半ば萎えていた肉棒を口に根元まで含んだ。
　両手で男の胸や太股を撫でながら、肉棒を口唇で扱き舌をネットリと絡めた。
「うっ・・・うぅぅあぁ〜あぅっ・・・い、ぃぃ・・・はぁ、はぁ、あつぅぅ・・・」
　真由美の艶かしく動く舌の感触が、肉棒を復活させ、さらに膨張させていた。

　男は真由美の口から肉棒を抜き、真由美を上から抱きしめながら肉棒を挿入した。
「あぁぁ・・・ぁぁ・・・ぁぁ〜〜」
　真由美は深い溜息混じりの声を発した。
　男は挿入した肉棒を微妙に動かしながら、真由美の口唇を舌先で優しく舐め、豊かな乳房を手のひらで包むように揉んだ。
　乳首を指の間に挟み、下から包み込むように揉みしだいた。
「あぁぁ・・・温かいわ、あなたの身体・・・わたしの身体の芯を貫き、こうして全体を包み込まれると・・・ホッとするわ〜」
「もっと、自分を自分自身から解放したら・・・？」
「そうね・・・あぁぁ・・・でも今は・・・もっと貫いて！頭の中が真っ白になるまで・・・」
　真由美は男の背中に腕を回し、指に力を込めて抱き寄せた。
「あっ、あっ、あぁああああ〜〜〜そうよ〜もっと・・・っはぁ、はぁ、はぁ〜〜」
　男が腰を前後左右、不規則に動かし始めると、真由美は一気に昇りつめていった。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・いぃ〜いぃ・・・っぁあああっ・・・イッくぅううう〜〜〜〜」
　真由美の淫壷の激しい収縮に、男の肉棒も再び限界を迎えた。
「奥さん・・・あうっ・・・いっ・・・あぁ〜っ・・・うっ、うっ、うっあぁああっ・・・・・・」
　ふたりは、そのまま動かずに抱き合い、余韻に浸っていた。

　男と激しく淫らな情を交わした日から、真由美は周りを見る目が変わっていった。
　夫や子供たちとは、今までと変わらない愛情を持って接することが出来、主婦ではない自分自身に戻った時には、自分に素直に生きることが出来たのだ。
（最近は、主人も子作りを諦めて娘に愛情を注いでいるし・・・その分、わたしをオンナとして接してくれなくなったけど・・・仕方が無いわ〜でも・・・これで、幸せなら・・・それでいいのかも・・・わたしも・・・）
　真由美も自分の時間に、男との情交や趣味を楽しむことが出来たし、それは、自分自身のためだけでなく、家族の調和にも必要だと思っていた。
（恋人から妻・・・妻から母親・・・便利な主婦・・・個々の自立かしら？）

　山下と名乗る男が仕事の関係で遠方に越してからは、そのバランスが崩れてしまい、真由美は調和を保つ為にも代わりが必要だった。
　しかし主婦が淫欲の相手を探すのは、容易なことではなかった。
（あの男のように、全てを承知して接してくれる男は・・・なかなか捜せないわ〜）
　真由美は鬱々とした日々を過ごしていた。
　それでも公園での読書とジム通いで、少しは救われていた。
（何の為に・・・誰の為に・・・プロポーションを保ってるのかしら？ひたすら健康維持のため？そうね、身体を動かせば欲求不満の解消になるわ！）
　ジムでは、基本ストレッチから各部の強化を行ない、水泳は最後にやる場合と、そのままシャワーで汗を流して終わる場合があった。
「吉野さん、もう少し呼吸を正確に・・・ゆっくり吐いて・・・そう、そう・・・」
　最後のストレッチをやってる時に、インストラクターの尾形が声を掛けてきた。
　尾形は、各会員の状況を見ながら、インターバルを構成指導していた。
「吉野さん、最近、元気が無いですね〜無心でやらないと・・・何か困っていることがあれば、僕でよければ相談にのりますよ！」
　尾形は栄養学や運動生理学を専攻した専門家で、このジムでは、痩身アドバイザーとしても、主婦に人気があった。
　当の尾形は、女性には個人的な興味は示さず、仕事一筋という感じだった。
　身体は職業柄、鋼のように鍛えられ逞しいかった。
（カッコイイけど・・・女には興味が無いか・・・ふぅ〜〜）
「尾形さんに言っても・・・理解が出来ないと思いますし〜ありがとうございます」
「そう・・・女性の悩みかな？今日は、これで終わりだから・・・お茶でもと思ったんだけど・・・ふられちゃったなぁ〜」
「スミマセン！別に尾形さんには・・・今、シャワーで汗を流しますので・・・その後で、お茶でも飲みましょうか？」
「そう？無理しなくても・・・僕も今からシャワーを浴びて着替えますが・・・」
　ふたりは挨拶を交わし、シャワールームに向かった。

　真由美はシャワーを使いながら、尾形に冷たい態度だったと反省していた。
（イライラを尾形さんに向けたのかな・・・せっかく声をかけてくれたのに・・・）
　気遣ってくれた尾形に、そっけない態度で応えた自分を責めていた。
（今日はわたしが最後だなんて・・・日が悪いのかな？）
　身体にシャンプーを泡立たせていると、背後に人の気配を感じた。
　頭から泡立っていたので急には目が開かなかった。
「誰？誰か居るんでしょ？」
　真由美の問いに誰も答えず、泡だった背中が、がっしりした身体に包まれた。
「あっ！？だ、誰？何なの？」
　真由美は急いで顔を洗い振り向くと、尾形が黙って背中を抱いていた。
「お、尾形さん！何を！」
「吉野さんが心配で・・・僕じゃダメですか？」
「・・・・・・だって、尾形さんは女性に興味無いんじゃ・・・？」
「吉野さん、人妻だから・・・」
「人妻だって・・・主婦だって・・・オンナになりたい時ってあるんですよ！」
「じゃあ、今・・・今、真由美さん、オンナの真由美さんに・・・」
「・・・・・・・・・」
「いいんですね！？」
　尾形は無言の了解と受け止め、真由美の身体をキレイに洗い流し抱きしめた。

　真由美の頬に手を添え、優しく撫でながら尾形は口唇を寄せた。
　首筋から乳房、乳首を舐め、逞しい胸に真由美を包んだ。
「何かあったら僕に言ってください。真由美さんをずっと慕っていたんですよ・・・いけないことと思いながらも、あなたのことばかり想ってました」
「はぁ、はぁ・・・わたし、離婚できないけど・・・それでも、いいですか？」
「えぇ、あなたと、こうして時々でも情を交わせるなら・・・それだけで・・・」
　真由美は逞しい尾形の胸を擦って、頬を寄せた。
　尾形は真弓の身体を壁に寄せて身体を眺め、乳房を揉みながら呟いた。
「真由美さんのプロポーションは、バランスが良く瑞々しいですね〜」
　そのまま尾形の愛撫は真由美の恥毛から淫唇に移っていた。
　優しく淫唇を舐め、形の良いお尻を撫で回し、淫壷の中まで舌を入れた。
「はぁ、あっ・・・あぁ〜あぁ〜あぁあああっ・・・いぃっ・・・はぁ、はぁ・・・」
　尾形の頭を上から片手で抑え、自分の乳房を強く揉んで喘いだ。
「あぁはぁ〜ん・・・尾形さん・・・あぁ、あぁ・・・いぃわ〜」
　尾形の指が真由美の淫壷を素早く前後すると、身体を硬直させ昇りつめた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」
　尾形は真由美の興奮が鎮まらないうちに、真由美の片脚を持ち上げ、腰を少し落とし、肉棒を突き上げるように挿入した。
　逞しい腕で真由美のお尻を抱え、持ち上げた格好でズンズンと突き上げた。
「うわっ、あっ、あっ、うぅぅぅ・・・きついわ・・・あぁ、あぁ、ふぅ〜〜」
　尾形の肉棒の太さに真由美は呻きながらも快感を甘受していた。
（後で、見てみよう・・・すごいわ・・・きっと太くて逞しいのね！身体と同じで・・・）
　まだ見ていない尾形の肉棒を想像しながら、何度も昇りつめる真由美だった。

　しばらくの間、真由美は大きな快感に身動きできないでいた。
　それでも尾形の身体を壁側に寄せ、床に膝をついて顔を上げた。
（すごい・・・これで突かれてたの・・・ふぅ〜初めてだわ・・・美味しそう・・・）
　真由美は久しぶりに満足感を獲て、尾形の股間に聳える逞しい肉棒を頬ばった。
「あつぅ〜〜真由美さん・・・僕はいいのに・・・」
「ダメ・・・お互いに感じないと・・・悪いわ〜わたしだけ感じちゃ・・・」
　玉袋を舐め肉棒を扱き、太く存在感を誇示する亀頭を舐め回した。
「あぁぁぁ・・・うっ・・・あっ・・・あふっ・・・はぁ、はぁ・・・」
　尾形は身体を震わせて真由美のフェラを堪えていた。
「真由美さん・・・もう一度・・・」
「えっ？・・・じゃあ、今度は・・・後ろから・・・ネッ！」
　尾形は真由美の身体の背面を擦り、自慢のヒップを撫で回した。
「本当にキレイなお尻・・・適度に締って柔らかく・・・感じやすそうですね？」
「えぇ〜っ！？お尻は処女ですよ〜」
　真由美はアヌスを求められたと勘違いして答えた。
（お尻か・・・いいかも・・・真由美さんの初めての男になるかな・・・）
　尾形は黙って真由美の尻を開き、萎んだ菊のような穴を舐め始めた。
「はぁあっ・・・あぁっ・・・あふぅ・・・っ・・・いぃ・・・はぁ〜はぁ〜あうっ・・・」
　舌を淫壷に移し、指で菊蕾を擦り、少しずつ菊壷の中に入れたり出したりした。
「あっ、あっ、あっあぁぁ・・・ふぅ、ふぅ、いぃ〜い、いぃ・・・っ、あぁ〜〜」
　アヌスに指を入れられて弄られるのは初めての体験だったが、真由美は、その心地良さに酔い始めていた。

　尾形は真由美の尻を引き寄せ、淫壷に中指、菊壷に人差し指を入れ、Ｇスポットを擦りながら菊壷の中も同時に擦った。
「あぁ、あぁ、あぁあああ〜〜〜いぃ〜いぃ・・・イク、イク、イクぅううう〜〜」
　ふたつの穴を同時に収縮させ、絶頂に達した。
「す、すごいわ・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」
　尾形は真由美の落ちかかった尻を持ち上げて抱え、肉棒の先を菊壷に挿入した。
「うわっ！・・・・・・つぅぅぅ・・・ま、待って！はぁ、はぁ・・・まだ、奥までは・・・」
「ゴメン！キレイなお尻を感じさせてあげたくて・・・つい急いじゃって・・・」
「そのまま・・・ふぅ、ふぅ・・・少しだけ動かして、前も愛撫して・・・はぁ、ふぅ〜」
　尾形は亀頭だけを菊壷に入れたまま、指を淫壷に入れ再びＧスポットを擦った。
「あぁ〜あぁ〜いぃわ、いぃ〜〜」
　菊壷がキュッキュッと締り、亀頭を心地良く刺激した。
　尾形は少しだけ肉棒に力を込め前後に小刻みに動かし出した。
「あぁああああっ・・・い・・・ぃ、後ろ・・・が、いぃ・・・はぁ、はぁ、あぁ〜〜〜」
　何とも言えない快感が真由美の身体に浸透していった。
　尾形はなおも小刻みな挿入を繰り返し、限界に達し始めていた。
「はぁ、はぁ・・・真由美さん・・・僕も・・・ふぅ、ふぅ・・・イキそぉ・・・」
「あぁん、あぁん、あぁああっ・・・イって！はぁ、はぁ・・・わたしも、イキそう〜」
　尾形は一緒に感じあいたくて我慢をし、真由美の昇りつめるのを待った。
「あぁ〜あぁ〜あぁああああ〜〜〜〜い〜ぃ、イッ、イッくぅううう〜〜〜〜」
「僕も・・・あっ・・・イッくぅううう〜〜〜っ、あぁ〜あぅ・・・つぅ・・・はぁ〜ぁ・・・」
　真由美の菊壷が激しく収縮を繰り返し、尾形の肉棒を締め付けた。
　尾形は堪らず、一気に真由美の菊壷の中に白濁の粘液を放出した。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・初めてよ・・・こんなに感じたのは・・・ふぅ〜〜ぅ・・・」
「僕も初めて・・・こんなに興奮したのは・・・真由美さん・・・」
　ふたりはしばらく抱き合った後、再びシャワーで身体を洗い流した。

　その後の真由美と尾形の関係は密接になっていった。
　週に３回のジム通いの度に、ふたりは周囲の目を盗み淫交を重ねた。
　ジムの中や車の中、屋外でも、淫交できるならどこでも乱れた。
「後ろも深く感じるようになったし、わたしも工夫して尾形さんを悦ばせてる。もう、尾形さんとの関係無くして、生きていけないわ〜」
　お互いの生活をキチンと守り、真由美は良き主婦を演じ続けた。