10．企画政策課の優美

　街全体の情報化推進を目指して、新しいネットワークを企画する為に、優美は情報システム課や教育委員会との打合せを繰り返していた。
　37歳の優美は、今年度の人事異動で企画政策課の企画係長に抜擢され、張り切っていた。
　子供も大きくなって手が離れ、夫とはもう何年も性生活が無かった。
　係長になったと同時に、もう一度、自分を見直そうと思い、ジムに通って身体を引き締め、肌の手入れを行ない、ヘアースタイルも変え、５年は若返ったと周囲に言われていた。

「公共施設の光ファイバー網は出来た訳だし、教育ネットワークを３年計画で完成させ、１年目から実用的なコンテンツを作成して、利用価値を各方面に認知させるわ〜」
「Webサーバはリナックスの方がいいよね〜ＤＢも使用可能な環境を用意します」
「えぇ、そうしてください」
　情報システム課の担当者にサーバの新設を要請して、具体的なコンテンツ企画に入った。
「ダメだわ・・・どこまで考えればいいのか？教師の為のＤＢも必要なのか・・・」
　小・中学校の中で、Webに長けた教諭を選出して、打合せを行なうことにした。
「それじゃあ、明日の夕方、本庁に来ていただけますか？」
　電話で約束をして、その日は、それ以上考えずに帰宅した。

「最近、忙しくて・・・明日も夕方から打合せがあるので、夕食は店屋物でいい？」
「あぁ・・・いいよ、出前取るから・・・」
　相変わらず愛想の無い夫婦の会話しか無かった。
（少しは、きれいになった・・・とか、髪型が変わっていいよ・・・とか、無いのかね〜？
肌のツヤも若々しいし、ジムのおかげでヒップアップ、バストアップしたし・・・、あぁ〜〜ぁ、誰にも愛でてもらえないなら、虚しいわよねぇ・・・・・・）
　浴室で身体を洗い流しながら、自分の手で胸やお尻を撫でて溜息をついていた。
（気分転換で明日は黒のレースの下着をつけて行こう・・・）

　翌日、夕方の４時に会議室で先取した教諭を待っていた。
　コンコン・・・
「どうぞ〜」
「どうも・・・わたし、第三中学校の岩下 礼司と申します」
「わざわざお越しいただいて・・・企画政策課の清水 優美です。宜しくお願いします」
　名刺交換も終わって、テーブルを挟んで座った。
（いくつぐらいかしら・・・？ハンサムな先生ね・・・奥さん、いるわよね・・・）
（へぇ〜〜役所には珍しい美人の係長だな・・・身体の線もいいし・・・人妻だよな・・・）
　お互いに同じ印象を感じた初対面だった。
「つまり、今年度の終わりまでに、利用価値のあるコンテンツをひとつでもアップして、生徒や先生たちに使わせたい・・・ということですね？」
「そうなんです。３年後には幼稚園から高校まで、幅広く使えるネットワークにしたい。その第一歩を考えたいのですが・・・プランは山ほどあるんですが、何から着手すべきか、その辺のアドバイスと具体案を作成して入札を行ないたいのですが・・・」
「ふぅ〜〜大変ですね・・・」
　ホワイトボ−ドに書き出しながら意見の交換を行なった。
「チョット待ってください・・・」
　優美は席を立って何か確認をしているようだ。
「すみません・・・もう、７時過ぎで、残業してるとマズイのですが・・・」
「そうですか・・・役所も大変ですねぇ〜・・・そうだ、ネットカフェに行きませんか？」
「今からですか？遅くなると、まずくないですか？」
「いやぁ、どうせ、ひとり暮らしですから・・・軽く腹ごしらえしてから行きますか？」
「えぇ・・・ご結婚なさってないのですか？」
「はい、36にもなって独身だと、どこかに欠陥があるのかとか・・・遊び人だろうとか・・・いろいろに言われますが、確かに若い頃は自分で言うのも変ですがモテまして、ひとりに絞らず気楽にやってましたら、この齢になっちゃいまして・・・」
「でも、今は決まった女性がいらっしゃるんじゃ・・・？」
「いやぁ〜それが・・・その気になった時には、おじさんは相手にされず・・・参りますよ〜それより、係長さんはお帰りにならなくていいのですか？ 魅力的な奥さんの帰りが遅いと、ご主人は心配で仕方がないんじゃないですか？」
「係長さんは・・・止めて下さい。恥ずかしいですわ・・・それに、家のほうは・・・遅くなると言ってきましたから、ご心配なく・・・」
　慌しく片付けて、通用口から庁舎を後にした。

　礼司の車でファミレスに行って軽食を摂り、その後、郊外のネットカフェに向かった。
「参ったなぁ〜混んでますね・・・どうしますか？」
「意見の集約が出来てないから・・・それだけでも・・・」
「じゃぁ、喫茶店でも・・・」
　近くの喫茶店に入り、会議室の続きを行なった。
「それじゃあ、先生方の為のＤＢの構成は岩下さんの方で作成していただいて、わたしはWebカメラの設置と観察の基本プラン、運用計画を作りますね」
「次は、時間を気にせずにやりたいですね〜そうだ！清水さんさえよろしければ、土曜日にお互いに作成したプランの検討とネットでの調査をしませんか？」
「えぇ、土曜日はお休みですから、構いませんが・・・でも、どこでやりますか？」
「・・・・・・ネットの環境は僕の家でも充分だから、どうですか？」
「岩下先生のお宅ですか？」
「えぇ、気を遣わなくてもいいですよ〜どうせ、気楽な独身貴族ですから・・・ハハハ〜〜」
「それじゃあ、頑張ってやらないと間に合わないわね？じゃぁ、宜しくお願いします」
　礼司に自宅近くまで送ってもらい、少し離れた場所から徒歩で帰った。
（久しぶりに充実した時間を過ごしたわ〜役所の職員では、効率良くいかないわね・・・）

　土曜日までの３日間は忙しく過ぎていき、金曜日の夜、自宅で遅くまでまとめていた。
　土曜日の朝、10時の約束だったので、お昼頃起きだす夫と子供のために食事を用意し、テーブルの上にメモを残して出かけた。
　それでも、シャワーを浴びて髪を整え、気分の良かった黒のレースの下着に着替えた。
（まったく・・・明日は中学校の先生とネットワークのプランを打合せするから、午前中から出かけるって言ったのに・・・『あぁ、起きた時の飯だけ用意してくれ』って、それだけだもんね〜わたしは飯炊き女なのか？夫婦じゃないみたい・・・）
　昨夜の夫との会話を思い出し、ブツブツ言いながら岩下の家へと向かった。

　ピンポ〜ン・・・
「いらっしゃ〜い、時間通りですね〜どうぞ、お入りください」
　岩下の家は公務員用の官舎ではなく、新築のマンションだった。
「きれいなお部屋ですね〜やっぱり、おひとりじゃ勿体ないですね〜」
「そうですね・・・清水さんのような素敵な女性、どこかにいませんか？」
「口がお上手ですね〜」
「いえいえ、本音ですよ！清水さんは僕が知ってる女性の中でもトップクラスですよ〜」
「またぁ〜〜こんなオバサンを・・・喜ばせてくれて、ありがとうございます」
　内心、優美は本当に喜んでいた。
　最近では、こういう言葉を耳にすることは無くなっていたので、気分を良くしていた。
　出されたコーヒーを飲みながら談笑をし、お互いの作成したプランを交換した。
「どうですか？」
「そうですね・・・授業用の資料を格納して、すぐに引き出せるのもいいですね・・・先生方同士の意見交換の出来る掲示板もパスワード入室であれば問題ないし・・・これでいきましょう〜ありがとうございます」
「清水さんの運用プランも、これでいいと思いますよ〜テスト的に数箇所に絞ってるし、初年度は、冒険できませんから・・・後は、ネット電話のテストを早めにやればＯＫ！」
　ふたりは、肩の荷が少し下りたような表情で、お互いの顔を見合って笑った。
「それじゃあ、ネットで全国の同様なシステムを見てみましょう〜２年目、３年目の、基本プランも作成するんでしょ？それじゃ、参考に出来るところは保存して・・・」
　何点かハードディスクに保存したりプリントしたりして意見を交換した。

　夢中になってプランを検討し、時間が経つのも忘れていた。
「少し、休憩しますか？」
「えぇ・・・あぁ〜〜疲れたわ・・・」
「清水さんは、ネットをよく見ます？」
「えぇ、仕事に関係するものぐらいかしら・・・メールは毎日しますけど・・・」
「じゃぁ、動画が配信されるって知ってます？接続回線にもよりますが・・・」
「どんなものがあるんですか？映画とかコンサートとかですか？」
「じゃぁ、そこのアイコンをクリックして見ててください。紅茶でも淹れますから」
　岩下がキッチンに向かうと、優美は言われたアイコンをダブルクリックして開いた。
　小さなウィンドーが開いて、若い女性がシャワーを浴びていた。
　ノーカットの全裸で胸も股間も丸見えだった。
　最初は目を反らせた優美だが、男女の絡みが放映されると、見入ってしまっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ〜岩下さん、こんなのを観てるんですか？ 少し、岩下さんが分からなくなったわ〜でも、これ、本当にしてるのかしら・・・？」
「本当に、今、やってる中継ですよ〜」
「えっ？！あぁ、岩下さん・・・こ、これって、違法じゃないの〜？」
「えぇ、そうかもしれません・・・でも、本人たちも承知の上で流してるんですから・・・」
「そう・・・・・ぅわぁ〜っ、す、すごぉ〜ぃ・・・はぁ、はぁ〜あんなこと・・・して・・・あぁ〜」
「清水さん、初めてですか？こういうのを見るのは・・・？ ネットワークをやる以上、外にも接続しますから、見ておいた方がいいですよ」
「えっ、えぇ〜そうね・・・でも・・・あぁ・・・はぁ〜はぁ〜はぁ〜」
　運ばれた紅茶にも手をつけず、頬を紅潮させ息を荒くして見入っていた。
　優美の手は自然と胸元に伸びて、ボタンを少し外してレースの黒いブラに手を入れた。
　ジムで締まった身体を誰かに見てもらって誉めてもらいたい気持ちが燻って、欲求不満気味だった優美には刺激の強すぎる映像だった。
「うっ、わぁ〜あああああ・・・ふたりで・・・えっ？前と後ろに・・・？入るの？・・・うわぁ〜」
　礼司の存在を忘れたかのように夢中になっていた。
　礼司は優美の横に座わり、ネットに夢中になって少し開いた膝の内側に手を入れた。
　反射的に優美は膝を合わせたが、その時はもう礼司の手は優美の太股を這っていた。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・あぁ〜ふぅ〜ぅ・・・あぁ〜ぁ・・・あぅ、っ、はぁぁ〜〜っ・・・」
　優美の潤んだ瞳を見遣りながら、太股の奥まで指で擦ったり突くようにした。
「あぁぁ〜うっ・・・はぁ〜〜、ダメ、よ・・・岩下さん、わたしは、人妻・・・あぁ〜〜」
「奥さん・・・いや、優美・・・人妻でも、構わない・・・ほら、ここも濡れてる・・・」
　下着の上からワレメを押しながら、優美が濡れていることを強調した。
「そ、それは・・・あなたが、こんなのを・・・あぁ〜ぅ、見せるから・・・はぁ〜〜ぁっ・・・」
「そうじゃなく、優美も、本当はコレが欲しいんだよ〜」
　そう言って、優美の手を自分の股間に持っていき、昂った肉棒を握らせた。
「えっ！？あっ！・・・そんなぁ〜熱いわ〜堅くて・・・太い〜〜あぁ〜わたし・・・あぁ〜〜」
「ネットの男女より激しく愛し合いたい・・・艶っぽい優美を見たい・・・」
　優美は現実の世界から引き離され、甘美で淫らな時間の中を彷徨っているようだった。

　岩下は優美のブラウスのボタンをひとつずつ外した。
「素敵な黒のレースですね・・・優美さんには良く似合う・・・若々しい乳房がこぼれそう・・・」
「あぁん・・・イヤァ〜〜」
（岩下さん、下着が似合うって誉めてくれたわ〜〜嬉しい・・・下もお揃いなんだけど・・・）
　恥らうような仕草を見せながら優美は椅子から立ち上がり岩下の胸に抱かれた。
　岩下はスカートの留め金を外して優美の足元にストンと落とした。
「うっわぁ〜〜ぁ・・・感激だなぁ〜黒のレースの下着・・・素敵過ぎるよ〜優美さん」
　岩下は優美の身体を少し離して前から眺め、ぐるりと優美の身体を360度鑑賞した。
「優美さん・・・堪らない・・・こんなに素晴らしい身体・・・服の下に隠しては勿体ないです。いつも、ご主人は、この美しい身体を抱いてるんですか？」
「もう〜誉めすぎよ〜言っておくけど、主人とは、もう、してないの〜」
「えぇ〜〜っ！そうなんですか〜？僕がご主人なら毎晩、毎朝、愛しちゃうけどなぁ〜」
「岩下さんだって、すごいオチ××ン、持ってるわ〜」
「あぁ、これなんか、優美の素晴らしさに比べたら・・・粗末なものですよ〜」
「そんなことないわ・・・素敵よ〜〜」
「優美に誉められると、その気になって、もっと大きくなっちゃうよ〜」
　本当に１回りも２回りも太く長くなって血管が浮き出てるように見えた。
「わぁあ〜〜〜すっご〜〜ぃ・・・あぁ〜〜触りたい・・・」
「僕も・・・早く、優美に触れたい・・・その引き締まったナイスボディを見せて・・・」
　優美は黒の下着を丁寧に脱ぎ、37とは思えない瑞々しい肢体を露わにした。

　岩下は優美の身体を軽々と抱えベッドまで運んで優しく寝かせた。
　岩下は暫く優美の肢体を眺めた後、手のひらで味わうように身体中を撫で回した。
「あぁ〜あぁ〜はぅ、っ・・・あぁ〜〜ぁ・・・ねぇ〜わたしにも触らせて・・・」
　岩下は下半身を優美の顔の上に移動させ、優美の潤い溢れるワレメに自分の顔を置いた。
「わぁ〜目の前で見るとなおさら大きく感じるわ〜すごく堅い・・・あぁ〜舐めちゃお〜」
「うっ・・・あぁ〜〜ぁ・・・優美の可愛い口で舐められてると思うだけで・・・あぅ、っ・・・」
　優美はソフトクリームを舐めるように、下から何度も舐めあげ、カリで舌先が止まった。
「あぁっ・・・あぅっ・・・そこ・・・っぁあああっ・・・あぁ〜〜」
　岩下は優美の太股を広げ、ワレメからお尻の穴まで舌先で舐め、指でクリを擦った。
「あぁぁああああっ、っ・・・いっ、ぃぃ・・・ぃやぁ〜そこは・・・あぁう、っ、いぃ〜〜」
「優美のオマ×コ、きれいだよ・・・あぁうっ・・・お尻の穴も・・・可愛い・・・あぁ〜優美〜〜」
「わたしも・・・袋も・・・お尻も・・・舐めちゃう〜〜」
「おぉ〜〜っ、優美・・・そこは・・・あっ、うっ、はぁ〜〜ぁ・・・」
　ふたりとも、淫欲の堰を切ったように、淫らな高波に互いの下半身を晒し貪りあった。
　優美のゴムマリのように弾む乳房を舐め回し、引き締まって括れた腰を擦っていたが、我慢できずに岩下は肉棒をワレメに挿入した。
　優美も早く入れて欲しくて尻を浮かせて誘い、肉棒の先を淫壷に感じると、吸い込むようにして締め付けた。
「うぅっ、ぅううううっ、あぁ〜〜優美・・・キツゥ〜〜ィ・・・あぁ〜〜いぃ〜〜」
　異常な雰囲気に燃え上がるふたりは、アッと言う間に昇りつめてしまった・・・。
「はぁ、はぁ、はぁ〜〜ぁ・・・ダメよ〜〜もっと、もっとぉ〜〜お願い〜〜」
　岩下も興奮の中にあり、続けざまに優美の身体を隅々まで舐め、弄り回した。
　生真面目な人妻が一旦、堰を切ると、これほど乱れるものなのか・・・。

　夕方まで、飽くことなく淫猥な行為に耽り、息も絶え絶えになるまで淫悦に没頭した。
　夕陽が沈む頃には、優美は真面目な人妻、母親の顔となって我が家の扉を開けた。
　相性というのが性行為にもあるのなら、それは正しく、このふたりのことだろう・・・。

　無論、業務は間違いなく推進し、最低、週に一度は絡み合って淫欲世界に我を忘れた。
　その両極端な自分を曝け出すことが、優美には最高の活力源となったようだ・・・。
　新しい扉は開かれたばかり・・・
　市役所での優美の働きは、今、始まったばかりだった。