５．秘書課の佐和子

　庁内一の美人と評判の高い北野 佐和子は、今年から秘書課に配属された。
　新しい市長のご指名だとの噂だが、真偽ほどは不明だ。
　佐和子は市の美人コンテストでグランプリを獲り、翌年、入庁した。
　最初の頃は、配属先に男性職員が集まり仕事にならないほどだったが、市内の大手会社の社長の息子と結婚すると、誰も騒がなくなった。
　結婚と同時に役所を辞めて欲しいと社長の息子は佐和子に言ったが、佐和子は、まだ、家の中に納まりたくないと言って続けることになった。
　まだ、25歳の佐和子は、人妻という雰囲気は無かった。
　市長が何故、佐和子を指名したかと言うと、当選して初めて役所に来た時に、ひと目で気に入ったということだった。
さらに、結婚したばかりだと聞かされると、
「尚更、結構・・・若くて美しい人妻・・・最高じゃないですか！」
　そう言って、佐和子を秘書課に配属し、自分の予定の管理まで担当させた。

　市長はまだ48歳という若さで、中央の省庁を辞め、初めての市長選で当選した。
　これと言って特別なＰＲ要素の無い市に、江戸時代の宿場町を復元させ、観光誘客に力を入れ、市の収入を増やしたいと公約に掲げていた。
　就任以来、商工観光課と広報課の課長や補佐たちと連日の打合せを行ない、本気で次年度の予算化を考えているようだった。
「佐和子君、執務室に来てくれ」
　市長からの内線呼び出しだった。
「大変ね〜市長ったら、あなたばかりに仕事をさせて・・・」
　周囲の課員たちは、あまりの市長の対応に、同情するようになっていた。
「平気よ！父親と年齢が変わらない単なるオヤジよ〜ヘヘヘッ・・・」
　執務室に入ると、市長は模型を前に悩んでいるようだった。
「あぁ、ちょっと、見てくれ・・・計画中の宿場町だが、土地の確保は問題ない。だが、どうしても、その土地に建てる宿場が・・・どうも、納得できないんだ」
「わたしなんかに、意見などありません。課長たちが考えてらっしゃるのに・・・」
「いや、彼らは僕の目を気にして正直な感想を言わないんだ。だから分からない。君のように、若くて気丈夫な女性なら、正直に言ってくれるだろう？」
　佐和子は、そこまで言うのなら・・・と、模型を見渡してみた。
「よろしいですか？」
「おお、構わないよ〜意見を言ってみたまえ」
「正直に言って、どこに魅力があるのか分かりません。テーマパークと同次元で考えるのなら、あまりにも遊び心が無いような気がします」
「ふぅ〜ん・・・そうか〜なるほど・・・集客しても楽しめなければ、意味が無い・・・か」
「えぇ、しかも、集客するには、魅力が無さ過ぎる気がします。ひとつは、駅から遠いのに駐車場が無い。シャトルバスだけでは誘客できません。ふたつめは、形だけの再現で、現実味が無いということ。これは風景ですか？ みっつめは、この宿場町を歩いたメリットが無い。仕掛けが乏しくてつまらない。まだ、ありそうですが・・・、これでは実行レベルの企画にはなっていません」
「やっぱり、君を秘書課に配属して正解だった。以前から、君を買っていたんだ」
「えっ？」
「君が結婚しても役所を辞めないと言ったことは、君自身の為にも正解だったね。君の役所での働きぶりや、企画能力に優れていることは聞いていたんだよ」
「どうして、ですか？」
「君のお父さんとは古い知り合いで、市長選に出る時に相談して・・・その時から〜」
「そうだったんですか？わたしは、市長を誤解していました・・・すみません！」
「いや、いいんだ・・・君が美人で魅力的なことは事実だし、僕も男だからね、君のような素敵な女性と一緒にいたいと思うのは、正直な気持ちだね。ハハハ・・・」
「ホント、正直ですね〜でも、そんな正直な市長、市長としてではなく、男性として、わたし、とても魅力を感じます」
「それでは、これからも、よろしく頼むよ！」
「はい、分かりました」
　市長の執務室を出る時、佐和子は妙に嬉しくて気持ちが充実していた。

　社長の息子と結婚したのは、グランプリを獲って有頂天になっていた時に、言い寄ってくる男の中で一番の金持ちを選んだだけで、それ以上の理由は無かった。
「市長って・・・魅力的な野心家って感じで、素敵だわ〜」
　佐和子は恋愛経験が皆無に等しかった。
　何故なら、外見のおかげで言い寄られるばかりで、自分から恋する必要もなかった。
　だから今、佐和子は自分が人妻でありながら、危険な状況にあることに気づかなかった。
　今日もまた、市長からの呼び出しがきた。
「市長、お呼びですか？」
「うん・・・先日、君の感想を聞いて、具体的に検討してみたんだ。そこで、君は君独自で発想を膨らませて、具体的な実行プランを作成してほしい」
「でも、時間がありませんわ・・・」
「だから、君を秘書課から市長室付き秘書という立場に変更した。人事課はＯＫだ」
「それでは、わたしは、どこで仕事をするのですか？」
「もちろん、ここだ。そこに机と椅子を用意した。どうかな？」
「分かりました。頑張らせていただきます」
「但し、僕のスケジュールも管理してもらうよ〜いいね？」
「はい・・・」
「予算書と設計書、その他、必要な書類のコピーはそこに全て揃っている」
　佐和子は自分の直感を信じて検討を始めた。
　市長は佐和子を眺めていた。
（佐和子は、整いすぎている・・・少し、常識とは違うところが無いと面白くない。身長、体重、スリーサイズ、顔、知性、何もかも揃いすぎだ・・・）
　佐和子は市長の期待に応えたい一心で、懸命にプランを具体化していた。

　１週間が過ぎ、大筋がまとまってきた時に、市長と視察旅行に出かけた。
　成功事例のテーマパークや伊賀の里まで視察し、宿場町のプランと比較検討を行なった。
　夜は宿泊したホテルで市長と一緒になって細部の構想を打合せし、昼は視察とメーカーの事業部に訪問し、システムの構築を検討した。
　予定の最終日に時間がとれ、温泉に浸ってやっと生気を取り戻した感じだった。
「お疲れさん・・・疲れただろ？」
「市長の方こそ、お疲れじゃないですか？肩を揉んで差し上げます」
「ありがとう〜交代でやろうか？」
　佐和子は市長の肩を揉み解し、ベッドに寝かせて腰も揉んだ。
「市長、いかがですか？」
「あぁ〜君のような最高の女性にマッサージしてもらうと、かえって凝っちゃいそうだ」
「そうですか〜？それじゃぁ、交代ですよ〜約束です」
　市長は佐和子の肩から背中、腰から脚と順番に揉み解していった。
「お上手ですね〜市長。商売換えしても食べていけますよ〜」
「そうかい？君ほどじゃないよ・・・」
　浴衣の上から手のひらに感じる佐和子の肉の感じは、市長をひとりの男に変えていた。
　ゆったりと揉み解された佐和子はウトウトとし始めていた。
　足首を揉みながら素肌に触れ、脹脛から太股の裏側まで吸い付くような肌触りだった。
　優しく擦りながら佐和子の性感帯を探り、指で弱く押しながら佐和子の脚を賞味した。
（素晴らしく美しい脚だ・・・膝から上の大腿部が長い・・・長い脚の特徴だ）
　浴衣を少しずつ捲り上げ、太股から急カーブで盛り上がった白い尻が露わになった。
　触れるか触れないかという微妙なタッチで尻を包み撫で回した。
（堪らない・・・この整いすぎた佐和子のイレギュラーは、この尻にしよう〜アナルセックスを覚えさせ、常人とは違う悦びに夢中にさせ、不完全な女性にしよう）
　整いすぎた完全な女は、自他共に飽きてしまう・・・佐和子の為にもそれがいい。
　勝手な理屈で自分を正当化しているのか？
　そう信じきる市長は、盛り上がった谷間を広げ、佐和子の菊の蕾みを剥き出しにした。
　舌で舐め始めた時、佐和子が目覚めた。
「し、市長！な、何をしてるんですか？あぁ〜〜どこを、舐めて・・・はぁ〜ぁ・・・」
「佐和子が魅力的過ぎるから・・・君のオシリは特に男を惑わせるよ」
「あぁ、でも、ヤメテください！・・・あぁ、あぁ・・・いぃ・・・ダメ・・・」
　佐和子の微弱な抵抗など無視して市長の愛撫は続いた。
「市長・・・あぁ〜いぃ〜・・・市長、わたし・・・市長を・・・あぁ〜〜」
「佐和子・・・愛してるよ〜」
「でも、わたし、人妻なんです・・・どうしましょう？」
「僕は独身だから問題は無い。君もご亭主と話し合って離婚すればいいだろ〜」
「えっ！そんなに簡単には・・・」
「君は今の亭主と僕とどちらに魅力を感じるか？良く考えてみるといい・・・」
　佐和子は一瞬の躊躇いを見せたが、市長の思惑通りになった。
「市長・・・」
「市長じゃなく、名前で呼んでくれ〜」
「翔・・・それでいいんですか？」
「いいよ〜佐和子・・・今から、君は僕だけの女になるんだ。いいね？」
「はい・・・」
　その夜、佐和子は初めての悦びを覚え、市長の期待以上に淫らな女に変わっていった。

　視察から戻ってからの佐和子は精力的に業務を推進した。
　マスコミも上手く活用し、旅行者との提携や３Ｄ体験ソフトの開発など、毎日が24時間では足りないほどの日々を送った。
　おかげで、夫の父親の反感を買い、息子とは離婚させられた。
（ラッキー〜こちらから申し出るのは、気が重かったから、良かったわ〜これで・・・あの方と毎日でも乱れることが出来るわ〜）

　市長の執務室では、毎日、市長と佐和子の狂宴が繰り返されていた。
　お互いの仕事の合間を見つけては、絡み合っていた。
「ここは鍵も掛かるから、完全な密室ね〜」
「佐和子は本当に好きだなぁ〜」
　朝から市長の肉棒を咥え、当たり前のように新鮮な精液を飲み干していた。
「だって〜あなたが目覚めさせたんですよ！オシリの味も・・・」
「それで今まで以上に悦んでいるんだから、いいじゃないか。僕も元気が出るし・・・でも、君が止めたいのなら、もうしないことにするけど・・・」
「あら？あなたって結構、意地悪なのね〜益々、好きになってきたわ〜」
　ふたりは結婚をしないまま、仕事を優先した関係を維持しようと努めた。

　朝は白濁の精液を飲み干し、昼は市長に跨りオマ×コを潤し、夕べにはアヌスに悦びを与える・・・と言った具合で、仕事と相乗効果で満喫した。
　公務で外出すれば、移動の飛行機や新幹線、宿泊先のあらゆる場所で淫交した。
「毎日、どこでも淫らになれるから、仕事も進むのよ！」
（このままじゃ、こっちの身が持たないなぁ〜仕事は大成功だが、誰か勢力抜群の男を探して３Ｐを勧め、半分負担してもらおうかな・・・ふぅ〜ぅ！）
　さすがに野心家の市長にしても、佐和子の急激な変貌についていけなくなっていた。

　市長の思惑以上に、佐和子は自分の美と淫を武器に、この市を発展させていった。
　次の市長は、20代の才色兼備の佐和子で間違いないだろう・・・。