９．駅前再開発特別委員会の萌美

　関東圏では、ここのところ再開発ラッシュが続いていた。
　この街も例外ではなく、新旧の建造物が混在する駅前は、災害時を想定すると、早い時期の再開発が必要だった。
　区画整理も併行して実施する為に特別委員会という形で課に縛られない組織が発足した。

「萌美さん、どうしますか？模型を作るか、ＣＧでシミュレーションを制作するか？」
「後々を考えれば、ＣＧでデータを入力しておけば、修正対応が楽ですよね〜？」
　男は建設コンサルタント会社の課長で生田 大、広域をカバーする会社の社員で、以前からの出入り業者だった。

　実は、生田とは昨年、私生活で接点があった。
　住まいのある街の自治会の集会で、防災訓練の時に出会っていたのだ。
「すみません〜この発電機を動かしてもらえますか？」
「あぁ、僕がやりますよ〜奥さんは、三角巾の方をお願いします」
　この会話がふたりのファーストコンタクトだった。
　９月１日に防災訓練を行ない、集会所で備品の片づけをしていた。
「生田さん、今日は助けていただいて、ありがとうございました」
「とんでもない。あれは、最初から男がやるべきですよ〜」
　萌美は生田の溌剌とした行動力に、最近は家の中でゴロゴロしている夫には無いものを感じ、自治会の活動にもっと積極的に参加しようと思った。
　萌美の夫は38歳の働き盛りだったが、最近は体力の衰えと共に妙に年齢を感じさせていた。
3　3歳の萌美には、夫とそんなに年齢差の無い生田は、魅力的に映っていた。
「奥さん、今日はもういいですよ〜後は僕がやりますから・・・」
「えぇ、でも・・・」
「ご主人に叱られますよ〜早く帰らないと・・・」
「えぇ〜っ！生田さんこそ、奥さんが首を長くして待ってるんじゃないですか？」
「ハハハ・・・うちは、子供も女房も僕も、みんな干渉しあわない妙な関係だから・・・」
「じゃぁ、みんな、どこで何をしてても、知らないんですか？」
「そうそう、用事があるとき以外は、無関心で・・・」
「へぇ〜〜それも、新鮮でいいかもしれませんね〜」
「いやぁ〜家族じゃないみたいですよ〜奥さんとこは、ご主人とふたりだから、いつまでも新婚気分じゃないんですか？」
「まさか・・・お互いに仕事を持ってるから、最近は、会話も噛み合わなくて・・・」
「さぁ〜これで終わりです！今度は、来月の秋のスポーツ大会ですね〜ヨロシク！」
　生田も仕事を持ってやってるのに女性的な優しさを感じさせる萌美に惹かれていたが、軽はずみな行動は、お互いの家庭崩壊を招きかねないと、努めて無関心を装っていた。

　２週間ほど経った金曜日の夜、翌月のスポーツ大会の打合せがあった。
　出場選手の種目整理と細々とした準備で、忙しくなりそうな状況だった。
　偶然というものは、上手く巡ってくるものだと思う。
　生田の家では、奥さんが今日から日曜日まで実家の用事で不在、さらに、子供は、キャンプに出かけて、この日は、独身状態だった。
　萌美も出来すぎの偶然だが、会社の慰安旅行で夫は日曜日まで不在だった。
「奥さんも？」
「えっ？生田さんも・・・おひとりなんですか？へぇ〜〜偶然ですね〜」
　この会話を交わした直後から、ふたりは落ち着きを失い始めていた。
　同じ意識をお互い知らないまま持ち、考えれば考えるほど鼓動が高まっていった。
　集会所で書類の整理を終え、時間も９時を回っていた。
「生田さん、夕食は終わったんですか？」
「いえ、仕事を終えてから、ここに直行したもんで、コンビニ弁当でも買おうと・・・」
「そうですか・・・もし、宜しければ・・・ひとり分もふたり分も同じですから・・・」
「えっ？」
「ですから・・・宜しければ、ご一緒に食べませんか？」
「えぇ〜っ！いいんですか？ご主人のいない時に、伺っても・・・？」
「フフッ・・・夫がいる時は、逆に言えば無理ですわ〜」
「そりゃそうですね〜ハハハハハ〜〜〜」
　お互いの胸のうちは隠したまま、何もないような会話をして萌美の家に向かった。

「静かな所ですね〜この辺は・・・」
「えぇ、夜のなると人通りも無くて、寂しいくらいなんですよ〜」
「飲み物は、何がいいですか？」
「はぁ〜」
「遠慮なく言ってください〜ご自分の家のつもりで、寛いでくださいね〜」
「それじゃあ、ビールをいただけますか？」
「はい、只今〜」
　乾き物のツマミとビールを持ってきて、萌美は生田に酌をしてキッチンに戻った。
（マズイなぁ・・・その気になって問題になったら・・・）
　生田はビールを飲みながら萌美の姿を見遣っていた。
（子供がいないせいか、身体の線が崩れてないなぁ〜いい身体してる・・・）
　股間を膨らませて萌美の裸を想像していた。
（引き締まった足首・・・アソコの締まりもいいのかな〜お尻がキュッとして・・・あぁ〜〜）
「お待たせしました。あまり時間をかけられないので、簡単ですが・・・」
「いやぁ、とんでもない！ご迷惑をかけて、すみません〜」
　来月の大会の話しや仕事の話などしながら、食事を終えた。
「ご馳走様でした」
「いいえ〜お粗末でした・・・コーヒーでも、いかがですか？」
「ありがとうございます。いただきます〜」
　片付けを手伝いながら一緒にキッチンに運んだ。
「いいんですよ〜生田さん、座ってらして・・・」
「これぐらいしないと、バチが当たりますよ〜」
　萌美は洗いながらコーヒーの準備をし、生田は残りの食器を片付けた。
「これで最後です。洗うの手伝いましょうか？」
「いえ、大丈夫ですから・・・」
　生田はリビングに戻らず、萌美の後姿を眺めていた。
「もう〜戻っていてください・・・恥ずかしいわ〜」
「奥さん・・・スタイル抜群ですねぇ〜」
「えっ？イヤだわ〜どこを見てるんです？」
　生田は萌美の裸のエプロンを想像してドキドキしていた。
「奥さんのエプロン姿・・・素敵ですね・・・」
「もぉ〜〜ぉ」
　萌美は振り返って笑いながら、生田を見た。
　ボォ〜とした表情で萌美を見る生田の股間が前に突き出すように膨らんでいた。
「キャッ！・・・生田さん・・・それ・・・」
　萌美は生田の股間を指しながら顔を真っ赤に染めていた。
「あっ！いや、その、これは・・・・・」
　股間を慌てて押さえた生田だが、どうにも言い訳のしようが無かった。
　萌美は生田に近寄り顔を見つめた。
「生田さん、わたし、そんなつもりで夕食に誘ったわけじゃ・・・」
「すみません・・・以前から、奥さんのこと素敵だなぁ〜と思っていたので・・・つい・・・」
「わたしも、生田さんには好意を抱いていたんですよ〜でも・・・」
「そうですよね〜そうなったら、お互い、家庭があるから・・・マズイですよね」
「ウフッ・・・それで、どういうことを想像してたんですか？」
「あぁ、いやぁ、その〜・・・奥さんの裸のエプロン姿を・・・」
「えっ！まぁ〜〜男の人って、どうして、そういう格好に憧れるのかしら？」
「でも・・・奥さんは、間違いなく似合うと思いますよ〜」
「そうかしら・・・？やってみたことないから・・・それはそうと、そこは？」
「まだ、落ち着かないみたいで・・・本当に、そんな格好、したことないんですか？ 勿体ないなぁ〜奥さんも、新しい自分を発見できるかもしれないのに・・・」
「奥さん・・・じゃなくて、萌美って呼んでください。どうも、奥さんと言われると、こうして何も無くても悪いことをしてるように感じて・・・」
「萌美さん・・・今日だけ、ふたりの秘密にして・・・・・・ダメですか？」
　生田は萌美の手を取り膨らんだ股間に押し付けた。
「僕は、もう、気取って我慢しない！こんなになって・・・萌美さんに魅力を感じて〜」
　萌美は手を放そうとしたが、生田の力でさらに押し付けられていた。
（どうしよう？今すぐ、しゃぶりつきたい気もあるけど・・・一度越えると・・・あぁ〜ぁ・・・）
「それじゃぁ、裸のエプロン姿だけでも・・・見せてもらえませんか？ それ以上は望みませんから・・・もう、我慢できなくて、襲いかかっちゃいそうで・・・」
「襲われるより、エプロン姿の方が・・・。本当に、それ以上はダメよ！」
　萌美は洗面所で服を脱いで、エプロンだけを身につけて出てきた。
「うわぁ〜〜〜素晴らしい・・・やっぱり、萌美さんのお尻って、キュッと盛り上がってた。想像以上だ・・・ウエストの括れもそそるなぁ〜乳房も零れそうじゃないですか〜」
「イヤ〜そんなに見ちゃぁ〜〜恥ずかしいわ・・・」
　萌美はその格好のまま、食器の片づけを続けた。
　微妙な動きを見せる萌美の尻に引き寄せられるように生田は萌美の背後に寄った。
　スベスベとしたきれいな白い肌が部屋の灯りで輝き、妖艶な魅力を感じさせていた。
　生田は、その妖艶さに触れようと、両方の手のひらで萌美の尻を擦った。
「あぁ〜ん・・・約束が違いますよ〜生田さん！」
　後ろに手を回し、生田の手を払おうとした時、萌美の手に熱い肉の塊を感じた。
「これ・・・って、もしかして・・・」
　その萌美の手を掴んで熱い肉棒を強く握らせ、生田は自分の身体を萌美の背に密着させた。
「あぁ〜〜こ、困ります・・・生田さん、ヤメテ・・・はぁ〜〜ぁ・・・」
「あぁ〜この肌触り・・・萌美・・・手のひらが吸い付くようなお尻・・・素敵だぁ〜〜」
「あっ、もう・・・や、め、て・・・おねがい・・・だから・・・あぁ〜〜あぁ〜〜感じちゃう〜〜」
「萌美・・・気持ち、いいかい？あぁ〜〜僕も、いぃ〜〜」
　生田は萌美に肉棒を握らせたまま、自分の手をエプロンの脇から前に回して乳房を掴んだ。
「あぁ〜〜っ・・・あぅ・・・ダメ・・・あぁ〜もう・・・あぁ〜〜揉んじゃイヤァ〜〜」
　そう言いながら、萌美は握っている肉棒をさらに強く握って喘いでいた。
「すごい・・・乳がプルプルして、感じてる〜〜」
　生田は両手で萌美の乳房を揉みし抱き、肉棒を萌美の手から解いて尻の谷間に押し付けた。
「あぁぁあああああ〜〜〜っ・・・あふぅ〜〜っぁああ〜〜っ・・・はぁ〜〜っ・・・あぁ〜〜〜」
　萌美は身体を仰け反らせて喘ぎ声を上げ、身体を震わせて悶えた。
「萌美・・・両脚を広げてお尻を突き出して〜〜」
　締まった尻を振りながら突き出し、生田の肉棒を受け容れた。
　生田は乳房を揉むのを止めず、そのまま腰を繰り返し萌美の尻に送り続けた。
「あぁぁ・・・っ・・ぁああぁぅ、っ、ぁわぁうっ・・・ぅあっ・・・いぃ〜すごぉ〜〜ぃ・・・」
「萌美〜〜〜いぃ〜〜もう〜イキそうぉ〜〜だぁ〜〜あぁ〜〜〜あっうぅぅっ、あぁ〜〜」
「あぁ〜ぅ、っ、はぁ〜っ・・・いっ、一緒に〜〜イッてぇ〜〜イッ〜くぅうううう〜〜〜」
「あぁ〜〜爆発するっぞぉ〜〜〜わぁ〜〜ぁ、っ・・・イッくぅうううっ・・・ぁああ〜〜〜」
　狂ったような獣の叫びが部屋に響き渡り、ふたりは淫らな世界を彷徨った。
　ふたりは、その後、ひと言も語らず、浴室で泡にまみれて悶え乱れ、
　ベッドの上では、互いの性器を貪りあうように舐め合い、朝陽が昇るまで淫欲に浸った。

　翌日は、昼頃に目覚めると同時に求め合い、金曜日の夜から日曜日の朝まで、ふたりとも嘗て経験したことのない淫らな情欲に身を任せて過ごしたのだった。
　それからのふたりは、それぞれの家庭はそのままにして、愛欲に浸りたい時だけ逢い、お互いの身体が満足するまで求め貪りあっていた。

「やっぱり、ＣＧで制作してください。パース図１枚の金額を考えると、ＣＧで視点移動して静止画を切り出した方がいいし、質感やモデリングを変えれば、シミュレーションも安価で早く出来ますから・・・」
「そうですね・・・しかし、萌美さんは詳しいから、僕らの役目が無くなっちゃいますよ〜」
「そんなこと・・・生田さんには、ちゃんと、役に立ってもらいますよ〜ネッ！？」
「えっ？あぁ〜、そうですね〜分かりました。早速、今日、頑張りましょうか？」
「えぇ〜沢山、励んでくださいね〜でないと・・・」
「わ、分かりました！ご満足いただけるよう、懸命に努めさせていただきます！」
　生田は、萌美に一礼して、役所を後にした。
（フフフッ・・・生田さんたら、焦っちゃって・・・可愛いわね〜〜）

　その後も、萌美は公私のけじめをキッチリつけ、生田と淫らな時間を過ごした・・・。