|
第十七話「シンクロ」
優子「ねぇねぇ、大角。今日は、大角の部屋でゲーム大会しよっ。ね。」
（ばればれだよ。あぁ〜、私が淫乱だと思われたらどうするのよぉ。もうっ。）
でも、大角もちょっと嬉しそうじゃん。ほら。ね？
（うぅ、そだけどさぁ。）
それに、やっぱ、ほら、そろそろ元に戻りたいです。僕は外より中が良い。
（・・・そなの？だって、外なら自由だよ。）
うぅ〜ん。なんかねぇ、中にいると優ちゃんに包まれてる感じがするんだよね。
でも、外って寒いじゃん。なんとなくね。寂しいよ。
大角「えっと、ちょっと新しいゲーム買いたいんだけど、良い？」
優子「え？うん。良いよ。なんか新しいの出たっけ？」
大角「うん。四国無双の新しいの出たんだ。この前のはクリアしたけど、今度のは裏モードで桃太郎がいるらしくって、そいつと戦いたい。」
優子「そっか、大角結構ゲーマーだよね。」
大角「優ちゃんだって、酸っぱいマリオ２面クリアしたんでしょ？悪徳ルイージなんて倒したの世界にそんなにいないよ。凄い。」
優子「あ・・・、そっか。僕もゲーマーなのか。」
（うわぁ〜。四国無双の新しいのやりたいよぉ〜。やりたい。やりたい。うわぁ〜ん。やりたいよぉ〜。）
優ちゃん・・・。たかがゲームです。落ち着いてください。
それに「やりたい。」って叫ばれるとちょっとエロい。それに、僕はやりたいのだ。ゲームじゃなくって。
（ぶぅ〜。違う。ゲームがしたいの。）
でもさ、僕と優ちゃんでチェンジしないと優ちゃんは出来ないじゃん。まずはＨでしょ。
（・・・なんか、ちょっと変じゃない？それって・・・。）
変じゃないよ。ね。だから、大角の誘惑に協力してね。四国無双の誘惑に負けたらショックだし・・・。
（うん。四国無双なんかに負けるのはショックだね。）
そうだ！そうだ！良いこと言ったー。
（うん、ＦＦならまだしも、四国無双になんて負けるかー！）
ＦＦ？おい、どっちもゲームじゃん・・・。なんか僕達ってＦＦより下なの？
（フラストレーションファンタジーの面白さは凄いのだ。大角の目が眩んでもしかたないのだ。）
はぁ〜。もう、いいや。優ちゃんは黙ってて。僕がなんとかして大角を誘惑します。
それに、なんか大角だって、ちょっと恥ずかしそうで本当はしたいんだよ。
ほら、なんとなく僕のことチラチラ見てるじゃん。ね？
大角「えっと、ストーリーモードを順番にやろっか。せっかくだし。ね、優ちゃん先やって良いよ。」
優子「え？でもぉ〜、大角の頑張るとこみたいから良いよ。ね。僕、ここで見てたい。」
おい、その猫撫声はなんですか？って膝の上に乗るのはちょっと・・・。
（うぅ・・・。ちょっとやりすぎたかな・・。恥ずぃ。えっと、降りて良いのかな。あ・・。）
大角「うん、優ちゃん、ちっちゃくて可愛い。ねぇ、ぎゅってしてて良い？」
優子「うん。」
お・・・、大成功かな・・・。
（大角ぅ〜、優ちゃんの単純な罠に引っかかり過ぎだよぉ〜。やん。）
あ・・ぅ。えっと、吐息が耳に・・・。ふぁ。ねぇ、大角・・。このまま。ね？
大角「うわ。凄い敵強い。雑魚なのに・・。えぃ！」
あん。ちょっと大角、腕がね、胸に当たってるのに・・・気づいて・・ないね。
（うぅ、私のおっぱいは四国無双に負けたの？負けちゃったの？ふぇぇ〜。なんか悲しい。）
ぐすん。僕も凄く悲しいよ。大角の馬鹿ぁ〜。
大角「え？優ちゃん、どうしたの？なんで・・・。」
優子「だってぇ。だってぇ。ふぇぇ〜ん。大角、僕のこと無視するし。僕よりゲームの方が好きなんでしょ。ふぇぇ〜ん。馬鹿ぁ〜。大角の馬鹿ぁ〜。」
大角「そ、そんなことないよ。ただ、あの、良いのかわからなくって・・・。それで、我慢しなきゃって思って。だって、優ちゃんって、ゲーム好きだし。」
優子「ホントに？僕は大角ならいつでも押し倒してくれて良いんだよ。だって、大角のこと大好きなんだもの。ゲームなんかよりずっとずっと大角のこと好きなんだよ。ねぇ、だから気付いてよ。ね。ねぇ、僕が大角に触れたら、僕のこと抱きしめてよ。ね。」
大角「うん。ごめんね。優ちゃん、大好きだよ。もう、恥ずかしがったり我慢したりしないね。はむ。」
優子「ふぇ、そ、そんな・・・急だよ。はむぅ。」
あぁ、どうしよぅ。後ろからだと、抵抗できないよぉ。
（ひぁ、そんな、いきなしあそこ触られたら・・・。あ、私どうしよ。気持ち良いよ。）
うぅ、パンツ染みちゃう。ちょっと、大角ぅ〜。
優子「だ、ひぁ、大角。パンツ染みちゃうよぉ。ひゃん。ね、ねぇ、そこばっかり・・。」
大角「可愛いね。優ちゃんって凄い感じやすいよね。パンツの上からでも、割れ目がわかるよ。」
優子「うわわ。大角の馬鹿Ｈ。変なこと言わないでよ。あ・・・そこ駄目。」
大角「これ？」
（優ちゃん、クリはまだ・・・。うわぁ、イキそうだよ。お願い、やめさせてよ。）
だって、やめてくれないんだよ。大角、なんか凄いＨ過ぎる。
優子「だ・・・、駄目だってばぁ。あ、あ、駄目なの。くぅ、あん、イ、イっちゃうよぉ。」
大角「イクとこ見せて。ね？こう？それともこうかな・・・。」
（だ・・だめ、剥けちゃっ・・・ぁ。イク。）
優子「ぼ、僕、我慢できない。大角ぅ、うわっぁ。」
優子「ふはっ、はっ、ひゃぁっ。駄目、イッてるの。今、駄目。」
大角「あ、ごめんね。ね、パンツ染みちゃったね。」
優子「ふぇ？ふぁ、ば、馬鹿。もうっ。あっ、触っちゃ駄目だってば・・。あん。」
大角「脱ごっか。」
優子「う・・、うん。あ、大角の・・、もう、Ｈ過ぎるよ大角。」
大角「うん。優ちゃんのこと思うだけでこうなっちゃうんだ。ごめんね。」
優子「馬鹿。へへ。もう、しょうがないな。好きだよ。チュッ。」
（あ・・・、待って、今日もまだシャワー浴びてないよ。汚いから・・。）
わわわ、どうしよ、大角僕達の舐めちゃうよ、きっと。
（ね、ねぇ、また前みたくお預けで・・・。）
う、うん。
優子「わわわ、あの、大角、ごめん。まだ、シャワーが。だから、舐めちゃ駄目なの。」
大角「えっ。あ、そっか。でも、僕は気にならないよ。ね、良いでしょ。」
優子「ぼ、僕が恥ずかしいの。だってきっとその、汚いかもしれないし。ね。」
大角「でもぉ・・・、じゃ、また一緒にお風呂入ろっか。」
優子「あ、あの、うん。いいよ。でも、お風呂・・・。」
大角「沸いてるよ。」
優子「へ？」
大角「湯〜達人にしたのさ。」
優子「そ、そなんだ・・・。馬鹿。」
優子「なんで、ゴム持ってきてるの・・・。」
大角「なんでも。」
優子「あのぉ、お風呂でするの？」
大角「うん。」
優子「だって、そんなのちょっと違うよ。」
大角「お願い。ね？我慢しないで良いって言ったじゃん。」
優子「わわわ、ずるい。そうだけど。でも、僕、ちょっと恥ずかしいし・・。なんか変態チックだし。」
大角「ねぇ、優ちゃん。優ちゃんってたぶん凄い敏感でしょ？」
優子「う・・・、うん。ごめん。ごめんね。なんか、全然ダメなの。ごめんね。」
大角「ううん。良いんだよ。それは凄く嬉しいし。でも、もっと、あのね、ゆっくり時間かけてやりたいんだ。本当は・・・。激しく出し入れするとかじゃなくって、ずっと繋がっていたい。ねぇ、それって苦しい？」
優子「え？あの、こないだみたいに、ずっとぎゅっていうやつ？」
大角「えっと、たぶんそれ。」
優子「うぅ〜。大角、アレ好きなの？ぼ、僕ね、一番奥グリグリされるのダメなの・・・。だから・・・。」
大角「そ、そうだったね。ごめんね。」
（ゆ、優ちゃん。私我慢できるよ。激しいのよりは気持ち良いし。ただ、気持ち良過ぎて怖いだけだし。大角が一緒なら、私、我慢できるよ。）
そ、そうだけど・・・、でも、なんか怖いんだよ。
奥の方されるとなんか、自分が壊れちゃいそうで・・。
実際ね。僕って優ちゃんじゃないわけじゃない。
僕ね・・・、あれされると消えちゃうような気がして怖いの・・・。でも・・・。
優子「ねぇ、良いよ。僕、アレ好きだよ。なんか、大角に溶けていくみたいで、ちょっと自分が消えちゃいそうで怖いけど、嫌じゃないよ。」
（え？良いの？優ちゃん。でも、大丈夫だよ。私と優ちゃんが消えるわけないじゃない。ね。）
そうだよね。僕・・。ねぇ、優ちゃん、居候してごめんね。
（何言ってるのよ。優ちゃんが一緒で良かったって思ってるんだから。ほら、わかるでしょ。私の気持ち。）
うん。うん。ありがと。僕ね、あ・・・、大角の目、ちょっとギラギラ。うわ、うぅ、奥まできちゃう。
大角「柔らかい・・・。ねぇ、優ちゃんの中、凄く気持ち良いよ。」
優子「うぅ・・。うん。ありが・・あん。ありがと。」
はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、・・・。駄目。僕、溶けちゃいそう・・・。
（凄い気持ち良いね・・・。うわ、大角のもビクビクしてるよ。ねぇ、感じるでしょ。）
う、うん。でも・・・、僕・・・。
優子「凄い気持ち良い・・・・。」
大角「僕もだよ。お風呂の中で繋がりっぱなしって良いね。ね、ねぇ、少し動いていい？」
だ、駄目だよ。僕、もう、死んじゃうよ。
優子「う、うん。そしたら、すぐイッちゃう。」
大角「じゃ、動くね。ねぇ、イッたら止めるから。ね。」
へ？あれ？
（あ、戻ってる・・・。）
うぁぁぁぁぁーーー。駄目だってばぁ〜。イ、イク。
優子「あ、ぁ・・・。」
止めて・・。止ってぇ・・・。ぼ、僕、あれ？僕・・・あ、駄目。
（気持ち良い。凄いよ。うわぁ。弾けちゃう。）
あ、優ちゃん、僕、消えちゃう・・・かも。
（イ、イク。また、イクの止らないよ。大角ぅ〜。）
優子「ダメェ〜。僕、もう無理ぃ〜。」
優子「ふわぁ〜。気持ち良いよ。もっとぉ〜。」
優子「あぅ、大角、お願い。止めて。僕・・・。」
優子「あぁ、凄い。またなんか来る。私、大角、大角のこと大好きぃーー。あぁー。」
大角「うわっ、あぁ、きつ過ぎる・・・。」
大角「はぁ、はぁ、優ちゃんの中で始めてイッタ。凄い嬉しい。」
優子「うぅ、馬鹿。あ・・・、子供できちゃ・・。」
大角「さっき優ちゃんにゴムつけてもらったじゃん。大丈夫だよ。」
優子「あ、そっか・・・。あん。もう、そこグリグリしないでよ。」
なんでだろう。なんか不思議な感じ。
凄い幸せなのはわかるのに、何にも見えないし、何にも感じない。
僕って誰だったけ。なんで真っ暗なんだろう。
なのに体の内側は心臓が壊れちゃいそうな位、幸せが溢れてくる。
優子「大角。ありがと。私、大角のこと、本当に好きだよ。」
大角「ぼ、僕も、優ちゃんのこと死ぬほど大好きだよ。」
なんだろう、この声。凄く優しい声と凄く暖かい声。心地良いなぁ。
幸せだなぁ。ふわぁ〜ぁ。眠くなってきちゃった。
なんかもったいないけど、ちょっとだけ眠っちゃお。
（あれ？優ちゃん。どこ？ねぇ、だんまりは駄目だよ。ねぇ、幸せだね。素敵。）
うん、幸せ。本当に素敵。僕、眠るね。ばいばい。
あれ、僕、誰と話してるんだろ。
でも、なんかちゃんと挨拶しないといけない気がするんだよね。
あ、そうだ、優ちゃんだ。また、会えるかな・・・。
凄く素敵な時間をありがとう。ね、優ちゃん。おやすみ。
「エピローグ」
あれから優ちゃんと話すことができなくなって、私は始めてあれが別れの挨拶だってしばらくしてやっと気付いた。
何度も何度も優ちゃんに話しかけて、綺麗なお姉さんのことを見て「綺麗だね。」とか、八方手を尽くしたけれど、やっぱり優ちゃんは答えてくれなかった。
頭の中で話されたはじめの頃は凄く変てこな感触で迷惑だったのに、いなくなったら急に寂しくなる。
ぽっかり穴が開いてるみたい。
それに大角も私が僕って自分を呼ばなくなって残念がってるし、なんだか変な趣味だけど、仕方ないからたまに自分を僕と呼んでみる。
そうするとなんだか優ちゃんが喋ってるみたいで、私もちょっとだけ嬉しい。
Ｈは優ちゃんがいなくなった後もあのままで、気持ち良過ぎて困るのだけど、もしかしたら優ちゃんも私の中で眠りながら悶えてるのかななんて思うとちょっと興奮する。
なんだかんだで、私は幸せです。あ、優ちゃんならこう言うかな。
「僕、結構、幸せなんだよね。」
大角を見上げながらそう呟くと、大角は照れ隠しに優しいキスをくれた。
ありがとね、優ちゃん。
完
| 